グロースハック 予算ゼロでビジネスを急成長させるエンジン

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国内グロースハックの成功事例がわかる

急成長を遂げた企業で採用されているグロースハックという手法は、シリコンバレーで注目を浴び、日本でも取り組み始めている企業が増えてきています。本書では、そんなグロースハックの基本概念からグロースハック思考に必須のAARRRというフレームワークまで網羅的に分かりやすく解説されています。

梅木 雄平 (著)
出版社 : ソーテック社 (2014/3/20)、出典:出版社HP

はじめに

本書を手にしたあなたは、どんな仕事に従事しているのだろうか。製品やサービスを伸ばす仕事に携わっている人が多いのではないだろうか。経営者や 事業責任者、あるいはマーケターかもしれない。

「グロースハック」という言葉がインターネット業界、特に「スタートアップ」と呼ばれる、創業期段階のベンチャー企業の間で話題になり始めている。 日本国内では「グロースハック」という概念が 2012 年末から普及し始めてき
た。

グロースハックは 2014 年春現在、日本国内ではまだインターネット業界の一部の人にしかリーチしていない概念と考えて差し支えないだろう。既にグ ロースハックの言葉や概念を知っている人の中には、「データ分析を元に地道 に改善を積み重ねること」と解釈している人もいるだろう。もちろん、それは 間違った解釈ではない。

しかし、本書ではデータ分析を起点とすることに限らない、より広い解釈でグロースハックを捉えることで、多くのビジネスパーソンが携わるプロダクト やサービスを伸ばす一助を担えればと考えている。

本書でのグロースハックの定義は、「極力お金を使わず、仕組みやアイディアでサービスを継続的に伸ばすこと」とする。

もしかすると、既にグロースハックの概念を理解している読者にとっては、 本書の内容の一部は「これはグロースハックではないのではないか」と感じる こともあるかもしれない。

筆者は、「グロースハック」は拡張性のある概念であると、数々の取材を通 して感じてきた。インターネットサービスにのみ通じる概念ではなく、ビジネ スを伸ばすために幅広く応用できる概念であると考えている。

Part1 ではグロースハックの概念や、グロースハックを考えるバリューチェーン・フレームワークである「AARRR」、グロースハックを実現する「グ ロースエンジン」、グロースハックを実現する「グロースハッカー」に必要な 資質を解説する。

Part2 から Part7 までは、国内のインターネットサービスを中心に、 「AARRR」の各段階で成功した最新事例を紹介していく。既に有名なグロース ハックの古典的な海外事例に関しては、各 Part 末にコラムにまとめた。

本書を通して、グロースハック的な思考を身に付けた方々が手掛けるプロダ クトやサービスが、より多くのユーザーに愛される施策を打ちだせるようになることを願う。

本書は、プロダクトやサービスを伸ばすことに日々腐心する方々に捧げたい。

2014年3月
The Startup 代表取締役
梅木雄平

梅木 雄平 (著)
出版社 : ソーテック社 (2014/3/20)、出典:出版社HP

目次

はじめに
Part 1 グロースハックとグロースエンジンの概念
Section 1-1 グロースハックの起源とその概念
Section 1-2 グロースハック思考に必須のフレームワーク「AARRR」
Section 1-3 グロースエンジンとグロースハッカーに向く資質

Part 2 成長サイクルを作り上げたグロースハック代表事
Section 2-1 サービス内にグロースハックの仕組みを内包した「Sumally」
Section 2-2 体系的なグロースハックチームの組成個人向け名刺管理アプリ「Eight」
Section 2-3 会員登録フォーム改善で登録率向上高級旅館予約サイト「relux」
Column
海外事例:「友人招待で500MB プレゼント」により、登録者数を 60%伸ばした「Dropbox」
Part 3 新規獲得(Acquisition) Section 3-1 A/B テスト簡略化+グロースハッカーのクラウドソーシングッール「planBCD」
Section 3-2 制作過程をコンテンツにし、初動ダウンロード数を伸ばした「テリヤキ」 Column 海外事例:メールフッターを利用して、無料で新規ユーザーを1日で3,000 人獲得した「Hotmail」
Part 4 ユーザー体験最大化(Activation)
Section 4-1 検索結果を保存して成約率が向上スマホ用フリマアプリ「メルカリ」
Section 4-2 機能追加によって新規ユーザー層を獲得していった「GIRL’S TALK」 Column_ 海外事例:新規ユーザーが登録後に繋がる友人の数を指標とした「Facebook」
Part 5 継続率向上(Retention)
Section 5-1 リテンションを上げるアプリプッシュ通知ツール「GrowthPushi」
Section 5-2 多数の女性向けアプリで4,000 万 DL を突破した「コミュニティファクトリー」
Column
海外事例:既存サービスのプラットフォームを利用して新規ユーザーを獲得した「Airbnb」
Part 6
バイラルで拡散する仕組み(Referral)
Section 6-1 モバイルアプリを友達に紹介するツール「AppSocially」
Section 6-2 「続きを読みたければシェア」でユーザー数を伸ばした「マンガボックス」
Section 6-3 友人招待でクーポン発行、初期ユーザー数を伸ばした「MONOCO」
Column
海外事例:紹介者と登録者双方にクーポン付与して、ロコミを促した「Uber」
Part 7 HXZEL (Revenue)
Section 7-1 検索ボタンの色と大きさを変えて売上増に繋げた「カラメル」
Section 7-2 ターゲットへの認知拡大にクラウドファンディングを利用した「co-ba」
Column_
海外事例:ブロガーやインフルエンサーを上手く巻き込み 知名度を上げた「GILT」

最後のまとめ:グロースハックの要点

おわりに

梅木 雄平 (著)
出版社 : ソーテック社 (2014/3/20)、出典:出版社HP