サラリーマンを「副業」にしよう 「給料袋」もう1つ増やす方法、教えます

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ビジネスに関する様々な内容を述べた良書

副業の定義から、いざ副業を始めた後の応用まで、幅広い内容がしっかり網羅されています。また、市場の見極め方や事業を成長させていく過程などについても詳しく書かれているため、副業を考えているサラリーマンだけでなく、新規ビジネスを始めようとしている経営者も学びになる内容がたくさん詰まっています。

俣野 成敏 (著)
出版社 : プレジデント社 (2020/6/27)、出典:出版社HP

 

目次

はじめに

第1章 間違いだらけのサラリーマンの“副業”
八方塞がりのサラリーマンを救うカギとなるのが“副業”
国も企業もサラリーマンが副業するのを待っている!
巷にあふれる副業は問題だらけ
副業としてふさわしいのは投資?労働?
サラリーマンに向く副業は「個人事業主」の一択だけ
「副業禁止規定」が意味する3つの地雷
副業から複業。そして、どれもが本業へ

第2章 副業のスタイルを考える
“ジョブ・マトリクス”の4Sでわかる4つの方向性
顧客の再定義が、Supporter領域の要
「誰でもできる副業」とは、Salesのこと
これからの時代を生きるための”X2+Yの法則』とは?
ジョブ・マトリクスはチームづくりにも応用できる

第3章 副業が売れる仕組みをつくる
私の”副業遍歴”
動機付けは、いつだって欲と恐怖から
顧客づくりは、たった一人のペルソナから始まる
ペルソナのつくり方
ABC理論で、ビジネスのコンセプトを固める
商売の肝は、「見込客リスト」にあり
悩みどころは「何を売るか?」ということ
自分にとっていいもの≠売りモノ
「売れる仕組みづくり」には3つのステップがある
セールスに失敗しても、人間関係は崩れない
どのようにすれば「売れる」になるのか?
セールスで稼げない人の3つの共通点とは?
“アフターコロナ”時代のセールスを考える

第4章 副業を維持・発展させる
なぜ、マーケティングが必要なのか?マーケティングを通じて、見込客と出会うには
どんなコンテンツをつくればいいのか?
自分のメディアを立ち上げ、マーケティング機能を持たせる
“マネタイズ”の壁を突破するには?
「メディア作成からマネタイズまで」の3ステップはこう上る!
人気インスタグラマー、ユーチューバーになる方法
アンチからの批判にどう対処すればいい?

第5章 独立も視野に入れる
個人事業主になった際に、作成しておくべき3つのもの
“会社バレ”に、どう対応したらいいのか?
価格の付け方、お金の受け取り方
「売上アップの行動になっているか?」はこうしてチェックする
安定的なキャッシュを得るために、意識したい“2つの収入”
最大の障壁「時間がない」をどうすればいいか
ビジネスパートナーはどうやって見つければいい?
成長が早い人は、そうでない人と何が違うのか?
口下手は、コミュニケーションには影響しない

おわりに
読者無料特典

俣野 成敏 (著)
出版社 : プレジデント社 (2020/6/27)、出典:出版社HP

 

はじめに
今、なぜ「副業」なのでしょうか?

かつての副業は、「サラリーマンの仕事の合間に、こっそり行う小遣い稼ぎ」という、どこか人目をはばかるような響きがありました。それが一転して、政府まで「副業解禁」といったスローガンを掲げて後押しするくらいに、世間の興味・関心が高まっています。
「お金のため」と言ってしまえばそれまでですが、実際のデータ上でも、人々がそう思うだけの数字が出ています。

総務省統計局が毎年、発表している「家計調査年報(家計収支編)2018年/2017年」によると、2018年の二人以上の世帯のうち、勤労者世帯の実収入は、1世帯当たり1ヶ月平均で5万8718円でした。これは、10年前の2008年(実収入8万4235円)に比べて高くなっています。
当然、可処分所得(実収入から直接税・社会保険料などの非消費支出を差し引いた金額)も、2008年の月平均4万2749円よりも、2018年は6万5125円と多くなっています。
ところがその分、直接税・社会保険料などの非消費支出も増加しており、2008年の9万1486円から、2018年は10万3593円へと桁が1つ上がり、実収入に対する比率も、7.1%から8.5%へと増加しています。
つまり、この10年間で、日本人の実収入は年間2万4483円しか増えていないのに、その増えた分ですら、約半分が直接税や社会保険料として徴収されてしまっている、というイメージです。しかも、2019年1月1日から消費税が8%から0%に引き上げられていますから、手取りが上がった感じがしないのは無理もないことです。

それだけではありません。

現在、サラリーマン引退の標準とされている防歳が、以後は延長されることが確実視されています。公的年金の受給開始も、現状で8~8歳の選択制になっているところを、2022年度より、病歳までの選択制に変更することが決まりました。
私たちは、社会保険を支える担い手として、防歳以降も働き続けなければならない一方、年金の支給開始はどんどん遠くなり、しかも制度の財政的理由から、支給額の減額も避けられない情勢です。
さらに、定年が延びる以上に、人間の寿命が延び続けている実情があります。この現実を前にして、人々がそれに対応できているとはいえません。
厚生労働省が毎年行っている国民生活基礎調査2016年(大規模調査)によると、世帯主の年代別に、1世帯当たりの平均貯蓄額から平均借入額を引いた額が、3~8歳で468万円、8~3歳が1085.7万円、70歳以上が1125.9万円でした(熊本県を除く)。
残念ながら、一時期、世間を賑わした老後資金2000万円不足、問題は、いまだに解消されたとは言い難い状態です。

こうした諸々の理由から、
「このままで大丈夫なのか?」
「何かをしなければ」と、考える先にある、有望な選択肢の一つが「副業」です。
今、副業を検討しているあなたは、正しい選択をしています。私も、まったく同じことを考え、副業を経て独立し、今に至っています。
実は、こうしてビジネス書を書くようになったのも、もとはといえば副業の一環として始めたものです。当時、私はサラリーマンとして働きながら、日々のビジネスノウハウを書き溜めておき、それを書籍として出版しました。
それが、2011年11月に出版した『プロフェッショナルサラリーマン:「リストラ予備軍」から「最年少役員」に這い上がった男の仕事術』(プレジデント社)でした。
幸いなことに、出版社の強力な後押しなどもあって、デビュー作はベストセラーとなり、2012年amazon.co.jpの年間ランキング(ビジネス・自己啓発)で3位に入賞する快挙を成し遂げました。

もともと私は、いわゆる生まれながらの起業家ではありません。サラリーマン生活は2年間に及び、独立したのは4歳ですからけっして早い方ではありません。
きっかけは、サラリーマンとして勤める会社が20年ぶりの赤字を出し、リストラの大改革を行ったこと。当時30歳だった私は会社のリストラを目の当たりにして、それまで自分の中にあった漠然とした不安が、瞭然とした不安に変わりました。
それまで、社会のレールに乗ってさえいれば無難に人生を過ごせると思っていたところに、目の前でリストラというショックが起きたからです。
「このままではまずい」という危機感に駆られた私は、東証一部上場企業の正社員の立場をなげうって、リストラと同時期に会社が募集していた社内ベンチャー制度に飛び込みました。
そこでの約1年の経験をもとに、最後の1年は副業も並行させた上で、独立を果たしました。

本書は、8歳当時の私自身に向けて書きました。将来に不安を感じているけど、何から始めたらよいかさっぱりわからなかった、「平凡なサラリーマン」としか呼べない当時の自分に、です。
現在、独立して9年目で、ビジネス書は本書で2冊目(日本語版)、フランチャイズビジネスは6店舗となりますが、本書で述べているその他のビジネスを含めてすべてはサラリーマン時代に始めた副業の枝葉を伸ばし続けているに過ぎません。

本書では、私自身の経験はもちろん、私自身が主宰する副業オンラインアカデミー「The Second Phase(TSP)」の受講生への取材、そして、副業から独立に至った知人への取材を盛り込みました。「副業にどう取り組んでいいのかわからずに迷っている」あなたの道しるべになれるのなら、これほど嬉しいことはありません。
前置きはこれくらいにして、早速、副業の扉を開いていきましょう。

俣野 成敏 (著)
出版社 : プレジデント社 (2020/6/27)、出典:出版社HP