面白くて眠れなくなる天文学

【最新 天文学について学ぶためのおすすめ本 – 初心者から上級者まで】も確認する

思わず徹夜してしまうほどの面白さ

天文学は、音楽や数学に並んだ最も古い学問の1つと言われています。天文学において、北極星は移動する?太陽の寿命は?重力波による宇宙誕生の秘密は?などさまざまな疑問をわかりやすく解説していきます。天文学の世界に入り込めるので、少しでも天文学に興味のある方におすすめの1冊です。

縣 秀彦 (著)
出版社 : PHP研究所 (2016/10/27)、出典:出版社HP

はじめに

天文学というと、どんなイメージをもつでしょう?プラネタリウムで聞く星座の話、流星群や日食観測、それともお月見でしょうか?本書で紹介するのは、天文学の魅力をギュッと凝縮したエッセンスです。月にも山脈や海がある?無数の星があるのになぜ夜空は暗い?第二の地球を探す「宇宙人方程式」とは?重力波で宇宙誕生のひみつに迫る――などなど。
天文学は、流れ星や月など身近な天体の不思議から、遠く宇宙の始まりの謎にまで迫るとても面白い学問なのです。
古来より、天文学は音楽や数学と並んで最も古い学問であり、古代人にとって大切な対話の道具(コミュニケーションツール)だったといわれています。
たとえば、人と人が再会を約束するとき、時計も電話も持たない状況で、待ち合わせの場所や日時をどうやって決めればよいのでしょう?そんなとき、古代の人々は月の形や星々の位置を互いに知っておくことで、季節や時刻や居場所を伝えあうことができました。
このように、天文学は人と人を繋くうえでなくてはならないツールだったと考えられているのです。
一方、近年の天文学の発展には、著しいものがあります。本書を読んでいただくと、子どもの頃に読んだ天文学の図鑑や参考書の内容とずいぶん変わったなぁと感じられることでしょう。
いま注目されている「アストロバイオロジー」という学問があります。「宇宙における生命の起源、進化、伝播、および未来」を研究する学問領域で、天文学をはじめ、生物学、惑星科学、地球物理学などさまざまな分野の研究者が集結しています。「我々は何者か?我々は何処に行くのか?」この普遍的な問いかけに対して、天文学を足がかりに、いま人類は答えに迫りつつあります。
二〇一六年現在、存在が確認された太陽系外惑星は三五○○を超えました。なかには地球サイズの岩石惑星や、ほどよく暖かく、液体の水が豊富にありそうな惑星も見つかり始めています。
次世代望遠鏡と呼ばれる「TMT」など超高性能の望遠鏡、および宇宙望遠鏡は地球外生命が存在する系外惑星を見つけ出す可能性を秘めています。近い将来、私たち生命の起源が見つかったり、知的生命体とコミュニケーションができたりということが夢物語ではなくなるかもしれません。
こんなワクワクドキドキする学問を、天文学者たちに独占させておくのはもったいない!みなさんも本書を片手に、エキサイティングな天文学の世界を覗いてみませんか。

縣 秀彦 (著)
出版社 : PHP研究所 (2016/10/27)、出典:出版社HP

目次

はじめに
PartI
ロマンティックな天文のはなし
流れ星を見る方法
月にも山脈や海がある?
北極星は移動する?
あるのになぜ夜空は暗い?
勇者オリオンの右肩がなくなる日
旅先でしか見られない星空
火星に生命は存在する?
見られると縁起がいい星?
地球に天体が衝突するとき
PartⅡ
面白くて眠れなくなる天文学
土星の環は何でできている?
月が自分についてくる理由
太陽の寿命はあと何年?
宇宙人とコンタクトをとるには
第二の地球を探す「宇宙人方程式」
オーロラがきれいに見えるのはいつ?
作りが歴史を変えた!
織り姫と彦星はデートでない!?
太陽系の果てを探して
一番星を見る方法。
PartⅢ
宇宙はふしぎに満ちている
「宇宙の一番星」を発見せよ
ダークエネルギーの謎
銀河はどのようにできたのか
惑星からはずれてしまった星
天体望遠鏡を最初に使ったのはガリレオではない?
重力波で宇宙誕生のひみつに迫る
星座はいつ、どこで作られた?
ブラックホールに重さがある?
地球に生命をもたらしたのは彗星だった?
宇宙の時間と人間の時間
おわりに
参考文献
著者略歴
本文デザイン&イラスト宇田川由美子

縣 秀彦 (著)
出版社 : PHP研究所 (2016/10/27)、出典:出版社HP