【最新】名画の見方を学ぶためのおすすめ解説本 – 構図や色彩から時代背景・歴史まで

なぜ名画と呼ばれる?絵画の見方とは?

名画と呼ばれる作品には名画たる理由があります。構図や配色・色彩、時代背景、歴史など…絵画に含まれるこれらの要素を知ることで、作品に対する見方が大きく変わり、その奥深い世界を知ることができます。ここでは、名画の見方について、様々な視点を学ぶことのできる本をご紹介します。

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出典:出版社HP

絵を見る技術 名画の構造を読み解く

名画の構造の読み解き方とは

本書は、名画と呼ばれる絵画の傑作をどのように見ると良いか、絵画の構造はどうなっているかを解説しています。絵が何を主役にしているか、名画はなぜ人を惹きつけるのか、絵のバランスとは何か、なぜその色を使うのかといった絵画にまつわる様々なテーマについて学ぶことができます。

秋田麻早子 (著)
出版社 : 朝日出版社 (2019/5/2)、出典:出版社HP

目次

序章 君は見ているけど、観察していないんだ、ワトソン君——ビジュアル・リテラシー
名画をちゃんと見られるようになりたい!
「見る」と「観察」の違い
「目の動かし方」が違った!
形を見ることが意味を知ることにつながる
この本で見えるようになること
センスとは何か
これまで提案されてきた「絵の見方」
「絵ってそうなっていたんだ」が分かる
「この世は誰も観察しようともしないけど明らかなことに満ちている」

第1章 この絵の主役はどこ? ——フォーカルポイント
絵の主役、「フォーカルポイント」の探し方
なぜ目立つの?
光を探せ!
線はどこに集まっているのか?
隠れたフォーカルポイント
集中と分散
新たな疑問焦点が二つある絵?
準主役の投入
二つのフォーカルポイントをどうやって結ぶ?

第2章 名画が人の目をとらえて放さないのはなぜか? ——経路の探し方
名画は「角」を避けている——周回路
四つの角に潜む引力
周回型の経路の「形」
画面の両サイドにも危険が潜む——ジグザグ経路
ストッパーを置く、水平方向にジグザグさせる
S字カーブを描く
大事なものから放たれる視線——放射型の経路
1・集中線型
2・十字型
3・クラッカー型
視線誘導の細かな工夫
親切にも入口と出口がある絵
見えないつながりが見えてくる
二次元と奥行きとを複眼的に見る
経路が一番の見どころの絵

第3章 「この絵はバランスがいい」ってどういうこと? ——バランスの見方
線のバランス——リニア・スキームで見る
絵の雰囲気と構造線
カーブする構造線
縦線は横線を求める
横線や斜線だって悩みがある
両サイドの法則
リニア・スキームと印象
バランスは名画の絶対条件——左右対称の絵
フォーカルポイントを真ん中に置いて何がいけないの?
左右の重さを天秤にかける
左右対称に潜む危険
左右にフォーカルポイントが分裂
ラファエロを乗り越えて——左右非対称の絵
フォーカルポイントを真ん中以外に置く
小さくても「効く」理由
シーソーだけじゃないバランスの取り方——竿秤
なぜバランスを取るの?

第4章 なぜ、その色なのか? ——絵具と色の秘密
絵画は「物質」でできている
ゴッホの手紙は間違っていなかった?
そもそも絵具って何?
マリアの服はなぜ青い?
青の発明という大革命
土気色から極彩色へ
カラー・スキームを見よう!
名画は白黒でもちゃんとしてる
明暗の見方
鮮やかな色か濁った色か
鮮やかさと陰影のつけ方
色の取り合わせとその効果
色で埋め尽くした絵は?
歴史的な影響を踏まえて色を見る

第5章 名画の裏に構造あり——構図と比例
右は左より格上? ——位置が明かす力関係
画面の上下問題
画面の左右問題
異時同図法
構図の定石
名画に隠された十字線と対角線
名画にはどうして秩序があるのか
秩序と自然は相反する
注目すべきは1/2と1/3と1/4——等分割パターン
まとまった形やリーディングラインに活用する
「三分の一の法則」の由来
見分けられないとダメ?
等分割以外のマスター・パターン——正方形・直交・黄金比
長方形の中の正方形——ラバットメント・パターン
90度という角度の魅カ——直交パターン
名画と黄金比——黄金分割パターン
ラファエロ『アテネの学堂』——四等分に隠された深い意味
*ルート矩形について

第6章 だから、名画は名画なんです——統一感
絵の表面的な特徴が統一感を生む
輪郭線はあるか?
疎か密か
仕上げの質感の違い
形の反復——フラクタル
主要ポイントを一致させる
傾きを揃える
『ウルビーノのヴィーナス』の秘密
何が見えますか?
フォーカルポイントはどこ?
視線誘導——視線の流れで物語が明らかに
バランス——お椀のようなヴィーナス
色——主役はヴィーナスの肌
配置——いまや定番となったポーズ
総合的に分析してみよう——ルーベンス『十字架降下』
自由な感想と客観的な分析

あとがき
参考文献

秋田麻早子 (著)
出版社 : 朝日出版社 (2019/5/2)、出典:出版社HP

Art 1 誰も知らない「名画の見方」 (小学館101ビジュアル新書)

名画の鑑賞がより楽しめる

本書は、西洋美術史研究の第一人者である著者が、一般の方でもわかるように名画鑑賞のやり方を解説している本です。有名な作品が例に出されており、その絵が描かれた時代背景や作者が評価されるようになった理由などが紹介されています。名画の鑑賞がより面白く、深みのあるものになります。

高階 秀爾 (著)
出版社 : 小学館 (2010/10/1)、出典:出版社HP

はじめに

「絵は好きだけど、どうやって見たらよいかよくわからない」という人がいる。あるいは、「絵を見るのは楽しいけど、素人だから美術のことはわからない」という言葉もしばしば聞く。だが「わからない」ことをそれほど悲しむ必要はない。なによりもまず、絵が好きだ、見るのが楽しいというのは、豊かな感性に恵まれている証拠である。それは大したことだ。「わからない」と思うのは、好きな絵を見る喜びを味わいながら、その奥にもっとなにかあるのではないかと、心のどこかで漠然と感じているからである。対象がなんであれ、好きだからこそもっとよく知りたいと思うのは、人間の本性であろう。そして事実、優れた作品は、幾重にも豊かな魅力を秘めている。

「わからない」と言えば、美術の専門家にとっても、わからないことはいっぱいある。画家について、作品について、調べれば調べるほどわからないことばかりと言ってもいい。だがそのようにして多くの作品に接し、互いに比較し、また歴史や背景を探っていくうちに、まるで山道で突然、眺望が開けるように、今まで気づかなかった新しい視点が浮かび上がってくる。それは思いがけない細部の特質であったり、歴史とのつながりや、あるいは画家の仕掛けた密かな企みなど、さまざまだが、そのことに気づいて改めて絵を見直してみると、そこに新たな発見があり、理解が深まり、喜びと感動は倍加する。「絵の見方」というようなものがもしあるとすれば、そのような視点を見出すことにほかならないだろう。

本書は、とくに重要と思われる視点に基づく「絵の見方」を八つのテーマに分類し、具体的な作例によってわかりやすく述べたものである。本書が、より豊かな絵画鑑賞の一助となることを期待したい。

高階 秀爾 (著)
出版社 : 小学館 (2010/10/1)、出典:出版社HP

目次

はじめに

第一章 「もっともらしさ」の秘訣
白い点ひとつで生命感を表現したフェルメール
見る者を引き込むファン・エイクの「仕掛け」
影だけで奥行きを表したベラスケス

第二章 時代の流れと向き合う
激動の時代を生き抜いた宮廷画家ゴヤ
時代に抗った「革新的な農民画家」ミレー
時代を代弁する告発者ボス

第三章 「代表作」の舞台裏
いくつもの「代表作」を描いたピカソ
タヒチでなければ描けなかったゴーガンの「代表作」
二種類の「代表作」をもつボッティチェリ

第四章 見えないものを描く
科学者の目で美を見出したレオナルド・ダ・ヴィンチ
人を物のように描いたセザンヌの革新的な絵画
音楽を表現したクリムトの装飾的な絵画史

第五章 名演出家としての画家
依頼主を喜ばせたルーベンスの脚色
演出した「一瞬」を描いたドガ
絵画の職人ルノワールの計算

第六章 枠を越えた美の探求者
女性の「優美な曲線」に魅せられたアングル
見えない不安を象徴したムンクの「魔性の女性像」
イギリス絵画の伝統を受け継いだミレイ

第七章 受け継がれるイメージ
カラヴァッジョのドラマティックな絵画+
働く人々を描いた色彩画家ゴッホ
西洋絵画の歴史を塗りかえたマネ

第八章 新しい時代を描き出す
人間味あふれる農民生活を描いたブリューゲル
新しい女性像を描いたモリゾ
20世紀絵画の預言者モロー

あとがき
西洋絵画略年表

高階 秀爾 (著)
出版社 : 小学館 (2010/10/1)、出典:出版社HP

国立西洋美術館 名画の見かた

西洋美術の作品鑑賞に参考になる

本書は、西洋美術の歴史の流れを説明しながら、学芸員としての視点から解説を加えて、西洋美術の作品の背景が学べる本です。西洋美術の鑑賞の手引きを目指して書かれただけあり、西洋美術史のポイントをおさえながら、作品の背景にある要素や意義を知ることができます。

渡辺 晋輔 (著), 陳岡 めぐみ (著)
出版社 : 集英社 (2020/1/24)、出典:出版社HP

目次

はじめに

第1章 西洋美術の「窓」
なぜ美術史にとってルネサンスは重要なのか?
「絵画=架空の世界に開いた窓」という認識
遠近法的空間と実際に認識する空間の違い

第2章 人物の表現
画家の試行錯誤の痕跡は人物表現にみられる
平面としての美と立体感を同時に与えるジレンマ
安定感と不安定さによってモデルが生きているように見える
名画には芸術家の天才的な創意がある
ティツィアーノの色彩は触覚や嗅覚まで刺激する
なぜ西洋美術にはヌードが多く描かれているのか?
肖像画における理想の基準とは?
新しい表現、新しい芸術家が社会の激変に伴って出現
人の実在感を絵のなかで表現する方法の模索
本質を探究する——ロダンの彫刻

第3章 宗教画
イコンにみられる意味の描き分け
聖書の教えのための絵画。記号的な表現から、新しい表現へ
意味を描き分ける工夫
地上からキリスト、聖霊、神に至る三位一体の構造
さまざまなヴァリエーションを見せる祭壇画
頭蓋骨と骨が描かれている意味とは?
信仰をかき立てるようなリアルでわかりやすい宗教画
人物たちの視線と身ぶりが視線を導く
別ジャンルとオーバーラップする宗教画

第4章 物語画
舞台の役者たちがドラマを演じているかのような物語表現
空間の描き方の変化が物語の伝え方の変化にもなる
ルネサンスにおける物語画の重要性とは?
物語画の模範解答としてのラファエロ作品
情念の定型表現、モティーフや構図の借用
19世紀、ジャンルの意味が失われてゆく
画家の個性が強く出た新しいかたち

第5章 風景画
日本美術では花鳥風月が主題。西洋美術では?
風景に対するまなざしの進展
アルプス以北の地域で発展した風景描写
17世紀のオランダで風景画はジャンルとして確立
古代世界を彷彿させるイタリアの理想風景
19世紀、画家自身の心情を投影させた作品が描かれる
フランスでは風景画が時代を主導するジャンルとなる
印象派の画家たちは、光をあるがままに表現しようと試みた
セザンヌによる遠近法空間からの解放
「描くこと=生きること」。ゴッホは絵画と自己を同一化した
風景画は美術のあらゆる方向性を試す実験場

第6章 静物画
静物は象徴や物語性をもたらす便利な道具
静物画とは現実空間との関係が強い絵画の形式
19世紀以降、画家の造形への探究手段として重要になる

第7章 風俗画
中世以後の風俗画的な絵画の流れ
カラヴァッジョの影響と、17世紀オランダの風俗画
フランスではロココ美術が花開く
重要なのは絵画に現れる画家のまなざし
画家たちは新しい感性によって世界を眺め直す
風俗を題材にして「いかに描くか」を重視する

ギャラリー・トーク
美術館と建築
「帰属作」と「工房作」
マスメディアとしての肖像
美術史と画商
額縁の意味
古代彫刻と修復
描かれた楽器
芸術家伝説
オリジナルとコピー
展示会の誕生と変遷
描かれたものを読み解く
美術品の収集と公開
参考文献

本書の執筆
前半(はじめに、第1章〜第7章)渡辺晋輔
後半(ギャラリー・トーク)陳岡めぐみ 渡辺晋輔

撮影 亀井重郎
デザイン ナッティワークス(本橋健)
校正協力 中江花菜(国立新美術館)

渡辺 晋輔 (著), 陳岡 めぐみ (著)
出版社 : 集英社 (2020/1/24)、出典:出版社HP

はじめに

この本は、西洋美術の鑑賞の手引きとなるようにつくられました。本の前半(第1章〜第7章)はおもにジャンルごとに美術の流れを解説し、後半(ギャラリー・トーク)はもろもろのトピックについて短いエッセイのようなかたちで記述しています。
西洋美術史の概説書は巷にあふれています。本当に多種多様なので、美術史に詳しくない方はどれを手にとればよいか悩まれることと思います。そこでこの本が類書と異なる点を、最初に述べておきましょう。それは、現役の国立西洋美術館の学芸員が、おもに所蔵品を使って美術史の流れを説明し(前半)、また自分の仕事と絡め、学芸員ならではの視点で美術史のさまざまな側面について説明している(後半)、ということです。
学芸員は展覧会の企画をする一方で、購入や寄贈受け入れによって館のコレクションを拡充し、管理・研究する仕事をしています。ちなみに正確には国立美術館では「研究員」と呼びますが、仕事の内容はほぼ同じです。また学芸員の英訳はキュレーターとなります。最近では美術館や博物館とは関係のない仕事をする人でもキュレーターという肩書をもつことが増えたようですが、本来は美術館や博物館で所蔵品の研究・管理・展示等をする人のことをさす言葉です。
それはともかく、私たちは日常業務として作品に向き合っています。購入や寄贈によって作品をコレクションに加え、その美術史上の位置や来歴、保存状態などを調査して保管し、調査の結果を踏まえて展示します。ときにはコレクションについて一般の皆さんの前で話をする機会もありますし、大学で講義をする際にも、コレクションにある作品をスライドとして使います。当たり前のことではありますが、自分の美術館にある作品というものはいちばん愛着があるものですし、学芸員はそれについて語る最も適任の人物ということができるでしょう。
国立西洋美術館はもともと「松方コレクション」を収蔵する施設として建設されたものですが、その後、松方コレクションになかったオールドマスター(18世紀以前の芸術家)の作品も積極的に収蔵し、現在では所蔵品によって15世紀以降、つまりおおよそルネサンス以降20世紀初頭までの美術を概観できるまでに成長しました。西洋美術史のアウトラインを理解できるようにすることがコレクション形成の目的でしたから、コツコツと収集を続けた結果、ようやくその目的を果たせるような存在となったわけです。
この国立西洋美術館のコレクションに軸足を置きつつ、西洋美術史の大きな流れをわかりやすく解説し、鑑賞の仕方を示すこと。同時に別の切り口によってもそれを行うこと。そして読者の皆さんに国立西洋美術館のコレクションや、ひいては西洋美術史について身近に感じていただくこと。これが、この本の目的です。美術ファンはむろんのこと、日頃美術とは縁遠い学生や社会人の皆さんにも、面白く読めてかつ教養の深まるような内容をめざしました。上記のとおり、皆さんが国立西洋美術館に来て展示室を回るとき、目に入るのはルネサンス直前から1920年くらいまでに描かれた作品がほとんどです。そのため、本書ではルネサンス以降20世紀初頭までの美術の流れを中心に論じます。
もっとも、国立西洋美術館では多くの作品に説明パネルがついていますし、ベンチには『国立西洋美術館名作選』という本が置いてあって(私たちも執筆者に名を連ねています)、個々の作品に関する知識を仕入れたければそれらを読めばことたりるでしょう。なので、本書の前半ではなるべく広い視野に立った記述をすることにしました。とくにルネサンス(とその直前の時代)についての記述が多いのですが、それはこのときに起こった表現の変化が画期的なもので、しかも現代まで大きな影響を及ぼしていると考えたからです。また、個々の作品の記述にあたっては、なぜその作品が面白いのか、といういわば鑑賞のツボのようなものの記述に紙幅を割くことを心がけました。本書の後半では、さまざまなトピックを選んで、学芸員ならではの切り口で解説しました。
とくに前半では、大きな流れをわかっていただくため、絵画に描かれる空間にやや注目しています。その結果、本書にはよくある「西洋美術史入門」なら当然含まれるはずの芸術家の作品が含まれていないこともありますし、美術史上重要な運動についても省いたものがあります。ときに芸術家や作品の選択がやや恣意的に見えるかもしれません。しかし、西洋美術史の大きな流れや作品を見るうえで必要不可欠なことは十分に身につくはずです。本書を読んだら、自分の目で作品を見、ほかの良書も手にとってみてください。本書が国立西洋美術館の作品や、ひいては西洋美術史全般に皆さんの目を向けるきっかけとなれば幸いです。

渡辺 晋輔 (著), 陳岡 めぐみ (著)
出版社 : 集英社 (2020/1/24)、出典:出版社HP

巨匠に教わる絵画の見かた (リトルキュレーターシリーズ)

西洋美術史をわかりやすく

本書は、西洋美術の有名な作品の中で、巨匠たちが言葉を残しているものを中心に、作品の見かたを解説している本です。画家の背景や作品の特徴などを交えながら、鑑賞のアドバイスを紹介しています。歴史の流れに沿った編集がされており、作品や画家が、どのような立場にいたのかが大きな視点から理解することができます。

早坂 優子 (著)
出版社 : 視覚デザイン研究所 (1996/10/1)、出典:出版社HP

目次

画家が登場するルネサンス
ルネサンスまでの美術史

ルネサンス前夜 13-14世紀
ジョット

イタリアルネサンス 14-16世紀
ダ・ヴィンチ
ミケランジェロ
ラファエロ
ルネサンスの3大スター関係図

ルネサンスヴェネツィア派
ティツィアーノ
ティントレット

北方ルネサンス 15-16世紀
デューラー
もうひとつの美術史の見方

バロック 16世紀後-18世紀前
カラヴァッジョ
エル・グレコ
ルーベンス
ベラスケス
マネが見たベラスケス
レンブラント
フェルメール
ダリが見たフェルメール

ロココ 18世紀初—18世紀後
ヴァトー
ブーシェ
シャルダン
ゴヤ
新しい歴史画の誕生 1808年5月3日

新古典主義 18世紀後-19世紀初
アングル
ドガが見たアングル

ロマン主義 18世紀末-19世紀後
ジェリコー
ドラクロワ
ターナー

写実主義 19世紀中
絵画は社会を映す鏡
クールベ
ミレー
ドーミエ
ミレーの解釈をめぐるゴッホとダリ

印象主義 19世紀後
マネ
スキャンダラスな絵の行方
モネ
ルノワール
ルノワールの好きな絵
ドガ

新印象主義
スーラ
シニャック

後期印象主義 19世紀末-20世紀初
ゴーギャン
ゴーギャンが見た名画のポーズ
ゴッホ
セザンヌ

象徴主義/ナビ派 19世紀末
シャヴァンヌ
サロンで生まれた美術運動
ルドン
ドニ
ボナール
ヴュイヤール

世紀末芸術
クリムト
女流画家たちの出現

ドイツ表現主義の先駆
ムンク

20世紀美術 第一次世界大戦まで
マティス
ドラン
芸術家に見る愛のかたち
ピカソ
ブラック
皆乏生活は画家の常

20世紀美術 第一時世界大戦後
カンディンスキー
マルク
クレー
みんなが見ていたセザンヌ
モンドリアン
デ・キリコ
ダリ
ミロ
ジャコメッティ
ゴーキー
デ・クーニング
ポロック
ロスコ
ホックニ
ルネサンス以降の美術史
現代アートの現状は…

画家の発言に関する文献リスト
索引

エコール・ド・パリ
シャガール
モディリアニ
ユトリロ
芸術家はカフェが好き

早坂 優子 (著)
出版社 : 視覚デザイン研究所 (1996/10/1)、出典:出版社HP

画家が登場するルネサンス

名乗り始める芸術家たち
一四世紀のイタリアに始まり、やがてヨーロッパ全土に広がっていくルネサンスの波は、芸術復興の名のもとに、古典を見直し、さらに人間性を見直すという、それまでの意識を変革する大きな出来事でした。さらに、ルネサンスの人間があらゆる事物の中心であり、基準であるという思想は制作者としての個人の認識を一気に高めました。それまで匿名の職人として存在していた画家は、作品に自分の思想や個性を投影して自分を語らせ、また、見る側もそれを個人の芸術家の作品として認識するという人対人との関係に変化していったのです。ただの手仕事のように考えられ、作品の値段が、材料の値段で決められていた絵画に、画家の創造性が認められ、独自の地位をえたのです。イタリアルネサンスの三大スターの出現はこの変化を何よりも鮮明にしています。それからは、個人の名前を手に入れた芸術家は作品と共に、その思考や概念を文章に書き表し、その存在と立場を確立しようとしました。それは日記や書面、インタビューなどになって残っています。その画家の制作における発想やプロセス、影響関係などが私たちに興味深く語りかけてくるのです。

画家は何を見たか
どんな巨匠でも、出発は先人の模倣から。始めます。しかし、過去の作品から学ぶだけではなく、それをいかに消化し、新たな価値を生み出すかということが、真の目的なのです。画家たちは、先人たちの仕事を理論的に消化するとともに、両題や構図、モチーフ、色彩といったあらゆる面で酒去の名作を模写し、引用し、愛奏して、その時代の新しい意味をつけ加えています。さて本書では、①画家自身の作品に対する言葉、②同時代の画家、作品に対する言葉、③影響を受けた過去の画家、作品に対する言葉を作品とともに紹介しました。過去の画家たちからの意外な影響、同時代の画家との交流、批判、ライバル意識などを通して、私たちが絵を見るときのヒントになるかも知れません。

ルーヴルは我々が読み方を教わる本です。しかし先人たちの画法を覚えるだけです。満足せず、美しい自然を研究しましょう。自然から精神を引き出し、自分を表現することに努めましょう。また、時間と反省とが視覚を少しずつ整理し、理解力がもたらされます。
参考P106、文献26
セザンヌ

セザンスが、ヴォラールの肖像を描いていたころ、午後をルーヴルでの素描に費やしている。ルーヴル行きは、肖像を描く朝の仕事を突き放してみる手助けとなった。前日の仕事を判断し、統御するには、芸術家は常に、この距離をとることが必要なのである。
参考P128、文献43
マティス

芸術家に力があると、いえるのは模倣者ができたときだ。ミレーやクールペルソーから免状をもらった者がいるかい。でも、多くの画家が彼らの影響を受けて、彼らに引き寄せられている。
参考P114、文献52
ルドン

早坂 優子 (著)
出版社 : 視覚デザイン研究所 (1996/10/1)、出典:出版社HP

観察力を磨く名画読解

アートの見かたがわかる

本書は、アートの観察のための知覚的技法を解説している本です。アートを見るためには、様々な能力が必要ですが、本書では、観察と分析、伝達、応用という観点から、知覚の技法を紹介しています。章ごとについているタイトルは、キャッチーなものが多く、一般の方でも入りやすい内容でしょう。

エイミー・E・ハーマン (著), 岡本 由香子 (翻訳)
出版社 : 早川書房 (2016/10/6)、出典:出版社HP


イアンに。あなたが与えてくれるすべてに感謝を。この先もずっと。

この世界はたくさんの不思議をたたえ、
私たちの気づきを、辛抱強く待っている。
——発言者不明

目次

著者より
始まり

第一部 観察
第一章 レオナルド・ダ・ヴィンチの力の秘密——大事なものを見る
第二章 名探偵、参上——観察の技をマスターする
第三章 カモノハシと泥棒紳士——どうして人によって見え方がちがうのか
第四章 客室乗務員が無意識に行なうこと——客観的観察のポイント
第五章 マヨネーズはどこに? ——全体も細部も見る

第二部 分析
第六章 全周に目を配れ——あらゆる角度から分析する
第七章 私はなぜ、引き金を引いたのか——情報の優先順位

第三部 伝達
第八章 ワインの値段——コミュニケーションの不具合を防ぐ方法
第九章 ビッグ・スー——厳しい現実を適切に伝えるには

第四部 応用
第一○章 介護施設でストリップショー——生まれ持ったバイアスを克服する
第一一章 担架がないときはどうするか——不確かな状況に対応する方法

終わりに——知覚の技法をマスターする

謝辞
原注
作品クレジット

エイミー・E・ハーマン (著), 岡本 由香子 (翻訳)
出版社 : 早川書房 (2016/10/6)、出典:出版社HP

著者より

“知覚の技法”を教えはじめて、今年で一四年になる。セミナーを通じて世界中の人から、アートにまつわる話や、観察、分析、伝達に関する貴重な体験を聞かせていただいた。これまでセミナーに参加してくださった方々は、自分の体験談が本で紹介されるなど想像もしていなかっただろうし、厳格な守秘義務のある職業についている人も少なくない。よってプライバシー保護の観点から、個人的な話を紹介する際は仮名を使い、本人だと特定できないよう配慮した。実在の人物(故人を含む)とのいかなる類似も偶然である。
本書はノンフィクションだ。すべてのエピソードは、事実または当事者の話に基づき、できるかぎり正確に記録するよう努めた。個人的体験のすべてに裏づけをとったわけではないが、ここで紹介させていただくのはいずれも、私が真実だと確信した話である。

エイミー・E・ハーマン (著), 岡本 由香子 (翻訳)
出版社 : 早川書房 (2016/10/6)、出典:出版社HP

始まり

私は、アパートメントの外廊下に立っている。目に映るすべてが、ぼやけて、スローモーションに見える。ドアの向こうから怒声が響いてくる。蛍光灯の光に、宙を漂う埃が浮かびあがる。左側のどこかでネコが鳴いた。目の前の警官が、扉をノックしようとこぶしを振りあげる。もうひとりの警官が武器を構え、全身を緊張させて、援護の位置につく。扉の向こうから聞こえる口論が、脳内に反響する。拳銃の黒い銃口が、無言の叫びをあげているように見える。
どうして、こんなことになったのだろう?
私は子どもの頃から、あらゆるものにアートを見いだす癖があった。木漏れ日の繊細で非対称な光の流れにも、波打ち際に残る小石や貝殻の柄にも。自分でアートを生みだす才能はなかったので、大学では美術史を専攻した。ただ卒業後は、科学者の父と超現実的な母の影響を受けて、また人の役に立ちたいという個人的な思いもあって、ロー・スクールへ進学した。そこで警察の仕事を体験するカリキュラムに参加し、前述のような緊迫した場面に立ち会うことになったわけである。
不安で押しつぶされそうになった私は、アート作品を見るようにアパートメントの廊下を観察した。ひとつひとつのニュアンスを分析し、前景や背景を確かめて、一見するとささいな不調和に意味を見いだそうとした。ふつうの人はそんなことをしない。変わっているね、とよく言われる。それでも美術史の研究で習得した手法は、客観性が重視される法律の分野で大いに役立っている。
ふと、不吉な考えが頭をよぎった。目の前の警官に客観的観察力がなかったらどうしよう。アパートメントの扉が開いたときに警官が目にするのは、泣いている赤ん坊かもしれないし、困惑した年配の女性かもしれないし、はたまた銃を振りまわす精神錯乱者かもしれない。そのとき警官のとる行動が、私たち全員の運命を決める。私の命は、ほとんど赤の他人といってもいいこの警官に——彼の観察力とコミュニケーションカに——委ねられているのだ。

幸い、警官はうまく事態を収めてくれた。しかし初めて人に銃口が向けられるところを目撃し、死を生々しく意識した記憶は、その後、何年も私につきまとった。
私たちの人生において、わが身の安全を他人の手に委ねる機会はどのくらいあるだろう。飛行機や電車、タクシーに乗るときもそうだし、外科手術を受けるときもそう……多すぎて数えきれない。たとえ生死がかかっていなかったとしても、自分の仕事や、評判や、安全や、成功が、他者の観察力と行動力に左右される状況などいくらでもある。裏を返せば、私たちも周囲の人々に対して同じ影響力を持っている。誰かの昇進を降格に、勝利を敗退に変え、九月のなんでもない火曜日を、九・一一にする力がある。
私たちはふだん、当たり前のように何かを見て、それについて誰かに伝えている。ただし正確に見て、適切に伝えているかどうかは疑問だ。空港でまちがったゲートからまちがった飛行機に乗ろうとしたり、書くべきでないことを書いたメールを、送るべきでない人に送ったり、目の前にある大事な情報を、いとも簡単に見逃したりする。なぜか?見ることや話すことと同様に、まちがうことも、生来、私たちのなかに組み込まれているからだ。
人間が一度に見られるものの数は限られており、脳が処理できる数となるとさらに少ない。弁護士だった頃、私は目撃者の証言や当事者の話がどれほどあてにならないかを思い知らされた。ただし、ものの見方や伝え方について本気で考えるようになったのは、転職してからだ。ニューヨーク市にあるフリック・コレクションで教育部門のディレクターに就任した私は、イェール大学医学部の皮膚科学教授から、アートの分析を通じて医大生の診断スキルをあげることはできないかという相談を受けた。そして医大生をフリック・コレクションに招いてアートの分析を体験させたところ、体験しなかった学生と比較して五六パーセントも診断能力が向上したのである(1)。私はがぜん興味を持った。アートを見るという単純な行為が、どうして医大生の診断能力を向上させたのか、その科学的根拠を知りたかった。
すっかり神経科学オタクになった私は、学術論文を読みあさり、研究者に会いにいった。神経科学者が開発したオンラインゲームに登録もした。すると、ものを見るという行為に関して、自分がまちがった認識を持っていたことがわかった(たとえば網膜は、目ではなく脳の一部なのだ!)。ただ、肝心な点において、私の直感は当たっていた。つまり訓練さえすれば実際に、より細かく、より正確に見られるようになるのである。
すばらしい発見をすると、すぐ人に教えたくなるのが私の性分だ。九・一一のあと、まだニューヨークの街にテロの恐怖が蔓延し、武勇伝や胸のつぶれるような悲話が飛び交っていた頃、友人たちと外食をした際に、さっそくこの発見を披露した。すると友人のひとりが、警官や救急隊員に教えたら社会の役に立つのではないかと言った。そんなことはまったく考えていなかったけれど、ロー・スクール時代に怒声が響く廊下に立ったときのことを思い出して、なるほどと思った。だいいち警官にレンブラントを見せるなんて画期的だ。次の月
曜日、さっそくニューヨーク市警に電話をかけた。
「警官を美術館に招いて、アート作品を見せたいのですが」
電話を受けた警察委員は困惑していた。唐突な提案で、電話を切られても仕方のない状況だった。しかしその人は、やってみようと言ってくれた。数週間後、フリック・コレクションに初めて拳銃が持ちこまれた。私のセミナー”知覚の技法”が産声をあげた瞬間である。
それから一四年のあいだに、ニューヨーク市警の一三の部署がセミナーを受け、さらにワシントンDC、シカゴ、フィラデルフィアの警察も、バージニア州警察、オハイオ警察署長協会も、私を講師に招いてくれた。知覚の技法の評判は口コミで広がって、FBIや国土安全保障省、スコットランドヤード、アメリカ陸海軍、ナショナルガード、シークレットサービス、連邦保安局、連邦準備銀行、司法省、国務省、国立公園局からも依頼があった。
『ウォール・ストリート・ジャーナル』は私のセミナーを取りあげて、知覚の技法が警察や軍の要員によい効果をもたらしていると評価してくれた。さらにセミナーを受けて観察力があがったというFBI捜査員の話を掲載してくれたのである(2)。その捜査員は、セミナーで習った手法を活かして、ギャングによるゴミ回収シンジケートを摘発し、三四の有罪判決を勝ちとって、六〇〇〇万ドルから一億ドルの資産を没収したという(3)。この記事が掲載されるやいなや、企業や教育機関、そして労働組合から問い合わせが殺到した。日々の生活においてはあらゆる人が——親も教師も、客室乗務員も投資銀行家も、ホテルのドアマンも、一定の観察力と伝達力を必要としているからだ。
国防総省は私のセミナーを”たいへん価値がある”と評し、海軍作戦部長は,将来の戦いに活かせる革新的な技法”と太鼓判を押してくれた。FBIナショナル・アカデミーでセミナーに参加したベンジャミン・ネイシュ警部は「(セミナーで)目を開かれた気分だ。警官としてあんなに風変わりな訓練を受けることもないだろう(4)」と述べ、フィラデルフィア市警にセミナーを推薦してくれた。乳房が腹まで垂れた全裸の女性を教材に観察力やコミュニケーション力を鍛えようというのだから、風変わりといわれても仕方ない。
しかも効果は抜群だ。
これまで、弁護士事務所、図書館、オークション運営会社、病院、大学、大手企業、エンタメ業界、銀行、労働組合、そして教会に至るまで、さまざまな組織に属する何千人という人々が私のセミナーに参加し、観察力をのばしてきた。次は、あなたの番だ。
核となる情報を見いだし、優先順位をつけて、結論を導き、誰かに伝えるという行為は、何も医者や警官の専売特許ではない。カプチーノの注文をまちがえたり、一○○万ドルの契約をふいにしたりするのも、ささいな見落としやコミュニケーションの不具合が原因だ。大統領でも、郵便局員でも、ベビーシッターでも、脳神経外科医でも、見落としをしない人などいない。
一方、訓練すれば見落としが減るのも事実である。技術者であれ、画家であれ、文書係であれ、学生であれ、監視員であれ、セミナーに参加した受講生たちは漏れなく、観察力が向上した。次は、あなたの番だ。
[1]はJRというアーティストのセルフ・ポートレイトである。少なくとも誰かの目に映るJRの写真だ。JRは、人物写真を大きく引きのばして、世界各地の建物に貼りつけてきた。とくに”世界の最貧地域に顔を飾る(5)”ことで有名だ。ところが建物の所有者に許可をとらないため、複数の国で逮捕状が出ている。だからセルフ・ポートレイトを撮ることになったとき、人相がわからない方法を考え、思いついたのが、女性の目に映る自分を撮ることだった。

私はこの写真がとても好きだ。知覚の技法のすべてが集約されている。視点を変えれば、知らなかった世界が広がることを、よく表している。この写真と同じく、本書をあなたの新しいセルフ・ポートレイトだと思ってほしい。一歩さがって、新たな目で自分自身を見つめてみよう。自分は周囲の人にどんな印象を与えているのだろう。他人とうまくコミュニケーションをとれているだろうか。身のまわりのものをきちんと観察できているだろうか。あなたの背後には、周囲には、そして心の内には、何が隠れているのだろう。
本書の目的は、目という驚異のコンピュータを使って、情報収集能力、思考力、判断力、伝達力、質問力を向上させることだ。しかもこの本は、読むと同時に体験できる。睡蓮や、ぴったりしたドレスを着た女性や、全裸の女性の助けを借りて、大きな概念を具体的事象と結びつけ、五感から入る情報を統合し、正確かつ客観的に他者に伝える方法を学ぶことができる。
たとえば[2]の写真を見てほしい。加工や修正は一切ない、現実の光景だ。写真のなかで、いったい何が起きているのだろう。これはどこを写したものだろう。

いちばん多い答えは、使われなくなった古いビルで行なわれた、花を使ったインスタレーションというもの。そしてこの答えは部分的に正しい。古い建物に、あるアーティストが意図的に花を飾ったのは事実だ。では、なんの建物だろう。エアコンがあって、廊下の両側にはたくさんの扉が並び、奥の部屋には椅子が並んでいる。オフィスビルか学校?ちがう。日常生活ではあまり思い浮かばない建物——実は精神病棟だ。
マサチューセッツ精神保健センターが、建て替えのために築九〇年の施設をとり壊すことになったとき、アーティストのアナ・シューライト・ハーバーが、この施設に常に欠けていたものにインスピレーションを得て創造した(早期回復の見込みがない精神科病院の入院患者たちが花を贈られることはめったにない)。『ブルーム』と名づけられたインスタレーションは、精神病治療に関する固定概念をひっくり返した。精神病棟の廊下が、これほど生命力にあふれたこともないだろう。
本書もこのインスタレーションのように、世界に対するあなたの見方をひっくり返したい。うまくいけば、思いもよらなかったところに色や光、ディテールやチャンスを見いだすことができるだろう。何もないと思っていた空間に、命や可能性、そして真理が見つかるだろう。これ以上ないほどの混沌のなかに、秩序と答えが見つかるだろう。そうなれば二度と、昔のように世界を捉えることはなくなる。
私のセミナーは、光栄にも受講生の口コミで広まってきた。感謝のメールもたくさんいただいた。仕事に自信が持てるようになったとか、昇進したとか、サービス向上に役立ったとか、会社の経費を大幅に節約できたとか、事業資金が二倍、三倍も集まるようになったとか、試験の点数がよくなったとか、なかには特別学級に入ったほうがいいと言われていた子どもが、ふつうの子どもたちと同じクラスで勉強できるようになったというメールもあった。
大事なものを見る力は世界を変える。本書を読めばあなたも、ずっと目を閉じて生きてきたことに気づくのではないだろうか。

エイミー・E・ハーマン (著), 岡本 由香子 (翻訳)
出版社 : 早川書房 (2016/10/6)、出典:出版社HP