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【最新 – 会社の仕組みを学ぶためのおすすめ本 – 知りたい組織のコト、経営のコト】も確認する
豊富なイラストでわかりやすい
この本は、会社のなりたちや種類、取締役などの機関、組織のしくみ、給料や保険などの人事・労務、各部門の仕事内容、会社にまつわる数字の見方、さまざまな経営手法……などなど、ビジネスパーソンとして知っておきたい必須知識が、豊富なイラストと図解でスッキリわかります。そもそも会社ってなに?どういうしくみになってるの?という素朴な疑問にもわかりやすく丁寧に答えており、学生やより基礎をしっかりさせたい若手ビジネスパーソンにオススメです。
はじめに
わたしたちの身の回りには、自動車、テレビ、ビデオなどの工業製品から、日用品、文房具、食料品、衣料品などまで、さまざまな製品があふれています。わたしたちは、これらの製品をスーパーやコンビニ、百貨店、専門店などのお店で買います。また、映画館や遊園地、スポーツジム、エステなどサービス業を利用することもあります。
こうした、わたしたちが日頃利用している製品やサービスの多くは「会社」が提供しています。つまり「会社」は、わたしたちが生活していくうえで、なくてはならない存在といえます。また、わたしたちは学校を卒業すると、社会へ出て働かなければなりません。そのとき、わたしたちに働く場を提供するのも「会社」です。いまは大学生、高校生という人も、いずれはどこかの「会社」に就職することになるでしょう。就職すれば、1日のうちの8時間くらいを「会社」で過ごすことになります。
このように、わたしたちの生活と密接な関係にある会社ですが、そもそも会社ってなに?会社のしくみはどうなっているの?という質問に、すぐに答えられる方は少ないと思います。大まかにいえば、会社とは、何人かが集まって製品やサービスをつくったり売ったりして利益を上げようとする組織です。社員は社長1人だけという会社もあれば、社員が数万人という会社もあります。どのような規模の会社であれ、経営資源(ヒト、モノ、カネ)を使ってなんとか儲けようと活動していますし、社員には給料を払わなければなりません。儲けが出れば、税金も納めなければなりません。
本書は、こうした会社の経営活動はどのようなしくみで行なわれているのか、組織はどのような構造になっているのか、お金などの管理はどうしているのか……といった素朴な疑問について解説しています。
これから社会に出ようとしている学生の方や、社会人になって間もない若いビジネスマンにも理解できるように、イラストや図解を活用してわかりやすく説明しました。意外に知らないことが多い会社の基本的なしくみを理解し、これからの就職活動や社会人生活に役立てていただければ幸いです。
2007年7月
坂田岳史
もくじ
はじめに
第1章 「会社」のキホンを押さえよう
01会社とは?法人とは?
会社とは、営利を目的として集まった人の集団であり、株式会社などの総称です。
02会社の種類と特徴
会社には株式会社、合名会社、合資会社、合同会社の4つの種類があります。
03会社のなかで最も多い株式会社
現在、日本には約115万社の株式会社があります。
04ベンチャー企業とは?
特殊な技術などを活用し、新しい製品やサービスを提供する若い会社です。
05上場会社と未上場会社
自社の株式を自由に売買できるように、証券取引所に登録している会社が上場会社です。
06会社はどうやってつくる?
会社を設立するときは、さまざまな手続きが必要になります。
07会社の「機関」にはどんなものがあるか
経営を効率的かつ公正に行なうため、会社にはさまざまな機関があります。
08オーナー(株主)と社長の関係
オーナー(株主)はお金を出す人、社長はオーナーから経営をまかされた人です。
09会社と取締役の関係
取締役は株主から経営をまかされた人であり、取締役のなかから代表取締役を選びます。
10会社と従業員の関係
従業員は会社に雇われている労働者で、パートやアルバイトなども含まれます。
11会社の倒産とは?
借金の返済ができなくなるなど、これ以上経営活動を続けられなくなった状態です。
コラム 会社が倒産したら社長はどうなる?
第2章 会社経営のしくみ
01会社ではだれが意思決定するのか
株式会社の最高意思決定機関は株主総会で、重要なことを決めるときは総会の決議が必要です。
02会社経営の三権分立とは?
国の立法、行政、司法にあたるのが、それぞれ株主総会、取締役、監査役といえます。
03株主にはどんな権利があるのか
会社に出資するかわりに、配当を受け取る権利や、重要事項を決める権利をもちます。
04会社の経営資源とは?
ヒト・モノ・カネが三大経営資源ですが、最近では「情報」も重要な経営資源になっています。
05会社にもルールがある
従業員が働くうえでの基本的な事項や、業務の手順などを定めたルールがあります。
06経営理念とは?
会社が経営活動を行なううえでの規範が経営理念です。
07経営目標と経営計画
会社では、売上などの数値目標をつくり、それを達成するための具体的な計画をつくります。
08「日本的経営」とは?
安定から競争の時代へと変化していくなか、日本的経営も変わらなければなりません。
09大きく変化してきた経営環境
会社には、環境の変化に対応した経営が求められています。
コラム 崩れつつある日本的な経営システム
第3章 会社組織のしくみを知ろう
01意思決定する組織と業務を執行する組織
意思決定する組織が決めた方針にしたがって、各部署は業務を行なっています
02株主総会とは?
株式会社の最高意思決定機関で、株主が経営について意思表示をする場です。
03役員とは?
役員とは重要な役職についている人たちの総称で、会社では取締役のことをいいます。
04取締役会の役割
取締役が集まり、代表取締役や会社の重要事項を決める、会社の機関です。
05委員会設置会社とは?
社外取締役を含めたメンバーで構成される3つの委員会を設置している会社です。
06監査役、会計参与とは?
監査役は経営内容をチェックし、会計参与は決算書類の作成に力を貸します。
07ラインとスタッフ
会社では実行する人(ライン)と支援する人(スタッフ)が協力して仕事を行ないます。
08機能別組織とは?
業務を効率的に行なうため、多くの会社で取り入れられている一般的な組織形態です。
09事業部制とは?
製品別や地域別に「事業部」をつくる制度ですが、近年は導入する会社が減っています。
10まだある会社内の組織づくりのやり方
プロジェクト組織や社内ベンチャーなど、いろいろな組織づくりの方法があります。
11企業グループと持ち株会社
グループ企業の株をもち、グループ運営だけを行なう純粋持ち株会社が増えています。
コラム海外から入ってきた経営改革の手法
第4章 会社のなかの仕事にはどんなものがあるか
01会社のなかの基本的な仕事
企画、開発から製造、販売、総務、経理などまで、さまざまな仕事があります。
02トップ(経営者)の仕事
経営方針や経営戦略、経営計画をつくり、その実行を指示・管理します。
03管理職の仕事
最も重要な仕事は、業務が計画どおりに進んでいるかチェックすることです。
04総務の仕事
直接利益を生む仕事は行ないませんが、会社にとってはなくてはならない部門です。
05経理の仕事
会社の経営活動にともない発生するお金のやりとりを管理します。
06営業の仕事
商品を売るだけでなく、販売促進、顧客管理など常に最前線でお客様と接します。
07製造の仕事
決められた期限までに、決められたコストで、品質の高い製品をつくるのが仕事です。
08製品開発の仕事
新製品をつくるための技術研究や製品の設計・試作などを行なう仕事です。
09企画、広報の仕事
企画は経営や営業を支援する仕事であり、広報は「会社の顔」的な存在です。
10サービス業の仕事
モノをつくったり売ったりするのではなく、お客様に満足を与える仕事です。
11流通業の仕事
商品をつくるメーカーと消費者の間に位置する小売業や卸業などです。
コラム おろそかにはできない個人情報の管理
第5章 給料や人事制度のしくみ
01会社にはいろいろな身分の人が働いている
正社員だけでなく、パート、アルバイト、契約社員も重要な戦力です。
02入社から退職までの流れ
大卒で入社してから定年退職するまでには、40年近い長い道のりがあります。
03従業員の労働条件は法律で規制されている
経営者より弱い立場の従業員(労働者)を守るための法律が労働基準法です。
04給料のしくみ
賃金にはさまざまなものがありますが、毎月決まって支払われるものが給与(給料)です。
05これまで、そしてこれからの賃金制度
これまでのような全社員一律の賃上げ方法は、だんだん変化してきています。
06人事考課とは?
人事考課とは本来、会社が求める人材になってもらうために行なうものです。
07福利厚生とは?
レクリエーション的なものだけでなく、各種手当や社会保険への加入などもあります。
08残業と有給休暇
決められた勤務時間を超えて働かせると、会社は割増賃金を支払わなければなりません。
09さまざまな休暇制度
育児休暇や介護休暇などのほかにも、会社にはさまざまな休暇制度があります。
10定年と退職金
熟年者の必要性や働き手の減少などから定年を延長する会社が増えています。
11労働組合の役割
立場の弱い従業員が集まり、従業員の利益のために会社側と交渉します。
12女性にとっての労働環境
女性が働きやすい環境をつくることが社会的にも求められています。
13社会保険制度とは?
だれもが安心して働くことができるよう、労働者の生活を守るための制度です。
コラム いまや転職はめずらしくない
第6章 会社の数字について知ろう
01会社に入ってくるお金、出ていくお金
会社には、本業には関係のないお金の出入りも多くあります。
02売上と利益の違い
売上から仕入などに使った金額(原価)を引いたものが利益です。
03利益にもいろいろある
会社には、違った意味をもつ5つの利益があります。
04決算とは?
1年間の会社経営の総まとめが決算であり、決算書という会社の成績表をつくります。
05損益計算書のしくみ
損益計算書をみれば、会社がなにで儲けているかがわかります。
06貸借対照表のしくみ
決算時点での資産や負債の状況を表わしたもので、会社のいまの財務状況がわかります。
07会社の資産・負債とは?
「貸借対照表に記載される資産と負債について、もう少しくわしくみておきましょう。
08損益分岐点とは?
売上と費用の関係から、いくら売上があれば利益が出るかをみるのが損益分岐点です。
09連結決算とは?
子会社も含めたグループ会社全体で決算を行ない、経営内容を報告します。
10製品の価格の決め方
原価に利益を上乗せするのが一般的ですが、商品戦略によっていろいろな方法があります。
11資金調達はどうするか
経営に必要な資金の調達法には、直接金融と間接金融という2つの方法があります。
12資金計画と資金繰りの管理
毎月のお金の出入りをきちんと管理しないと、資金不足になってしまうかもしれません。
13会社にかかる税金
個人と同じように所得税、住民税、固定資産税、消費税などを納めなければなりません。
コラム 会社に求められるディスクロージャー
第7章 さまざまな経営手法について知ろう
01最近増えてきたM&A
事業の拡大や多角化をねらってM&Aという経営戦略をとる会社が増えてきました。
02リストラとは?
会社経営の全体をスリム化し、事業を再構築しようとする改革がリストラです。
03ベンチャー企業に多いファブレス経営
生産設備をもたずに企画や設計、販売などに特化して自社の強みを発揮する経営手法です。
04業務を外部に委託するアウトソーシング
定型的な業務などを外部の業者にまかせ、本業に力を入れる経営手法です。
05IT経営とは?
ITを戦略的に活用し、売上や顧客満足の向上を図ります。
06他社の手法に学ぶベンチマーキング
他社の優れたところを研究し、自社の改善につなげるのがベンチマーキングです。
07社会への貢献をめざすCSR経営
現代の会社には、単に利益を上げるだけでなく、社会全体へ貢献することが求められています。
08BSC経営とは?
結果だけでなく途中経過を管理して、最終的に売上や利益を伸ばす手法です。
09内部統制とは?
会社のなかで業務が正しく行なわれるようなしくみをつくり、管理します。
10品質管理や環境への配慮
ISOを取得し、品質向上や環境問題に取り組む会社が増えています。
コラム 会社にも影響が大きい少子高齢化の問題