ノンプログラマーなMacユーザーのためのGit入門 〜知識ゼロでスタート、ゴールはGitHub〜

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はじめに

本書は、プログラミングをしないMacユーザーをとくに意識した、Gitの入門書です。Gitの知識がまったくない段階から始めて、主要機能をしっかり理解し、GitHubの共有機能までたどり着くことを目標にしています。これから始める方はもちろん、過去に挫折した方や、いまさら人に質問できない方、こっそりマスターして同僚に差をつけたい方にもおすすめです。

プログラマーの間でGitの人気は高まる一方ですが、さらに最近では、ノンプログラマーにとってもその利便性が認められてきています。たとえば、ソフトウェア開発のプロジェクトにプログラマー以外の立場で参加する場合や、そもそもプログラムではない一般的な文書作成の目的で、Gitの基礎知識を必要とされるケースもあるようです。

しかしGitはもともと大規模なソフトウェア開発のために作られたもので機能が多く、独特な用語が多い上に、ほとんどの解説書では読者がプログラマーであることを前提にしているため、ノンプログラマーにとっては最初の手掛かりをつかむことさえ難しいのが実情ではないでしょうか。そこで本書では、次のような方針で執筆しました。

第1に、一般的なMac用アプリケーションと同じ感覚でGitを利用できる「Sourcetree」というアプリケーションを使います。「ターミナル」やコマンド入力は扱いませんが、用語や機能を本書で学んでおけば、将来本格的に使いたくなったときにも役立つでしょう。
第2に、サンプルには、単純な日本語の文書を使います。プログラミングの知識は必要ありませんし、操作結果の変化もわかりやすくしています。

第3に、とりあげるアプリケーションやサービスは、すべて無料です。規模が大きくなると有料になるものもありますが、独習や、少人数のプロジェクトであれば費用はかかりません。

本書は、初心者向けの解説を得意とする向井領治が前半を、長年にわたりUNIXやプログラミングの著書を数多く手がけてきた大津真が後半を執筆しています。本書が読者の皆様のお役に立てば幸いです。2019年5月向井領治

向井 領治 (著) , 大津 真 (著)
出版社: ラトルズ; 初版 (2019/5/28)、出典:出版社HP

目次 – ノンプログラマーなMacユーザーのためのGit入門

第1章Gitの概要と操作環境の準備
11Gitの特徴–
Gitとバージョン管理システム
手動バージョン管理の問題点
TimeMachineではダメなのか?
12Gitを使うには
1台の中で使う・共有して使う
GitとGitHub-
集中型と分散型
13CotEditorを準備する
CotEditorldとは
なぜテキストエディタを使うのか
CotEditorのインストール・
14Sourcetreeを準備する
Sourcetreeとは
なぜSourcetreeを使うのか
Sourcetreeのインストール
自分の情報を登録する

第2章Gitのプロジェクトを始めよう
21リポジトリを作成する
プロジェクトフォルダと作業ツリー
プロジェクトフォルダを登録する4
Gitが内部で使用する「.git」フォルダ
リポジトリブラウザー
リポジトリウインドウ
Sourcetreeからリポジトリを作成する
2-2リポジトリを削除する-
リポジトリを削除する
プロジェクトフォルダを直接扱うときの注意
23リポジトリへファイルを登録する
追跡するファイルを登録する。
コミットIDについて
2.4-追跡したくないファイルを登録する
無視するファイルを登録する
無視するフォルダを登録する
無視するパターンを登録する(個別リポジトリ)
無視するパターンを登録する(すべてのリポジトリ)
さまざまなパターンの指定方法
登録した無視リストを修正する
2-5変化を登録する
内容を追加して記録する
既存の内容を編集して記録する
変化は行単位で表示する
改行も変化として扱われる
2.6履歴を取り出す
履歴を取り出す
ダーティな状態でチェックアウトすると
2.7ステージを使う
ステージとは
ステージを使ってコミットする
ステージへは作業ツリーからコピーされる
ステージを取り消すやり直す場合
2.8ファイルを操作する
ファイルを削除する
ファイルの名前を変える
ファイルを個別に復元する
追跡をやめる
2–9差分を詳しく調べる
任意のコミット間の差分を調べる
特定のファイルのログを調べる
別のアプリを使って差分を調べる
コミットメッセージの書き方
コミットメッセージにテンプレートを設定する
2-10作業をやり直す
直前のコミットのメッセージを書き換える
直前のコミットをやり直す
直前のコミットへ戻す
2-11過去のコミットへ戻す
実験用のリポジトリを作る
MixedオブションSoftオプション
Hardオプション
もしもチェックアウトして作業を続けると

向井 領治 (著) , 大津 真 (著)
出版社: ラトルズ; 初版 (2019/5/28)、出典:出版社HP

第3章ローカルでのGitの活用
3-1ブランチの基本操作
ブランチとマージについて
masterブランチを確認する
ブランチを作成する
新規ブランチでコミットを行う
チェックアウトでブランチを切り替える
3-2ブランチをマージする
マージしてみよう
fast-forwardではないマージを試す
不要なブランチを削除する
3.3コンフリクトに対処する
コンフリクトが起こるのはどんなとき?
コンフリクトを発生させてみよう
P4Mergeを使用したコンフリクトの解決
コンフリクトの前の状態に戻すには
3–4リベースでブランチを統合する
リベースを行ってみよう
リベースの注意点
リベースでコンフリクトが発生したら
3.5リバートで指定したコミットを打ち消す
リバートとは
リバートを行う
コンフリクトが発生したら
3.6タグで目印を設定する
タグを設定する
タグの一覧を表示する
タグを設定したコミットを参照する
タグを設定したコミットをチェックアウトする
タグを削除する
3.7スタッシュで作業内容を退避する
スタッシュとは
スタッシュに退避する
スタッシュを確認する
保存したスタッシュを復元する

第4章GitHubの活用
4.1GitHubのリモートリポジトリを作成する
リモートリポジトリとローカルリポジトリの連携
GitHubにアカウントを登録する
SourcetreeにGitHubアカウントを登録する
リモートリポジトリを作成する
リモートリポジトリをクローンする
42ローカルリポジトリをプッシュする
プッシュを実行する
43リモートリポジトリからプルする
GitHubでコミットを行う
リモート追跡ブランチについて
「プル」はフェッチとムーブを組み合わせたもの
4.4
プルリクエストを利用してチームで作業する
チームで作業するコラボレータを登録する
プルリクエストについて
ブルリクエストの処理が完了したらマージする
閉じられたブルリクエストを確認するには一
4-5フォークでコラボレーション
フォークしてからクローンする
実験用のリポジトリをフォークする
ブランチを作成しプルリクエストを送る

向井 領治 (著) , 大津 真 (著)
出版社: ラトルズ; 初版 (2019/5/28)、出典:出版社HP