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SDGsの入門書として最適
国連がSDGsの目標策定に至った経緯がとても分かりやすく、この本を読むことで2030年のゴールの意義が理解できるようになります。子供や教育者だけでなく、ビジネスパーソンにとっても最適な入門書です。コンパクトにまとめられているのでわかりやすく、理解もしやすいです。

SDGsという17のゴールがあります。
国際連合加盟国である日本に住んでいる私たち一人ひとりが、この17のゴールを達成することを担っている、ことになっているのです。
あなたがこのゴールを担っていることが、どこで、どのように決定したのでしょう。
このゴールに向かっていくと、どんな未来を創ることになるのでしょう。
どうやら、子どもも大人も一緒になって、一人ひとりが“今の私にできること”を始めることが、未来創造につながるようです。
17のゴールが自分自身のゴールになることにチャレンジしていきましょう。
もくじ
第1章 17のゴールを使って身のまわりの出来事をとらえる
出来事をとらえる前に
17のゴールを使って身のまわりの出来事を探っていこう① ゴミ
17のゴールを使って身のまわりの出来事を探っていこう② 買う
我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ
SDGsを採択した国際連合って、どんな組織?
第2章 SDGsの道標一つひとつに目を向けていこう
第3章 私学とSDGsを重ねていこう
SDGsを私学の入試問題と重ねて見る
2017年に出題されたSDGsと関わる中学入試問題
2018年に出題されたSDGsと関わる中学入試問題
SDGsの眼鏡で見る、私学の取り組み―その1
SDGsの眼鏡で見る、私学の取り組みーその2
●関東学院中学校高等学校
●恵泉女学園中学・高等学校
●中村中学校・高等学校
●桜美林中学校・高等学校
●立正大学付属立正中学校・高等学校
●相模女子大学中学部・高等部
●成蹊中学・高等学校
●渋谷教育学園渋谷中学高等学校
●捜真女学校中学部・高等学部
●湘南学園中学校・高等学校
●桐蔭学園
●八雲学園中学校・高等学校
おわりははじまり
※学校名はアルファベット順に掲載しています。
第1章 17のゴールを使って身のまわりの出来事をとらえる
出来事をとらえる前に……
世界のリーダーたちが2015年9月の国連サミットで採択した、SDGs(17のゴール)が定められたプロセスに目を向けていきましょう。
17のゴールは、「誰一人取り残さない(No one will be left behind)」という考え方にもとづいて定められました。言い換えれば、今から創っていく未来で生きていく、すべての時代のすべての人のための目標ということです。
SDGsのゴールを設定するときのポイントになった点は次の3つです。
1. 貧困の根絶(経済・社会開発)と持続可能な社会(環境保全)の両立
2. 不平等(格差)の是正
3. 開発途上国だけでなくすべての国に適応される
SDGs17のゴールを支える要素
持続可能な開発目標(SDGs)に示された17のゴールと169のターゲットはどれも、人間、豊かさ、地球、平和、パートナーシップという5つの要素のいずれか一つ以上に関わりを持っています。あなたは、これら5つの要素がどのように関連し合っていると思いますか。この5つの要素を大切にすることで、私たちの生活にどのような変化が起こるのかを想像してみましょう。
17のゴールを使って身のまわりの出来事を探っていこう① ゴミ
これはゴミ? ゴミじゃない?
「ゴミ」ときいたときに思いつくものはたくさんあります。自分と関係があることとして結び付きをつくれるものを、どこまで広げられるかな?自分の事としてとらえられる範囲はどれくらい広がるかな?
あなたがそれを”ゴミ”だと判断したときに、自分の中で何が起こっていたかな?
マップにしてつなげていこう!
あなたが知っていること、なかまが知っていることをどんどんつなげて!
マップをかいたら、つながっている17のゴールの番号をかき入れてみてね。
視点を広げよう・視点を重ねよう
「ゴミ」に目を向け、視点を広げたり重ねたりする手がかりのいくつかが書かれています。
あなたが知っていることがらと結び付けて、世界を変えるために行動していきましょう。
Development(ディベロップメント)の意味に着目していこう。
-Sustainable Development(サステナブル ディベロップメント)という言葉を掘り下げる!-
ある私学の校長先生と、SDGsを子ども達にわかりやすい言葉で伝えるための話し合いをしていたときのことです。「もし、子ども達のために伝えるとするならば英語だけじゃなく、フランス語の原文も見てみたいわ。いくつかの言葉で見ることで、何を伝えたいのかがわかりやすくなることもあるから。」と校長先生が言いました。
翻訳をするということは、ある言語で表現されている文を、他の言語に直して表現することです。ですから、同じ文でも訳す人によってさまざまな表現を用いることになるのです。日本では現在、Sustainable Developmentは「持続可能な開発」と翻訳されています。
このコラムでは、ディベロップメントという言葉を探っていきましょう。
17のゴール・169のターゲットからなる持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals : SDGs)は、オリジナルの文章が英語で作られ、国連が使っている他の5つの公用語に翻訳されています。(国連が使っている公用語は、中国語・英語・フランス語・ロシア語・スペイン語・アラビア語です)
オリジナルである英語の「Development」が持っている意味を複数の辞書で調べてみると、次のようないくつかの意味をもっていることがわかりました。
・生物の発達や成長
・身体の発育
・事業などの発展
・事態の進展
・発達した状態
・発展の所産
・土地や住宅の開発、改造
・写真の現像
・製図における展開図
・ソフトウェアの開発・製造
ディベロップメントという言葉に着目すれば、日本政府が訳した「持続奇能な”開発”」は、「持続可能な”発展”」や「持続可能な”発達”」とも言うことができたのですね。2000年に採択されたMDGsでは、主に途上国に焦点が当てられた8つの目標が立てられました。そのときには、ディベロップメントを「開発」という言葉にすることで伝わることが多くあったでしょう。SDGsでは、途上国にも先進国にも焦点が当たっています。途上国におけるディベロップメントと、先進国におけるディベロップメントは同じなのでしょうか。それともちがうのでしょうか。また、国ごとに背負っている文化が異なる中で採択されたSDGsは、公用語である6つの言語で読んだときに解釈に違いが出てくるのでしょうか。
国ごとにSDGSがどのように展開されていくのか、その展開を日本語にするときにはどのような言葉がふさわしいのか、2030年までの動きを見ながら探っていってはどうでしょう。
17のゴールを使って身のまわりの出来事を探っていこう② 買う
買い物をすると、誰とつながる?
「買う」ことで、消費者である“私”はだれかとの結び付きをつくっている。
たとえば、コンビニエンスストアで買い物をしている“私”に目を向けてみよう。
どんな人との結びつきをつくっているかな?どこまで広げられる?自分の事だと思える範囲はどこまでかな?
マップにしてつなげていこう!
自分との”つながり”をつくっているもの、何だろう?
お金、電波、情報、人、物 あなたは何によって、どのくらいの広さで世界とつながっているんだろう。つながっている社会の大きさ、広さは人それぞれ。近代社会では、社会とつながる広さと深さは、その人が担う役割と関係しているのかもしれないね。一人が担っている役割にも目を向けていこう。
あなたがつながっていると思う人、なかまがつながっていると思った人をマップでつなげていこう。
すべての人がSDGsを推進するアクティブメンバー。マップをかいたら、その人とつながっている17のゴールにはどんなものがあるのかも書き入れてみてね。あなたは、その人と一緒にどんな未来を創る?17のゴールはどのようにつながっている?
あなた自身は自分がどんな役割を担っていると思う?
両親の”子ども”、弟や妹の”お兄さん、お姉さん”、小学校に通う”児童”、サッカーチームの“キャプテン”、コンビニエンスストアの”お客さん”、雑誌の”読者”、スマホの”利用者”、電車の”乗客”……あなたの担っている役割、まだまだいっぱいありそうだね。