【最新】地方自治体財政を学ぶおすすめ本 – 基本から実務まで

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自治体財政とは?どんな仕組みなの?

自治体財政とは、日本の都道府県や市区町村を統括する行政機関で行われる施設や設備の整備、支援の補助金などによる大きなお金の流れのことを言います。自治体の職員ではない方も、財政の知識は教養として身につけておいて損はないです。ここでは、基本の仕組みから財政担当での実務にまで役立つ自治体財政を学ぶためにおすすめの本をご紹介します。

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出典:出版社HP

自治体の財政担当になったら読む本

新卒でも慣れてからでも役立つ一冊

自治体財政では細かい決まり事が多く、スケジュールもタイトなことがしばしばであるため、素早い情報処理が求められます。財政の現場で様々な行政改革をしてきた筆者によって詳細な説明が述べられているため、実務に役立つ仕事術を身に付けることができます。

定野司 (著)
出版社 : 学陽書房 (2015/10/17)、出典:出版社HP

はじめに

財政担当には、自治体全体の財政運営を司る財政課の職員と、事業を執行する部署で予算や
決算などを担当する職員の2通りがあります。
皆さんが、どちらの財政担当になったとしても、おそらく新人職員ではないでしょう。いくつかの職場を経験し、あるいは1つの分野の専門家として、成果を上げてきたからこそ、財政担当に抜擢されたのです。
ですから、自信を持ってください。
でも、決して過信してはいけません。なぜなら、皆さんがこれから相手にするのは、財政担当になる前の皆さんのように、それぞれの部署で力を発揮している職員ばかりだからです。
財政担当になる前、バリバリ仕事をしていたときのことを思い出してください。皆さんは、自分の仕事が自治体の仕事の中で重要な位置を占め、これからも永遠になくなることはなく、今の執行方法が最良の選択であると考えていたに違いありません。そして、仕事の中の重要なポジションを任され、そこで最高の仕事をしてきたことでしょう。「この仕事は他の職員に任せられない、心配だ」そう思っていたはずです。
ところが、実際はどうでしょう。皆さんがいなくても仕事は滞ることなく順調に進行しています。所詮、役所の仕事とはそんなものです。
でも、がっかりしないでください。
その仕事をよく見てみると、皆さんの発想やアイデアが引き継がれていることがわかります。役所も少しずつですが、進化しているのです。
これから先、財政担当になった皆さんは直接、事業に携わることはできません。財政担当にできるのは、事業に携わる職員の発想やアイデアが実現し、仕事に活かされるよう、支援することです。仕事は“ヒト”、“モノ”、“カネ”、“情報”、4つの要素で動いています。皆さんはそのうちの1つ、“カネ”を握っているのです。
もう一度、皆さんが財政担当になる前、バリバリ仕事をしていたときのことを思い出してください。皆さんは確かな「目標」を持っていたはずです。「目標」がなければ「成果」は見えません。「成果」を見せることができたからこそ、財政担当に抜擢されたのです。
もう、おわかりですね。
財政担当になって最初にやらなければならないのは、“カネ”勘定ではなく、「目標」を1つにすることです。財政担当である皆さんと事業に携わる職員の「目標」が同じでなければ仕事は進みません。
職員からたくさんの要求が上がってくることがあります。一方、自治体の使える“カネ”(予算)には限度があります。皆さんは、さまざまな場面でどれに優先して“カネ”を使うのか、使わないのか判断しなければなりません。
そうです。この判断の基準となるのが「目標」です。
「目標」を達成するため、皆さんが最善の道を選択すれば、事業に携わる職員の信頼を得ることができます。反対に、皆さんの判断がぶれてしまっては、職員の信頼を得ることはできず、仕事は進みません。
繰り返しますが、財政担当になった皆さんは直接、事業に携わることはできません。でも、事業に携わる職員と「目標」を1つにし、職員の発想やアイデアを仕事に活かし、「成果」を共有することはできます。そして、それこそが財政担当である皆さんの仕事なのです。
財政担当には、全庁の財政運営を司る財政課の職員と、事業を執行する部署の中で予算や決算などを担当する職員の2通りがあります。両者が激突する場面が「予算査定」です。
もう、おわかりですね。
「予算査定」は、敵味方に分かれて“カネ”(予算)のやり取りをする戦場ではありません。そうです。「予算査定」は「目標」を1つにする場なのです。
本書が、皆さんにとって最善の道を選択する一助になれば幸いです。

2015年9月
定野 司

目次

はじめに

第1章 財政担当の仕事へようこそ
1-1 財政担当の仕事って?
1-2 財政担当の年間スケジュール
1-3 財政担当必読の書
1-4 財政担当に欠かせない3つの力
COLUMN❶ スタートライン

第2章 決算
2-1 決算整理
2-2 決算とは
2-3 主要な施策の成果を説明する書類
2-4 決算審査
COLUMN❷ 網膜はく離

第3章 地方交付税
3-1 地方交付税とは
3-2 地方交付税のしくみ
3-3 地方財政計画
COLUMN❸ 米百俵

第4章 予算のしくみ
4-1 予算とは・会計とは
4-2 歳入歳出予算
4-3 繰越明許費
4-4 継続費
4-5 債務負担行為
4-6 地方債
4-7 一時借入金
4-8 歳出予算の各項の金額の流用
4-9 予算に関する説明書
4-10 予算の7つの原則と例外
COLUMN❹ 役所の養子

第5章 予算編成
5-1 予算編成の流れ
5-2 行財政運営方針の策定
5-3 予算要求
5-4 予算査定
5-5 予算内示
5-6 予算審議
5-7 予算の執行管理
5-8 中期財政計画
COLUMN❺ 足立区の包括予算制度

第6章 起債管理
6-1 地方債とは
6-2 地方債の協議と許可
6-3 地方債の借入れと償還
COLUMN❻ 時問貯金

第7章 財務分析
7-1 決算統計
7-2 健全化判断比率
7-3 行政評価
7-4 財務諸表
COLUMN❼ 貧困の連鎖

第8章 財政担当の仕事術
8-1 財政担当の3方向の交渉
8-2 効率的に資料を読み解くコツ
8-3 低い理想と早い妥協
8-4 相手にしゃべらせる
8-5 できないことにはNOと言う
8-6 譲歩を引き出すテクニック
COLUMN❽ 仕事を私事にかえよう

第9章 財政担当の心得
9-1 仕事に対するスタンスを持つ
9-2 エリート意識を持つ・捨てる
9-3 住民目線・市民感覚を忘れない
9-4 現場主義に立つ
9-5 論理的に物事を考える
9-6 コミュニケーションを大切にする
9-7 必ず1つは得意分野を持つ
9-8 固定観念を捨てる
COLUMN❾ 給与明細書

おわりに

《法令名の略記》

本文中で法令条文を引用する場合、下記の法令については略記した。
地方自治法……自治法
日本国憲法……憲法
地方財政法……地財法
地方公共団体の財政の健全化に関する法律……健全化法
例) 地方自治法第233条第1項 → 自治法233条1項

定野司 (著)
出版社 : 学陽書房 (2015/10/17)、出典:出版社HP

一番やさしい自治体財政の本 第2次改訂版

自治体財政についての入門書

本書は、自治体の財政担当職員だけではなく、公務員初任者から地域住民、学生まで、自治体財政についての知識がほとんどない人に向けられた完全な入門書です。他の自治体財政についての書籍と比べてもタイトル通り「一番やさしい」ので、初めて学ぶ方でも理解しやすくなっています。

小坂 紀一郎 (著)
出版社 : 学陽書房; 第2次改訂版 (2018/11/15)、出典:出版社HP

第2次改訂に際して

この本の初版を2003(平成15)年に出してから、早くも15年経ちました。2007(平成19)年に改訂してからでも10年以上になります。幸いにも、ややこしい自治体財政を分かりやすく説明してくれる本として、読者のみなさんに受け入れていただきました。しかし、この間、数字はもちろんのこと、制度も、その上、自治体財政が置かれた環境もかなり変わりました。旧版では、近くやってくるという感じでしか受け止められていなかった少子高齢化が現実のものとなり、第1次改訂版(平成18年度決算)では17.5%に留まっていた民生費の割合が24.1%に急上昇したことが象徴的です。
この第2次改訂版が、引き続き、自治体財政への一番やさしい手引きとしてお役に立てば誠に幸いです。
なお、今回、各種数値を更新するに当たり、総務省自治財政局財務調査課(山越伸子課長、宮野哲史課長補佐)のご教示をいただきました。

2018(平成30)年10月
小坂紀一郎

はしがき

これは自治体の財政についてほとんどご存知ないみなさんのための本です。住民のみなさん、学生諸君、公務員初任者、新人自治体議員、自治体議員志望者その他地方自治に関心を持ち、自治体の財政について知りたい方々、知る必要がある方々が対象です。
地方自治への関心が高まっています。国から自治体へもっと権限を移そうという地方分権への動きも着実に進んでいます。いろいろな形で自治体の行政にものを言い、参加する住民も増えてきました。自分たちの足元の政治・行政に目を向けようとするこのような流れは、私たちの社会が成熟してきた1つの表われだと考えてよいでしょう。たとえ少しずつでも自治体が変われば国全体にも大きく影響します。日本は約3,200の自治体から成り立っているのですから。
しかし、自治体の行政への関心が高い割には自治体の財政への認識は極めて低いと言わざるを得ません。それを賄う財源のことは全く考えずに行政サービスの充実を求める傾向がこの事実をはっきり物語っています。住民ばかりではありません。自治体議員や、ことによると首長に至るまで、財政への関心と理解はもうひとつです。
なぜこうなのか、根本の原因は、いまの自治体財政の制度そのものにあります。受益と負担とが見あわず、国に頼っているしくみからは関心を持つ必要が出てこないのです。これと密接に関係していますが、制度の分かりにくさも理解を妨げている大きな要素です。
自治体の行政には関心があるが、財政のことはさっぱり分からないし関心もないといういびつな姿から健全な地方自治が成長するはずはありません。自治体財政に対する理解を広めなければならない大きな理由です。
ところが、自治体財政に関する本は世に多く出ていますが、このような目的に沿ったものはあまり見当たりません。一見やさしく書いたものはあっても、どちらかと言えば公務員向けの実務書で、行政用語やお役所の事情にはうとい一般住民には決してとっつきやすいとは言えません。また、制度や用語をやさしく解説したものはあっても、実態や問題点までふれたものはほとんどありません。

この本は、自治体財政について基礎知識を得たいと望む方が、頭を痛くすることなく、肩をこらすことなく気楽に読んでいただけることを目指して次のような方針で書きました。

1. 自治体財政について、制度から財政診断、財政の改革まで一通りの項目は取り上げました。
2. 具体的に身近に感じていただけるよう「あなたのまち」という形で市町村の例を中心に説明しています。しかし、多くの部分は都道府県にも当てはまります。
3. 要点を呑みこんでいただくために細かいところは省略してあります。枝葉には目をつぶり、根幹をつかんでいただくように努めました。
4. 単に制度の解説をするだけでなく、実態と問題点についてもかなりつっこんで私の考えを述べています。蒸留水のような無味乾燥な説明では面白いはずはなく、財政は生きているものだからです。

この本が題名どおりやさしく分かりやすいものになっているとすれば自治体財政について何も知らない主婦の代表として原稿に目を通して率直な疑問をぶつけ、こんなことも知らないのかと私をあきれさせたり、ハッとさせてくれたりした妻緑のおかげです。
小著が自治体財政への理解を進め関心を高めるのに少しでもお役に立てばこれほどうれしいことはありません。
2003(平成15)年8月
小坂紀一郎

小坂 紀一郎 (著)
出版社 : 学陽書房; 第2次改訂版 (2018/11/15)、出典:出版社HP

もくじ

はしがき
1章 自治体財政へようこそ
1 自治体は暮らしのサポーター
2 行政サービスの担い手
3 お金はどこから来てどこへ行くの?

2章 自治体財政の中心—地方税
1 税金のいろいろ
2 住民税は地方税の主役
3 固定資産税は市町村税の王様
4 事業税は都道府県税の柱
5 地方税のなかまたち
6 地方税の自由度

3章 国から来るお金—地方交付税と補助金
1 税金だけでは足りない
2 地方交付税のしくみ
3 地方交付税の光と影
4 補助金のはなし

4章 財源をやりくりする
1 自治体が借金するとき—地方債のはなし
2 やりくりの実際

5章 予算の手ほどき
1 予算ってなに?
2 予算のルール
3 予算のかたち
4 予算は巡る

6章 予算を読んでみよう
1 歳入のカンドコロ
2 歳出の急所、11のポイント
ポイントその1 言っていることとやっていることの一致度
ポイントその2 プランプランしていないか
ポイントその3 メニューを眺めよう
ポイントその4 今日の課題への取り組み
ポイントその5 大物に注意
ポイントその6 長期事業に注意
ポイントその7 将来の負担につながるものを見逃すな
ポイントその8 ハコモノにご用心
ポイントその9 同じ財布の中の移動、繰出金は何のため?
ポイントその10 ブラックボックスをこじ開けよう
ポイントその11 一事を生やすは一事を減らすにしかず

7章 あなたのまちの財政診断
1 決算のかたち
2 診断のカルテ
3 限られたお金を有効に

8章 自治体財政をみんなのものに
1 自治体にもっと自由と力を
2 議会を生き生きと
3 住民の手で不正を正す

おわりに 自治体財政と日本の未来
もっと詳しく知るための情報案内

小坂 紀一郎 (著)
出版社 : 学陽書房; 第2次改訂版 (2018/11/15)、出典:出版社HP

地方財政・財務101問 〈第1次改訂版〉

自治体財政の問題集

地方財政・財務に関する唯一の昇任試験問題集です。地方財政制度をめぐる最近の動きやや、制度改正後の最新データにまで対応した新規問題も追加されています。問題演習をこなすことで、確実に実力が身につく1冊です。

地方公務員昇任試験問題研究会 (著, 編集)
出版社 : 学陽書房; 第1次改訂版 (2019/3/13)、出典:出版社HP

第1次改訂にあたって

地方財政の借入金残高は, 2018(平成30)年度末には192兆円, 実に1991(平成3)年度の2.7倍, 122兆円の増となっています。国内外の景気不如意の下で国の税収の落ち込みは依然として厳しく、自治体にあっても財政の逼迫とその再建, 健全化が急務の課題として認識され、今日に至っています。
もっとも, 国・自治体も今日の状況に至るまで現状を放置していたわけではありません。近年、自治体財政に関連した3つの制度改革が矢継ぎ早に行われています。2017(平成29)年6月には、自治体にとってインパクトの大きい第31次答申(地方制度調査会)をふまえた(1)地方自治法の改正(内部統制の制度化, 監査委員による監査の強化, 住民訴訟制度の見直しなど)が公布され, (2)2015(平成27)年1月23日, 総務省は今後の地方公会計の整備促進について, 「統一的な基準による財務書類等の作成」を, 2018(平成30)年3月末(やむを得ない理由がある場合には2020(平成32)年3月末)までに実施するように通知しています。さらに, (3統一的な基準による公会計の整備は、(老朽化した)公共施設等の総合管理に結びつくことで, その活用の中心に位置づけられることになり、これとも絡んで、既に「公共施設等総合管理計画の策定要請」(総務省2014(平成26)年4月22日)もなされています。
このような状況を反映すべく、本書にはこれらに関わる新たな設問を用意するとともに既存問題(の関係条文など)の見直しを行い, 第1次改訂版として刊行することとしました。
したがって, 本書は, 次のような特徴をもっています。

○今回の改訂にあたっては、「地方財政制度をめぐる最近の動き」の章を冒頭に据え、「内部統制」といわれる2017(平成29)年改正で規定された新たなしくみ, さらには新地方公会
計制度, 公共施設マネジメント等の設問を用意しました。
○地方財政のさまざまな計数データは解説中で示しています。地方交付税制度のように近年変動が激しい項目もあるので、本書の設問を解きながら動向とポイントとなる点を把握していくのが, 試験対策としてはいちばんの近道です。
○各設問には出題傾向の高い順に, ★★★, ★★, ★の三段階のランクで表示しています。本試験までに時間がない方はランクの高い設問を優先的に解いていくと効率的です。
○解説において, 法令に規定をおく項目にはできるだけ条文, 判例, 実例を掲げるように, また制度改正があった項目には、その背景や改正の内容を解説するように努めています。とくに解答のポイントと思われる条文については解説中に囲みで表示していますので, 必須条文として把握しておいてください。

地方財政・財務にまつわる情報は, 自治体職員として地域住民の生命と健康を守り、地域の環境, 福祉, 教育, 文化などの向上をめざして、地域の資源や技術を有効に活かしていくためにも理解しておきたいものです。受験者各位が本書をフルに活用し難関を突破され、責任ある衝に当たられますことを強く期待しております。

2019年2月
地方公務員昇任試験問題研究会

地方公務員昇任試験問題研究会 (著, 編集)
出版社 : 学陽書房; 第1次改訂版 (2019/3/13)、出典:出版社HP

目次

★★★, ★★, ★……頻度順の星印

地方財政制度をめぐる最近の動き

1 地方財政をめぐる動向 ★★★
2 適切な役割分担によるガバナンスの充実 ★★★
3 新地方公会計制度の根拠など ★★★
4 複式簿記の導入に伴う効果など ★★
5 内部統制に係る自治法上の規定 ★★★
6 内部統制強化としての監査制度の見直し ★★
7 先進自治体での業務とリスク「見える化」の例 ★★
8 いわゆる裏金への内部統制 ★★
9 公共施設マネジメントと自治体財政 ★★★
10 公共施設マネジメントと公会計

地方税財政制度

11 財政の機能と役割 ★★
12 地方財政の財源 ★★★
13 地方財政法 ★★★
14 地方財政計画 ★★
15 地方交付税制度——① ★★★
16 地方交付税制度——② ★★★
17 都区財政調整制度  ★★
18 地方交付税制度と都区財政調整制度 ★★★
19 国庫支出金 ★★

自治体経営改革と新公共経営手法

20 地方財政健全化法 ★★★
21 財務書類4表 ★★★
22 公の施設 ★★★
23 公の施設と指定管理者制度 ★★★
24 新しい公共経営手法  ★★★

会計

25 企業会計と公会計の目的等の相違 ★★★
26 「複式簿記・発生主義会計」に基づく財務書類 ★★★
27 会計年度独立の原則に対する例外 ★
28 財政収支 ★★★
29 経常収支比率 ★★★
30 地方財政の分析指標——① ★★★
31 地方財政の分析指標——② ★★★
32 一般会計予算の特色 ★★★
33 一般会計予算及び公営企業予算の特色 ★★★
34 特別会計 ★★

予算

35 予算——① ★★★
36 予算——② ★★★
37 予算——③ ★★★
38 継続費 ★★
39 繰越明許費と事故繰越し ★★
40 繰越明許費 ★★
41 債務負担行為 ★★
42 予備費 ★★★
43 予算の種類(暫定・補正など)  ★
44 弾力条項 ★

収入・支出・決算

45 許可から事前協議制へ, 協議さえ要せず届け出制へ ★★
46 収入 ★
47 東京23特別区における都税 ★★
48 使用料 ★★
49 手数料 ★★
50 地方債——① ★★★
51 地方債——② ★★★
52 地方債——③ ★★★
53 公法上の金銭債権 ★
54 公金の支出の制限 ★★
55 支出方法の特例(資金前渡)  ★★★
56 決算——① ★
57 決算——② ★★★
58 歳計剰余金 ★
59 長や職員等の損害賠償責任制度の見直しなど ★★
60 契約——①締結權限 ★★
61 契約——②一般競争入札 ★★★
62 契約——③一般競争入札 ★★★
63 契約——④指名競争入札 ★★★
64 契約——⑤随意契約 ★★★
65 契約——⑥都における随意契約 ★★
66 契約——⑦時期 ★★
67 競争入札での例外的落札方式とは ★★★
68 契約事務をめぐる最近の動き ★★★

指定金融機関・一時借入金・時効

69 指定金融機関 ★
70 一時借入金——① ★★★
71 一時借入金——② ★★★
72 出納整理期間 ★★
73 金錢債權時効——① ★★
74 金錢債權時效——② ★★

財產·物品·基金等

75 公有財產——①行政財産 ★★★
76 公有財產——②行政財産・普通財産 ★★★
77 公有財產——③普通財産 ★★★
78 公有財產——④行政財産・普通財産 ★★★
79 公有財產——⑤従事する職員 ★★★

地方公務員昇任試験問題研究会 (著, 編集)
出版社 : 学陽書房; 第1次改訂版 (2019/3/13)、出典:出版社HP

自治体議員が知っておくべき新地方公会計の基礎知識 ~財政マネジメントで人口減少時代を生き抜くために~

議員のための公会計入門書

地方公会計のプロである著者のこれまでの経験とノウハウが詰め込まれた1冊です。新公会計・従来の官庁会計や財務書類の読み解き方や活用方法など、公会計の基礎がよくわかります。自治体議員や地方公務員、公会計を勉強しようとしている方におすすめのやさしい入門書です。

はじめに

自治体の会計制度が大きく変わろうとしています。
その契機は、平成27年1月23日付総務大臣通知(「統一的な基準による地方公会計の整備について」総財務第14号)という総務省の強い要請でした。この通知の背景としては、人口減少・少子高齢化が進展している中、財政のマネジメント強化のため、地方公会計を予算編成等に積極的に活用し、自治体の限られた財源を「賢く使う」取組みを行なわなければ、国が破綻してしまうという危機感が挙げられます。
これまでの総務省の地方公会計の整備促進の取組みとしては、平成26年4月30日に固定資産台帳の整備と複式簿記の導入を前提とした財務書類の作成に関する統一的な基準を示し、その後、「今後の新地方公会計の推進に関する実務研究会」において議論を進め、平成27年1月23日に「統一的な基準による地方公会計マニュアル」を完成させました。この制度設計には、筆者も関与させてもらいました。
総務省は、すべての自治体に対して、上記のマニュアルを参考にしつつ、原則として平成27年度から平成29年度までの3年間に、統一的な基準による財務書類等を作成し、予算編成等に積極的に活用することを求めました。このことから、自治体職員は、財務書類の作成について真剣に取り組む必要が生じてきました。
一方、自治体議会の議員は会計のプロでなければならない、ともいわれています。自治体議員の仕事のメインは予算を審査して可決か否決かを決め、その後予算の執行状況、つまり決算を審査して様々な指摘をしていくことです。自治体の財務状況や将来予測を把握し、投資や政策が妥当かどうかを判断する必要があるでしょう。
人口減少・少子高齢化社会到来の中、限りある予算をいかに納得度高く配分するのか、優先順位をどのようなプロセスで決定していくのか。高い次元での透明性と説明責任が求められます。このことから、新公会計制度は、議会における予算・決算審査にも影響を与えることになるはずです。本書は、議会の予算・決算改革に意欲的な自治体議員の方はもちろん、予算や決算は苦手であるという自治体議員にも分かるようなイメージで執筆しましたので、ぜひ読んでもらいたいたいと思います。
なお、本書の内容の意見や感想はすべて個人的な見解であることをご了解ください。
本書が、自治体議員に加え、自治体職員や一般市民の方々にも参考にされ、多くの皆様が新しい「地方公会計」に馴染み、理解していただくきっかけとなれば幸いです。

平成29年6月
宮澤 正泰

目次

はじめに
この本の読み方

第1章 新公会計制度を理解しよう

第1節 現金主義会計ではだめなの?
現金主義会計とは?
現金主義会計は日本国憲法からの要請

第2節 発生主義会計は「儲け」の会計?
そもそも発生主義とは?
信用取引の増大
コラム
売上原価の算定
適正な期間損益計算

第3節 修正現金主義の限界
出納整理期間
自治体の資産とは?

第4節 複式簿記って覚えなくてはいけないの?
複式簿記は覚えた方がいいかも
コラム
複式簿記、これだけは覚えよう!3つの基本ルール

第5節 夕張市ってなぜ財政破綻したの?
夕張市の財政破綻を学ぶことは、新公会計制度への理解につながる
夕張市の財政破綻を考えるうえでの3つのポイント

第6節 小泉内閣時の「行政改革推進法」が根拠なの?

第7節 なぜ会計制度を法制化せず、大臣通知なの?
発生主義・複式簿記が法制化されないのはなぜか
地方公会計の整備の進展

第8節 どんな不適切な会計処理の事例があるの?
なぜ不適切な会計処理が行われるのか?
政務活動費の不正使用はどうしたら防げるのか
市長交際費の適正な管理に向けて
千葉県における不適切な会計処理

第9節 新公会計制度がなぜ必要か
本章のまとめ
地方公会計の意義

第2章 官庁会計の決算の見方とチェックポイント

第1節 決算の審査
現行制度の決算は現金主義である官庁会計の決算
決算は行政が実施したことの報告

第2節 決算の調製と議会の認定
地方自治法に規定されている、決算の調製と議会の認定

第3節 議会に提出すべき決算書類

第4節 歳入歳出決算書
決算の調製の基本となる歳入歳出決算書
予算分類である「款」・「項」

第5節 歳入歳出決算事項別明細書

第6節 官庁会計の分析は「決算カード」で!
会計分析には決算カードの活用を
総務省方式の決算カードの見方とポイント

第3章 新公会計制度の財務書類の見方とチェックポイント
第1節 財務書類の概要をつかもう
新公会計制度の財務書類とは
財務書類4表の役割と関係
注記と附属明細書

第2節 貸借対照表
自治体の財政状態を明らかにする貸借対照表
固定資産台帳の整備
貸借対照表を読み解いていこう
①資産合計・負債合計・純資産合計
②資産
③固定資産
④有形固定資産
⑤基金
⑥徴収不能引当金
⑦負債
⑧固定負債
⑨流動負債
⑩純資産

第3節 行政コスト計算書
行政コスト計算書は自治体の費用・収益の取引高を明らかにする
行政コスト計算書を読み解いていこう
①経常費用
②業務費用
③人件費
④物件費等
⑤その他の業務費用
⑥移転費用
⑦経常収益
⑧純経常行政コスト
⑨臨時損失
⑩臨時利益
⑪純行政コスト

第4節 純資產変動計算書
純資産変動計算書からは、会計期間中の自治体の純資産の変動がつかめる
純資産変動計算書を読み解いていこう
①前年度末純資産残高
②純行政コスト
③財源
④固定資產等の変動(内部変動)
⑤その他の表示区分
⑥本年度末純資產残高

第5節 資金収支計算書
資金収支計算書からは、資金の利用状況と獲得能力が分かる
資金収支計算書を読み解いていこう
①現金預金(貸借対照表)是本年度末現金預金残高(資金収支計算書)
②資金收支計算書残高計算
③業務活動收支
④業務支出
⑤業務費用支出
⑥移転用支出
⑦業務収入
⑧臨時支出
⑨臨時收入
⑩投資活動収支
⑪投資活動支出
⑫投資活動収入
⑬財務活動収支
⑭財務活動支出
⑮財務活動收入
⑯本年度資金収支差額

第6節 注記
財務書類の記載についての重要事項が書かれる注記
注記を読み解いていこう
①重要な会計方針
②重要な会計方針等の変更
③重要な後発事象
④偶発債務
⑤追加情報

第7節 附属明細書
重要な項目についての明細書
附属明細書を読み解いていこう
①貸借対照表の内容に関する明細〜資産項目の明細〜
②貸借対照表の内容に関する明細〜負債項目の明細〜
③行政コスト計算書の内容に関する明細
④純資産変動計算書の内容に関する明細
⑤資金収支計算書の内容に関する明細

第4章 議会で活用しよう

第1節 議会で活用しよう
高い次元での透明性と説明責任が求められる時代にこそ、新公会計に基づく議論を
身近な事例から、「資産」・「負債」・「収益」・「費用」を理解しよう
新公会計を予算や決算に活かすヒント
施設マイナンバーを活かしたフルコスト把握の例

第2節 指標の見方を理解しよう
財務書類4表と決算カードを使った分析
将来世代に残る資産はあるのかを分析しよう
①住民1人当たりの資産額
②有形固定資産の行政目的別割合
③歳入額対資産比率
④有形固定資産減価償却率(資産老朽化比率)
将来世代と現世代の負担割合は適切なのかを分析しよう
①純資産比率
②将来世代負担比率
どのくらいの借金があるのかを確認しよう
①住民1人当たり負債額
②基礎的財政収支(プライマリー・バランス)3地方債の償還可能年数行政サービスが効率的に提供されているのかを確認しよう
1住民1人当たり純経常行政コストあらたな資産を持つ余裕があるのかを確認しよう
1行政コスト対財源比率
受益者負担の水準はどうなっているのかを確認しよう1受益者負担の割合
第3節習志野市の活用事例〜バランスシート探検隊事業〜
習志野市のバランスシート探検隊事業住民に理解してもらうためには、分かりやすい言葉で下水道事業をマクロ的に分析してみよう小学校校舎をミクロ的に分析してみよう
「橋」の状況を台帳から把握しよう
第4節習志野市の活用事例〜その他の活用事例〜
債権管理における財務書類の活用
公共施設マネジメント推進のための施設別サービスコストの住民への公表公共施設再生計画(データ編)との連携
市の財政を「家計簿」に見立ててみよう
第5節一般質問を通して公会計改革を推し進めよう一般質問が、公会計改革を進めてきた公会計改革、こんな質問を実践!一般質問
おわりに

この本の読み方

本書は4章から構成しています。第1章は「新公会計制度を理解しよう」です。本来ならば、新公会計制度にはこのようなメリットがあるので、新公会計制度を理解するために、「複式簿記」や「発生主義」を覚えるべきです、というような説明がなされると思います。筆者自身も、自治体議員の視察や研修などで、そのような説明をしてきました。しかし、このような説明をすると、「腑に落ちない」とか「よく分からない」との感想をいただくこともあります。そういった経験から、この章は「腑に落ちない」と思っている自治体議員をイメージして執筆をしました。本章を読んでいただいて「腑に落ちた」「なるほど、そういうことなのか」と納得していただければ幸いです。
納得していただいた自治体議員の方に、次に理解してもらいたいのが第2章の「官庁会計の決算の見方とチェックポイント」です。新しい会計制度は現在の官庁会計の“補完”としての制度設計となっています。このことから、まず、今の官庁会計のポイントを復習していただきたいと思います。
続いて、第3章は「新公会計制度の財務書類の見方とチェックポイント」とさせてもらいました。この章は自治体議員自ら自治体の財務分析ができるようになるイメージで、実際のデータを利用しての分析を試みました。このデータは大阪府吹田市の協力を得ました。なお、分析にあたって、金額等が億円未満のものについて、計数があるものは「0」、計数がないものは「-」として本文中の図表等で表記しています。
最後の第4章は「議会で活用しよう」です。この部分は、習志野市の独自の事業展開や筆者独自の見解を盛り込みました。特に第1節は、筆者の講演などで受講者から好評だった内容をまとめたものです。本書の一押しです。

地方財政の歴史を変えた 8つの物語

地方財政の新入門書

地方財政制度を作り上げてきた先人たちの物語が描かれています。それらを通して無味乾燥なはずの地方財政制度の裏側にある地方自治への熱い思いが伝わってくるので、楽しみながら読み進めることができます。歴史的な視点を踏まえて、日本の地方財政の現状を理解できる1冊です。

小西 砂千夫 (著)
出版社 : 日本加除出版 (2019/12/9)、出典:出版社HP

はしがき

歴史の大きな流れは、社会経済的な構造の変化によって動かされる。しかし、確率論が示すように、偶発的な出来事によって、流れが変わることも少なくない。マクロ経済のような無数の担い手によって動かされるものの場合には属人的な働きはみえないが、地方財政のような制度形成においては、担い手はごく少数に限られており、その過程における属人的な働きが結果を大きく左右する。それは、文字通りドラマそのものである。歴史が動いた瞬間に着目し、その当時の背景に十分注意しながら、どのようなパワーバランスで制度運営がされていったかをみることが重要である。
筆者は、『日本地方財政史』(有斐閣、2017年)において、敗戦後の地方財政制度の形成過程を通史的に振り返ってみた。同書では、事実関係を捕捉し、その因果関係を記述したが、背景にある属人的な動きは、残念ながら脚注の一部に紛れ込ませることしかできなかった。物語として面白い部分は十分に描けていない。

そこでいう物語とは、「制度を担うというのはどういうことなのか」を考えさせられるものである。そこには、今後のあり方を考えるときのヒントがある。改革が求められる時代では、制度形成の過程でどのような議論があったのか掘り起こしていく必要がある。そうした検証作業を怠れば、改革は頓挫するからである。そこで、本書は、地方財政の制度形成において、重要と思われるエピソードを厳選して、属人的な働きがみえる読み物として書き起こすこととした。限られた資料をもとに再現ドラマを制作するようなものである。
敗戦後から、昭和、平成、令和の時代を通して、わが国の地方財政の制度形成の過程を振り返った際に、占領統治下で日本国憲法と地方自治法が制定され、内務省が解体され、シャウプ勧告が地方税改革のみならず、地方財政平衡交付金の導入を勧告し、事務再配分を促したことのインパクトは実に大きい。
本書では、最初の4つの章は、シャウプ勧告にかかるエピソードである。一般に、研究者は、シャウプ勧告が勧告通りに実施されなかったことに対して、否定的な考え方をすることが多い。それに対して、本書では、シャウプ勧告が実行可能性に欠いた案であって、その通りに実行できないと、当時の地方自治庁の幹部たちが論理的に考えていたことを明らかにした。その考え方が妥当であるかどうかを検証することが、地方財政制度の運営のあり方を考える出発点になる。シャウプ勧告は、理想的な地方自治を鮮やかに示した。しかし、その通りにはけっして実施できなかった。そこで、シャウプ勧告の理念を方向性の議論として受容したうえで、現実的に運用可能な制度に作り替えていったというのが本書の見立てである。

後半の4つの章は、地方財政制度の運営に係る問題である。地方交付税の法定率の引き上げをめぐる国の財政当局との対立と、年度間調整における国の財政当局との協調に続いて、地方自治体が国に対して地方財政制度のあり方に対して行った2つの訴訟を取り上げた。そこには、地方財政制度のあり方に関わる本質的な考え方が顔を出している。制度を運営する側の論理はあえてみようとしなければ表面化しないが、そこに気を止めることが重要である。
地方財政には3つの敵がある。大蔵省(財務省)、市場主義、そして地方自治原理主義である。本書では、大蔵省(地方財源では主計局、地方債関係では理財局)はヒール役として度々登場する。地方財政を主役として物語を書く以上、そこはご容赦いただきたい。本当に書きたかったことは、自治省と大蔵省が、公経済を支える車の両輪として協調する瞬間と対立する瞬間があり、大蔵省が国の財政当局の論理だけで押し通そうとしたときには、何かが起きるということである。その一方で、地方自治原理主義は、地方財政の内部の敵である。本書では、シャウプ勧告への理解という点で、地方自治原理主義の弊害をいかに除去すべきかについて考察している。本書が取り上げた物語は、もっぱら昭和の時期であり、3つめの敵である市場主義との対立はそれほど顔を出していない。何れ続編を書くときがあれば、そこが焦点となるであろう。

本書は、日本加除出版株式会社の編集者である倉田芳江氏の強いお勧めによって出版することができた。深く感謝申し上げたい。物語として地方財政の歴史を掘り起こす機会を得たことは、望外の幸せともいうべきであろう。原稿を書き進めながら、自分が書きたかったことに改めて気づく瞬間も少なくなかった。
本書の草稿に対して、総務省OBの平嶋彰英氏や自治体関係者から多くのコメントをいただいた。そのすべてを反映させることはできなかったが、ご意見をいただいたことに感謝申し上げたい。
筆者も、研究者としてどうやら黄昏時を迎えてきた。願わくは、北欧の夏の薄暮が長く続くように、これからも精進をしていきたい。

2019年、令和となった年の終わりに
筆者

著者紹介

小西砂千夫(こにし さちお)
昭和35年、大阪市生まれ
関西学院大学経済学部卒業、博士(経済学)
現在、関西学院大学大学院経済学研究科・人間福祉学部教授
専門は、財政学

過去に就任した公職

総務省
地方財政審議会專門委員
地方財政の健全化及び地方債制度の見直しに関する研究会座長
地方公会計の活用の促進に関する研究会座長
下水道財政のあり方に関する研究会座長

主な著書

『地方財政改革の政治経済学』(有斐閣、平成19年)
『日本財政の現代史Ⅲ』(編著、有斐閣、平成26年)
『日本の地方財政』(神野直彦と共著、有斐閣、平成26年)
『日本地方財政史』(有斐閣、平成29年)
『社会保障の財政学』(改訂版、日本経済評論社、令和元年)
『自治体財政健全化法のしくみと運営』(学陽書房、令和元年)

小西 砂千夫 (著)
出版社 : 日本加除出版 (2019/12/9)、出典:出版社HP

目次

第1章 シャウプ勧告は理想論だが、ワークしない提言だった
第2章 地方財政制度の運命を定めた「穴あき地方財政計画事件」
第3章 道州制はなぜ実現しない、地方分権はもう終わりなのか?
第4章 補助金を改革しようとすると義務教育費国庫負担金が暴れ出す
第5章 地方交付税はマッハだよ―法定率30%の壁をめぐる闘い
第6章 お互いにダラ助になって来た―地方交付税の年度間調整
第7章 国庫支出金の超過負担問題で天下を震験させた摂津訴訟
第8章 起債自由化を求めた東京都起債訴訟は時期尚早だった
最終章 物語をいまにつなげるために

[コラム] ①直轄事業負担金は全廃すべきか?
②地方財政法第26条は最後の砦
③借入資本金はクールビズ
④内務省以来の伝統である三惚れ主義

第1章 シャウプ勧告は理想論だが、ワークしない提言だった

国民に絶大な人気があったシャウプ使節団

シャウプ使節団のカール・S・シャウプ(コロンビア大学教授)が来日したのは、昭和24年5月10日であった。来日時に49歳。名門コロンビア大学教授という経歴もさることながら、ニューヨーク州租税委員会幹事や、財務省租税研究顧問なども歴任し、実務に強いという経歴があったことで来日要請がされたという。
シャウプ教授は、来日前年の秋、研究室で、日本を占領統治したGHQ(連合国軍総司令部)の組織であるESS(経済科学局)の歳入課長であったハロルド・モスから、電話を受けている。旧知ではなく、突然の電話であったという。後日、ニューヨークで対面したところ、モスは「マッカーサー司令部は日本の税制について、外側から客観的な研究をする必要がある」と説明し、シャウプに来日を要請した。シャウプは「もしこのような使節団を組織するものであれば、私は他の同僚たちと相談をし、その人たちと一緒に仕事をしなければ成功はおぼつかない」として来日時期に加え、「報告書の公表についてです。綴告書が有益であるかどうかということは、それが公表できるかどうかということにかかる点が大きい」と条件をつけた(*1)。

小西 砂千夫 (著)
出版社 : 日本加除出版 (2019/12/9)、出典:出版社HP

スッキリわかる! 自治体財政のきほん

財政の全体像がよく分かる

苦手意識を持つ人が多い財政ですが、本書では財政を家計に置き換えるなど、身近な例を取り上げてやさしくわかりやすく解説しています。70の厳選された重要項目を中心に、財政の「きほん」を押さえることができます。実務・昇任試験などに役立つ知識を身に付けられる入門書です。

武田 正孝 (著)
出版社 : 学陽書房 (2016/4/14)、出典:出版社HP

はじめに

■財政は「きほん」がわかれば怖くない!

本書は、財政に苦手意識を持っている方に向けて、重要な70項目を厳選し、1項目を見開き2ページで解説しました。
「財政は難しいし、わかりにくい」と思っている方は、たくさんいるのではないでしょうか。正直に告白すれば、私自身、そんな1人でした。役所に勤めて20年以上も経過していながら、何となく苦手意識がありました。議会での本会議や予算委員会における審議を聞いていても、専門用語が多くて実感がつかめず、何となく「よくわからない」と思っていたのです。
しかし、そんな自分が思いがけず財政課長になり、財政をイチから勉強することになりました。当初は、部下の職員が話している内容が理解できず、「それって、どういうこと?」と質問を重ねる日々でした。職員に教わったことは、まさに数知れずです。そんな自分でも、年数を経過していくなかで、少しずつ全体像が把握できるようになっていきました。
そして、財政は、かつて自分が敬遠していたほど難しく考える必要はなく、あくまで「きほん」を理解すればよいということを知ったのです。
自治体の職員として、財政の知識は必須です。しかし、あくまで全体像や最低限の知識を理解していればよいのであり、細かい知識は必要があるときに調べれば十分です。多くの方に財政に対する苦手意識を払拭してもらい、財政について知ってもらいたいと思ってまとめたのが本書です。

■本書の特長

本書は、次の点を特長としています。
まず、わかりやすさを追求した点です。財政を家計に置き換えて考えたり、身近な例を取り上げたりするなど、内容も表現もできるだけわかりやすく伝えることを心がけました。財政は家計と共通することが多くあります。そこで、多くの方が持っている金銭感覚と同じように財政を説明しようと試みています。
次に、基本事項のみを厳選した点です。自治体職員の皆さんであれば、おわかりいただけると思いますが、実は自治体の財政課長は、財政課の職員ほど、財政の細かい知識は持っていません。財政課長や、財政課以外の部署の職員に必要なのは、あくまで「きほん」です。そして、財政の全体像を理解するには、財政の基本構造や、議会や総合計画との関係なども重要です。そこで本書では、「きほん」を理解するために必要な事項を厳選して取り上げています。
なお、本書を読み、財政をさらに詳しく学びたい方は、巻末に掲載したブックガイド・参考文献に掲載した書籍を読んでみてください。先に述べたように、本書では自治体財政の全体像が理解できるように、簡潔明瞭にまとめることを心がけました。しかし、「もっと知りたい」「もう少し深く勉強したい」と思う方もきっといると思います。そんな方のために、ブックガイド・参考文献を掲載しています。

■興味のあるところからでOK!

本書を読む際には、興味のあるところから読み始めてください。どこからでも読み進めることができることも、本書の特徴の1つです。
「勉強」と思って、最初のページから我慢して読むと、いずれ飽きてしまいます。それよりも、現在の仕事や実務に関連する項目から読み始めたほうが、理解しやすく、肩の力を抜いて、気楽に知識を得ることにつながります。
本書が少しでも皆さんの役に立てば、これほどうれしいことはありません。最後に、財政課在籍時にお世話になった職員の方々に、心からの感謝を申し上げます。
平成28年3月
武田正孝

もくじ

(★★★)(★★)(★)…実務、昇任試験等における重要度

1 自治体財政の基礎
01 財政を理解するための4つのポイント ★★★
02 自治体財政の基本構造 ★★★
03 一般会計と特別会計 ★★★
04 会計年度 ★★★
05 予算科目 ★★★
06 当初予算・補正予算 ★★★

2 歳入・歳出
07 歳入の分類 ★★
08 地方税の体系と原則 ★
09 国と地方の税源配分 ★★
10 地方交付税 ★★
11 国庫支出金・都道府県支出金 ★
12 分担金・負担金・使用料・手数料 ★
13 その他の歳入 ★
14 歳出の目的別分類 ★
15 歳出の性質別分類 ★
16 人件費・扶助費・公債費 ★

3 基金・地方債
17 基金の概要 ★★★
18 財政調整基金・減債基金 ★★
19 地方債の概要 ★★★
20 地方債の種類 ★
21 地方債計画 ★
22 住民参加型市場公募地方債 ★

4 予算とは
23 歳入歳出予算 ★★★
24 継続費★★
25 繰越明許費 ★★
26 債務負担行為 ★★
27 地方債・一時借入金 ★★
28 歳出予算の経費の金額の流用

5 予算の原則
29 総計予算主義の原則 ★★
30 単一予算主義の原則 ★★
31 予算統一の原則 ★★
32 予算事前議決の原則 ★★
33 会計年度独立の原則 ★★
34 予算単年度主義の原則 ★★
35 予算公開の原則 ★★

6 予算編成
36 予算編成のプロセス ★★★
37 予算編成方針 ★★
38 予算要求 ★★★
39 予算査定 ★★★
40 予算内示・復活要求・プレス発表 ★★
41 議会審議★★★
42 新たな予算編成方法★
43 歳入確保策 ★

7 決算と財政指標
44 決算 ★★★
45 決算統計 ★
46 形式収支・実質収支・単年度収支 ★★
47 歳入・歳出の分析 ★
48 財政指標 ★★
49 健全化判断比率 ★★
50 地方公会計 ★★

8 財政と議会
51 議会の意義 ★★★
52 議会における予算の決定 ★★
53 議会による決算の認定 ★★
54 予算特別委員会・決算特別委員会 ★★
55 再議 ★★

9 財政と経済
56 金利 ★
57 償還差益と償還差損 ★
58 自治体の資金運用 ★
59 月例経済報告★
60 税制改正★

10 財政と計画
61 総合計画
62 行政評価 ★★
63 財政計画 ★★
64 自治体財政の1年(計画・評価・財政) ★★★

11 財政運営等
65 行政改革 ★★★
66 指定管理者制度 ★★★
67 住民監査請求・住民訴訟 ★★
68 外部監査 ★★
69 指定金融機関 ★★
70 給与改定 ★★

ブックガイド・参考文献

《法令名の略記》
本文中で法令条文を引用する場合、下記の法令については略記した。 例)地方自治法第230条2項 → 自治法230条2項
自治法 ……地方自治法
自治令 ……地方自治法施行令
地財法…地方財政法
地財令 ……地方財政法施行令
地公法 ………地方公務員法
財政健全化法……地方公共団体の財政の健全化に関する法律

武田 正孝 (著)
出版社 : 学陽書房 (2016/4/14)、出典:出版社HP

自治体の“台所”事情“財政が厳しい”ってどういうこと?

自治体財政の初歩が分かる

注目を集めている自主勉強会・研修内容が書籍化された者で、財政課長を4年務めた著者が軽妙な語り口調で解説していきます。自治体財政に関する現状がよく分かるので、疑問も解消されます。財政課について理解を深めたいと考えている自治体職員の方やこれから自治体財政について学びたいと思っている初学者の方におすすめの1冊です。

今村 寛 (著)
出版社 : ぎょうせい (2018/12/13)、出典:出版社HP

目次

プロローグ ―「出張財政出前講座 with SIMふくおか2030」を知らないあなたへ
Part1 財政課職員はなぜ嫌われる?
1 自治体職員の多くは財政の”ざ”の字も知らない
財政のこと、今日は何が知りたいですか?
自治体職員の多くは財政のことをよくわかっていない
2 あなたのまちの財政課職員のこと、好きですか?
全国の自治体で嫌われている財政課
注文ばかりでわかり合えない間柄
3 なぜ財政課は口うるさく注文をつけてくるのか
財政課が守ってほしい二つのルール
支出は収入の範囲でないと使えない
予算は誰が決めている?
予算は議会が承認しないと使えない
4 予算はどうやってできあがる?
1年間の収入と支出の計画を決める「予算編成」
大切なのは収入と支出のバランス
見えないところで格闘する財政課
財政課職員は我慢しすぎ?
5 誰がどうやって予算を決めているのか
どうすれば予算が取れるのか
全ての予算要求調書をチェックする「一件査定」
現場に責任と権限を委ねる「枠配分予算」
一件査定と枠配分予算、どっちが良い仕組み?
自治体の“台所”事情”財政が厳しい”ってどういうこと?

Part2 自治体は「お金がない」?
1 使い道が自由に決められるのは「一般財源」だけ
収入は支出の裏付けとなる「財源」
特定のことにしか使えない「特定財源」
使い道を自由に決めることができる「一般財源」
自由に使えるお金がどのくらいあるのかが全ての前提
2 どこにどのくらい使っているの?
支出の総額で見てみると 一般財源で見てみると
自治体の“台所”事情”財政が厳しい”ってどういうこと?
3 義務的経費って何?
必ず支払う義務がある裁量のきかない経費
借金の返済に係るお金「公債費」
社会保障に関する給付のお金「扶助費」
自治体職員の給与・手当に関するお金「人件費」
使い道を決める裁量があるのは半分以下
4 この2年間で増えたもの、減ったもの
公共事業が減り、借金の返済が増える
増え続ける社会保障費
5 借金するのは何のため?
赤字を埋めるための借金はできない
借金は長く使う社会資本整備のため
6 市債残高が高いのは財政が健全でないということか
社会資本整備の遅れを取り戻すために
都市の魅力と生活の質を兼ね備えた存在感のある都市へ
資産があればその分負債があるのは当たり前
7 自治体財政これからどうなる?
今後10年間の収支見通しを試算
大きく伸びない一般財源
自治体の“台所”事情”財政が厳しい”ってどういうこと?
8 支出は増える一方
手放しでは喜べない人口増加
急速に伸び続ける「扶助費」
高止まりが続く「公債費」
これ以上減らすことが難しい「人件費」
9 迫りくる第四の義務的経費
これから負担が増える公共施設の維持管理
計画修繕による長寿命化が必要だが
10 自治体の「お金がない」とはどういうことか
伸びない一般財源、増え続ける経常的経費
「政策的経費」と「経常的経費」
「お金がない」のは新たな政策に投資する資金
1 新しいことに取り組む必要ってあるの?
現在行っている施策事業は継続できるが
マスタープランの目指すもの
今のままでよいかどうかは市民が決める
2 市民と約束したバラ色の未来のためにやるべきこと
収入を増やすか支出を減らすか
一般財源はすぐには増えない
新たな政策と過去の政策のトレードオフ

Part 3 限られた資源をどう使う?―対話型自治体経営シミュレーションゲーム「SIM2030」を通して
1 私と「SIM2030」との出会い
Facebookで偶然耳にした「SIM2030」の産声
「財政出前講座 with SIMふくおか 2030」の誕生
一粒で二度おいしいパッケージプログラム
Part3でお話したいこと
ネタバレにならないように
2 対話型自治体経営シミュレーションゲーム「SIM2030」
「SIM2030」ってどんなゲーム?
与えられた役割を演じるロールプレイの妙
「SIM熊本2030」の誕生
広がる「SIM2030」ファンの輪
「SIM2030」をやってみてわかる三つのこと
3 「選択」は難しい
「選択と集中」の体感
自治体の“台所”事情”財政が厳しい”ってどういうこと?
「選択」の基準はどこにある
4 「説明」は難しい
試される「説明責任」
なぜ「説明」が難しいのか
5 「対話」は難しい
納得を導くのは「対話」
行政職員は「対話」が苦手
「対話」に必要なのは「情報共有」
「立場」を越えることで「対立」を越える
6 未来は現在の積み重ね
残ったカードが意味するもの
一番大事なのは「ビジョン」の共有―いいまちになりましたか?
それは最初から目指していたまちですか
「未来からの視点」を忘れずに ビジョンが必ず備えていなければならないもの
素晴らしい未来を残してくれてありがとう
「SIM2030」と総合計画
7 「SIM2030」はどこへ行く
「SIM2030」の発展可能性
自治体職員研修素材としての「SIM2030」
自治体の“台所”事情”財政が厳しい”ってどういうこと?
他の自治体職員との「SIM2030」
市民との「SIM2030」
他のプログラムとのコラボレーション
8 ご当地SIM2030をつくりたい方へ
「SIM2030」をつくりたい!
誰のための「SIM2030」?
何のための「SIM2030」?
実際のまちづくりへの活用も
独りでゲームをつくらない
まちの将来について真剣に語る機会として
9 あなたも今日からSIM伝道師
「SIM2030」ファンとして
体験者こそが伝道師
ご当地版をつくってみたら

Part 4 「財政健全化」って何だろう?
1 「財政健全化」は目的ではなく手段
「財政健全化」って何だろう?
財政指標はただの物差し
自治体の財政健全化は個人の健康づくりと同じ
2 「スクラップ&ビルド」から「ビルド&スクラップ」へ
「ビルド&スクラップ」への発想の転換
「スクラップ&ビルド」は順序が逆
要らないもの探しから要るもの探しへ
3 限られた資源で自律経営ができる組織に
枠配分予算による「局・区の自律経営」
市民に近い現場に責任と権限を
「共有」から「共感」「共働」へ
自治体の“台所”事情”財政が厳しい”ってどういうこと?
財源は与えられるだけではない
使うために「稼ぐ」という創意工夫がモチベーションに
4 私が「財政出前講座」を始めた本当の理由
きっかけは1本のメール
「講座」に名を借りた「お願い」
「出前」だからうまくいく
口コミを生んだ掲示板での壁新聞
財源を生み出すことはできないけれど
5 財政出前講座を予算編成にどう活かす?
枠配分予算制度は万能か
枠配分はルールではなく目標
枠配分なのに査定する?
いつ、誰と、どこで対話する?
一件査定と枠配分予算
自治体と市民との関係に置き換えてみる
6 対立を対話で乗り越える
私が財政出前講座で一番伝えたいこと
共通項は「対立を対話で乗り越える」
一人の千歩よりも千人の一歩
7 グラフィックレコーディングとともに
親しみやすさ、わかりやすさ、そして物語性
ともに対話を促進する者として
Part5 全体最適を「対話」で導くヒトづくり
財政出前講座の現在・過去・未来
講座では話せないここだけの話
もともとは普通の自治体職員でした
2 財政係長はつらかった
査定に明け暮れた財政課時代
財政が厳しくても財政課が厳しくてはいけない
枠配分予算が招いた混乱
査定なき財政課を目指す
「対話」への目覚め
外の世界への憧れ、
早稲田で考えたこと、ポートランドで考えたこと
あれだけ嫌だった財政課を卒業したのに……
「対話」が全てのカギになる
再び財政課へ舞い戻る
4 人生を変えたのは「ゆる~い対話の場」
人生の転機となった「禁酒令」
「何とかしたい人全員集合!」から「明日晴れるかな」へ
「明日晴れるかな」が教えてくれたもの
「対話」がつないでくれた外の世界
5 講座を育ててくれた熱心なフォロワー
みんな黙って舟をこぐ
今日、聞きたいことはなんですか?
「出張」財政出前講座のはじまり
欲張りなワガママが生んだコラボレーション
6 全国区となった「出張財政出前講座」
全国の仲間が出前講座の営業マン
全国への普及拡大を支えた人財ネットワーク
ツボにはまったキラーコンテンツ
「出張財政出前講座」が全国各地でウケるわけ
人寄せパンダとして
7 「財政出前講座」はどこへ行く
ワーク・ライフ・オフサイトバランス
芸は身を助く
出前講座は「副業」ではなく「複業」
なぜ財政出前講座に情熱を注ぐのか
やりたいことは「全体最適を対話で導くヒトづくり」
財政出前の旅はまだまだ続く?
エピローグー外に出てみよう! 世界を広げてみよう!
グラフィック : 和田あずみ(株式会社グラグリッド)

今村 寛 (著)
出版社 : ぎょうせい (2018/12/13)、出典:出版社HP

プロローグ ー「出張財政出前講座 with SIMふくおか2030」を知らないあなたへ

■どうして財政課は「お金がない」というのか

今、全国の地方自治体が「厳しい財政状況」に置かれていると言われていますが、皆さんは「自治体財政の厳しさ」についてどのように理解されているでしょうか。毎年度行われる予算編成の過程でも、財政課からは「お金がない」の一点張り。既存の事業に対する予算が毎年削られる一方、新しく取り組みたいことには一向に予算がつきません。
この本は、福岡市役所で3年前まで財政調整課長を務めていた私が全国各地で行っている「出張財政出前講座 with SIM ふくおか 2030」の内容をまとめたものです。自治体の財政は厳しいと言いますが、何がどう厳しいのか、どうして厳しいのか、を知ったうえで、その厳しさにどう対処していけばいいのか、なぜその厳しさを乗り越えていかなければいけないのか、その具体的な方法について、一人でも多くの方に知っていただきたい、理解していただきたい。そう思ってこの講座をもう6年も続けています。

今村 寛 (著)
出版社 : ぎょうせい (2018/12/13)、出典:出版社HP