【最新】経理について学ぶためのおすすめ本 – 基本から実務のスキルアップまで

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経理ってどんな役割?何から学べばいい?

経理とは、簡単に言うと会社経営におけるお金の管理をする仕事のことです。利益や資産を生み出すためには、会社のお金の流れを把握し、正確に管理する必要があります。経理に携わる方は、実務に必要な考え方やコツを学び、日々スキルアップしていくことが求められます。ここでは、会社に欠かせない存在である経理について学ぶのにおすすめの本をご紹介します。

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出典:出版社HP

先輩がやさしく書いた「経理」がわかる引き継ぎノート

経理の実務がよくわかる

実際の現場の実務でのコツや疑問点について、先輩からの引継ぎノートをコンセプトとしてまとめられた経理の入門書です。1日、1ヶ月、1年に分けて仕事の流れを徹底的にフォローしています。経理職の仕事内容について詳しく書かれているので、初心者の方におすすめの1冊です。

加藤 幸人(編著) (その他)
出版社 : KADOKAWA/中経出版; 改定版 (2010/3/23)、出典:出版社HP

プロローグ

経理の仕事を引き継ぎます!

新入社員として、また人事異動などで初めて経理部へ配属された人にとって、経理の仕事は未知の世界ではないでしょうか。
経理の仕事にスムーズに入っていけるように、忙しい先輩に代わって、経理の世界を紹介します。

この1冊で経理の実務がよくわかる

「簿記の資格をとったから経理の仕事に就いてみたい!でも経験がない……」
「突然、経理への異動話。担当者から引き継いで1人でやってくれと言われたけれど、右も左もわからない……」
経理の仕事に限らず、初めてのことに取り組むときには、誰でも多かれ少なかれ不安を抱えるものです。
でも、大丈夫。実際にやってみて、しくみややり方がわかってくると、不安に思っていたことが嘘のように、経理のおもしろさにハマっていくことでしょう。

とはいえ、いざ現場に入って先輩からの引き継ぎを受けるとなると、やっぱり大変です。
引き継ぎとして先輩の指導を受けられる期間は、一般的に1カ月程度。短期間で会社のしくみから処理方法まで、たくさんのことをいっぺんに教えられるので、経理初心者の中にはパニックになってしまう人もいるでしょう。未経験者ならなおさらです。
そこで、そんな経理入門者の方が現場に入ったときに、スムーズに業務が進められるように、1冊読めば経理の実務がわかる「引き継ぎノート」をつくりました。これから、じっくりと一つひとつ、引き継ぎを行っていきますので、安心して読み進めてください。

経理の仕事を始める前に

経理の仕事をしたことがない方は、なかなか現場のイメージがわかないのではないでしょうか。まずは経理の現場について、よくある疑問を紹介していきましょう。

Q1
経理というと「暗い」イメージがありますが、実際どうですか?
A
経理の仕事は、会社のお金の管理や帳簿の作成などですから、電卓をたたいて計算したり、パソコンに向かってもくもくとデータ入力したりするような地味な仕事が多いのは事実です。それが「暗い」というイメージにつながってしまうのかもしれません。
でも実際は、経営者から部長、社員まで、社内でのコミュニケーションはたくさん発生しますし、会社の窓口として、銀行や得意先、業者さんなど社外の方とやりとりする機会もあります。
「社内でいちばん顔が広くて、会社のことをいろいろ知っていて、専門知識もあって、一目置かれる存在」というのが、経理の実際の姿です!

Q2
未経験で経理職に就きました。どれくらいで慣れますか?
A
経理の仕事は、「1日の経理」「1カ月の経理」を繰り返していくことになります。きちんと引き継ぎを受けるか、または本書を読めば、仕事は2~3カ月で慣れてくることでしょう。心配はいりません。
最初は上司や先輩の指導のもと、現金・預金の管理からスタートし、少し慣れてくると、売上や仕入の管理も行っていくことになります。
最初は「わからないことだらけ」だと思いますが、やっているうちに、だんだんしくみや意味がわかってきます。

Q3
パソコンのスキルはどれくらい必要ですか?
A
経理の仕事でおもに使うのは、会計ソフトのほか、エクセルやワード、Eメールですが、文字入力、ファイルの保存方法、表示方法など、基本的なことさえ知っていれば、あとは実務を通して覚えていけば大丈夫です。
なかには、計算などを効率化するため、エクセルの関数をよく使用する会社もあります。関数について少しでも勉強しておくと、いざというときに役に立ちます。

Q4
「決算時は毎日終電……」という話を聞きますが、残業は多いですか?
A
たしかに決算の時期は、日常の業務に加えて決算業務が加わってくるので、そのぶん忙しくなります。
経理の仕事は、1日、1カ月、1年の仕事の流れが決まっていて、忙しい時期とそうでない時期はありますが、年間をとおしてみれば、つねに残業が多いわけではありません。
スケジュールの前倒しなど、自分の仕事の進め方によって、残業時間はコントロールできます。
ただし、経理の仕事に限らず、業務量に対して人が少ない会社、また急成長中の会社では、どうしても残業は多くなります。

Q5
簿記の資格は必要ですか?
A
経理の仕事に就きたいと考えている人には、まず「簿記3級はとったほうがいい!」とおすすめするくらい、簿記は経理において基本となる知識です。
簿記の資格がなくても、実務で経験を積むことで業務を進めていくことはできますが、これから経理の仕事を始める方は、経理の基本的な知識を身に付けるために、簿記3級の資格は持っておくとよいでしょう。
3級は1~3カ月の勉強で合格することも可能です。簿記の資格は、経理以外の仕事に就くときにも「数字に強い」という印象につながるので、勉強して絶対に損はありません。

Q6経理のどこがおもしろい?先輩経理に聞きました!
A
①簿記の勉強がそのまま実務に活かせるところ
②伝票内容の確認など、他部署の人と話すことも多く、仲良くなれるところ
③業務が1カ月ごとに完結するので、毎月「終わった!」という達成感が得られるところ。④経営のしくみや法律などのことがわかるようになるところ
⑤だんだんと業務改善の提案ができるようになり、会社の経営の中枢を担っている実感がもてるところ

経理に向いている人は、こんな人!

経理の仕事にはどんなタイプの人が向いているのでしょうか。
まず、経理に必要な資質として、仕事で得た秘密を守ること、正確でスピーディーな処理ができることが挙げられます。
経理には、重要な経営情報や個人情報が集まります。部外秘の取引先情報を漏らしてしまったり、誰がいくら給料をもらっているか簡単に話してしまうような人は経理には向いていません。また、仕事を進めるときに確認をあまりしない人もちょっと心配です。

どの職種でも共通して必要といわれるのが、社会人としての資質ですが、それは経理においても当然、必要です。いくら会計の専門スキルがあっても、約束を守らない、あいさつができない、助けてもらったのにお礼を言わないなど、マナーや礼儀、一般常識を知らない人は、やっぱり経理には向きません。
経理は経営者との関わりや、他部署との交流、取引先との確認などがある仕事ですから、自覚をもって取り組むことが必要です。

それからもうひとつ、経理を好きになる姿勢も大切です。経理が好きになれば、責任感も出てくるでしょう。スキルアップもできるでしょう。それにより信頼も高まっていくことでしょう。みなさん、どんどん経理を好きになってくださいね。

経理で活躍するためのポイント

専門職といわれる経理は、経験を積めば積むほどスキルが高まっていく職種です。とはいえ、ただ単に経験年数を増やすだけでは、本当のキャリアとは呼べません。
これから経理で活躍していきたいという人は、心構えとして次のことを覚えておいてください。

Point1
考えながら仕事をしよう
経理は、「毎日の業務」「毎月の業務」「毎年の業務」とやるべきことの大枠は決まっています。
スキルアップしていく人は、目の前の業務を単なるルーティンワークとしてこなすのではなく、「どうしてこうなんだろう?」「こうじゃいけないの?」などと自分で一つずつ考え、しっかり理解していきます。
Point2
過去だけではなく未来を意識する
「過去の取引を記録する」のが経理の仕事のひとつではありますが、過去と向き合うだけが経理の仕事ではありません。
経理が作成する資料を見て、経営者は「自分の会社が次に何をしたらよいか」「どんな点を改善していかなければならないか」を考えます。過去だけでなく、経営者と同じ未来を向いた視点に立つと、日ごろの業務でもまったく違う気づきが得られます。

ようこそ!楽しい経理の世界へ
会社によって経理処理は異なるので、本書では、従業員が10~30名くらいの商品を仕入れて販売する会社で、1名の経理担当者が営業事務や給与計算から経理までこなしていくことを想定しました。ただ、大きな会社でも小さな会社でも経理の基本は変わらないので、経理に関わるすべてのみなさんの参考になると思います。

1章以降では、必ずやらなくてはならない経理の仕事と具体的な手順、注意点を一つひとつ説明します。「そもそも、どうしてそんなことをするの?」「この書類はどうやって回ってくるの?」といった引き継ぎ時の素朴な疑問が解消できるように、会社の業務の流れと経理業務の基本をできるだけ詳しく、そしてわかりやすく説明しました。
また、先輩の経理スタッフが失敗から学んだことを多く取り入れ、未経験者の方でも現場のイメージがわくように心がけました。

世間には多くの経理や会計に関する書籍が出版されていますが、簿記の知識を教えているものがほとんどです。経理の初心者にとって教えてほしいのは「経理実務」の知識です。
みなさんが経理実務の世界にすんなりと入っていけるように、経理の先輩がやさしく指導する目線で本書を執筆しました。巻末には「経理の基本用語集」もつけましたので、わからない用語に出会ったら、確認して読み進めてください。
本書が楽しい経理ライフの一助になれば幸いです。

加藤 幸人(編著) (その他)
出版社 : KADOKAWA/中経出版; 改定版 (2010/3/23)、出典:出版社HP

CONTENTS

「経理」がわかる引き継ぎノート

プロローグ
経理の仕事を引き継ぎます!

1章 経理への第1歩
~仕事の全体像をつかもう~
▶︎1章ではこんなことがわかる!
1 組織図を見れば会社の全体像がつかめる
2 社外の関係者と上手に付き合う
3 経営者や従業員との関係づくりが大事
4 経理の役割は会社の規模で異なる
5 「仕入」から「販売」までの流れを理解する
6 正確な在庫管理は資金繰りにも貢献する
7 「承認」のない書類は担当者に戻す
8 経理の1年で年次決算はいちばん大きな仕事
9 1日・1カ月の仕事の流れをつかむ
10 「証ひょう」の保管は基本中の基本
11 帳簿は会社の取引を記録する重要な書類
12 印鑑は悪用されないようにしっかり管理
13 領収書は関係者とのトラブルを防いでくれる
14 帳簿は保存期間が決まっている
15 会社のすべての取引は「勘定科目」で分類される
16 「仕訳」は3つのパターンから覚えよう
17 守秘義務と情報管理は経理担当者の鉄則
18 経営者をサポートするのも経理の大切な役目
Column
文字の書き方にも注意しよう

2章 経理の1日
~現預金の管理が経理の出発点~
▶︎2章ではこんなことがわかる!
1 会社の現金は厳重に管理する
2 現金の出金は証拠を残すのがポイント
3 現金出納帳に入金と出金を記録する
4 1日の業務終了後に必ず現金実査をする
5 預金口座の種類と特徴を理解する
6 普通預金の出金はカードを使わず厳重に
7 銀行窓口での振込は「五十日」を避けて効率的に
8 ネットによる振込で経理業務が大幅に縮減
9 1日の業務終了後に必ず預金残高を確認する
10 小切手を受け取ったらすぐに銀行で手続きをする
11 手形を振り出したあとは当座預金残高に注意
12 手形を受け取ったら支払期日に注意
13 会計ソフトを活用すれば業務が効率的になる
14 上手なファイリングは正確な仕事の基礎となる
Column
会計ソフト以外にもこんな管理ソフトを使うと便利
電卓のメモリーキーを使いこなそう

3章 経理の1日
~売上・仕入の管理が重要な仕事~
▶︎3章ではこんなことがわかる!
1 仕入管理の流れをしっかり把握する
2 適切な買掛金管理で原価を抑えて利益を出す
3 買掛金の支払は会社の信用にかかわる
4 支払管理はミスを防ぐのがいちばん重要
5 業者への未払金は管理簿でしっかり確認
6 立替経費の精算は期限を守るのがポイント
7 仮払いはすみやかな精算を心がける
8 売上管理の流れをしっかりと把握する
9 売上計上と売掛金管理は会社の利益を左右する
10 請求書を発行して確実に代金を回収する
11 売掛金は管理簿を使って日々入金を確認
12 売掛金回収の遅れは資金繰りに影響する
13 固定資産の3つの種類を理解する
14 固定資産管理は現物のチェックが不可欠
15 固定資産を購入したら種類、価額、耐用年数を確認
16 減価償却には定額法と定率法がある
17 少額の固定資産の処理方法を把握する
18 固定資産を処分したら固定資産台帳から除外
19 リースした資産は自社の資産と区別して管理
Column
こんな得意先には注意!

4章 経理の1カ月
~月次決算と給与計算をマスターする~
▶︎4章ではこんなことがわかる!
1スケジュールを組み立てて月次決算に臨む
2 経営の意思決定に役立つ月次資料を作成する
3 資金繰りは会社経営の命綱
4 給与計算はひとつのミスも許されない
5 給与計算のポイントは毎月のスケジュール設定
6 給与支給額は「変更」を確認して計算する
7給与控除額を決定するポイントを押さえる
8 社会保険料の計算には「標準報酬月額」を用いる
9 社会保険料は会社と従業員が半分ずつ負担する
10 源泉所得税は家族構成や社会保険料により異なる
11 「源泉所得税、住民税、社会保険料」を納める
Column
年俸制のメリット・デメリット

5章 経理の1年
~決算書を作成できれば一人前~
► 5章ではこんなことがわかる!
1 年次決算は経理の一大イベント
2 月次決算の積み重ねが年次決算の負担を軽くする
3 決算整理は正しい残高の確認が肝心
4 在庫の数を確認すれば売上原価を算定できる
5 「経過勘定」を処理して正しい損益計算を行う
6 有価証券や引当金も年次決算の大事な項目
7 決算整理後の最終チェックは不可欠
8 未払いの税金も決算整理での計上が必要
9 決算整理が終わったら決算書を作成する
10 貸借対照表は会社の財政状態を示す
11 損益計算書は会社の経営成績を示す
12 株主総会の承認を得て納税すれば決算は完了
13 勘定明細書は決算書の補足資料
Column
経理の仕事に役立つ資格
覚えておくと便利なショートカットキー

► [巻末付録] これだけは覚えておきたい! 経理の基本用語集
おわりに

本文デザイン/ムーブ
イラスト/ムーブ(川野有佐)

加藤 幸人(編著) (その他)
出版社 : KADOKAWA/中経出版; 改定版 (2010/3/23)、出典:出版社HP

経理の教科書1年生

実務者必読の経理の教科書

経理の仕事の流れから、経費の精算の仕方、帳簿の付け方、決算書の読み方までわかりやすく解説されています。カラーのイラストや図版、会話形式で説明が展開されているので、経理の初歩の初歩から楽しく読み進めていくことのできる、初心者の方におすすめの入門書です。

宇田川 敏正 (監修)
出版社 : 新星出版社 (2013/12/1)、出典:出版社HP

はじめに

この本は、これから経理の仕事につく人を対象にしたハウツー本です。お仕事の基本を、イラストを多用してていねいに、わかりやすく説明しているので、簿記や会計の知識がゼロという初心者でも安心して読み進め、理解することができるようにしました。
まず、経理1年生の方に理解していただくため、内容を大切なことだけに絞り込んでいます。
また、最近は多くの会社がパソコンの会計ソフトを導入しているため、簿記の知識がなくても現場である程度お仕事をこなすことができるようになりました。そのため、かつてはベテランの経理担当者が新人をマンツーマンで指導する姿をよく目にしましたが、最近はパソコンの操作方法をおしえれば十分だと考えてしまう人も少なくないようです。
でも、どんなに業務が効率化されようとも、基本がいらないということには絶対にありません。あなたがなんのために経理のお仕事をしているのかは、仕事の本質を理解することなしにはできないからです。やりがいをもって仕事にあたるには、お仕事の目的を知ることと、基本を身につけることが大前提なのです。与えられた職務を最低限のレベルでそつなくこなしていくか?それとも、目的をもって仕事にあたり、社会人としてさらなるステップアップをはかっていくか?後者を選択した人にとっては、この本がおおいに役立つはずです。
この本との出会いをきっかけにして、あなたが仕事にやりがいを見い出し、自分の望むような豊かな人生を歩んでくれれば、監修者としてこれ以上の喜びはありません。
宇田川 敏正

平成26年4月の消費税の改正にもとづき、本書では消費税率を8%で計算しています。

宇田川 敏正 (監修)
出版社 : 新星出版社 (2013/12/1)、出典:出版社HP

目次

ごあいさつ
PART1 経理の仕事 基本の基本
取引ってなんだ? お金や商品・サービスのやりとり
ざっくりとおぼえたい 経理の仕事の流れ
まずはこれだけおぼえたい 経理が扱う帳簿
基本ルール① 文字や数字を記入する
基本ルール② 3桁ごとに区切ってカンマを打つ
*Column お札を数える

PART 2簿記の基礎知識
簿記の基本① 複式簿記をおぼえる
簿記の基本② 仕訳をする
簿記の基本③ 勘定科目をおぼえる
勘定科目① 資産のグループ
勘定科目② 負債のグループ
★もっとくわしく知りたい! 売掛金と買掛金
勘定科目③ 純資産のグループ
勘定科目④ 収益のグループ
勘定科目⑤ 費用のグループ
仕訳の基本パターン①現金が入ってきたとき
仕訳の基本パターン② 現金が出ていったとき
仕訳の基本パターン③ 売上があったとき
仕訳の基本パターン④ 仕入があったとき
仕訳の基本パターン⑤ 経費の支払いをするとき
Topics 仕訳帳のかわりに、伝票に記入する場合
Column 会計ソフトを使った経理処理

PART 3 現預金や経費の管理
現金出納業務① 出納担当者の基本ルール
現金出納業務② 経費の精算
★もっとくわしく知りたい! 経費の仕訳①
現金出納業務③ 領収書がもらえない経費の精算
★もっとくわしく知りたい! 経費の仕訳②
Topics 月割経費で、毎月の経費を平準化する
現金出納業務④ 仮払金の支払いと精算
現金出納業務⑤ 売上代金を現金で回収する
コミュニケーションを大切にした 経理担当者のちょっとした一言①
現金出納業務⑥ 小口現金の管理と照合
現金出納業務⑦ 現金が合わないときの仕訳
預金管理業務① 当座預金と預金出納長
預金管理業務② 小切手の処理
預金管理業務③ 手形の処理
★もっとくわしく知りたい! 小切手と手形の基礎知識
預金管理業務④ 預金口座に入金があったとき
預金管理業務⑤ 預金口座から出金があったとき
Column インターネットバンキングの利用

PART 4売上取引・仕入取引の業務
売上があったときの処理① 請求書を作成する
売上があったときの処理② 売上を仕訳する
売上があったときの処理③ 元帳や補助簿に転記する
コミュニケーションを大切にした 経理担当者のちょっとした一言②
仕入があったときの処理① 仕入を仕訳する
仕入があったときの処理② 元帳や補助簿に転記する
Column 印鑑の基礎知識

PART5 給料の計算と支給
給料計算① 基本給と各種手当
給料計算② 天引きされる控除額
給料計算③ 給料明細書を作成する
給料計算④ 税金と社会保険料を納める
Column 年末調整の計算
給料計算⑤ 給料を仕訳する

PART 6 決算書作成までの流れ
決算のしくみ① 試算表を作成する
決算のしくみ② 棚卸と売上原価の計算
決算のしくみ③ 期をまたぐ費用・収益
決算のしくみ④ 固定資産の減価償却費
決算のしくみ⑤ 減価償却費を仕訳する
決算のしくみ⑥ 決算書を作成する
★もっとくわしく知りたい! 損益計算書と貸借対照表
知っておきたい! 損益計算書の見方
決算のしくみ ① 納税の基礎知識
知っておきたい! 消費税のしくみ
知っておきたい! 帳簿の保存期間と保存方法
Column フローチャートでわかる 決算事務の流れ

APPENDIX
勘定科目早見表
50音索引

スタッフ
デザイン・装丁・DTP =田中律子
イラスト= Bikke
編集協力=村瀬航太
有限会社 クラップス

ごあいさつ

はじめまして。
白井みきと申します。
このたび経理部に配属されることとなりました。
右も左もわからない、ふつつか者ですが、どうかよろしくお願いします。
大きな声ではいえませんが、私、数字が苦手です……。
これまで一度もお小遣い帳をつけたことがありませんし、給料明細書や貯金通帳の見方もよくわかっていません。
そんな私が経理部に配属されることが決まり、私は不安を感じています。
きっとストレスなのでしょう。
体重がひと月で2キロ増えてしまいました。
そんなようすを見かねて、経理部のカナコ先輩が、みずからコーチ役を買って出てくれることになりました。
やさしい先輩は「わからないことはなんでも聞きなさい」といいます。
だけど、今の私は、“何がわからないことなのかすらわからない”という状況なのです。
皆さん、どうか最後まで見捨てずに、経理の勉強に付き合ってください。

皆さん、こんにちは。経理部の豊田カナコです。
今回、経理部の先輩として、新人の指導役をつとめることになりました。
いつのまにかベテランだなんて持ち上げられるようになりましたが、私が経理部に配属されたウン年前は、会計のことが何もわからず、先輩や上司に迷惑をかけてばかりでした。そんな私でも、月日が経つにつれて少しずつ仕事をおぼえて、会計全般の仕事を任せられるようになりました。
経理の仕事は、日々勉強の連続です。
法令が改正されれば新しいルールを学び、新しい会計ソフトの習得にも励まなければなりません。
白井さんには、ゆっくりと確実に基本業務をおぼえてもらい、皆さんとともに、経理の仕事のやりがいと楽しさを知ってもらいたいと思います。

宇田川 敏正 (監修)
出版社 : 新星出版社 (2013/12/1)、出典:出版社HP

オールカラー 一番わかる! 経理の教科書

経理の業務が体系的にわかる

経理のアドバイスから実務ですぐに使える内容まで、あらゆるノウハウが詰まっています。仕分例や勘定項目の使用例、帳票の記載例なども充実しています。フルカラーなので、非常に読み進めやすいです。経理未経験で、今すぐ実務の知識を身に付けたいという方におすすめの良書です。

ジャスネットコミュニケーションズ株式会社 (著)
出版社、出典:出版社HP

「経理」を始める方へ

本書を、今すぐ経理の知識を身に付けたいと切望する、経理未経験者の方々にお届けいたします。経理知識を身に付けたくて簿記3級のテキストをぱらぱら読んでみた。仕訳、勘定科目、決算書が作られるまでの流れはなんとなくつかめたけど、簿記と経理実務の違いがよくわからない…。本書には、そんな悩みを解決するヒントがつまっています。

私たちジャスネットコミュニケーションズでは、創業来20年、のべ2万人を超える経理パーソンのキャリアに向き合ってきました。なかでも「経理実務の学校」(https://edu.jusnet.co.jp/)では、簿記と経理実務の差を埋めるための教育教材を提供しています。

本書は、そのノウハウを活かし、実務でイメージしやすいように証票書類や申請書類のサンプルを多く使いました。また、初学者が安心して経理処理ができることが重要であると考え、各業務内容に、毎日・適宜・毎月・毎年など、その処理の時期がわかるような工夫もしています。

まず1章と2章では、経理という仕事のイメージをつかみ、続く3章からは「現預金」「経費」「売上・仕入」など、業務ごとに章を分けてくわしく見ていきます。日常の業務から毎月(月次)の処理ときて、9章では経理の仕事の集大成である「年次決算」について解説します。そして最後の10章ではこれから経理を目指す方々へのささやかなアドバイスをお話ししています。
このほかにも、経理用語集なども掲載しております。このように本書は、経理の実務ですぐに使える内容が盛りだくさんの一冊です。

私たちの経験からいえることは、「経理がわかれば人生が豊かになる」ということです。そして、その魅力に気づくきっかけになるのがこの本です。
本書をお読みいただくことで、一人でも多くの経理で活躍を目指す方々にとってキャリアの参考となれば幸甚です。

ジャスネットコミュニケーションズ株式会社
安島洋平 中村陽 山野由香利

ジャスネットコミュニケーションズ株式会社 (著)
出版社、出典:出版社HP

CONTENTS

本書の使い方
第1章 経理を始めるための基礎知識
経理の仕事は会社の活動を数字で表すこと
会社の規模によって仕事の範囲は異なる 1日、1カ月、1年で経理の仕事を整理する
お金が動くたびに伝票を作り、帳簿にまとめる
手書き伝票作成時の基本ルール
会社で使う印鑑の種類とその使い分け

第2章 仕訳を制する者がある簿記を制する
経理の必須スキル 「簿記」を知る
簿記では機械の廃棄も「取引」にカウントする
複式簿記は1つの取引を2つの面から記録する
取引は勘定科目で分類される① 貸借対照表の勘定科目
取引は勘定科目で分類される② 損益計算書の勘定科目
仕訳とはルールに沿って取引を左右に振り分けること
会社の業務の流れと簿記の関係を理解する

第3章
毎日行う現金と預金の管理を覚える
お金の動きを伝票で記録・管理する方法
振替伝票を使った複合仕訳が便利
小口現金の管理で経理の基礎を身に付ける
小口現金出納帳への記帳と現金実査は必須事項
預金の種類と管理の基本を覚える
預金残高を確認し預金出納帳と照合する
小切手の取り扱い方法と仕訳の仕方
手形の種類と決済までの流れ
手形を現金化する方法は複数ある
現金出納帳に毎日のお金の出入りを記入する

第4章 日々発生する経費精算は 勘定科目がポイント
よく使う経費の種類と処理方法を把握する
事務用品費
消耗品費
旅費交通費
交際費
会議費
福利厚生費
通信費
賃借料
修繕費
支払保険料
租税公課
地代家賃/新聞図書費
諸会費/寄附金
車両費/雑費
支払手数料/販売手数料
荷造運賃
広告宣伝費
報酬・料金の支払いにも源泉徴収は必要
従業員の立替経費精算の基本ルールを押さえる
仮払いの精算はできるだけすみやかに行う

第5章 何かを買ったり売ったりするたびに記録する
仕入業務の流れと買掛金管理
仕入計上と買掛金管理のポイント
販売業務の流れと売掛金管理
売上計上と売掛金管理のポイント
請求書を発行して代金を回収する
きちんとした領収書でトラブルを防ぐ
特殊な販売方法の場合の売上計上と仕訳
返品や値引があったときは反対仕訳をする
割引や割戻があったときの仕訳処理
内金や手付金、代金立替時の仕訳処理
仕訳帳から総勘定元帳に転記する

第6章 何年も使うものは何年かに分けて計算する
固定資産の種類と管理のための仕事
固定資産は取得価額によって処理方法が異なる
取得時は、複数の処理方法から有利なものを選ぶ
減価償却の計算方法は2種類覚える必要がある
減価償却費は仕訳の方法が2種類ある
固定資産を除却・売却したときの仕訳

第7章 月次決算でタイムリーな経営状況がわかる
月次決算で迅速に業績を把握し、年次決算の準備を行う
売上高と売上原価を確定させる
月次配賦経費を計算して、月次決算の額をならす
月の試算表は決算書のもとになる
月次決算の決算書類を作成する

第8章 給与計算をするのも経理の仕事
給与に関わる仕事の内容と流れ
給与支給額がどうやって決まるのかざっくり把握する
給与で支給されるものの内訳を把握する
社会保険の種類と控除の対象を押さえる
社会保険料の計算は標準報酬月額表を使う
源泉所得税は税額表を使い、住民税は通知に従う
賞与からも社会保険料や税金が控除される
退職金は税金が優遇される
社会保険料や源泉所得税、住民税を納める
年末調整で源泉徴収税額を調整する

第9章 年次決算は経理の腕の見せどころ
年次決算のスケジュールと作成書類
決算整理を行い正しい数字を確定する
現預金や売掛金・買掛金の残高を確認する
有価証券の処理方法と固定資産の減価償却
期をまたぐ費用・収益の繰延べと見越しを行う
棚卸資産を評価して売上原価を算定する
引当金の計上と貸倒発生時の処理
未払い分の税金も決算整理を行う
期末精算表とそのほかの決算整理のポイント
決算書類の作成と決算分析の基礎
決算から税務申告への流れとスケジュール

第10章 デキる経理になるために!
デキる経理は会社のニーズを知っている
まずは3年、そのあとどうなりたいか考える
経理に活かせる資格や経験を知っておく

column
経理の現場と簿記の違い
経理に求められる情報管理と守秘義務
知っていると便利な電卓の機能
マイナンバー制度で何が変わる?
気をつけたい月次処理の項目
復興特別税は2037年までかかる
経理の疑問Q&A
こんなときどうする?の仕訳例
覚えておきたい! 経理用語集
INDEX

ジャスネットコミュニケーションズ株式会社 (著)
出版社、出典:出版社HP

本書の使い方

本書は、日商簿記検定3級の範囲を基本に、一部2級の内容も加えつつ、中小企業に勤務する経理初心者向けの内容を掲載しています。個人事業主の場合など、仕訳や税法上の扱いが異なる場合もありますので、ご注意ください。

※本書は特に明記しない限り、2015年9月1日現在の情報に基づいています。

ジャスネットコミュニケーションズ株式会社 (著)
出版社、出典:出版社HP

3年後に必ず差が出る 20代から知っておきたい経理の教科書

知識ゼロでも3年後に差をつける

経理業務のノウハウやポイントといった内容が時期ごとに分けて解説されているので、自身の成長スピードに合わせた学習ができます。経理のコツだけでなく、会計用語まで扱っているので辞書のように繰り返し使う事もできます。初心者から中級者向けのおすすめ経理実務本です。

小島 孝子 (著)
出版社 : 翔泳社 (2014/3/7)、出典:出版社HP

はじめに

「普通の会社で、経理業務をしているよ!」
私がこの言葉を発したところ、同業の友人たちは驚きの表情を浮かべました。数年前、とある事業会社で経理業務をしていたときの話です。
当時の私は、大学在学中から試験勉強を始め、会計事務所での業務や専門学校での講師を経て、税理士への道が見え始めていました。
「今さら、普通の会社で経理業務をするなんて、もったいないのでは?」
友人たちはこのような感想を抱いたようでしたが、ここに私は、会計の専門家と経理の仕事との間に横たわる深い溝を感じてしまうのです。

税理士や公認会計士といわれる会計の専門家は、多くの専門的知識を有しています。そのせいか、彼らの多くは本書で取り扱う「経理業務」を体験したことがないにもかかわらず、それを机上の論理で理解しがちです。
「経理の入門書」といわれる書籍の多くは、こういった会計の専門家が執筆したものです。実体験に基づくものではなく、専門家が「こうあるべき」という理想を書いているものであり、日々の業務とは結びつきにくいものばかりです。その結果、読者は「経理業務は難しい」という感想を持ってしまうというわけです。

成長に合わせて「今これが知りたい!」を実現

どの業種にもいえることだと思いますが、たとえ同業種であっても会社ごとに業務のやり方や社内のルールが異なります。
また、業種によって費目や収益構造に特徴があり、それらを一般化することはできません。経理といえども自社の業務を理解するには、初めのうちは現場指導によるOJTに頼らざるを得ないという現実があります。
しかし、役職者を目指す時期になれば、外部との関わりも出てくるため、現場の業務だけでなく、会計そのものを理解することも重要となってきます。つまり、自身の成長に応じて、必要となる知識や注意すべきポイントにも違いが生じるということです。

本書では、新人経理社員の成長に合わせ、新人の時期、社内の動きが理解できた時期、担当業務ができる時期、役職を目指す時期といった段階に合わせ、それぞれの時期に行う業務とその業務に必要となるポイントを解説しています。経理職員として勤務した私自身の経験を元に、職業会計人としての視点も加えています。
また、各章の冒頭では上司と部下の会話形式で各章の学習内容のイメージをまとめています。

経理業務のバイブルとしても活用できます!

専門分野での業務においては、専門書での学習が不可欠となりますが、内容を知らない項目を専門書で調べるには、経理や会計の用語は難しく、ハードルが高いといえます。
本書では、退職給付会計や連結会計、M&A、IFRSなど、近年注目されている会計用語についても、エッセンスに留めて解説しています。本書で大まかな内容をとらえ、専門書で調べる際には辞書代わりとして何度でも繰り返しご活用いただくことをお勧めします。

この書籍を手に取られた多くの経理マン(ウーマン)が、本書に登場する新人経理社員と同様にプロの経理として活躍し、いずれは会社を動かす存在に成長することを心から応援しています!
税理士 小島 孝子

小島 孝子 (著)
出版社 : 翔泳社 (2014/3/7)、出典:出版社HP

CONTENTS

第1章 経理の仕事の基礎について学んでおこう!
introduction 経理の仕事って、何?
会社と経理
1会社はなぜ作られるのか?
2簿記と財務諸表の不思議な関係
3会社における経理の6つの機能
4情報収集と情報発信の機能とは?
5財務管理と資金調達の機能とは?
6年間スケジュールを意識しよう!
【コラム1】 私が経理職員を目指した理由

第2章 日々の業務を身につけよう!
introduction | 毎日、どんな仕事をするの?
業務サイクル 会社の業務サイクルと利益
帳票作成
1伝票や帳簿の種類と記帳の流れ
2会計システムによる記帳
3転記のルールと訂正方法
4仕訳ルールと勘定科目の法則
5請求書や領収書をもらった場合、発行する場合
6売掛金と買掛金の管理
預金周り
1預金の種類と管理方法
2小切手と当座預金の仕組み
3小切手を発行する場合の注意点 –
4手形の仕組みと種類
5手形の取扱いに関する注意点
6銀行振込と海外送金の仕組み
業務管理
1経理規程の目的と管理
2組織運営のための権限管理
3権限管理のための認可、押印のルール
経費管理
1小口現金管理のルール
2社員立替の精算ルールと注意
3交際費と会議費
4支店や営業所での資金管理
【コラム2】 手形や小切手ってほんとうにあるの?

第3章 会計の基礎を理解して決算にチャレンジ!
introduction 決算業務って、何をするの? –
業務管理 月間スケジュールを把握しよう
会計の基礎
1 振替伝票の作成とルール
2 発生主義による会計の基礎
3 期間損益と経過勘定のルール
4 費用と収益の対応と費用配分の原則
5 売上の計上基準 仕入の計上と売上原価
6 売上原価と仕入諸掛
決算業務
1決算って何をするの?
2決算整理の主な項目と会計方針の選択
3減価償却の方法と考え方
4一括償却資産と少額減価償却資産
5棚卸資産の評価方法と評価減の計上
6債権の評価と各種引当金の計上
7費用配分と広告宣伝費
8租税公課と法人税
9財務諸表の種類と作成目的
10貸借対照表とは?
11 損益計算書とは?
12 単体決算と連結決算
13 会社の機関と決算開示のスケジュール
【コラム3】 経理の求人の要件が日商簿記検定2級になる理由

第4章 専門分野を作っていこう!
introduction どうやって専門分野を作る?
労務担当の業務
1労務担当の仕事とは?
2給与の計算
3給与計算の方法と仕訳処理
4給与の源泉徴収方法
5社会保険と労働保険
6年末調整の考え方とスケジュール
7源泉徴収簿と源泉徴収票
8退職金の計算
9報酬源泉の計算と支払調書
財務担当の業務
1財務担当の業務」
2売掛債権の管理方法
3手形の不渡りとファクタリング
4債権の管理区分と貸倒引当金
5信用リスクの管理
6外貨建債権・債務の期末評価
7株式の期末評価と減損処理
8固定資産の評価と台帳の管理
原価管理
1原価管理の目的と方法
2原価費目の分類方法
3原価差異の分析
業務連携 業務サイクルとシステム連携
【コラム4】 信用調査って何をするの?

第5章 経営管理について学んでいこう!
introduction 会社の管理業務にチャレンジ!
会計基準と監査
税金と税効果会計
1 会計監査と企業会計原則
2開示書類とは?
3キャッシュ・フロー計算書による資金分析
4監査の役割と重要性
5四半期報告書と重要性の原則
税金と税効果会計
1税務申告のスケジュールと税務調査
2税務会計と法人税の仕組み
3法人税と住民税の計算の基礎
4事業税の計算とそのほかの税金
5消費税の仕組みと計算
6法人税と税効果会計
7繰延税金資産の回収可能性の検討
連結決算
1対象法人と決算の手順
2のれんの計上と持分法の適用 グ
3ループ法人と連結納税
管理会計の基礎
1管理会計とは?
2部門別損益計算で事業を細分化する
3セグメント情報の開示と分析ト
4損益分岐点の考え方
【コラム5】 キャッシュ・フロー計算書は家計に置き換え理解する

第6章 経理の仕事を極めよう!
introduction 会社はどのように予算編成を行うの?
予算と分析
1予算の作成と将来のビジョン
2予算編成とガイドライン
3経営指標分析と安全性の分析
4付加価値の創出と生産性の分析・
5利益率と回転率で見る収益力の分析
資金繰りと調達
1資金繰りの方法
2資金調達方法と運転資金の改善
3借入の種類と利用に関する注意点
4債務保証と融資先の検討
5増資や社債の発行による資金調達
判断の難しい会計手法
1為替リスクのヘッジ
2リース会計とリース契約の検討
3退職給付会計と企業年金
4 M&Aの戦略と手法
【コラム6】 調査官と査察官は顔つきが違う!

第7章 会計プロフェッショナルの世界を知ろう!
introduction 会計のプロの世界とは
国際会計基準 国際的な会計処理とIFRS
情報とIT
1情報セキュリティマネジメントとプライバシーマークの取得
2経理業務を取り巻くIT化の流れ
【コラム7】 プロの経理の資質とは?

索引

本書の内容は、平成 26 年4月1日現在の法令・基準等に基づいて執筆しています。

小島 孝子 (著)
出版社 : 翔泳社 (2014/3/7)、出典:出版社HP

一番よくわかる経理の仕事 基本と実務

経理の役割・ルール・仕事の流れがわかる

経理スタッフが身につける必要のある、経理の仕事の役割やルール、心構えまでイラストを用いて丁寧に解説されています。実例に基づいた解説なので、決算書の見方や支払業務まで紹介されています。経理未経験者から基本をおさらいしたいという実務者にまでおすすめの、仕事に役立つ1冊です。

鈴木 克俊 (著), 塩畑 英明 (著), 奥山 学 (著), 吉澤 大 (著), アライアンスLLP (編さん)
出版社 : 西東社 (2009/10/9)、出典:出版社HP

社内 社外に対する経理の仕事

経理は会社の心臓部だといってもよく、お金に関する様々な仕事が経理をとおして行われています。経理を中心にして会社の仕事を見ると、おおよそ以下のようになります。

経営者
月次決算書や資金繰り表など、会社の経営の要となる資料を提出する。

各部署
仕事に関わる金銭の出し入れに関しては、すべて経理をとおして行われる。各部署から回ってくる伝票や書類を、会社のルールに合わせて処理する。

社員個人
給与や賞与の計算をして支給したり、税金や社会保険、年末調整などの手続きもする。

得意先
納品書や請求書などを発行して、支払い期日には正しく入金されているかをチェックする。

株主
株主総会を開き、会社の経営状態がわかる資料を提出する。

仕入業者
文書や受領書を発行し、請求書に合わせて支払期日に振込みをする。
銀行
預金の管理や借入金などの手続き、会社の経営の状態を銀行に知らせる書類などもつくる。

税務署等
法人税や消費税、事業税などの申告書類を作成して、期日までに提出したり納付したりする。

経理の仕事

経理スタッフの仕事は、「毎日の仕事」「毎月の仕事」「毎年行われる仕事」の3つのサイクルで動いています。経理スタッフとして配属されたら、まずは全体像をつかむうえでも、この3つのサイクルを知っておくとよいでしょう。今行っている仕事がこれらのどれにあたるかを知っていることは、間違いのない、的確な仕事をするうえで大切なことです。会社によって多少の違いはありますが、3つのサイクルを例示しましたので、参考にしてください。

経理スタッフの「毎日の仕事」

経理の仕事は、毎日の的確な作業の積み重ねに尽きるといってもいいでしょう。一番大切なのは仕事をためないこと。マニュアルをつくるなどして、毎日の仕事をきちんとこなしていきましょう。


支払業務
請求書に従って、小切手や手形、銀行振込みなどの支払業務をします。必ず伝票などで記録を残します。

現金 預金の出納
各部署から届く領収証や精算書をもとに、費用の精算などをします。金庫内の現金は毎日きちんと数え、間違いのないように管理します。あわせて預金の管理もします。

伝票の起票
入金伝票や出金伝票、振替伝票など、必要に応じて伝票を起こします。数字や名称、記入場所などに間違いがないか確認します。

納品書 請求書の発行と入金確認
各部署と連動して、納品書や請求書などの書類を発行します。また、請求したものがきちんと入金されているかも確認します。

帳簿への記帳
現金出納帳や補助簿、総勘定元帳などの記帳も毎日の業務になります。最近では会計ソフトを使ってコンピュータで入力する作業が主となりました。

経理スタッフの「毎月の仕事」

毎月決まってする仕事もあります。なかには毎月何日と期日が決められているものがあるので、注意が必要です。以下は多くの会社の場合での例です。会社によって締め日は5日、10日、20日、月末と異なります。


上旬~中旬
月次決算
総勘定元帳などをもとに試算表をつくり、貸借対照表、損益計算書を中心とした月次決算書をつくることで、会社の経営状況を把握・管理するために毎月行います。
資金繰り表の作成
翌月以降の入出金予定を記載した表で、資金面での経営判断をするための資料となります。
10日まで 源泉所得税、住民税の納付
給与から天引きした源泉所得税や住民税の納付を行います。これは毎月10日までに支払わなければなりません。

下旬から末日
給与計算
社員の給与計算をして、給料日に支払えるように手続きをします。
社会保険料の納付
健康保険料や年金などの社会保険料を毎月月末までに支払います。
支払手続
取引先への支払いの手続きを、会社の締め日に滞りなくできるように手配します。
請求書の発行、送付
締め日に合わせて、(合計)請求書の発行と発送をします。
入金確認
請求書どおりに入金されているか、確認します。

経理スタッフの「1年の仕事」

会社の経理は新年度開始から決算まで、1年をサイクルとしています。経理スタッフが関わる主な行事も含めて、経理部門の1年を見てみましょう。これは3月決算の会社の例です。


4月
新年度開始 新入社員出社 定期昇給など
●新入社員に関する事務作業
扶養控除申告書や源泉徴収簿の作成
●社員の扶養親族の変更手続きも増える
●定期昇給にともなう諸作業
●決算作業

5月 6月
株主総会
●税務申告、納税・自動車税の納付
社用車のある場合は納付する
●労働保険料の申告・納付(期限は7月10日)
●株主総会に関する作業
株主総会招集通知の発送など株主総会の準備
●住民税の改定
住民税の金額が変わるので確認する

7月 8月
賞与支給
●賞与の支給
夏季賞与の計算、支給
●賞与にかかる社会保険の特別保険料の納付
●算定基礎届の提出
●お中元に関する経理業務

9月 10月 11月
中間決算
●中間決算準備とその作業
3月決算の会社はこの時期に中間決算をする
●法人税等の中間申告、納税
●社会保険料の変更
従業員の給与から控除する社会保険料の金額が変わるので確認する

12月 1月
賞与支給 仕事納め 仕事始め
●賞与の支給
冬季賞与の計算、支給
●賞与にかかる社会保険の特別保険料の納付
●年末調整
●法定調書の提出、送付
●償却資産税の申告
●お歳暮に関する経理業務

2月 3月
決算 新入社員受入れ準備
●決算準備
●実地棚卸し
●決算日
●新入社員受入れ準備
扶養控除申告書や源泉徴収簿の作成

主な経理帳票と経理帳簿一覧

できる経理スタッフ10カ索

第1条
金銭を扱う仕事だけに、まじめに仕事に取り組み、実生活もきちんとしている

第2条
会社で知り得た情報を絶対に外部に漏らさない、機密保持の姿勢を保っている
第3条
簿記の知識だけでなく、数字への感性を磨く努力を怠らない

第4条
法律や社会のルールにきちんと従う誠実な仕事をする。

第5条
効率よく、スピーディーに仕事をこなし、期限までに仕事を納める

第6条
確認を怠らず、間違いのない仕事をするための努力を惜しまない

第7条
自分の仕事が会社のなかでどういう位置にあり、どう影響するかを常に把握している

第8条
将来を見据え、今よりもステップアップするための向上心を持っている

第9条
会社の経理スタッフであることにプライドを持ち、自分の仕事に責任を持ってあたる

第10条
常に社会に目を向け、法律の改正や、世の中の動きに対応できるよう情報を収集する

鈴木 克俊 (著), 塩畑 英明 (著), 奥山 学 (著), 吉澤 大 (著), アライアンスLLP (編さん)
出版社 : 西東社 (2009/10/9)、出典:出版社HP

はじめに

「あなたが働く目的は?」
というアンケート調査に対して、圧倒的に多いのは「お金・生活費のため」という回答です。社会人としての生活を送るためには何らかの収入源は必要ですから、この結果は当然のことでしょう。
ところが、「あなたが仕事に求めるものは?」
という質問に対しては「やりがい」や「能力を発揮したい」といったものが「高額の給与・お金」よりも上位になるという結果です。
「生活のための仕事だけど、やるからには楽しみながら働きたい」という本音がここから読み取れます。
それでは、「経理の仕事にやりがいを感じて楽しむ」ためにはどうしたらよいのでしょう。
そのためには「デスクワーク中心」「同じ作業が多い」といった経理の表面上のイメージではなく、会社や社会にとっての経理の役割をきちんと知ることが大切です。どんな会社にだって経理は必ずあります。会社にとって経理は欠かせない存在なのです。
その理由を理解できれば、日々の作業の重要性を忘れることなく、自分の仕事にやりがいを持てるでしょう。
そして、経理に限らずどんな仕事でも、自分が成長して仕事の幅が広がれば、ときには手に汗握るような責任のある仕事も任されるようになるはずです。そんなとき、プレッシャーを楽しみに変えられるような自分になっているためには、今からしっかりとした基礎を身に付けていくことが大切です。
仕事のなかでただ経験を積むのではなく、常に目的を把握できるように知識の習得を欠かさないことがビジネスパーソンとして成長するためにも必要です。本書を知識習得のための最初のステップとして、経理をやりがいの持てる、楽しい仕事にしていきましょう。
アライアンスLLP パートナー 一同
※本書は特に明記しない限り、2012年4月1日現在の法規に基づいています。
※本書の改訂時点では平成24年度税制改正法案が国会で成立していないため、内容や適用時期などについては原案をもとに作成しています。

鈴木 克俊 (著), 塩畑 英明 (著), 奥山 学 (著), 吉澤 大 (著), アライアンスLLP (編さん)
出版社 : 西東社 (2009/10/9)、出典:出版社HP

もくじ

第1章 会社の仕組みと経理の仕事
経理の役割
1 経理は各部門をつなぐ縁の下の力持ち
経理部の役割を知るために会社の組織を知っておこう/経理部の重要な3つの役割
2 経理は社内社外への情報発信センター
すべての部署と連携しサポートもする/目的によって会計処理の方法が変わる
3 株主や金融機関への情報発信業務
外部への情報発信/公平な情報提供のためのルール

経理のルール
1 会社のお金はどこに消えたのか?
複雑に形を変える「会社のお金」/自分の会社のサイクルを知ろう
2 経理でもっとも大切なことは何か?
毎日繰り返される経理処理/経理処理の積み重ねが決算につながる
3 「簿記」は経理の基礎の基礎
取引をルールに基づいて処理するための簿記/損益計算書と貸借対照表

経理の仕事
1 知っておきたい経理の基礎知識
経理スタッフが知っておくべきこと/基本中の基本をマスターしよう
2 すべての取引は仕訳に変わる
必ず身に付けなければならない仕訳の知識/仕訳の基本は3段階
3 勘定科目は取引のキーワード
勘定科目とは何か?/勘定科目は5グループ、仕訳のルールは2パターン
4 伝票の種類とその役割
伝票の基本は3種類/すべての取引で使える振替伝票/記入の簡単な入金伝票と出金伝票
5 帳簿の種類とその役割
帳簿には、主要簿と補助簿がある/経理における帳簿の役割/転記や集計は、コンピュータで行う
6 経理が知っておきたい税金の種類
これだけある会社が納める税金/経理スタッフがまず勉強する5つの税金

経理のマナー
1 社内情報の機密保持
社内で得た情報は漏らさない/情報を利用するのも厳禁/コンピュータや資料などの取扱いには細心の注意を
2 社員としての自覚
常に会社の看板を背負っている/経理はお金を扱う仕事
3 コンプライアンスは法令などのルールに従うこと
コンプライアンスとは?/会社が守るべき法律はほかにもある/コンプライアンスと経理の役割
4 内部統制で健全な企業を目指す
内部統制とは?/経理における内部統制のために経理規程がある
コラム スキマ時間を上手に使おう

第2章 新人がすぐにやる日常の経理業務
経理のスケジュール
1 毎日行うこれだけの仕事
現金出納が基本/現金の管理以外の業務
2 毎月行うこれだけの仕事
月次決算、資金繰り表の作成/給与計算、請求書の支払手続
3 経理の年間スケジュール
決算にかかる業務/年末調整、算定基礎届、労働保険の申告

支払いに関わる業務
1 立替金、仮払金などの経費精算
小口経費の精算/経費精算は1か月以内に
2 納品書・請求書の確認と仕入れの確定
仕入れ確定までの流れ/仕入れ確定後の流れ
3 買掛金を補助簿で管理
仕入帳での管理/買掛金元帳の仕入先別の管理
4 領収証の整理と証憑類の保管
領収証の整理法とは?/証憑類はいつまで保管するのか?
5 伝票の書き方とチェックポイント
伝票起票の仕方/伝票起票で注意することは?
6 消耗品と減価償却資産の違い
高額で使用可能期間が長いか?/減価償却資産になるのは10万円以上かつ1年以上
7 印紙、切手の管理
未使用分は貯蔵品に/消耗品やビール券も
8 これだけは注意!交際費の処理
交際費処理のポイント/交際費に近い性格の経費とは?
9 報酬を支払うときの源泉徴収
弁護士などの報酬には源泉徴収を/デザイン料、出演料なども報酬に含まれる

資金の流れに関わる業務
1 まずは現金の徹底管理から
実際残高と帳簿残高を合わせる/インプレスト・システムを活用しよう
2 預金の種類と銀行振込み
当座預金に注意/銀行振込みの手続きとは?
3 これだけは知っておきたい小切手の基礎
振り出す小切手/受け取る小切手
4 手形の基礎知識1 支払手形
手形の振出し/支払手形の確定
5 手形の基礎知識2 受取手形
受取手形の取扱い/手形の割引きと裏書き

人件費に関わる業務
1 給与計算1 労働時間と勤怠の管理
給与計算の仕組み/給与計算の基礎となる勤怠を管理
2 給与計算2 給与明細と支払手続
給与明細を見てみよう/給与手続き上の注意点
3 給与計算3 非課税の給与
非課税給与の代表は通勤手当/非課税となる経済的利益
4 給与計算4 所得税の源泉徴収
源泉所得税の算出/源泉所得税の納付
5 給与計算5 社会保険と労働保険
社会保険の手続き/労働保険の手続き
6 給与計算6 住民税の特別徴収
住民税の徴収/特別徴収の手続き

売上げに関わる業務
1 注文請書・納品書の発行
営業担当は注文書、注文請書を作成/倉庫担当は出庫伝票、納品書を作成
2 請求書の発行
経理スタッフの仕事/請求書の発行/コンピュータのソフトウエアの活用
3 入金の管理
売上取引で、もっとも大切な仕事/売掛金元帳による管理
4 領収証の発行
領収証を発行する/領収証の発行方法

日常業務の効率化
1 資料整理のコツを押さえて効率アップ
資料整理のコツとは?/上手にファイルを活用しよう
2 自分なりのマニュアルをつくろう
マニュアル化の勧め/マニュアルのつくり方
3 失敗事例集をつくろう
失敗はマニュアルに生かされる/同じ失敗をしないために
コラム ToDoリスト管理とスケジュール管理

第3章 仕事に慣れてきたら行う経理業務
慣れたら行う経理業務
1 実務に強い経理スタッフになろう
これで実務に強くなる/応用範囲を広げよう

支払いに関わる業務
1 仕入れ・費用はいつ計上するのか?
仕入れの計上時期/費用の計上時期
2 買掛金・未払金・未払費用
買掛金とは?/未払金、未払費用とは?
3 仕入値引・仕入割引・仕入割戻
仕入値引とは?/仕入割引とは?/仕入割戻とは?
4 固定資産はこうやって管理する
固定資産とは?/固定資産の管理方法
5 減価償却の方法と特別償却
減価償却の方法/特別償却とは?
6 資産の修理、処分はここに注意
固定資産を修繕するとき/固定資産を売却、廃棄するとき
7 リースとレンタルは別のもの
リースとレンタルについて/リース資産の管理
8 目に見えない資産―無形固定資産
無形固定資産とは?/ソフトウエアの経理処理について
9 これだけは注意! 広告宣伝費の処理
広告宣伝費の範囲/広告宣伝費とならないケースもある
10 これだけは注意! 寄付金の処理
寄付金とは?/交際費との区分

人件費に関わる業務
1 年末調整はこうやって進める
年末調整とは?/年末調整に必要な資料とは?
2 これだけは注意! 退職金の処理
従業員が退職するときには?/退職金にかかる源泉所得税

売上げに関わる業務
1 売上げはいつ計上するのか?
売上げの計上時期/業種によって計上が違う
2 売上値引・売上割引・売上割戻
売上値引とは?/売上割引とは?/売上割戻とは?

本業以外の入出金に関わる業務
1 本業以外の収入―営業外収益・特別利益
本業以外の収益とは?/営業外収益とは?/特別利益とは?
2 本業以外の費用―営業外費用・特別損失
本業以外の費用とは?/営業外費用とは?/特別損失とは?

1か月を締める業務
1 帳簿を締め試算表を作成
帳簿を締める/試算表を作成する
2 売掛金はこうやって管理する
売上げを計上する/売掛金元帳に記入する/売掛金を管理する
3 部門別損益などの管理資料の作成
経営管理資料を作成する/部門別実績表とは?
4 予算と実績の確認
予算とは?/予算と実績の比較
5 支払予定表、資金繰り予定表の作成
資金繰りの重要性/資金繰り予定表を作成する

企業に関わる税金
1 これだけは知っておきたい! 法人税の基礎
法人税とは?/法人税の仕組み
2 これだけは知っておきたい! 住民税・事業税の基礎
住民税・事業税とは?/住民税/事業税
3 これだけは知っておきたい! 消費税の基礎
消費税の納税/消費税のかからない取引/中小事業者の特例
4 これだけは知っておきたい! その他の税金
その他の税金/納税方式による違い/印紙税
5 税務調査とは何を調査するのか?
税務調査とは?/税務調査後の対応
コラム 会社組織と決裁権

第4章 決算についても知っておこう
決算書の全体像
1 決算書とは?
すべての会社で必要な書類/株主が複数いる会社で必要な書類/上場している会社で必要な書類
2 貸借対照表とは?
会社の財政状態がわかる貸借対照表/借方の意味/貸方の意味
3 損益計算書とは?
会社の利益(損失)がわかる損益計算書/段階的な利益(または損失)もわかる
4 キャッシュ・フロー計算書とは?
重要な財務諸表のキャッシュ・フロー計算書/キャッシュ・フロー計算書の必要性
5 その他にこんな決算書もある
その他の決算時に必要な書類
6 1年基準(ワンイヤールール)と正常営業循環基準
1年基準(ワンイヤールール)とは?/正常営業循環基準とは?
7 現金主義と発生主義
現金主義会計とは?/発生主義会計とは?

決算に関わる業務
1 決算に関わる業務と必要性を知ろう
期間損益を適正にする/期末残高を照合する
2 現預金や売上債権の残高照合
現金や預金の残高照合/売上債権の残高照合
3 仕入債務やその他の勘定科目の確定
残高が照合できるものはすべて照合する/照合するポイント
4 棚卸資産の評価
実地棚卸し/単価を決定し在庫表をつくる
5 資産などの評価
評価の見直し/外貨建資産・負債の評価替え/金融資産の評価替え
6 引当金の計上
引当金とは?/貸倒引当金とは?/その他の引当金
7 繰延資産などの償却
資産の償却で適正な費用配分/繰延資産の償却/長期前払費用
コラム 稟議書の役割とは?

第5章 将来を見越し、知っておくべきもう1つ上の「経理」
経営分析
1 経営者は数字から何を求めているのか?
もう1つの会計/管理会計が求めるもの
2 損益分岐点分析で最低限の売上高を算出
変動費と固定費/損益分岐点売上高とは?
3 資金繰りと資金の分析
資金繰りの重要性/運転資金とは?
4 その他の分析方法とその目的
安全性とは?/収益性とは?/生産性とは?/成長性とは?

企画・開発にかかる費用
1 企画・開発にかかる費用はどう考える?
研究開発費とは?/研究開発費の会計処理
2 研究部門・営業部門と経理部門の関係と役割
商品を売る営業部門と開発する研究部門/売上げだけではなく利益率が重要

製品製造にかかる費用
1 原価計算による製造原価の把握
原価計算/原価計算の仕組みと仕掛品の影響を理解しよう

会計のトレンド
1 税効果会計・時価会計
変化する会計の世界/税効果会計とは?/時価会計とは?
2 連結決算・国際会計基準
連結決算とは?/国際会計基準とは?
3 退職給付会計と知っておきたい会計用語
退職給付会計とは?/その他の知っておきたい会計用語

海外取引がある場合
1 外貨建取引の会計処理
外国為替とは?/外貨建取引等会計処理基準とは?/外貨建取引の処理

監査
1 第三者のチェック「監査」
監査とは?/経理と関わりが深い会計監査

知っておきたい法律
1 会社法
会社にとって憲法ともいえる会社法/会社法の歴史とそのポイント/経理スタッフにとっての会社法
2 労働基準法
労働者を保護する労働基準法/経理スタッフにとっての労働基準法
3 金融商品取引法
投資家の保護を目的とした金融商品取引法/日本版SOXとは?/経理スタッフにとっての金融商品取引法
4 倒産に関する法律
倒産と倒産法/再建を目指すのか、清算するのか?/経理スタッフにとっての倒産

あとがき
さくいん
著者紹介

鈴木 克俊 (著), 塩畑 英明 (著), 奥山 学 (著), 吉澤 大 (著), アライアンスLLP (編さん)
出版社 : 西東社 (2009/10/9)、出典:出版社HP

「できる経理マン」と「ダメ経理マン」の習慣 (アスカビジネス)

信頼される経理マンになれる

「できる経理マンと言われる人たちはどのような仕事のやり方をしているのか」、本書では経理のスキルアップをする上で重要な50の仕事術を紹介します。ポイントやコツだけでなく、経理に携わっていくにあたって心に留めておきたい考え方や習慣まで学ぶことができます。意識を変えるきっかけになる1冊です。

佐藤 昭一 (著)
出版社 : 明日香出版社 (2013/3/15)、出典:出版社HP

はじめに

私は税理士として、今まで中小企業の経理に携わっている数百名の方と一緒に仕事をしてきました。
数百名の経理マンとお会いして実感したことがあります。
それは、ほとんどの経理マンが仕事をそつなくこなしているということです。いわゆる仕事ができないダメ経理マンというのは、ほとんど存在しません。
一方で、できる経理マンというのも希少です。
多くの経理マンは、仕事ができないダメ経理マンではなく、「仕事はできるけど、何かもの足りない」という状態なのです。社長や上司からの評価もそこそこという経理マンがほとんどです。
「日々の仕事はきっちりやってくれているんだけど……○○が足りないんだよね」というような評価です。
このような評価になってしまうのは、スキルや資格ではなく、日々の仕事の習慣にあります。
できる経理マンとダメ経理マンを分けているのは、実は些細な習慣の違いなのです。
経理は毎日・毎月・毎年、同じような作業を繰り返すことが多い仕事です。従って、「経理の仕事はこういうものだ」という固定観念に似た仕事の習慣が身につきやすいのです。一度身についた習慣は、何か問題が起こるまでは、変えようという気持ちが起きません。
今までこれでうまくいっているのだから、わざわざ習慣を変える必要はないだろう、と思ってしまうのです。
ところが、経理の仕事は今後どうなるのだろうか?と不安にさせるような出来事が周りで最近起こっています。
それは、経理業務にもグローバル化の流れが押し寄せていることです。
特に入力業務については、人件費の安い国にアウトソースしている会社が増えています。書類の整理や出納業務についてもわざわざ社員を雇うまでもなく、派遣社員やアルバイトに任せている会社も増えています。
昔は経理の仕事は潰しが効くと思われていましたが、今ではそれは過去の話です。経理の仕事もほかの仕事と同じように賃金の低下が起こっていますし、欠員が出ても募集を行わない会社が増えているのです。
本書を手にとられた方の中でも、経理マンをこのまま続けていて大丈夫だろうか?と心配している方もいるのではないでしょうか。
今までの経理の仕事が、このままの状態で今後も残っていくということは、考えづらいでしょう。経理の仕事は、ここ15年ぐらいでガラリと変わってきました。今後もさらに速いスピードで変化していくはずです。
ただし、どれだけ変化しても経理の仕事がまったくなくなるということはありません。今後の経理は少数精鋭化し、1人当たりの仕事の負荷が増えていくはずです。
このような時代の流れの中、経理マンとして生き残っていくためには、常に時代の変化に対応して習慣を変えていく必要があるのです。
本書は、退職願いを出しても引き留めに合わない典型的なダメ経理マンだった私が、できる経理マンへと転身ができた経験を基に書きました。
本書で紹介する50項目の習慣から、これはいいかも、試してみようかなと思ったものを探してみて下さい。そしていいと思ったものは、必ず実際に試して下さい。行動に移さなければ習慣は変わりません。
できる経理マンとなる資質は、どなたにもあります。ただ、そのきっかけがなかっただけです。本書がそのきっかけになってくれたら、著者としては本望です。
50項目どこから読みはじめても構いません。興味を持った箇所から読みはじめて下さい。
佐藤昭一

佐藤 昭一 (著)
出版社 : 明日香出版社 (2013/3/15)、出典:出版社HP

もくじ

「できる経理マン」と「ダメ経理マン」の習慣

はじめに

第1章 考え方・姿勢編
01 できる経理マンは無口、
ダメ経理マンは話し好き。
02 できる経理マンは端っこに座り、
ダメ経理マンは真ん中に座る。
03 できる経理マンはカメレオン型、
ダメ経理マンはガラパゴス型。
04 できる経理マンは社長を振り向かせ、
ダメ経理マンはリストラ候補になる。
05 できる経理マンは社長を立て、
ダメ経理マンは社長に恥をかかせる。
06 できる経理マンは質問し、
ダメ経理マンは質問される。
07 できる経理マンは売上を稼ぎ、
ダメ経理マンは経費を削る。
08 できる経理マンは職場環境に甘えず、
ダメ経理マンは職場環境に甘える。

第2章 コミュニケーション編
09 できる経理マンはサービス業のプロを目指し、
ダメ経理マンは職人を目指す。
10 できる経理マンは他部門からお願いされるが、
ダメ経理マンは他部門へお願いする。
11 できる経理マンは情報を流し、
ダメ経理マンは情報を隠す。
12 できる経理マンは社長が近づいてくるが、
ダメ経理マンは社長も近づかない。
13 できる経理マンは社長と仕事の話をするが、
ダメ経理マンは社長と趣味の話をする。
14 できる経理マンは非常識、
ダメ経理マンは常識人。
15 できる経理マンは他人に選ばせ、
ダメ経理マンは自分で選ぶ。

第3章 経理作業/基礎編
16 できる経理マンは現金に触れず、
ダメ経理マンは現金に触れる。
17 できる経理マンは銀行の窓口に行かず、
ダメ経理マンは銀行の窓口に行く。
18 できる経理マンは書類をすぐに見つけられるが、
ダメ経理マンは書類がなかなか見つからない。
19 できる経理マンはまとめてやり、
ダメ経理マンはコツコツやる。
20 できる経理マンはストイック、
ダメ経理マンは寛容。
21 できる経理マンは面倒くさがりな人、
ダメ経理マンはマメな人。
22 できる経理マンは文章で伝え、
ダメ経理マンは口頭で伝える。

第4章 経理作業/テクニック編
23 できる経理マンは両手を使い、
ダメ経理マンは片手を使う。
24 できる経理マンは電卓のマニュアルを読み、
ダメ経理マンは読まない。
25 できる経理マンはショートカットを多用し、
ダメ経理マンはマウスを常用する。
26 できる経理マンはデュアルで仕事をし、
ダメ経理マンはシングルで仕事をする。
27 できる経理マンは電卓をあまり使わず、
ダメ経理マンは電卓を使いまくる。
28 できる経理マンは端数処理に抜かりないが、
ダメ経理マンは端数をおろそかにする。
29 できる経理マンは資料の保管場所にこだわり、
ダメ経理マンは資料を山積みする。

第5章 経理力強化編
30 できる経理マンはBSを眺め、
ダメ経理マンはPLを眺める。
31 できる経理マンは会社の余力を知っているが、
ダメ経理マンは自分の余力を知っている。
82 できる経理マンは財務分析指標を疑い、
ダメ経理マンは財務分析指標を鵜呑みにする。
33 できる経理マンは予知能力があるが、
ダメ経理マンは未来がわからない。
34 できる経理マンは決算書から感じとり、
ダメ経理マンは決算書を読む。
35 できる経理マンは数字にこだわり、
ダメ経理マンは数字を軽視する。
36 できる経理マンは1円にこだわらず、
ダメ経理マンは1円にこだわる。

第6章 時間管理編
37 できる経理マンは夜遊び上手、
ダメ経理マンは夜遊びベタ。
38 できる経理マンは前倒し、
ダメ経理マンは一夜漬け。
39 できる経理マンは作業時間を見える化し、
ダメ経理マンは作業時間を感覚で捉える。
40 できる経理マンはたまに時間を浪費し、
ダメ経理マンはいつも時間を浪費する。
41 できる経理マンは仕事を標準化し、
ダメ経理マンは仕事をカスタマイズする。
42 できる経理マンは仕事を分散し、
ダメ経理マンは仕事をまとめる。
43 できる経理マンは公私混同、
ダメ経理マンは仕事一筋。

第7章 勉強・自己啓発編
44 できる経理マンは幅広く勉強するが、
ダメ経理マンは専門特化して勉強する。
45 できる経理マンは貪欲、
ダメ経理マンはあっさり。
46 できる経理マンは情報収集が受動的、
ダメ経理マンは能動的。
47 できる経理マンは英単語を学び、
ダメ経理マンは英会話を学ぶ。
48 できる経理マンは他人から教わり、
ダメ経理マンは自分で学ぶ。
49 できる経理マンは職場で学び、
ダメ経理マンは外で学ぶ。
50 できる経理マンは予定を入れ、
ダメ経理マンは夢を見る。

おわりに

○カバーデザイン OAK 辻佳江

佐藤 昭一 (著)
出版社 : 明日香出版社 (2013/3/15)、出典:出版社HP

簿記試験合格者のための はじめての経理実務

簿記と実務をつなぐ1冊

簿記の学習で得た知識を経理の実務に結び付けてくれる、新人経理担当者の方におすすめの1冊です。学習簿記の知識を経理実務で使える知識に変換し、簿記の教科書だけではわからなかった疑問点を紐解いてくれます。ストーリー仕立てで展開されているので、非常に読み進めやすい1冊となっています。

小島 孝子 (著)
出版社 : 税務経理協会 (2016/4/14)、出典:出版社HP

はじめに

経理の仕事をしているとよく耳にするのが,「(簿記の)勉強と実務は違う」という声です。実務畑から勉強を始めた私には,「なんでこういう感想になるのだろう?」と長年疑問に思っていました。
というのも,私が地元の会計事務所で仕事を始めた当時,そこでの作業は,仕訳帳に仕訳を作成(なんと,「科目印」という勘定科目の印鑑を押して作成するという方法!)し,ソフトに入力,試算表でチェックをし,期末に総勘定元帳をプリントしてチェックするという,簿記の教科書に書かれていることと同じ流れの業務を行っていたのです。当然,簿記のテキストを読んだ時の感想は「仕事でやっている通りの世界なんだな…」でした。
その後,東京で経理の仕事をするようになり,その時にわかったのが,これまでの自分の環境が少しだけ特殊だったということです。大手企業の経理職ともなると,経理業務は社内の各部署から上がる伝票と証憑のチェックや作業ルールに則った資料作成が中心で,こういった業務だけを行っていたら確かに簿記の勉強と実務は「別物」と感じるだろうと理解できたのです。
しかし,やはり管理職を目指すには,「業務」ができるだけでは限界があります。社内の業務が簿記や会計の知識と結びつかなければ,財務諸表が正しいものであるか,また,そのための作業工程に間違いはないのかを判断できないからです。
一方で,実務と学習簿記のつながりを経理業務に携わる初期の段階で理解しておけば、日々の経理業務を将来の知識として蓄積することができるのです。「簿記は経理の共通言語」。本文でも触れていますが,勉強を通してこの共通言語を手に入れた今,それを将来の生きた知識として活用してみてはいかがでしょうか?
税理士 小島孝子

小島 孝子 (著)
出版社 : 税務経理協会 (2016/4/14)、出典:出版社HP

Contents

はじめに
第1章 簿記と実務は何が違うの?
1 簿記は経理の共通言語―簿記と経理―
2 取引は誰が行うのか? ―会社組織―
3 転記や試算表作成はソフトでワンプッシュ―パソコン会計―
4 教科書にない勘定科目がたくさん…―勘定科目と表示科目―
5 会社の内部も簿記で管理?! ―管理会計―
6 仕訳入力は消費税も考えるの? ―消費税の取引分類―

第2章 簿記一巡で会社の業務を理解しよう!
1 経理の仕事は簿記一巡―経理のスケジュール―
2 1粒で2度おいしい!? ―複式簿記―
3 右と左は必ず一致―仕訳の法則1―
4 資産・負債・純資産の意味―仕訳の法則2―
5 収益と費用の意味―仕訳の法則3―
6 仕訳入力はどこからでも―仕訳入力―
7 元帳は取引の分類簿―転記と元帳の読み取り―
8 元帳で正しい残高に合わせてみよう―元帳を使った修正―

第3章 日常取引を見てみよう!
1 簿記とは違う売上原価の算定―三分法と売上原価―
2 売上原価って結局なんだっけ? ―売上原価と仕入諸掛―
3 いろいろな決済手段とその管理―決済手段と小切手―
4 通帳のない不思議な預金―当座預金の管理―
5 「ツケでお願い!」で会社を回す―掛取引と資金繰り―
6 管理が難しい手形の仕組み―手形の取扱い―
7 細かい経費はいつ払う?―社員立替と小口現金―
8 お金が帳簿と合わない?!―現金出納帳と現金過不足―
9 いろんな性格の債権・債務―債権・債務の取扱い―
10 お給料の秘密の内訳―給与計上1―
11 預り金は意外と簡単?―給与の計上2―
12 とりあえず入れておこう!―仮払金・仮受金―
13 高い買い物は資産で管理―有形固定資産―
14 かたちのない,いろいろな資産―無形固定資産・繰延資産―

第4章 決算ってなんだろう?
1 決算って何するの?―決算整理の準備―
2 過去と将来を分ける決算整理―決算整理仕訳―
3 期末に在庫を整理整頓―棚卸資産の評価―
4 決まりが多い償却計算―減価償却費の計上―
5 回収できるかできないか,それが問題―貸倒引当金の計上―
6 期をまたぐときどうするの?―見越し・繰延べ―
7 決算の総仕上げ,税金の計算―消費税・法人税等の処理―
8 1年間の仕事のゴール―決算書の作成―

☆コラム掲載ページ☆
コラム1 いろんなタイプの会計ソフト
コラム2 入力の確認は「比較」する
コラム3 利害関係者ってそもそもどんな人?
コラム4 実務で使う勘定科目
コラム5 3つの伝票の使い方
コラム6 請求書や領収書の書き方
コラム7 年末調整っていったい何?
コラム8 実務では一味違う試算表
コラム9 特殊な減価償却資産の取扱い
コラム10 決算書を見てみよう!
コラム11 財務内容を図る指標

索引

小島 孝子 (著)
出版社 : 税務経理協会 (2016/4/14)、出典:出版社HP

これから始める人の経理入門

経理の初歩がわかる

経理の仕事が全くわからないビギナー向けの入門書です。本書で経理の初歩的な内容を身につけることで、分かったつもりの状態を避けることができます。基礎をしっかり固めてレベルを上げていくことで、経理の実務スキルアップにつながります。経理を学ぶ最初の本としておすすめの1冊です。

佐々木 理恵 (著)
出版社 : 新星出版社 (2015/1/7)、出典:出版社HP

はじめに

これから経理の勉強を始めようと思っている、あなたへ。
いま、あなたは「経理」に、どんなイメージをもっていますか?
「会社のお金を扱う、大事な仕事」
「いつも数字とにらめっこをしている、地味な仕事」
「経理をする人は、数学が得意で、むずかしい勉強をした特別な人」
真っ先に、そんなことが思い浮かぶかもしれませんね。
そして、そんな経理の勉強を、これから自分が本当にできるのか、不安な人もいると思います。
でも、安心してください!
この本を読むかぎり、「経理はむずかしい」と感じることは、いっさいありません!
はじめのうちは、聞きなれない言葉がいろいろと出てくるし、知らないことばかりでしょうから、少しはとまどうことがあるかもしれません。

でも、最後までしっかりと、この本を読んでいただければ、経理の「イロハ」を、必ず身につけることができます!
あなたが、この本を読み終わったころには、経理がもっと好きになっているはずです!
ところで、なぜ、あなたは「経理の勉強をしよう」と思ったのでしょうか。
「専門的な知識があるほうが、就職に有利だから」とか、「急に会社で経理を担当することになったから」「自分で新しく商売を始めるので、経理の知識が必要だから」など、勉強を始める動機は人によってさまざまです。
当然、経理について知っていることも、人によって差があります。

ただ、たくさんある経理関係の書籍の中で、この本を手にしてくださったあなたは、「これが一番わかりやすそうだ」と思って選んでくださったのに違いありません。
あなたが勉強を始める動機や、いまもっている経理の知識がどの程度のものでも、この本は誰にでもスラスラと読めて、経理の基礎知識がしっかりと身につくようになっています。
なぜなら、著者である私は、あなたのことをよく知っているからです。私はこれまでに、あなたと同じように経理のことをまったく知らない人たちが、立派に経理の仕事ができるようにお手伝いをしてきました。
だから、超初心者のあなたが、勉強を始めた入り口でつまづいて、続けるのがイヤにならないようにするにはどうすればいいか、よくわかっています。
わかりづらいところは、先回りして、ポイントをしっかり押さえて解説していますから、安心してください。
この本の中で、「まさえ先生」として登場するのが、私です。
一緒に、経理の初歩を、気軽に、楽しく学んでいきましょう!
税理士佐々木理恵
本書は2015年2月時点の会計基準、法令などをもとに解説しています。

佐々木 理恵 (著)
出版社 : 新星出版社 (2015/1/7)、出典:出版社HP

目次

はじめに
プロローグ経理ってどんなもの?
1経理ってつまらない?いいえ、おもしろいんです!
外から見たイメージと、仕事の中身はまるで違います!
●オモテ舞台には立たないけれど、会社に欠かせない存在
2会社のおサイフは経理がいないと使えません!
●お金の出し入れは、経理にまかされています!
3「読みやすい字だね」とほめられましょう!
●「自分だけわかればいいや」は禁物です!
●間違った数字は、二重線を引いて直します
4電卓はゆっくりでOK!ミスなく計算しましょう!
●必ず計算し直して、正しいかどうか確認します
●電卓を使って計算してみましょう
5会社の印鑑はたくさん種類があります!
●どんな書類に、どの印鑑を使うか覚えましょう
6お金の出し入れは伝票という紙に書きます!
●伝票は、取引の内容を伝えるために書きます
7お金の出し入れは帳簿というノートに書きます!
●どんな会社でもつくる、大事な帳簿が2つあります
8経理ならではの用語があります!
●聞きなれない言葉を、この際、覚えてしまいましょう

第1章 現金、預金を扱う仕事
1初心者のあなたにはまず現金をまかせます!
●現金を出し入れして記録することを現金出納といいます
●実際の現金の額と記録の額は、いつも同じです
2社員が立て替えたお金を返します
●社員が立て替えて、支払ったお金を戻します
●精算する現金は封筒に入れて渡し、受領印をもらいます
3社員に先にお金を渡すこともあります
●先にお金を渡したら、必ずあとで精算します
4商品の代金を預かったら金庫に保管します
●経理で領収書をつくることがあります
5金庫のお金はなくなる前に足します
●金庫の現金が減ってきたら、預金口座から引き出します
●金庫の現金が増えたら、預金口座へ移します
●つり銭用の現金は、銀行の両替機を使って用意します
●預金出納帳に記録する場合もあります

第2章 仕訳ってどんなもの?
1お金の出し入れの記録にはまだ続きがあります
●会社の経理は、特別な記録の仕方をします
●お金の出し入れを正確につかむ記録の仕方をします
2何が減って、何が増えたか?それが2つの見方です
●少しずつなれれば、誰でもできます!
3お金が盗まれても会社の取引です!
●会社の財産が増えたり減ったりしたら、すべて取引です
4複式簿記では「宅配便代金」とは書きません
取引の内容をあらわす勘定科目を使って記録します
5勘定科目には5つのグループがあります
●資産、負債、純資産、収益、費用に分けられます
6取引があったら仕訳をします
●仕訳を書く欄は、左側と右側に1つずつあります
●実際に仕訳をしてみましょう
7会社の財産ともうけを知りたいですよね!
●財産ともうけが、わかる書類があります
8仕訳の決まりごとを覚えてしまいましょう!
●2つの書類に、何が書かれていたか確認しましょう
●仕訳をするときは、2つの書類を思い出します
9財産がわかる書類を思い出して仕訳をします
●貸借対照表をイメージして、仕訳をすれば簡単です!
10もうけがわかる書類を思い出して仕訳をします
●損益計算書をイメージして、仕訳をすれば簡単です!
11勘定科目にはこんなものがあります
●よく使うものから覚えていきましょう
習うより、なれろ!とにかく練習しましょう
●現金、預金に関する取引を仕訳してみましょう

第3章 入金と支払いの仕事
1代金はあとでもらう!?ツケみたいなものです
●請求書はお客様用と会社控えの2部つくります
2掛売りしたら仕訳をします
●1回めの仕訳は、掛売りしたときです
●消費税は、2通りの扱い方があります
3代金をあとでもらったらまた仕訳をします
●代金が銀行振込みされたら、預金が増えます
●振込手数料を自社が負担することがあります
4小切手はすぐに現金になります
●小切手は銀行へもっていくと、お金に換えてもらえます
●小切手の仕訳は、2回行います
5手形は、すぐに現金になりません
●手形には、受取手形と支払手形があります
●手形の仕訳は、2回行います
6商品をあと払いで仕入れることがあります
●請求書を受け取り、期日までに代金を振り込みます
●現金で仕入れたときと、掛買いで仕入れたときの仕訳です
●商品以外のものを掛買いしたときの仕訳です
7預金口座からの自動引き落としがあります
●預金通帳の記帳と、預金出納帳への記録を忘れずに
●自動引き落としされた経費を仕訳します
8請求書や領収書は保管しておきます
●誰にでも、わかりやすく整理するのがポイントです
●法律で保存期間が決められています

第4章 給与支払いと年末調整の仕事
1あなたがいないとお給料がもらえません!
●タイムカードをチェックして、給与の額を計算します
2給与から差し引くお金があります
●まず、給与の総額を計算しましょう
●社員へ渡すのは、給与の全額ではありません
3給与から税金を差し引きます
●社員の所得税を、会社が差し引いて預かります
●社員の住民税も、会社が差し引いて預かります
4社会保険料も給与から差し引きます
●健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料を預かります
●雇用保険料を預かります。労災保険料は全額会社負担です
5給与の内容を知らせる書類をつくります
●書類の形式はさまざまですが、記載項目は決まっています
6給与の支払いも会社の取引です
●給与の仕訳は、いくつかの段階があります
7給与計算は年末にまとめをします
●社員の1年間の給与額が確定したら、年末調整をします
●社員に書類を書いてもらい、年末調整の計算をします

佐々木 理恵 (著)
出版社 : 新星出版社 (2015/1/7)、出典:出版社HP