【最新】DXについて理解するためのおすすめ本 – DXの基本から実践まで

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DXって何?なぜ今注目されているの?

DXとはデジタルトランスフォーメーションの略で、ITを活用してビジネスモデルや組織を変革することを意味します。DXの手段であるIT化を行い、その先にある「競争優位性を確立する」という目的のために多くの企業がDXを進め始めています。日本ではIT人材不足や古い基幹システムなどの障害により2030年に約12兆円の経済損失が予想され、よりDXの必要性に迫られています。ここでは、そんなDXについて理解するのにおすすめの本をご紹介します。

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出典:出版社HP

世界一わかりやすいDX入門 GAFAな働き方を普通の日本の会社でやってみた。: デジタルトランスフォーメーションで組織スピードを上げる

デジタル組織の作り方

GAFAな働き方を日本企業に当てはめるということを、実践し実際にドワンゴの組織改革を成し遂げた著者が実践したことが体系化され非常にわかりやすくまとめられています。欧米的な機械的な組織ではなく、それを日本的なファジーさや機微も大切にしようと試みながら、どうDXを実現するのか。かなり図解が多く、難しく複雑に思える内容でも右脳的に理解をすることができます。

この作品は、2020年1月に東洋経済新報社より刊行された書籍に基づいて制作しています。
電子書籍化に際しては、仕様上の都合により適宜編集を加えています。
また、本書のコピー、スキャン、デジタル化等の無断複製は、著作権法上での例外である私的利用を除き禁じられています。本書を代行業者等の第三者に依頼してコピー、スキャンやデジタル化することは、たとえ個人や家庭内での利用であっても一切認められておりません。

プロローグ―DXの実践にはGAFAな働き方が不可欠

2016年8月、私はある面談に向かっていた。
会場に指定された歌舞伎座タワーのエレベーターの中でキャリアを振り返ると、いろいろなことに挑戦し続けてきたからこそ、今があるのだと感じていた。

はじめての転職は1997年6月にさかのぼる。当時の私はわずか4年のITエンジニアとしての経験と、TOEIC400点レベルの英語力という、完全に実力不足の状態であったが、三浦知良さんの『「足に魂こめました」――カズが語った[三浦知良]』(文藝春秋、1993年)を読んで、自分はまだまだ挑戦が足りないと感じてしまったのだ。この本をきっかけに、典型的な日本企業から外資系企業に転職した。このとき以降、そのつどそのつど試行錯誤してきたことが、「この会社のインフラ改革を実施するために役立つのではないか」と考えながら、起きたさまざまなことを思い出し、ある会社の採用前のカジュアル面談を受けていた。

面談をしたのはドワンゴの人事の採用チーム、そしてインフラx1チームの部長だった。話の内容はニコニコ動画・生放送のインフラの現状と、それに対する彼らの課題意識であった。当時の私はアマゾンウェブサービス(以下、AWS)のコンサルティングチームを率いており、その仕事を楽しんでいた。しかしドワンゴの話を聞いていると、この仕事は私でないとできないのではないか、と思い始めてしまったのだ。その後、数回の面談と面接を経て、2017年1月に私はドワンゴのインフラチームの部長として、会社の入り口をくぐった。
2020年4月、ドワンゴのインフラ改革はほぼ終わった。これにより私が入社した2017年1月に立てた仮説が正しいことの検証ができたのである。その仮説とは、「GAFA的な働き方(以下、「GAFAな働き方」とする)に日本的な要素を加えることで改革は成功する」というものである。GAFAとは、ご存じの通り、Google(グーグル)、Apple(アップル)、Facebook(フェイスブック)、Amazon(アマゾン)の4社を指し、GAFAな働き方とはそうした企業が目指している、あるいは、実践している働き方である。
多くの日本企業が今、課題としているデジタルトランスフォーメーション(DX)でも同じことがいえる。DXの本質はデジタル技術と合理的マネジメントを融合すること。そして、DXを実践する上で不可欠なのはGAFAな働き方なのである。私たちが行なってきたデジタルネイティブx2企業のインフラ改革の手法が、DXを進められている方々に対して、なんらかの役に立つのではないかと考え、本書を執筆しようと考えた。

ドワンゴのインフラ改革について少し触れたいと思う。課題の本質を一言で表すと、仕事の属人化であった。ドワンゴのようなデジタルネイティブ企業でもそれが課題であった。多くの方が実感されていると思うが、属人化はDXを推進する上で最大の障壁である。デジタルサービスに限らず、サービスを急いでつくる場合、チームで動くより個人のスキルに任せるほうが早いため、十分な情報が記載され、記録されることもなく、サービスがつくられてしまうことがある。まずは、その属人化というものを徹底的に解消するようにした。
たとえば、システム構成図x3やパラメータ×4、時にはroots5のパスワードを知っている人が1人しかいないこともあり得る。また、システムのAPIk6や仕様が仲間内に公開されず、そのつど問い合わせる必要が生じる場合もある。
なぜ属人化が起きてしまうのかを理解するために、ドワンゴのチーム体制について少し説明しておきたい。ニコニコ動画・生放送という大きなサービスを多人数でつくっているため、多くのデジタルサービス企業と同様に、アプリペ7チームはサービスごとに縦割りチームとして分かれ、インフラチームは横串チームとして独立した状態で機能し連携が十分といえる状態ではなかった。
2010年代中盤に、ニコニコビジネスが急速に拡大したことと、ユーザーの高画質化への期待により、必要なインフラの規模が数年間で数倍になったことによって、数百Gbpsのネットワークと、数百台の配信サーバにより動画/生放送を配信することになった。数百Gbpsとさらっと書いたが、Gbpsはデータの伝送速度を示す単位で、数百Gbpsの規模をわかりやすく説明すると、例えばリモートワークでよく使われる会議・ミーティングのアプリZoomで表現すると20万人が同時にライブで使えるくらいの規模に相当する。そのように規模が拡大している中で、仕事が属人化していたがゆえに、チームでインフラの仕事を回すことが難しくなり、スピードが下がり、コストが上がり、サービスレベルが下がるという悪循環に陥っていた。
たとえば、購買や契約が個人に依存し、組織としてスケールメリットを活かせず、コストダウンができないケースがあった。また、個人に仕事が集中し、十分な技術選定をするスキルと時間が不足した結果、購買時の業者選定のコンペも十分にできない状況であった。
特に、技術の選定の際に、その担当者の知っている技術の範囲が限定的であったのが大きな課題であった。ある領域だけは尖った技術を使っているが、他の領域では最新のコスパが良い技術にチャレンジできていないなど、バランスの悪い設計になっており、時にはその技術の選定がサービスの品質を下げてしまっていることもあった。
ドワンゴは、ニコニコ動画のインフラ改革に何度もチャレンジしており、数年間トライ&エラーを繰り返していた(くわしくはhttps://cakes.mu/posts/4758を参照)。
これを解決するためには、私が今まで経験してきたGAFAな働き方のマネジメント手法が特効薬であると考え、入社直後から担当する部門において、そのマネジメント手法を実行することにした。その内容について、2018年のデブサミx8のセッションにおいても、GAFA的なアプローチで改革をしていることを発表している(https://togetter.com/li/1200101)。
そのプレゼンを期間を決めてネット上で公開・共有していたがそれに対しても、「ドワンゴらしくない」というコメントを社外の人よりいただいたことから、当時の外から見たドワンゴの文化とGAFA的アプローチが対極にあったのではないかと思う。
属人化をなくすために、まずサービス型チーム*9を形成することから着手した。その目的は、社員にチームの一員としてオーナーシップをもってもらうことであった。つまり自分のチーム、そして社員個人個人が何に責任をもって仕事をするかということを理解し、仕事を遂行してもらうためであり、これを徹底的に行なった。
最初に、サービス型チームとは何かを、課長以上のマネージャー陣に教え込んだ。そして、サービス型チームを構成するために必要なサービスオーナー、スクラムマスター、アーキテクト、エンジニア、オペレーターというロール(役割)を徹底的に浸透させた。ロールについての詳細は第4章で詳しく説明する。
ロールによって分担された仕事のオーナーシップが明確になったことで、あいまいさがなくなった。各々の仕事の目的がクリアになり、そして関係者の仕事への期待値の差がなくなったことによって、実作業に集中でき仕事の品質が劇的に向上した。そして、障害続きだったインフラが安定化していくことで、失われていたアプリチームとの信頼関係が徐々に改善し、仕事がスムーズに進むようになってきた。
特に、サービスオーナー会という毎週行なわれる会議に加えて、開発の状況をWikik0や口頭での会話、チャットでの議論等を通じて共有することにより、関係者の信頼関係が強固になり、さらに仕事の品質とスピードが上がっていった。

信頼関係ができると、すべての打ち手を一致団結して進められるようになった。ムダをなくすために、アプリとインフラのエンジニアが一丸となって、設計や設定の変更、過去のしがらみを捨てるなど、できることをどんどん進めていった。そして良いサイクルが回り出すと、社内外からやる気のある人材が加わるようになった。削減する予定であった費用を原資に、優秀な人材を集め、2018年3月末には、3年をかけてやろうとしていた改革が終わる見通しが立った。インフラ改革のゴールである、コストダウンと品質アップを同時に達成する目処が立ったということになる。
もともとなぜ3年計画だったかというと、今までできなかったから、3年は最低かかるだろうというザックリした見込みと、3年以内にどうにかしないとビジネス上厳しくなるだろうという予想から、その期間で計画を行なった。
改革を進めた際に作成したインフラ投資に対する予想PL(損益計算書)も、3年でどうにかするという内容になっていたし、周囲もそれ以上のスピードで実施することよりも、何より安全に進めることを期待していた。
当時のKADOKAWAのIRの情報にも記載されているように(https://ssl4.eir-parts.net/doc/9468/ir_material_for_fiscal_yml/48151/00.pdf)、3億を費やしていたインフラコストが3年をかけて8億に下がり、高画質化を実現するという計画であった。実際は3年ではなく1年で終わらせることができたのである。
このように短期間で実現できたのは、GAFAな働き方のおかげである。今まであった状態から、未知の領域へ進むために必要な道のつくり方、感情を理解しながらも合理的に企業設計をする横串チームと縦割りチームの接点マネジメント、それを進める際の人材マネジメントについて、私がキャリアの中で学んだことをドワンゴでただ実践しただけであった。くわしくは第1章で解説したい。

この改革の成果を認められたからかは不明であるが、その後私は株式会社KADOKAWAの執行役員となった。同時に、エンジニアの企業である株式会社KADOKAWAConnectedを代表取締役社長として立ち上げ、400名規模の人材をベースに、KADOKAWAグループのDXを推進している。
ここでも、ドワンゴでニコニコのインフラ改革を行なったときの進め方、言い換えると「日本型のGAFAな働き方」が、KADOKAWAのDXを進めるための成功のポイントであると日々感じている。

最後に、本書を執筆している2020年夏、新型コロナウイルスの影響で世界は大変なことになっている。KADOKAWAもこの苦難に向かって攻めと守りのDXを掲げ、今できるあらゆる打ち手を打っている。グループ全体で6000人の在宅勤務が可能になったものの、まだ道半ばである。チーム一丸となり、すべての関係者(クリエイター、社員、ビジネスパートナー、お客様)に対して、彼らの日々の体験を最高にするソリューションを開発しているところである。
そして、ドワンゴのニコニコ事業はチーム一丸となってサービスを提供している。従来までのファンだけではなく、これから利用される方々にも、サービスを体感していただき、日本を代表する配信インフラをもっているニコニコを、プレミアム会員やチャンネル会員になって支えていただけるとありがたい。

★1インフラ
デジタルサービスを提供するための、コンピュータ等のハードウェアや、OSやミドルウェア等のソフトウェアのことを指す。標準化できるものはすべてインフラで、そうした意味では、最近はアプリケーションもインフラになっている。
★2デジタルネイティブ
デジタル技術を企業の根幹とし、その価値を最大限使い切っている企業。
★3システム構成図
システムの設計図となるもの。システム設計をする際に必ず作成し、チームで作業をするようなときに他のエンジニア等が理解できるようにするドキュメント。
★4パラメータ
システム設計をした際に、ソフトウェアやハードウェアに設定する値。これによってそれらの動作や速度が変わる。
★5root
特権ユーザー。システムのすべての設定を変更できるもっとも強力な権限をもつユーザー。このログイン情報を失うと、ログインできなくなり、システムの変更ができなくなる。
★6API
アプリケーションプログラミングインターフェイスの略。アプリケーションソフトウェアを構築および統合するために使われるツール、定義、プロトコルのこと。
★7アプリ
ニコニコ動画では、WEBサイトやスマホアプリなど、ユーザー体験に直結するソフトウェアのことを指す。サービスごとに個別につくられることが多い。
★8デブサミ
デベロッパーズサミットの略。技術者コミュニティとの連携から生まれた総合ITカンファレンス。IT技術者のお祭りのようなもの。毎年開催される。
★9サービス型チーム
仕事をサービスという機能として定義し、その中で各々の役割分担を明確に行ない、利用者に対する機能と品質の約束を守るチーム。
★10Wiki
WEBブラウザを使って情報共有をする仕組み。簡単に文書の整形や装飾が可能で、多人数、双方向で情報共有をする際に便利な仕組み。社内ポータルのように使える。

目次

プロローグ|DXの実践にはGAFAな働き方が不可欠
第1章GAFAな働き方を日本企業で活かす
GAFAな働き方と逆GAFAな働き方
【コラム】WindowsNT + 8CPUサーバでUNIXを負かす
カスケード――リーダーシップの連鎖
本気で人材育成を行なう会社
ベストな日本型マネジメントを探る
アマゾンの働き方は素晴らしいが……
【ポイント1】企業文化や行動規範が明文化されている
【ポイント2】仕事の役割が明確に設計されている
【ポイント3】コミュニケーションが最適化されている
【ポイント4】実力主義で多様性がある
【ポイント5】 KPIやOKRがクリア

第2章攻めのDXと守りのDX
アマゾンは意思決定と実行のスピードがなぜ速いのか
アマゾンの仕組みを日本企業に移植することは可能か
DXの定義の再確認
攻めのDXは大きく分けて5つ
攻めのDXの打ち手を比較する
守りのDXは大きく分けて5つ

第3章 デジタルビジネスに成功すればOKか?
「デジタルビジネスの成功=DXの成功」ではない
DXの成功とは何か?
DXは「企業の再設計」を強いる
従来よりも良い受け皿を用意する以外に手はない
AI導入を進める前にまず標準化
DXには大きく4つのタイプがある

第4章 DXの基本となるサービス型チーム
DXの基礎となるマトリックス型組織
サービス型チームをつくる
コミュニケーション改革
人材マネジメント
人材マネジメントのサイクル

第5章改革に抵抗する人々とどうつき合うのか
DXを進めるのは難儀
まずは社内の仲間を探せ、抵抗勢力は後からついてくる
ギバーの力を最大化する
ギバーとマッチャーはどこにいるのか
ダイレクトに影響を与えることと枠組みづくりを分けて考える
ダイレクトな力と枠組みを使い分ける

第6章 DX人材のなり方・育て方
DXは変わりたいという人にチャンスを与える GAFAで評価される人材とは
日本企業のDXで評価される人材とは
チャレンジ・約束・スピード
ハンター型とファーマー型人材の持ち味で分類
全員で成し遂げるDX 変化に対するストレスを減らすコツ
心身を整えるためのHP/MPマネジメント
自分の価値を理解する
自律できる人材になる
世代・役割別DX成功のポイント

第7章 「守りのDX」リモートワークは成功するのか
守りのDXの重要課題であるオンライン会議
オンライン会議の体験を構成する要素
コロナ禍で問われる「オフィスとは何か?」

エピローグ|生産性を「自分らしく」高めるためのDX

いちばんやさしいDXの教本 人気講師が教えるビジネスを変革する攻めのIT戦略 「いちばんやさしい教本」シリーズ

専門知識なしでもよくわかる

DXってデラックスですか?一体なんなんですか?をいちばんやさしく教えてくれます。デジタイゼーション → デジタライゼーション → データ活用によってDXに至る進め方がわかりやすく書いてあります。実際の事例があってとてもイメージしやすくてとても読みやすいので初学者にもおすすめの一冊です。

著者プロフィール

亀田重幸
ディップ株式会社 dip Robotics 室長
プログラマー、インフラエンジニア職を経て、ディップにてバイトルのiOS /Androidアプリを企画立案。エンジニアとディレクター両側面スキルを活かし、数多くのプロジェクトマネジメントを手掛けた。その後の新規事業開発では年間30本以上の事業を立案。ユーザー目線を重視した顧客開発を行い、UXデザイナーとしても活躍。

進藤圭
ディップ株式会社 執行役員 次世代事業統括部/dip AI.Lab室長
早稲田大学を7年かけ卒業後、ディップに新卒入社。営業職、ディレクター職を経て、開始後3年で15億円の売上に成長した看護師人材紹介「ナースではたらこ」など、40件以上のサービス企画に参加。直近では、AIアクセラレーターやDigital labor force「コボット」を提供するAI・RPA事業がある。

●購入者限定特典 電子版の無料ダウンロード
本書の全文の電子版(PDFファイル)を以下のURLから無料でダウンロードいただけます。 ダウンロードURL:
https://book.impress.co.jp/books/1119101166
※画面の指示に従って操作してください。
※ダウンロードには、無料の読者会員システム「CLUB Impress」への登録が必要となります。
※本特典の利用は、書籍をご購入いただいた方に限ります。

本書の内容は、2020年9月1日時点の情報にもとづいています。
本文内の製品名およびサービス名は、一般に各開発メーカーおよびサービス提供元の登録商標または商標です。
なお、本文中にはTMおよびRマークは明記していません。

はじめに

デジタルトランスフォーメーション(DX)は、デジタルによってビジネスに新しい価値をもたらし、ビジネスモデルを刷新するといわれています。事実、DXの事例として語られるAmazonやUber、アリババやテンセントなどのビジネスはすばらしく、世界に新しい価値をもたらしました。しかし、多くの企業はいまだに紙に埋もれ、DXなど遠い世界の話のように感じていることと思います。
筆者たちが勤める会社がまさにそうでした。いまでこそデジタル化によって生まれた価値を社外に広げる活動を行っていますが、第一歩はチーム内で紙をなくすことから始めたのです。そこから徐々に業務プロセスのデジタル化を行い、いまではビジネスモデル変革に取り組んでいます。
この取り組みをやってみてわかったことがあります。DXは、どんな企業でも進められます。しかし、既存の事業が運営されている現場では、紙やハンコをなくすところから、業務を変え、社風を変え、データを中心に会社を運営していく変化のステップが必要です。それともう1つわかったことがあります。DXは、特別な技術や知識がなくても始められますが、踏むべきステップには多くの罠が潜んでいるということです。筆者は自身の経験を通じて、多くの人が「できるだけ失敗しなくて済む」知見を得ました。それをまとめたのが本書です。
この本は、多くの方が自身の職場で試せるように、一般的な技術をベースに専門知識がなくても読めるよう構成しました。「DXとは何か?どう計画し社内に通すのか?費用対効果は?」といったビジネスパーソンなら誰しも気になるトピックから、開発にまつわるトピックまで取り上げています。また、海外の先端事例だけでなく、国内のさまざまな事例を紹介しているのも特徴です。
DXに至る過程は1つではありません。企業の数だけその可能性はあります。DXはシンプルにいえば、業務改善とIT化、ITを利用した事業変革です。多くの人が学んでおいて損はありません。「ふつうの企業」でDXを実践した私たちだからこそ語れる、現場目線のノウハウを一緒に学んで行きましょう。

2020年秋
亀田 重幸 進藤 圭

目次

著者プロフィール
はじめに

Chapter1
DXを正しく理解する
Lesson
01 DXとは何か
02 なぜいまDXが注目されるのか
03 デジタルトレンドを理解しよう
04 DXのメリットを考える
05 デジタル化には段階がある
06 DXのアクションを起こすには
07 DXのハードルを知っておこう
08 いつDXに取り組むか
09 小さく早い成功を積み上げよう
COLUMN 10分でわかったつもりになる「リーンスタートアップ」

Chapter2
企業体質をデジタルファーストにする
Lesson
10 デジタルファーストな体質づくりに向けた準備
11 DXプロジェクトの全体像
12 ビジネスモデル図をつくろう
13 業務上の課題を洗い出そう
14 課題からデジタル化すべき業務を洗い出す
15 データの流れを把握する
16 データ活用の可能性を考える
17 現状のシステムマップとのギャップ
18 生産性を上げるシステム改善
19 効果を測定するには
20 DX推進の横断チームをつくろう
21 スケジュールを作成しよう
22 DXの費用対効果を見積もる
23 経営層から承認を得るプレゼン方法
COLUMN 通過率8割のプレゼン資料のつくり方

Chapter3
DX時代の開発手法
Lesson
24 デジタル化の流れを整理しよう
25 デジタイゼーションの進め方
26 デジタライゼーションの進め方
27 仕様書の作成ポイントを押さえる
28 カスタマージャーニーマップを開発に活用する
29 ユーザーへの提供価値を絞る
30 データを正しく取得するための設計方法
31 デジタライゼーションをすばやく始める
32 開発をしないデジタライゼーション
33 RPAで人の作業をデジタル化する
34 アジャイル開発の進め方
35 プロトタイプを使って検証する
36 ユーザーテストの注意点
37 成功するリリース方法
38 プロジェクトを評価する
COLUMN UXをビジネスで活用することでDXの実現に近づく

Chapter4
新しいビジネスを生み出すデジタライゼーション
Lesson
39 データを活用してビジネスをデータドリブンに
40 データ分析の基本的な考え方を理解する
41 データ分析を体験しよう
42 データを活用する会社に変わる
43 AIで分析や意思決定を自動化する
44 QCDからDXを考える①「品質を高める」
45 QCDからDXを考える②「コストを下げる」
46 QCDからDXを考える③「納期を早める」
47 QCDを高める2つの着眼点
48 デジタライゼーションの次のステップへ
COLUMN データサイエンティストの採用をどう始めるべきか

Chapter5
事例に学ぶ、成功するDXのポイント
Lesson
49 事例を自社の状況に合わせて読んでみよう
50 事例に学ぶデジタル化①「デジタルデータを生み出す」
51 事例に学ぶデジタル化②「新しいサービスを生み出す」
52 事例に学ぶデジタル化③「まったく新しい価値を生み出す」
COLUMN なぜDXはスタートアップのほうが多いのか

Chapter6
DXの先を見据えて
Lesson
53 DXはIT導入の集大成ではない
54 ビジネスを支えてきたテクノロジー
55 DXを支える5つの技術キーワード
56 計算の進化がもたらした人工知能(AI)
57 生活インフラに革新を起こす5G
58 大きな可能性を秘めたVR、AR
59 クラウドサービスで開発を加速する
60 開発手法の進化は企業淘汰を引き起こす
61 DX時代の収益モデル
62 求められるスキルも進化する
63 2025年の崖の先にあるもの
64 あなたの現場で起きること
COLUMN 「いちばんやさしいDXの教本」のDXなつくり方

DXの真髄 日本企業が変革すべき21の習慣病

DXの第一ステップ

デジタル・トランスフォーメーションがデジタルツールの導入のみに終始し、企業変革が進まないケースが多い中、本書は真に変革を成し遂げるために必要なアプローチがわかりやすく、かつリアリティを持って書かれています。具体的な実務の場面で参考になりそうな一冊です。

安部 慶喜(アビームコンサルティング株式会社) (著), 柳 剛洋(アビームコンサルティング株式会社) (著)
出版社 : 日経BP (2020/10/15) 、出典:出版社HP

この本を手にしたあなたへ

DXとは、デジタル・トランスフォーメーション(Digital Transformation) の略語である。 新聞や雑誌、インターネットのニュースでも、最近はこの注釈がほとんど見られなくなった。いまやビジネスの世界では最頻出用語の1つとなり、日本企業のほとんどが経営課題として掲げているといっても過言ではない。

しかし、日本企業は先進諸外国と比べて、デジタル活用が圧倒的に遅れている。いや、新興国にさえ、後れを取っている。情報収集力、資金力、人財力、その全てにおいて世界に引けを取らない日本企業が、これまで何度となくDXの取り組みに失敗してきた。

なぜ日本企業ではDXがうまくいかないのか?

その原因は、戦後の高度経済成長期以降、長きにわたって安定成長を続けた日本企業独特の「成功体験」にある。その成功体験を通して培われてきた組織、制度、ルール、業務プロセス、システムは高成長時代における「成

功の方程式」ともいえるものであったが、バブル崩壊やリーマンショックなどにより経済・市場環境が変わってからも、見直されることはなかった。そして、近年のデジタル技術の進歩を伴う劇的な環境変化に対応できず、もはや悪しき「習慣病」となってDXを阻害するようになったのである。

本書では、「業務」、「組織・人」、「IT・新技術」の3分野にわたる「心の習慣病」とその対応策を一つひとつ解説している。また、これらの習慣病に抜本的なメスを入れながら、DXに真っ向から取り組み、大きな成果を挙げている日本企業6社の生々しい苦労とそれを乗り越えてきた成功ストーリーを、CxOの皆様に余すことなく語っていただいた。

日本企業独特の習慣病にしっかり向き合って取り組めば、DXは必ず成功する。本書にその全てを記した。これこそが日本企業における「DXの真髄」である。
安部慶喜

はじめに

本書は、『RPAの威力』、『RPAの真髄』に続く第3弾である。『RPAの威力』では、当時、新技術であったRPAが働き方に与えるインパクトを考察し、人とロボットが共生する未来図を提示した。
『RPAの真髄』では、RPAの活用を、部分的な自動化ツール導入ではなく、「全社改革の契機」として捉えて多大な成果を上げている企業を分析し、共通する成功の秘訣=真髄を明らかにした。
本書では、DX(デジタル・トランスフォーメーション)にフォーカスしている。DXとは、「RPAをはじめとしたデジタル技術を活用して、全社的に業務プロセス、組織のあり方、人の行動を変革し、新たな価値を創造できるようにすること」を意味する。DXはともすると、新しい技術やサービス(DXの「D」)に目を奪われがちだが、その本質は「x」=変革の方にこそある。

-なぜ日本企業のDXは進まないのか?

2019年2月。筆者は、ベトナム・ホーチミン市に滞在していた。YKKベトナムに「YKKVietnam RPA Contest 2019」の審査員として招かれたのだ(第5章参照)。一つひとつのソリューションも素晴
らしかったが、最も印象に残ったのは、発表した社員たちの姿である。自らアイデアを出して変革していく高揚感、手ごたえにあふれていた。そこで目にしたのは、まさに「組織全体が変革された」状態だった
のだ。
しかもその変革は一過性のものではない。今後も、新たな技術が生まれるたびに彼らは軽やかにそれら
を使いこなしていくだろう。自らも変革していくだろう。そして変革の文化を次世代に受け継いでいける
だろう――、そんなことを予感させるに十分だった。これこそDXの本質ではないだろうか。
筆者は、この5年間で、少なくとも300社以上でRPAを活用した改革を支援し、クライアントの皆さまと一緒に成功させてきた。しかしながら、組織全体に改革を波及させ、一人ひとりの行動や意識まで変革したケース、つまりDXを成し遂げた企業は、そのうち1割程度にとどまる。多くの企業は、「DXに取り組んでいるが思うような成果が出ない」、「推進力が弱い」、「抵抗感が強すぎる」といった悩みを抱え、改革の途上にある。
なぜ日本企業のDXは進まないのか。その原因は日本企業の内部構造にあるのではないだろうか。

-組織に染みついた「習慣病」を克服せよ

内部構造とは、日本企業の業務プロセスや仕事のやり方、組織形態と運営方法、意思決定法、新技術やITへの取り組み姿勢などと、それらの根底にある思考法や文化を指す。これらは戦後の日本経済と個々の企業の成長とともに形成され、その成功体験により強化されてきたもので、無意識のレベルで組織内に浸透している。かつては成長を支えてきた「勝ちパターン」でもあるこの内部構造が、いまでは、業務の目的や意味を問わない形式主義や、新しいことへのチャレンジ精神を損なう減点主義につながり、様々な局面で変革の障害となっている。本書では、こうした事例を体系化し、克服すべき「分の習慣病」と名づけている。
DXとは、単にデジタル技術を使うことを意味するのではない。次々と生まれてくる新しい技術を取り入れ、ビジネスや業務を変革していく力、すなわち「変革力」を組織内に形成することを意味する。そのためには、内なる「4の習慣病」を理解し、克服することがどうしても必要なのだ。今回取り上げた6社の事例では、DXを、いま、まさに牽引しているCxOの方々に取材し、意見交換させていただいている。それぞれ、業種、状況、表現に違いはあるものの、「変革力を形成すること」を重視する点は共通であり、読者も多くの示唆を得られることと思う。

-いまこそ「X(変革)」に踏み出そう

コロナ禍が日本社会のデジタル化の遅れを白日の下に晒した。そしていま、官民ともにDXを日本再生のカギと捉え、取り組もうとしている。このことについては筆者も全く同感であり、この危機がもたらした貴重な気づきであると考えている。しかしながら、このDXの機運が、「新技術の導入」の域を出ないのであれば、残念ながら、私たちは最後のチャンスを逸することになるだろう。逆に、内なる習慣病を認識し、抜本的な改革に取り組むことができれば、欧米の追随ではない、日本型のDXを実現できるはずだ。
課題は私たち自身、私たちが形成してきた組織のうちにある。いまこそDXの真髄である「X(変革)」へと踏み出していただきたい。本書がその一助となれば、これに過ぎる幸いはない。

安部 慶喜(アビームコンサルティング株式会社) (著), 柳 剛洋(アビームコンサルティング株式会社) (著)
出版社 : 日経BP (2020/10/15) 、出典:出版社HP

目次

この本を手にしたあなたへ
はじめに

第1章 「変われない日本企業」のDXの実態
変革を阻む根本原因は、人・組織に染みついた「習慣病」
DXを推進する素地はそろっているが…
1-1 日本企業の発展の歴史に「変われない原因」がある
熟練と前例踏襲をよしとする
「お手本通りに実行できる人財」を大量に囲い込み
情報システムを「モノ」と捉える
1-2 第4次産業革命によりデジタルと共創の時代が始まる
成功条件が一変、かつての強みが変革の足かせに

第2章 「業務」の習慣病
業務本来の目的に立ち戻り、最適な形への再構築を 思考停止したままでは、DXは絶対に進まない
習慣病1 不明瞭な観点で何度も承認
承認観点の見直しで、最大2回の承認をわずか3回に
習慣病2 おもてなし精神で過剰サービス
サービス水準を定義し、コストに見合わない個別対応を一掃
習慣病3 些細なことまで完璧主義
目的に照らし、重要取引だけを優先処理
習慣病4 やめられない紙文化
業務プロセスの上流で「紙」をデジタル化
習慣病5 長い・決まらない会議だらけ
会議時間を半分にしても、8割は「問題なし」
習慣病6 組織に合わせた縦割り業務
プロセスオーナーが業務を標準化
習慣病7 職位と業務内容のミスマッチ
業務の担い手を最適化し、単純作業はロボットに任せる

第3章 「組織・人」の習慣病
全社戦略と連動した組織・人事制度改革が急務
習慣病8 人財戦略なき人事制度
経営戦略に基づき、思い切った人事施策を断行
習慣病9 パッチワークの人事制度
人財マネジメント方針のもとで一貫した人事制度を設計
習慣病10 全社視点なき足し算経営
全社戦略に沿って各事業部門の目標と資源配分を最適化
習慣病11 組織間の壁を生むピラミッド構造
組織をフラット化し、若手の活躍を促進
習慣病12 世間知らずの職人集団
ローテーションを活用し、事業に対する視野を広げる
習慣病13 事なかれ人事評価
成長とチャレンジを促す評価制度へ
習慣病14 自分で考えない指示待ち人財
人事評価と連動する「考える機会」を提供
Column 海外現地法人こそ、成長のためにDXを

第4章 「IT・新技術」の習慣病
思い切って転換すべきは「技術との向き合い方」
習慣病15 IT戦略なきIT投資
経営戦略と一体でIT戦略を策定すべき
習慣病16 責任・検証なき投資プロセス
投資対効果重視の実行体制と検証プロセスを整備
習慣病17 「つくる」ことが目的化
「使わせて効果を出す」までをプロジェクトがコミットする
習慣病18 過剰な完璧主義・安全志向
アジャイル型でまず推進、「試してダメなら戻せばよい」
習慣病19 同業他社との横並び
現場に目を向け、独自開発のアプリでファーストムーバーに
習慣病20 ベンダー依存体質
発注方針を定め、ベンダーとの役割分担を明確化
習慣病21 低いIT・デジタルリテラシー
「まずは全役員から」、リテラシー向上策を全社で推進

第5章 変革を遂げた先進6社の取り組み
CxOが語る企業変革の軌跡
5-1 あいおいニッセイ同和損害保険
従来の常識を超える発想転換で変革を推進
DX推進担当を起点に業務効率3割アップへ
デジタルで業務の効率化を図り、経営資源を新ビジネスの創造に 現場型から直下型にアプローチを変更、RPA導入前にまずBPRを
各事業部門にDX推進担当を、やる気をそがない人事評価へ
コロナ禍で見直しの好機到来、営業部門も改革を加速
5-2 ブラザー工業
縦割り業務や会議のムダを徹底排除
業務の「見える化」で社員の改革意識も促す
部分最適となる「縦割り業務」のムダを削減
効率化を阻む「業務ルール」をトップダウンで排除
問題を「どう気づかせるか」が最大の勝負所
旗振り役に部門長経験者を起用し、現場を動かす
社員のITスキルアップで長期的な成長も
5-3アコム
非常事態下の守りの経営から反転攻勢へ
人材育成・活性化を軸に変化対応力を強化
経営とシステム部門の意思疎通を促す「IT戦略会議」
現場から抵抗を受けながらもジョブローテーション断行
システム部門のスキルを磨き、ベンダー依存を解消へ
目標達成に自ら乗り出せ、若手・中堅に中計の策定を任せる
情報や経験を社員にインプットすることが大切
5-4 千葉銀行
「紙」と「印鑑」の使用 “ゼロ” その先に目指す新たな銀行の姿
コロナ禍の勤務制限下でも、急増する資金需要に応える
「紙」と「印鑑」の使用~ゼロ”に
事務集中部門のデジタル改革
営業店の改革に向け、新たな挑戦
「DXのその先へ」、目指す銀行の新たな姿
5-5 ユニバーサル ミュージック
音楽市場のデジタル化に備える3つの構造改革
BPRを通じ「変革への気づき」を促す
構造改革で目指す「型」づくり、社員の変革でそこに「魂」を
プロセスイノベーターを置き、「改革は当たり前」の文化を
過去の成功体験にとらわれず、危機や弱みの認識と共有へ
スモール・ハピネスを積み重ね、社員のマインドを切り替える
5-6 YKKベトナム
現地採用人材の潜在能力が一気に開花
業務改革の意識が行動変容をもたらす
「仕事のやり方自体を変える」意識が行動変容の契機に
現地採用の高学歴人材に、働く喜びを感じさせたい
RPAを導入したものの成果は限定的
業務改革とセットでRPAに再挑戦
現場自立型へ転換、ロボットコンテストを企画
普段は倉庫で働く若手社員が見事なアイデアを披露

第6章 DXを成功に導くカギとは
「新しい成功体験」を積み重ね、変革し続けられる企業へ
6-1 DXとはデジタル技術を活用することなのか
DXで「人の役割」が大きく変わる
情報システムの操作は、人ではなくデジタルレイバーに
6-2 DXを成功に導く3つのカギとは
まず社内のDXで社員一人ひとりが変革力を身につけるべき

6-3 DXで日本企業復活へ

おわりに
著者紹介

安部 慶喜(アビームコンサルティング株式会社) (著), 柳 剛洋(アビームコンサルティング株式会社) (著)
出版社 : 日経BP (2020/10/15) 、出典:出版社HP

THE DX デジタル変革の真髄 (日経ムック)

様々な業種目線でのDX

いろいろなメーカーのDXの取り組みが紹介されています。コロナ危機がビジネスに与える影響を踏まえ、DXの本質、進め方を、様々な先進事例を交えて実践的に解説しています。I T業界の方はもちろん、そうでない方も読み物としてとても面白い本です。

日本IBM (監修)
出版社 : 日本経済新聞出版 (2020/11/16) 、出典:出版社HP

表紙デザイン:大谷剛史(tany design)
表紙写真:Ajwad Creative / DigitalVision Vectors / Getty Images

CONTENTS

巻頭対談 DXはこうして進める
デジタルで既存事業を深掘りし人が新しいビジネスを探索する
入山章栄氏
早稲田大学 大学院経営管理研究科 教授
加藤 洋氏
日本アイ・ビー・エム専務執行役員 グローバル・ビジネス・サービス事業本部長

Chapter1 ニューノーマルのDX戦略
あらゆるデータが水のように循環し企業や業界の「枠を超えて」しなやかな社会を構築
山口明夫氏
日本アイ・ビー・エム 代表取締役社長
Chapter2 産業別DXの実践
[銀行] システムを勘定系と業務系に切り分け、アジャイル開発で変化に即応する
Case りそなホールディングス
[保険] 3つのパラダイムシフトを実現可能にする「つなぐ」「まもる」「いかす」 保険のデジタル変革
Case 日本生命保険
[スマートファクトリー ] 「電子化→自動化→自律化」のステップで、現場の効率性と柔軟性を両立する
Case 京セラ
「サプライチェーン・マネジメント ] 需給変動の大きな時代に製造業に求められる企業の枠を超えたデータの収集と活用
Case パナソニック コネクティッドソリューションズ社
[小売] 生活ネットワークで活用できる「コアデータ」の取得と 顧客との新関係構築」
Case ワコール
「ヘルスケア] システム基盤の共有と医療支援AIで 病院業務の効率化とサービスの質を向上
Case 藤田医科大学
「運輸] 輸送中心から多様なモデルへ転換 他業種との連帯で移動ニーズを「共創」
Case 全日本空輸(ANA)
[スポーツ] デジタル技術の活用をビジネスの活路にデジタルコンテンツの質向上が最優先事項
Case キヤノン
[教育] テクノロジーを活用し、継続的で個別最適化した教育の仕組みを実現
Case 関西学院大学
[クロスインダストリー ] 企業が複数参加する共創型プラットフォーム ブロックチェーンを活用して構築
Case グルーヴァース

Chapter3 DXを支えるテクノロジー
[量子コンピューター] 実機へのアクセスで進む様々な実証 実験不可能を可能にする4つの領域
COLUMN 量子コンピューターを発展させるための人材育成
[AI] 全社でAIを活用するための3つの課題と 「Narrow Al」から「Broad AL」 への進化
[クラウド] ハイブリッドクラウドで既存資産の活用と新チャレンジを両立
[サイバーセキュリティー] 社外、社内の区別なく対策する
「ゼロトラスト」が必須に
[気象予報] ビッグデータをAIで解析し高精度の予測情報を世界中で提供
[ Good Tech » アクセシビリティ] テクノロジーの力で「誰一人取り残さない」社会を築く
[ Good Tech » 高齢者の健康支援] 高齢化社会の課題解決にデジタル技術で貢献する
[ Good Tech » 教育&スキル] 社会で活躍するIT人材育成に向けた社会貢献プログラム
[ Good Tech » 高齢者クラウド ] 高齢者の社会参加を促すプラットフォーム
[ Good Tech » プラスチック再生技術] 分別や洗浄なしで、効率的にPETの原料を生成
[Good Tech » 高性能な新バッテリー] 有害な重金属を含まず、効率が良く、寿命も長い
[DX共創プラットフォーム ] 社内外の知見をフル活用し企業のDXを加速する共創基盤
Case ① 日本航空 (JAL)
Case ② JALインフォテック

Chapter4 DXを推進する業務変革
[業務変革① » 意思決定] データドリブン経営で戦略実行のスピードを上げる
Case リコー
[業務変革の② » 人事 ] 一人ひとりが自律的に成長しDX時代の企業成長の源泉に
[業務変革③ » 顧客接点] DX時代の成長戦略を強化するデータ&エクスペリエンス・エコシステム
[業務変革④ » 設備保全] データ活用、AIで業務をデジタル化し人手に頼らない保全作業を実現
Case 日本精工 (NSK)
[ 業務変革©» BPO] コア業務とノンコア業務を切り分け、効率化、高度化を推進する
Case 花王

Chapter5 DXの先にある未来
特別対談 DX時代の組織と働き方の未来
「隣接するスキル」で新しいデジタル分野に対応
自ら学習し向上し続ける「自走型」の組織を作る
リンダ・グラットン氏
ロンドン・ビジネススクール教授、経営コンサルタント会社HSM創業者
クリスチャン・バリオス氏
日本アイ・ビー・エム 常務執行役員人事担当
テクノロジーが拓く未来
経済発展から社会課題の解決へ
森本典繁氏
日本アイ・ビー・エム・執行役員最高技術責任者

巻頭対談 DXはこうして進める
デジタルで既存事業を深掘りし人が新しいビジネスを探索する

入山章栄氏
早稲田大学 大学院経営管理研究科 教授
×
加藤洋氏
日本アイ・ビー・エム 専務執行役員 グローバル・ビジネス・サービス事業本部長

厳しくなる競争環境や新型コロナウイルスの感染拡大による危機などの中でも、企業が持続的に成長していくためには、業務のデジタル化を全面的に進め、経営戦略や組織など企業活動全体を変革するデジタル・トランスフォーメーション(DX)が不可欠になっている。それに伴い、既存事業と新規事業の両立や、従来のITシステムと新しいデジタル技術の融合などの課題解決を迫られている。こうした課題に取り組む重要性を早くから指摘してきた早稲田大学大学院経営管理研究科教授の入山章栄氏と、日本IBMでビジネスサービス部門を統括する加藤洋氏が、日本企業がDXを成功させ、イノベーションを促進するためのポイントについて話し合った。

日本IBM (監修)
出版社 : 日本経済新聞出版 (2020/11/16) 、出典:出版社HP

未来IT図解 これからのDX デジタルトランスフォーメーション

アフターコロナを勝ち抜くDX戦略がわかる

教科書風に1ページずつ整理して書かれていて、全体感をおおまかに把握するにはもってこいです。DXと言われることの範囲や実例、企業が取り組む上での進め方のポイントや課題感といったことがざっくりと理解できます。DXの書籍一冊目としてお勧めします。

内⼭ 悟志 (著)
出版社 : エムディエヌコーポレーション (2020/6/16) 、出典:出版社HP

©2020 ITR laboratories. All rights reserved.
本書に掲載した会社名、プログラム名、システム名などは一般に各社の商標または登録商標です。
本文中ではTM、Rは明記していません。
本書のすべての内容は著作権法上の保護を受けています。
著者、出版社の許諾を得ずに、無断で複写、複製することは禁じられています。
本書は2020年5月現在の情報を元に執筆されたものです。
これ以降の仕様等の変更によっては、記載された内容と事実が異なる場合があります。
著者、株式会社エムディエヌコーポレーションは、本書に掲載した内容によって生じたいかなる損害に一切の責任を負いかねます。
あらかじめご了承ください。

はじめに

デジタル時代の到来と、デジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた企業の対応の重要性は以前から指摘されていましたが、「我々の業界はデジタルには縁遠い」「これまでも成功してきたので、まだ大丈夫」という姿勢の企業も少なくありませんでした。2018年8月に経済産業省が「DXレポート〜ITシステム『2025年の崖』克服とDXの本格的な展開~」を発表したことで、多くの企業の経営者が危機感を強め、取組みが本格化したといえます。
しかし、DXへの取組みにおいて、日本は他の国・地域から水をあけられているといわざるを得ません。米国ではITやインターネットの活用を前提として起業したデジタルネイティブ企業が、これまでと異なるビジネスモデルで新しい競争原理をつくりだしています。また、デジタル化と経済成長が同時進行している中国やアジア諸国などは、デジタルを前提として社会システムが成り立っているといっても過言ではありません。しかし、日本の企業は昭和の高度成長期の常識や資産を捨て去ったり、大きく転換したりすることなく平成の30年間を過ごしてしまったために、大きな荷物を背負ったままで、俊敏性が求められるデジタルの世界で戦っていかなければなりません。
現在では、多くの企業がDXに取り組んでいますが、順風満帆に進んでいるとはいい難い状況です。デジタルの波は止まることなく、今後もますます強く押し寄せてくることは確実です。今後は業種、企業規模の大小、企業内の職種、役職を問わず、すべての人がDXを自分事として向き合わなければなりません。
筆者は、アナリストとして国内外の取組みを調査分析し、コンサルティングの現場では、数々の失敗や停滞に直面しながらDXの推進を支援してきました。本書によって、すべてのビジネスパーソンがDXの本質を理解し、変革に向けて着実に歩を進めるための水先案内ができれば幸いです。

内山悟志

INTRODUCTION

社長、DX戦略をそろそろ始めませんか?
これはとある企業の議事録。
新型コロナウイルスの影響もあり、社長直轄の管理部門以外はテレワークを実施している中、意を決した管理部長と部下が社長室へ直談判にやってきました。

管理部長:社長、今回のことで在宅勤務の体制をとりましたが、わが社もそろそろDXを本格的に推し進めたいと考えます。日ごろから社長は「時代の半歩先をいく、新しいことをやりなさい」とおっしゃっています。つきましては、まず私たちがDX戦略を策定してもよろしいでしょうか?
社長:も、もちろんだ!わが社でもDXに関して何かやらなければならない……ところで、そのDXとは何だ?横文字ではよくわからんのだ。
部下社員:……お答えします。つまり「データとデジタル技術を活用して、商品やサービス、ビジネスモデルや企業そのものまでを変革すること」です。
社長:それは「IT化」とどう違うんだ?電子決済は導入したし、ハンコもデジタル化したじゃないか。
管理部長:はい。それだけでなく、わが社の「業界における競争上の優位性」を確立し、それを維持していく必要があると考えます。
社長:……言いたいことは、なんとなくわかる。それで、何をするんだ?
管理部長:はい。取り組むべきことは下の2つです。具体案はわれわれがまとめます。では……

社長:お、待て待て。それで、私は何をすればいい?
部下社員:僭越ながら、社長にはまずDXをご理解いただきたく思います。
社長:……言うなあ、キミ。では、私も勉強しよう。あとは任せるぞ。
部下社員:ありがとうございます。では、本書をお読みください。次回からはテレビ会議で報告します。
社長:わかった、わかった。

DXで会社を変え、思考を変え社会の変化に対応しよう!

DX推進部門をつくる!
DXを推進する部門の設置の仕方を考えましょう。今あるIT部門にDX推進チームをつくって事業部門との連携を深める、事業部門にDX推進チームをつくってIT部門との連携をはかるなど、さまざまなやり方があります。

社内規定や制度を整備する!
DXをよりスムーズに推進していくためには、部門を設置するだけではいけません。「新制度の設置」「既存制度の緩和」の2つの柱で継続的に見直し、柔軟に運営しましょう。

「人間がやるのが当たり前」を見直す!
たとえば「人材の配置」は経験や直感にもとづいて人間が決めるより、AIに判断させられないでしょうか?属人的な業務は見直しが必要です。

DXの推進にあたり、
あなたの会社に、あなた自身には何が必要でしょうか?
そして、新しい社会に向けて必要な準備とは何でしょうか?

既存事業を破壊する事業も創出する!
業界上位企業の根幹をなす事業ですら、優位性は保証されません。場合によっては、自社の既存事業を破壊するような新規事業を創出しなければなりません。

すべてがデータでつながる時代を生き抜く!
今や、あらゆる情報がデジタルデータとなって分析や予測に活用され、現実社会にフィードバックされています。モノやサービスを通して、生活者や社会・地球にどう還元するかが問われています。

デジタルを前提とした社会をイメージする!
物理から仮想へ、所有から共有へ、消費から循環・再生へとシフトし、生産者と消費者の区分も不明瞭に。デジタルを前提とした社会システムや経済活動への対応が求められます。

内⼭ 悟志 (著)
出版社 : エムディエヌコーポレーション (2020/6/16) 、出典:出版社HP

目次

CONTENTS
社長、DX戦略をそろそろ始めませんか!?

PART1そもそもDX(デジタルトランスフォーメーション)とは?
01 今、デジタル化する社会で何が起きているのか?
02 DXの定義とは? 経済産業省のDX推進ガイドライン
03 DXは2つの要素から成り立っている
04 これまでのIT活用との違いは?
05 なぜ今、DXが注目されているのか?
06 台頭する「ディスラプター」の正体
07 デジタルディスラプターの脅威
08 デジタル化が企業におよぼす「3つの影響」とは?
09 デジタル時代に企業に求められる「3つの能力」
10 これからの企業には「両利きの経営」が不可欠
11 DXによって企業が目指すべき姿とは?
[まとめ]DXとはどういうものか?
[COLUMN]危機管理としてのDX

PART2
DXの実践に向けた取組みとは?
01 どの領域でDXを実践するのか? 最適な対象領域を見定めよう
02 知っておきたいデジタル化の「4つの潮流」
03 ビジネストランスフォーメーション領域
自社の優位性を維持・拡大する
04 カスタマーエンゲージメント領域 ~顧客とのつながりを強化する
05 フューチャーオブワーク領域~組織運営・働き方が大きく変わっていく
06 デジタルエコノミー領域〜デジタル化が生んだ新たな経済を知る
07 「データ」に着目したDXの7つの実践パターンとは?
08 「モノのデータ」に着目する
09 「人のデータ」に着目する
10 画像・音声のデジタル化 ~新たなビジネスが次々に誕生
11 有形物のデジタル化 ~3D技術でモノづくりが変わる
12 デジタルコンテンツ活用基盤〜YouTubeなどのプラットフォームが持つ力
13 経済的価値の交換 ~お金のデジタル化に対応する
14 付加価値データの有償提供 ~データの価値を高めて商品化する
15 「つながり」に着目した7つのDX実践パターンとは?
16 オンデマンド・サービス ~多様化するニーズに素早く応える
17 優位な自社業務のサービス化 ~自社の強みを最大限に生かす
18 APIエコノミー ~低コストでスピーディーに新サービスを実現
19 アグリゲーション・サービス ~情報を集約することで価値を高める.
20 マッチング・エコノミー ~出会う場をデジタルで提供する
21 シェアリング・エコノミー 〜「所有」から「共有」へのシフトが進む
22 キュレーターズ・セレクション~「私」に合うものをプロが選んでお届け
[まとめ]DXを実践するためのポイントとは?
[COLUMN] 「改善」「拡張」を超える
“ゼロ発想”を手に入れる

PART3 DXで求められる企業内変革とは?
01 DXの環境整備に欠かせない5つの企業内変革
02 意識の変革 〜最初の一歩であり、すべての土台
03 社内に意識変革を起こす3つの方法
04 組織の変革 〜DXを全社に広げるベースづくり
05 DX推進のために組織を進化させる
06 制度の変革 〜DX推進を阻む壁をなくす
07 DXを活性化する「インキュベーション制度」とは?
08 権限の変革 〜意思決定のスピードを速める
09 効果的な予算の組み方には2つのポイントがある
10 人材の変革 〜もっとも重要にして困難な課題
11 DX推進に欠かせない3タイプの人材
[まとめ]DXを成功に導く企業内変革の中身とは?
[COLUMN]デジタル人材は研修やセミナーでは育たない

PART4 DXをどのように進めるか?
01 日本の企業に最適なDXの進め方とは?
02 気をつけたいDX推進で陥りやすい「5つの罠」
03 「5つの罠」と「3つの呪縛」を回避する処方箋
04 「リーンスタートアップ」方式を取り入れるとうまくいく
05 DXは2段階方式で推進する
06 「漸進型イノベーション」を可能にする発想法
07 「不連続型イノベーション」を可能にする発想法
08 DXの基本プロセス・
09 DX案件に欠かせない投資判断と遂行管理のポイント
10 [フェーズ別]重要チェックリスト
11 DXプロジェクトの役割分担の決め方
12 DXプロジェクトの特性に合った推進体制の構築法
[まとめ]DXを実践する手順とポイント
[COLUMN]変革につながる学びは実体験から生まれる

PART5 DXで変わるこれからの社会・企業・ビジネスとは?
01 テクノロジーの進展で社会はこう変わっていく
02 デジタルディスラプションの第2波がやってくる
03 すべてがデータでつながる時代へ――経済はこう変わっていく
04 DXのその先の未来——世界はどうなるのか?
05 未来のDX――企業はどうなるのか?
[まとめ]DXは未来をどう変えるか?

用語解説
索引
著者紹介

内⼭ 悟志 (著)
出版社 : エムディエヌコーポレーション (2020/6/16) 、出典:出版社HP

イラスト&図解でわかるDX(デジタルトランスフォーメーション): デジタル技術で爆発的に成長する産業、破壊される産業

ビジュアルで理解できるDX入門書

情報量も多く、網羅的かつ説明もわかりやすいです。中でも分野別の現状分析と未来予想は充実しており、多くのヒントが得られます。こうした入門書にありがちな「事例を紹介して終わり」ということもなく、分量的には多くないとはいえ、「今、何をすべきか」のアドバイスまで載っており、著者の誠実さを感じます。

はじめに

先日、仕事の仲間と昼食を取りに行ったときのことです。隣に座っていた30代前半と思しき男性2人組の会話が耳に飛び込んできました。
「最近、外国人の観光客が増えたけど、英語のメニューしかなくて、いろいろ大変だろうね」
「そういえば、昨日シェアハウスの同居人が、キッチンで前の住人が置いていった、どこの国の言葉か分からない食品のパッケージを見つけて、『ほんやくこんにゃく~』とか言いながら、スマホをかざしてたなぁ。なんか、カメラで写すと翻訳してくれるみたいだった」「ほんやくこんにゃくって、アプリあるのかな?Google翻訳?」
「こないだひさびさにGoogle翻訳を使ってみたんだけど、意外にちゃんと訳してくれてたな。前は、ぜんぜん使い物にならなかったけど」
すると、App Storeを調べていたのか、一方が叫びました。
「やっぱりGoogle翻訳のアプリだった!これカメラモードでスマホかざすだけで翻訳してくれてるみたい!え、ダウンロードしてみよ…」
「おー、すげー!ちゃんと英語にしてくれてる!」とメニューをかざしたスマホを持ちながら、また叫びました。
「もうすぐ、翻訳を仕事にしている人は、生活できなくなるかもね」
「怖いな~俺たちの仕事もいずれAIに奪われるのかな~」
「そうなったら、みんなどうやって稼いでいくんだろう?」
しばらく前に、オックスフォード大学のオズボーン准教授が論文で、「10年後、今ある職種の半分が消えてなくなる」と発表したことが話題になりました。AIやロボットによって、人間が必要なくなるのが主な理由です。
さて、ここで、あなたに1つ質問があります。
あなたは、AIやロボットによって仕事を奪われないように、具体的に何かしていますか?
残念ながら、世の中のほとんどの方が、この問いにNO!と答えます。世の中の多くの人は、いま世の中の水面下で急速に起きている変化に気づいていないのです。
本書は、次のような人に読んでいただきたい本です。
・DX(デジタル・トランスフォーメーション)について、理解したい
・10年後もそれ以降もずっと、仕事に困らない存在でいたい
・会社でDX(デジタル・トランスフォーメーション)の担当になった
・会社で、デジタルで何かやれと言われた
・GAFAの成長に興味がある
・どうしたらUberやAirbnbのような会社をつくれるのか、興味がある
・起業して、上場することに憧れがある
・テスラやスペースXのような、インパクトのある仕事に関わりたい

本書を読むことであなたは、今後十数年は仕事に困ることはなくなります。いま、世の中の水面下で起こっている変化の本質を理解し、それに対してどんな行動を起こすべきか分かるようになります。そして、毎日をわくわくとした気持ちで過ごすことができるようになります。

私は、社会人をITコンサルタントとして始めてからITを経営に活用する仕事をしてきました。いまや日本人の3人に1人が利用しているTポイントの立上げにも携わらせていただき、限られた予算で数千万人の会員のポイントを管理するシステムを構築して、いまのTポイントの礎を作りました。その後、ITベンチャー企業に転職し、上場企業の社員も2社ほど経験しています。
その後も、コンサルタントとして複数のFinTech企業やReTech(不動産テック)の立上げに関わり、某総合商社のDXプロジェクトにも参画し、200以上の事業におけるDX化に関わってきました。これまで関わった業種は、小売流通業、貿易業、物流、製造業、エネルギー、コミュニケーション、造船業、金融業、不動産業、IT、製薬業、農林水産業、宿泊業、メディア、EC、航空宇宙など、あらゆる産業を経験しています。
また、自らシリコンバレーのエンジェル投資のシンジケートに加わり、未来のユニコーンへの出資に参加する中で、投資家の立場でシリコンバレー流の資金調達も実践してきました。そして、DX起業の応援を目的として、フィリピンのセブ島にコワーキングスペース兼インキュベーションセンターを設立しました。
その結果、現在では、最新のエクスポネンシャル・テクノロジーの情報が日々入ってくるようになり、世の中がどのように進んでいくのかを先読みすることができるようになっています。
そのような私の経験から、あなた自身がDXを理解し、多くの人が仕事を失うであろう10年後にあっても、仕事に困ることなく生き残っていけるようになるための方法をあますことなく紹介させていただきたいと思います。

本書を読むことで、あなたは以下のようになることができます。

・これからの企業が取り組むべきDXという変革を理解することができる
・世の中の変化の本質を理解し、DXでそれを利用することができる
・単なるIT・ICTと、DXとの根本的な違いを理解することができる
・DXを誤解したままで、経営判断を誤ることを防げるようになる
・デジタル時代のビジネスモデルを理解し、GAFAやユニコーン企業のような新規事業を企画することができる
・これからウォッチすべきテクノロジーを知ることができる
・すぐに離れるべき業界と、いちはやく参入して注力するべき業界を知り、行動にうつすことができる
・時代の波に乗って、急速に成功できるようになる
・会社を急成長させる原動力を得ることができる
・正しい資金調達の方法を知ることができる
・会社の成長を、一段階も二段階も上に引き上げることができる
・いまの会社が仕事を失うことがないように、事前に対策をとることができる
・10年後の2030年の世界がどうなっているかまでも知ることができる
・これからの時代に生き残るために、個人として何から始めればよいのかを知る

本書は、以下の7章で構成されています。
第1章では、DXについての一般的な定義を紹介しつつ、世の中の変化の本質を、破壊・滅亡をもたらすディスラプションと、それをもたらす変化の速度が加速し続けるエクスポネンシャルの2つで、それがどれくらい驚くようなことになるのかを紹介しています。
第2章では、その変化の前兆として、2007年以降に次々と生まれているユニコーン企業・デカコーン企業が採用している新しいビジネスモデルについて解説しています。現在のビジネスをDXで変革していく際の方向性を考える際の参考になると思います。
第3章では、これからの世の中を、そして多くの産業で競争ルールを変えていくだろうテクノロジーについて、それが既存の産業にどのようなインパクトがあるのかを分かりやすく例をあげて解説しています。AIとIoTを真っ先に紹介していますが、特に重要なのはデジタルツインとVR・AR、3Dプリンタです。
第4章、第5章では、世の中がどのように変化しているかの具体例を書きました。変化の形態が具体的にイメージできるようになっています。仕事と関係のある業界は仕事として参考になりますし、仕事と関係がなくても、これからの生活・人生を生きる上で参考になるはずです。
第4章は、ディスラプトされる(滅びゆく)産業について、その理由を具体的に解説しています。ただし、これからディスラプトされるのは、ここであげた産業がすべてではありません。ここであげたのは、世間が「まさか」と思うだろうと筆者が想像した産業です。戦後日本の経済をけん引してきた製造業が壊滅状態になることは衝撃的です。そして、原発の後始末を担うはずの電力産業が、経済的に成り立たなくなる可能性も示唆しています。また、子どもの教育については、私たち大人の時代と同じ感覚だと、子どもの未来は明るくないかもしれないことを書きました。しかし、この章でもっとも読んでいただきたいのは、「AmazonやGoogleでさえ脅かされるディスラプションが来る」です。ここでは、まだ一般的に馴染みのないスペーシャル・ウェブという概念を紹介しています。これは、2030年には実現するだろうといわれている世界ですが、日本の産業がこれに気づいて真剣に取り組み始めれば、再び世界一、二の経済力を取り戻せるかもしれません。
第5章は、これから伸びる産業を紹介しています。ここでは、第4章で滅びるとした教育産業も入れています。「教育」という目的は同じですが、産業自体はまったく異なるものになっているからです。また、スペーシャル・ウェブについては、この章でもう少し深堀して解説していて、この産業を攻略するポイントを書いています。第5章でもっとも紹介する内容が多かったのが、「長寿」についてです。医療の分野のテクノロジーの変化はすさまじく、これらのテクノロジー企業が狙う市場・産業は、もはや「医療」とも「製薬」とも呼ばれていません。一見デジタルとは関係なさそうですが、生体のデジタルツインはDXそのものですし、DXとは言いづらい幹細胞や遺伝子操作技術、創薬技術のエクスポネンシャルな進化を支えているのも、デジタル技術がエクスポネンシャルに進化しているからです。
さて、本書は入門書でありながら、内容が多く、読むのに疲れるかもしれません。もし途中で読み疲れしてしまったら、上記の第5章までは、文章を読まなくてよいので、イラスト&図解の図だけ流し読みしてください。その代わり、最後の2章だけは、読んでください。
第6章は、DXが必要となる背景、すなわち世の中の変化の本質、デジタル化の本質が書かれています。この本質は、この章に詰まっています。この章を読み飛ばしてしまうと、あなたは残念な未来を迎えることになるかもしれません。そして、この章はあなたに覚悟を迫る内容になってもいます。もしかしたら、現実とのあまりのギャップに、続きを読む気が失せたり、筆者への、あるいはやりどころのない怒りの感情が現れたりするかもしれません。しかしながら、いくらあなたが抵抗しても、変化を止めることはできません。
第7章は、他の本には書かれていない、ある意味タブーとされている本質が書かれています。それは、ゲームのルールが変わった、ということです。その新しいルールの中で、企業として、個人として、どのようにこれからの日々を取り組んでいくのがよいかについて、筆者の提案を書いています。
なお、巻末には本書の読者に向けた、特別なプレゼントを用意しています。あなたの未来を左右するプレゼントですので、忘れずに御覧ください。

私がなぜ、本書でDXを世の中に拡げたいと思ったのか?それは、世の中の大きな変化を理解したとき、日本企業のほとんどが、それを理解していないことにも同時に気づいてしまったからです。皆、表層的な事象や言葉に囚われてしまい、本質的な判断をできずに的外れなことをしています。競争のルールが変わっていることに気づかないフリをして、あるかどうかさえ怪しいくらい小さな既得権益にしがみつき、新しいルールに順応しようとしません。このままでは、ほとんどの企業がよりどころを失い、倒産していくことが分かります。
私自身は、自給自足的な生活が大好きで、収入がなくても暮らしていけるので困ることはないのですが、日本の産業が軒並み凋落して、多くの日本人が生活に、そして人生に困窮していくのを見たくはありません。
そこで、新しい世の中のルールで居場所を作り、勝ち残っていける日本人や日本企業を増やしていくために、あなたのDX(デジタル・トランスフォーメーション)を応援したいと思い、本書を執筆いたしました。
さあ、いよいよあなたが、DXの本質を理解して、新しい世の中に順応し、豊かな生活を手にする番です。あなたには、新しい時代での波の乗り方をマスターして、毎日をわくわくしながら過ごす資格があります。これまでのように傍観者として世の中の成功者の武勇伝を聞きながら、会社やご自身の将来を憂いる毎日とはお別れです。

内容に入る前に、ある有名な一節を、あなたに送りたいと思います。
本書を読み進めていく中で、ときどき、この一節を思い出してください。

最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるのでもない。

唯一生き残ることが出来るのは、
変化できる者である。

チャールズ・ダーウィン

目次

はじめに
第1章 DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは何か?
●DX に対応できないと、デジタル競争の敗者になる?
国が危機感を抱く、企業の DX 対応の遅れ
●既存のシステムが企業の変革の邪魔をする
GAFA やユニコーン企業による、従来の産業構造の破壊
● GAFA によるディスラプション(破壊)
●Google が破壊してきた産業
● Apple が破壊してきた産業
●Facebook が破壊してきた産業
●Amazon が破壊してきた産業
●スマートスピーカーは、広告産業を破壊し、美容・医療・製薬産業も破壊するポテンシャルを持つ
●ユニコーン企業によるディスラプション 世の中の変化は、エクスポネンシャル(指数関数的)に速度を増していく
●エクスポネンシャル(指数関数的)とは?
エクスポネンシャル・テクノロジー
●成長の速度はさらに加速へ
常識が非常識に、非常識が常識になる時代
●新しい現実・新しい常識を知る
レイ・カーツワイル博士による未来年表
●予測的中率86%。 2038年までの予測
日本の主要産業が次々と消えていく恐怖
●安価な送金サービス P2P
●規制は、長期的には国力を弱小化する

第2章 デジタル技術が生み出したビジネスモデル
●ユニコーン・デカコーン企業共通のビジネスモデル
オンライン・マーケットプレイス
●オンライン・マーケットプレイスの種類
1. 広告ベース・出店料ベース(例:インディード、ぐるなび、 Netflix)
2. 手数料ベース (例:Uber、メルカリ、イーベイ、エクスペディア)
3.紹介獲得(例:引っ越し見積サイト、保険比較サイト)
モバイルの活用
●スマートフォンの性質を利用したサービスが次々と生まれる
クラウドサービス(Cloud Service)
●3種類のクラウドサービス
P2Pビジネス
●なぜ P2P が流行るのか?
シェアリング・エコノミー
●シェアリングのメリット
他人資産の活用
●世界最大のメディア企業・自動車旅客会社・宿泊業は?
●世界最大の会社の特徴
サブスクリプションモデル
●新しいサブスクリプションモデル
●いま起こっている顧客中心主義
●製造業でもサブスクリプションモデルは可能

第3章 今後、複数の業界で競争ルールを変える注目すべき基盤テクノロジー
●既存の産業を脅かすデジタル技術
AI と IoT
●機械学習(マシンラーニング)と深層学習(ディープラーニング)
●データマイニングと AI の違い
● AIで可能になること
●IoT は、センサー+通信
●IoT + AI は、AI の学習速度を指数関数的に速める
ブロックチェーン
●分散台帳によるセキュリティ確保
●スマートコントラクト
●ブロックチェーンは、既存の産業をディスラプトする可能性がたくさん
●エスクロー
●貿易会社
●保険会社
●登記所
●鍵
●ブロックチェーンの課題
●当事者同士の合意がないと始まらない
●クリティカルマスに達しないと普及しない
●取引の中身を公開されたくない
●現物とブロックチェーン上の情報の整合性をどうするか?
デジタルツインと 3D
●デジタルツイン
●製造業へのインパクト
●自動車産業へのインパクト
●ヘルスケア産業への影響
●デジタルツインの特徴
●ミラーワールド
● 3D 情報はどうつくるか
3D データを具現化する技術 仮想現実(VR)と拡張現実(AR)
● AI 以上に世の中を変える技術
1. バーチャル会議室によって、業界の不可能を可能にした eXp リアルティ社
2.ヘリコプターの最新機種を10倍の速さで設計したベル・ヘリコプター社
●医療への応用
1. 高所恐怖症の治療
2. 義肢への適応能力の向上
3. 精神疾患の改善 VR・AR 技術は今後どう進化するのか?
1. ワイヤレス&モバイル化
2. 広視野 AR ディスプレイ
3. ミラーワールドの実現
4.5G モバイルデバイスによって、映像の遅延がなくなる
5. 目の動きと表情による自然なコミュニケーション
● VR/AR が変える未来の生活 スマートスピーカー
●スマートホームのハブとなるのは何か?
● AIエージェント(執事)
●デジタル医療
●ウェアラブル端末のデータの統合
3D プリンタ
●さまざまな原料素材を使った 3D プリンタ
●設計から製造までが速い
●製造スピードが速い。
●マスカスタマイゼーションを実現
●複雑な構造の製品を一体で製造
●原料を無駄にしないエコな生産を実現
● 3D プリンタ製造の課題
●ロケット製造
●鋳造に必要な型を、3D プリンタを使って作る
●従来の 100 倍の速さで印刷する技術
●3D プリンタが変える住宅建築
●医療・製薬業界への影響
●医療への利用
●バイオプリンティング
●脊椎損傷の解決
●人間の組織で作られた小さな心臓を 3D プリント
●3D プリンタで肺を作成
●畜産業界を変える 3D プリンティング
●4D プリンティング
●柔らかいゴムやプラスチックではなく、セラミックでも 4D プリンティング
バッテリー技術
●発電、EV の課題
●バッテリー価格は急激に落ちている
●バッテリー寿命を延ばす技術
●満充電での航続距離を延ばす技術
●自動車業界で利用され始めた固体バッテリー
●その他の意外な蓄電技術
●来年には、リチウムイオンバッテリーの 42 倍の寿命の電池が量産される?

第4章 ディストラプトされる産業
●すでに滅んだ産業、滅びかけている産業
●間もなくディスラプトされる産業
消えかけている産業: 自動車産業
●部品メーカーの 99%は仕事を失う?
●EV は普及しないというのは幻想
●EV コストに占めるバッテリーコストは 2025 年には全体の 20%程度
●誰でもクルマが作れるようになる時代
●クルマが売れなくなる時代
●ディスラプションの嵐の中で、生き残るには?
消えかけている産業2:火力発電と電力業界
●すでに火力発電は滅び始めている
●保険が付かない石炭火力発電所
●火力発電所がなくなると、影響を受ける業種
●電気が無料になる時代の到来
●あらゆるものが発電し始める
●これからの電力産業
●VPP(バーチャル・パワープラント:仮想発電所)
●コミュニティソーラー
●V2G (Vehicle to Grid:クルマから送電線網への電力送電)
●電力会社が滅びる理由
消えかけている産業3 : 教育産業
●大学は教わるところではなくなる?
● VR がこれからの教育を変える
●教育格差がなくなる
消えかけている産業4:小売・流通業
●ショッピングモールの4つに1つは閉店?
●最後の砦が、ラスト1マイルの壁。つまり宅配
●今後のテクノロジーの進化が後押しする世界
●変わる海上輸送
●コンテナの陸上輸送も無人化へ
●自動倉庫は、さらに無人化へ
●3D プリンタが縮める距離とマスカスタマイゼーション
●宅配を無人化するテクノロジー
●無人化によって現在の宅配に対する課題がなくなると、小売・流通業 はさらに大きく変わる
消えかけている産業5:消えるスマートフォン
●なぜ、スマートフォンが消えるのか
●スマート・アイウェアの時代へ
消えかけている産業6:銀行
●世界最初のデジタル・バンキング・プラットフォーム
●モバイルマネー革命
●銀行アクセスのない20億人に銀行サービスを提供
●国際送金
●決済機能
●貸付機能
● P2P レンディングとは
●人工知能によるマイクロ・レンディングとクレジットスコア
●ブロックチェーンに裏打ちされたクラウドレンディング
Amazon や Google でさえ脅かされるディスラプションが来る
●スペーシャル・ウェブ(空間ウェブ)がすべてを変える

第5章 これから発展する産業
長寿・美容産業
●データの重要性
●センサー、ウェアラブル、ナノボットが身体の状態を常時測定する
●高額な医療機器メーカーはディスラプトされる
●マイクロ・ラボ・オン・チップ
●AI診断が医療診断の品質を高める
●モバイルヘルス
●製薬への AI の適用
●遺伝子治療のいま
●その他の遺伝子治療
●再生医療のいまと未来
●製薬分野で期待される幹細胞研究
●臓器の再生
●美容産業はもちろん注目している
都市農業・細胞農業
●都市農業
●細胞農業
●必要な穀物が減る
● CRISPR による強化
●植物由来の肉?
宇宙産業
●スペース X のビジネスは何なのか?
●ロケット
●グローバル・インターネット
●人工衛星
●宇宙での発電・送電
●宇宙鉱山は 100 兆円ビジネス VR・AR産業
●仕事も遊びも旅行も、物理世界からバーチャルな世界に
●未来の GAFA になる企業 スペーシャル・ウェブ(空間ウェブ)産業
●マジック・リープ社のプラットフォーム構想「Magicverse(マジックバース)」
●プラットフォーム上でのコンテンツサービス
エンターテイメント産業
●ジャック・スパローの絞首刑の瞬間に立ち会える?
● バーチャルインフルエンサー
●AI アバターとデジタルクローン
●エンターテイメントの世界を、リアルに具現化するビジネス
教育・コーチング・スピリチュアル産業
●これから求められる教育事業
●変化への順応力を高める
●スピリチュアル、いやしへのニーズ
モビリティ産業(MaaS:モビリティ・アズ・ア・サービス)
● Uber、Lyft、滴々、Grab、GOJEK によるライドヘイリングサービス
●フードデリバリーサービス、金融サービスにも拡がっていく
●ロボットタクシーが変える Maas
SDGs(持続可能な開発目標)
● 17 の大目標

第6章 変化の本質
すべては、ムーアの法則から始まっている
●半導体の集積率は 18カ月で2倍になる
デジタルの進化が、新しい技術を誘発している
●知識や発見が瞬時に 40億人ものヒトと共有される
テクノロジーがもたらす6つの変化
●第1段階=デジタル化(Digitized)
●第2段階=水面下の成長(Deceptive)
●第3段階=ディスラプティブ(Disruptive)
●第4段階=無料化(Demonetized)
●第5段階=非物質化(Dematerialized)
●第6段階=民主化(Democratized)
さまざまなテクノロジーが収束し、産業の垣根を壊して加速する
●あるテクノロジーの進化が、別のテクノロジーの進化を後押しする
変化は不可逆で、止められない
●国策で抑えようとすると、その国の企業は国際競争力を失う
●既得権益者がいない国だからできることも
右肩上がりで成長する企業は負け組
●これからの時代は、10 倍以上の成長率がなくては生き残れない
勝者の描く成長曲線はエクスポネンシャル
●新しいサービスを常に市場に提供し続けられるか

第7章 企業・個人の DX 生き残り策 ゲームのルールが変わっていることを知る
●資金調達の方法が変わった
●すべては無料になっていく
●日本を市場にしていたら生き残れない
●雇用の終焉
企業は何から始めるべきか?
●DX の生き残り策として、何をしていけばよいのか
個人のキャリアの考え方
●時代の流れを先回りして、時代の波に乗るには?
●これからの時代に求められている人材とは
時代を先回りするために明日からすべき2つの行動
1. エクスポネンシャル・テクノロジーの情報に触れる
●求めるべき情報源と避けるべき情報源
2. 仲間を見つける