【最新】銀行業界を知るためのおすすめ本 – 仕事内容から社会との関わりまで

銀行では何をしている?どうやって利益を出しているの?

私たちがお金を預けたり、支払いに利用したりと日常生活に深く関係している銀行ですが、具体的にどのようなことをしているのでしょうか。今回、業務内容や銀行の仕組みについてわかりやすく理解できる本をご紹介します。就職として銀行に興味がある方にもおすすめです。

ランキングも確認する
出典:出版社HP

【金融・会計・財務】の資格のおすすめ参考書も確認する

最新版 イラスト図解 銀行のしくみ

図解で銀行業界を知る

本書は、銀行とは何か、銀行は何をしているのか、銀行員は何をしているのかなど、消費者視点での疑問に答えています。バンカー、企業の経営者・財務担当者、就活生、消費者など幅広い読者を対象とし、銀行業界の背景にある企業文化や銀行員のマインドセットも含めた全体像を、図解を含めながらわかりやすく解説しています。

はじめに

本書『イラスト図解 銀行のしくみ』の初版の発行は2008年に遡ります。その後、ほぼ毎年の重刷の際には、銀行業界の変化に合わせて、業界構造、商品、業務プロセスの変化や統計値の更新、コラムの刷新など、アップデートを繰り返し、いつのまにか第8刷となっていました。しかし、近年の金融業界の劇的な変化はすでに更新というレベルを超えていると感じ始めていました。ちょうどそんな折、日本実業出版社の編集者の方から全面改訂版の発行のお話をいただき、二つ返事でお引き受けしたのが2018年の秋です。

日本政府がキャッシュレス社会への移行を本格的に推進し、FinTechが台頭してきた時期です。世界中で、ブロックチェーン・AI・ロボットなどの技術が実用化され始め、ビッグデータの活用はビジネス上の日常になりました。メガバンクがこぞって大量の人員削減と店舗の閉鎖を発表したのも、この少し前です。ここぞとばかりに引き受けた仕事ですが、正直なところ、書き進めるにつれ、これは難しいな、と後悔し始めていました。金融業界の日進月歩の技術革新、次々と生まれる新しいビジネスと、行政の方針の変更、明日にはどう変わるかわからないような状況を文字にして残すことは大変な作業です。

本書の初版の「はじめに」を振り返ってみると、こんなくだりがあります。

「銀行業界は素朴に消費者の視点で『なぜ?』と問われることに慣れていません。理由は問わず規則には従う、ひいては、顧客にも、『規則で決まっているから仕方ありません』といってしまうカルチャーをもった業界です。本書は元銀行員で、銀行を離れてからもずっと銀行業界にマーケティング・コンサルタントとして携わってきた著者が、顧客視点で『なぜ?』への回答を試みたものです。といっても、本書の内容はその理由を肯定しようとするものではありません。理由やしくみを解き明かしてみると、顧客のために、銀行自身のために、社会のために、変えたほうがよいこと、変えられることがたくさんあることに気付きます」

さて、いまこの本を手にとった、あなたはどんな人でしょうか?自分が身をおく業界が、なんだかザワザワしている、ちょっと勉強しなければと思っているバンカーでしょうか?これから銀行との付き合いを始めようとしている企業の経営者や財務担当者、または、取引先としての銀行を知ろうというIT業界やコンサルタントの方かもしれません。銀行を就職先として考えるかどうか悩んでいる就活中の学生さんもいるでしょう。消費者の一人として利用している銀行に何かしら疑問をもたれている方かもしれません。本書では、そういった多様なニーズに対応できるように、業界の基本的なことから最新動向までを含む構成にしています。それに加えて、銀行という業界の雰囲気が伝わるよう、その背景にある企業文化や銀行員のマインドセットも含めた全体像を描くように工夫したつもりです。

「銀行とは何か」から始まり、収益、チャネル、人の働き方、商品、いままさに起きていることなどを取り上げました。テーマ別になっているので、興味のある章だけを読んでいただくこともできます。また、コラムはすべての方に是非読んでほしいと思っています。筆者は金融マーケターですので、マーケティングの基本思想である、「顧客の視点」でみたときにちょっと気になる事例をコラムとして取り上げました。

保守的で変化に乏しいと思われてきた銀行業界ですが、現在は革新的で動的な業界になった、または、なろうとしています。もし筆者がいま学生なら、迷わず金融業界を選ぶでしょう。なにしろ、これほど大きな変化のまっただ中で仕事ができる機会はめったにありません。お上の重箱の隅をつつく検査もなくなりました。銀行が本来行なうべきこと、つまり、顧客の生活の質の向上や夢の実現を経済面でサポートする仕事をイノベーティブな発想・手法で実現することができるようになったのです。

最後に本書改訂にあたり、企画していただいた日本実業出版社の皆様、情報収集やコラム執筆に協力いただいた株式会社マーケティング・エクセレンスの丹野愼太郎に感謝申し上げます。本書が銀行業界への興味をより高めるきっかけとなり、また、銀行をより社会や人々の生活に役立つ企業に変えていくヒントとしてお役に立てれば幸いです。

2019年9月
戸谷圭子

Contents
最新版 イラスト図解 銀行のしくみ

はじめに

第1章 銀行とは何か
1-1 銀行とは?
1-2 銀行の種類と役割
1-3 個人と銀行のかかわり
1-4 企業と銀行のかかわり
1-5 金融庁と銀行の関係
1-6 日銀と銀行の関係
1-7 銀行の統合・合併の歴史
1-8 銀行のグループ会社
1-9 他業種からの参入
column❶ キャッシュレス社会
column❷ 情報銀行

第2章 銀行の収益のしくみ
2-1 銀行とお金の流れ
2-2 預金と貸金からの収益
2-3 国内振込手数料収益
2-4 外国為替収益
2-5 投資信託と保険の手数料収益
2-6 クレジットカードからの収益
2-7 現在の銀行の財務体質は?
column❸ 預金が没収される

第3章 さまざまな銀行のチャネル
3-1 さまざまな支店のタイプ
3-2 支店の全国分布
3-3 支店窓口と渉外係
3-4 ATMのしくみ
3-5 コンビニATMのしくみ
3-6 ネットバンキングのしくみ
3-7 なぜ銀行は3時に閉まるのか?
column❹ お客様には保険をお売りできません

第4章 銀行の支店のしくみ
4-1 典型的な支店のつくりは?
4-2 預金窓口のしくみ
4-3 外為窓口のしくみ
4-4 融資窓口のしくみ
4-5 資産運用窓口のしくみ
4-6 支店の仕事を定めるマニュアル
4-7 IT化が進む支店
4-8 もしも銀行強盗が来たら?
column❺ 新しい銀行のかたち

第5章 銀行員のキャリア
5-1 求められる人材
5-2 支店長代理って偉いの?
5-3 銀行員のキャリアプラン
5-4 ゼネラリストになるための転勤
5-5 銀行員の給料は?
5-6 女子行員のキャリアパスの変化
5-7 新卒採用
column❻ 投資銀行は銀行とどこが違う?

第6章 銀行の本部の仕事
6-1 本部と支店の関係
6-2 企画部門の仕事
6-3 市場部門の仕事
6-4 国際部門の仕事
6-5 システム部門の仕事
6-6 事務部門の仕事
6-7 リスク管理部門の仕事
6-8 審査部門の仕事
6-9 マーケティング部門の仕事
column❼ いつの間にか借入が……自動融資にご注意!

第7章 部署別の銀行員の1日
7-1 頭取の1か月 (地方銀行頭取の場合)
7-2 支店長の1日
7-3 融資・渉外係の1日
7-4 窓口担当者の1日
7-5 本部行員の1日① 市場部門
7-6 本部行員の1日② 企画部門
7-7 本部行員の1日③ 審査部門
column❽ ゆうちょ銀行はこれからどうなる?

第8章 融資のしくみ
8-1 住宅ローンのしくみ
8-2 カードローンのしくみ
8-3 融資のプロセス
8-4 融資の種類
8-5 協会融資(マル保)
8-6 法人への経営支援
8-7 消費者ローンのしくみ
column❾ 会計ルールが「貸し渋り」「貸しはがし」を生み出す!?

第9章 さまざまな金融サービスのしくみ
9-1 定期預金の種類と金利
9-2 外貨預金のしくみ
9-3 デリバティブのしくみ
9-4 社債のしくみ
9-5 アフリカ・アジアの新金融サービス
9-6 金庫のしくみ
column➓ 高齢化時代の金融ニーズ

第10章 銀行とビッグデータ
10-1 勘定系システム
10-2 情報系システムとAI活用
10-3 銀行APIとFinTech
10-4 厳格な情報管理体制
column⑪ あなたの口座はのぞかれている

参考文献一覧

※本書の内容は2019年9月時点の情報に基づいています。

よくわかる銀行 仕事の内容から社会とのかかわりまで (楽しい調べ学習シリーズ)

銀行を身近に感じる

お金の管理人である銀行のしくみをお金のしくみとともにわかりやすく説明しています。
銀行員の1日や銀行の中の様子などを写真や絵を使って解説することで、より身近に感じることができ、私たちの生活との関係についても学ぶことができます。

はじめに

銀行は大切なお金の管理人

わたしたちの生活にお金は欠かせません。おおむかしは物と物が交換されていました。でも、それでは不便なので、貝がらなどがお金として使われるようになりました。それが金や銀などの希少な金属に代わり、いまはお札やコインがお金とよばれています。近い将来、電子的な情報がお金になるかもしれません。つまりお金というものは、物ぶつ交換に代わって、人びとが共通で使うことに合意した道具といえます。お金は「経済の血液」といわれていますが、それはモノやサービスをスムーズに世界中に行きわたらせるために必要だからです。銀行は、この重要な道具の管理人のようなものです。そのため政府は、銀行が不正をしたり、つぶれたりしないよう、ふつうの会社とは別のきびしいルールを設定して監督しています。

いつの時代も、お金は大切!

銀行は個人や会社からお金を預かり、なくしたり盗まれたりしないよう安全に保管します。遠いところにいたり、時間がなかったりする人同士がお金とモノをかんたんに交換できるしくみをつくっています。また、お金が余っている人とたりない人のあいだに入って、貸し借りができるようにし、借りた人がきちんと返すお手伝いをします。お金をふやすお手伝いをすることもあります。このように、わたしたちの大切なお金をあつかう仕事を任せられるのは、銀行や銀行員が信頼できるお金のエキスパートだからこそです。

この本では、そういった銀行のしくみをお金のしくみとともにわかりやすく説明しています。みなさんもお金の管理人になったつもりで、その裏側をのぞいてみてください。きっと、新たな発見があることでしょう。

戸谷 圭子

もくじ よくわかる銀行

はじめに 銀行は大切なお金の管理人
この本の使い方

第1章 銀行ってどんなところ?
何があるかな? 見つけよう!町のいろいろな銀行
ちがいは何? 銀行の種類と役割
どんな仕事をしているの? 銀行の大切な「4つの仕事」
貯金箱とどうちがう? ①お金を預かる~預金
遠いところでの支払いも? ②お金を移動させる~決済
ローンって何だろう? ③お金を貸す~融資
保険もあつかっているの? ④そなえる、ふやす~「保険」、「投資」
どんな関係が成り立っているの? 会社と銀行とのかかわり
ほかの銀行とどうちがう? 日本銀行の役割
いつ、できたの? 銀行の始まりと発展

銀行法
たいへん! お札がやぶれた!
気をつけたい! 多重債務って何?
近代的な銀行の始まりはイギリス
「振り込め詐欺」に注意しよう!

第2章 銀行で働く人びと
どこで、どんな人が働いているかな? これが銀行だ!
銀行で最初に応対してくれる人は? ロビーの人たちの仕事
どんなことをしているの? 営業係の仕事
人と人とのつながりを大切にする! 支店長の仕事
密着取材! 銀行員の1日
どんなしくみで動いているの? ATMのひみつ
銀行の金庫のここがすごい! 厳重に守る金庫のしくみ
こんなときは、どうする? もし銀行強盗におそわれたら?
銀行の現金にはどうやって集めるの? 警備会社が活躍!

なぜ銀行は午後3時に閉まるの?
指でわかる!? 生体認証って何
将来、銀行員になるには?

第3章 世の中と銀行とのかかわり
どこから来て、どこへ行くの? 世の中のお金の流れ
好景気・不景気って何? 景気のしくみ
銀行は景気と関係あるの? 銀行の好景気・不景気
国は経済とどうかかわっているの? 経済を安定させる政策
時代とともに、何が変わったの? 銀行の新しいかたち
海外ではどんなことをしているの? 銀行と世界の経済

バブル経済って何?
クラウドファンディングって何?
円高・円安って何?

さくいん

この本の使い方

本書では、銀行の基本的なしくみを、わかりやすく紹介しています。少しむずかしい内容もありますが、知っておいたほうがよいと思われる大切なことがらをのせていますので、銀行についてくわしく調べることができます。

第1章 銀行ってどんなところ?
みなさんの身近にある銀行をはじめ、いろいろな金融機関のしくみについて解説しています。

第2章 銀行で働く人びと
銀行では、どのような人びとが働いているのでしょうか? 銀行員の仕事の内容のほか、ATMや金庫など、さまざまな設備について紹介します。

第3章 世の中と銀行とのかかわり
銀行と社会の結びつきについて解説します。世の中で金融機関がどのような役割をはたしているのかを見てみましょう。

こうやって調べよう!
●もくじを使おう
知りたいことや興味があることを、もくじから探してみましょう。
●さくいんを使おう
知りたいことや調べたいことがあるときは、さくいんを見れば、それが何ページにのっているかがわかります。

図解入門業界研究 最新銀行業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第5版]

銀行業界の動向を知る

銀行業界の仕組みや銀行業界の最新の動向、銀行業界に関連する法律知識などについて図解をしながら解説をしています。現場の取材で得た銀行員のコメントも掲載されており、現在の銀行業界を把握するのに役立ちます。

はじめに

銀行業界は、一九九〇年代末の不良債権処理の時代を経て、二○○八年のリーマン・ショックという世界的な金融危機を乗り越えてきました。おおむね経営の健全性を維持しており、有事から平時の時代に入っているといえるでしょう。不良債権処理にメドを付けました。金融機関の破たん懸念も小さくなりました。しかし、経済は緩やかに成長しているという実感はあまりありません。ゼロ金利どころかマイナス金利に突入しているのは、景気が低迷して企業の設備投資意欲が減退しているからです。

少子高齢化が進み、銀行を利用する人は、年を追うごとに減っています。銀行は利益を確保するのに汲々とし、生き残りの競争が厳しさを増しています。メガバンクの再編は一応終わりましたが、地銀の再編は熾烈を極めています。同一県内の地銀同士の合併は、公正取引委員会の判断待ちになっていますが、金融庁は取引先の移管をしてでも実現させようと躍起になっています。

金融庁も自己変革に取り組んでいます。来年にも組織改革を行う予定で、担保第一主義の「日本型金融」を排除して、銀行が独自の目利き力を養って地域経済が活性化するような融資に転じることを願い、これまで銀行の貸付スタンスを拘束してきた金融検査マニュアルを廃止するなど大胆な行政転換を図ろうとしています。

金融とITを融合した新しい金融サービスである「フィンテック」の動きが急になっています。インターネット社会がますます進化し、スマートフォンが銀行の代わりを果たすようになってきました。フィンテックに乗り遅れることは、業界で取り残されるリスクをはらんでいます。銀行業界は平時に戻りましたが、サバイバル競争は一段と激しさを増しています。それだけに、銀行業界における課題は山積しており、今後も目を離せません。

本書は、現場の取材を通して得た銀行マンのコメントなども盛り込んだ異色の金融入門書で、二〇一四年発行の改訂版です。メガバンクグループ、信託銀行、地方銀行、第二地方銀行、信用金庫各業態の置かれた現状を豊富な資料とともに紹介しています。銀行業界を的確に把握するための副読本にしていただければ幸いです。

二〇一七年一一月
平木 恭一

目次

はじめに

第1章 銀行業界の現状
1-1 ゼロ金利時代の銀行業界
1-2 先を見据えた未来投資戦略二○一七
1-3 次世代の金融を担うフィンテック
1-4 投信、保険で儲ける手数料ビジネス
1-5 銀行カードローンで議論
1-6 巧妙化、悪質化する金融犯罪
1-7 金融庁が組織再編
1-8 「銀証信」三位一体経営目指すメガバンク
1-9 二〇二〇年五輪に向けての金融国策
1-10 問われる信託の存在意義
1-11 吹き荒れる県内再編(地方銀行)
1-12 大手の再編で業界縮小へ(第二地銀)
1-13 中小金融機関最後の砦(信用金庫)
1-14 上場で真価問われる日本郵政グループ
1-15 「新たな形態の銀行」は住宅ローンが好調
1-16 装置産業の宿命…銀行システム
1-17 地域金融機関で主流のシステム共同化

第2章 銀行業界の仕組みと仕事
2-1 ヒエラルキーに基づいた日本の金融制度
2-2 お金を融通する担い手(銀行の仕事)
2-3 銀行の三大業務(預金、融資、為替)
2-4 フィービジネスは第四の業務
2-5 それでも融資は銀行の重責
2-6 ホールセールとリテール
2-7 銀行決算の読み方
2-8 銀行支店の代替基地コンビニ
2-9 終わらない再編統合
2-10 銀行の障がい者対策
2-11 銀行で認知症サポーター増える
2-12 「コンプライアンス」の鐘が鳴る
2-13 反社排除でデータベース活用
コラム 銀行と反社会的勢力

第3章 銀行業界で必要な法律知識
3-1 金融環境の変化に即応(銀行法)
3-2 財管業務を大幅緩和(信託業法)
3-3 有事に備える保険料(預金保険法)
3-4 金融不安と震災復興で改正(金融機能強化法)
3-5 消費者をリスク商品から守る(金融商品販売法)
3-6 「未完の大法」違反やまず(金融商品取引法)
3-7 ネットワークの陥穽(振り込め詐欺救済法)
3-8 カード被害は銀行が弁償(預金者保護法)
3-9 疑わしき取引(犯罪収益移転防止法)
3-10 プライバシー保護の厳格化(個人情報保護法)
3-11 銀行は適用対象外(貸金業法)
3-12 割販業登録を回避した銀行も(割賦販売法)
コラム 法改正で増える個人情報のビジネス利用

第4章 銀行業界の問題点
4-1 大手銀行グループが目指す金融サービス
4-2 メコンデルタへの進出(メガバンクグループ)
4-3 銀行、信託の法人融資を統合(三菱UFJFG①)
4-4 異変! 頭取交代と行名変更(三菱UFJFG②)
4-5 仮想通貨発行に乗り出す(三菱UFJFG③)
4-6 発足一五周年を迎えた「ワン みずほ」(みずほFG①)
4-7 二○一八年秋に新システム稼働へ(みずほFG②)
4-8 住友、グループを制圧(三井住友FG①)
4-9 どうする「銀証信」戦略(三井住友FG②)
4-10 信託業界トップに陰り? (三井住友THD)
4-11 「鼎立」鮮明で覇権争い激化 地銀再編を歩く①(九州地区)
4-12 関西再編の主役は三井住友FG 地銀再編を歩く②(関西・中四国地区)
4-13 カギを握るMUFGの動向 地銀再編を歩く③(東海・北陸地区)
4-14 銀行過剰は解消するか 地銀再編を歩く④(北海道・東北地区)
4-15 規模が物言う再編の時代 地銀再編を歩く⑤(関東甲信越地区)
4-16 信金にも再編の波
4-17 異業種参入再浮上の「新銀行」
コラム 地銀再編夜話

第5章 銀行業界の最新動向
5-1 銀行支店の営業時間が自由化
5-2 キャッシュアウトが解禁
5-3 加速する銀行のオムニチャネル化
5-4 流通二強が頼る金融事業
5-5 ローソンも銀行業進出
5-6 見直し始まる相談役・顧問制度
5-7 信託銀行の不透明な議決権行使
5-8 地銀で活発な健康融資
5-9 医療ツーリズムと地銀
5-10 地銀が地方創生で不動産証券化
5-11 高齢化対応の銀行
5-12 「旧姓口座」開設に柔軟対応
5-13 銀行定年七〇歳時代
5-14 保険販売に手数料開示の圧力
5-15 金融庁が進めるベンチマーク型金融
5-16 三度目の正直か 東京国際金融センター
5-17 広がるデビット型スマホ決済
コラム シティバンクの教訓

第6章 銀行業界の将来動向
6-1 銀証信は誰のためか
6-2 信託の再編はあるか
6-3 地銀再編は地方創生に必要か
6-4 クラウドファンディングは育つか
6-5 銀行支店がなくなる
6-6 ブロックチェーンで銀行は変わるか
コラム 先行者利益を得たいメガバンク

DATA 資料編
預金量ベスト100
関連団体、金融機関連絡先一覧
索引

手にとるように銀行がわかる本

銀行業界について学ぶ

本書は、銀行の基本的な仕組みや役割、銀行の組織、銀行員の仕事内容、銀行の業務など、銀行に関するテーマを幅広く解説しています。銀行に勤めている方、金融機関への就職を希望する方が銀行業界を知るために役に立ちます。

岩崎博充 (著), 株式会社 地域金融研究所 (監修)
かんき出版

はじめに

ここ数年、世界的に「銀行」の動きが注目されています。

08年後半に起きた米国発の世界金融危機では、多額の証券化商品を購入してきた米国や欧州の銀行が過大な不良債権を抱えてしまっていたことが明らかになりました。米国では、日本の証券会社に当たる投資銀行の経営が困難となり、サブプライムローン(信用力の低い人向けの住宅ローン)の証券化で業績を伸ばしていたリーマン・ブラザーズが倒産したほか、大手投資銀行は軒並み、米国政府から資金援助を受けることになりました。

この金融危機で、国際的に景気が急速に悪化しました。景気のテコ入れを図るため、各国は大規模な財政支出を行いましたが、それ以前に財政状態が悪かったギリシャやアイルランド、ポルトガルなどが発行している国債の信頼が揺らぎ、各国の共通通貨であるユーロ相場が下落するなど、金融・為替市場は大きく混乱しました。今回の金融危機によって、改めて、「銀行の本当の役割とは何か」「どのようなあり方がふさわしいのか」が問い直されることになりました。それは比較的、金融危機の傷が浅かった日本の銀行も例外ではありません。

日本の銀行は、90年代後半に起きた金融システム危機を契機に、大きく再編成されました。それまで10行以上あった都市銀行が3つのメガバンクに集約され、これにともなって、メガグループの一員に再編された信託銀行や証券会社もたくさんあります。これと併行して、金融の自由化が急速に進み、銀行が扱う金融商品は多様化しました。そして、長期金融、短期金融、証券、生損保といった業態を分けていた規制の壁は、しだいに取り払われていきました。さらに、店舗をもたないインターネット銀行が勢力を伸ばし、電子マネーやクレジットカードなどで決済できる範囲が広がり、日常的に現金を使う機会は確実に減っています。銀行を取り巻く環境は、大きく変化したのです。

このような激動の時代だからこそ、お金の流れの中心に位置する銀行について、改めてよく知っておく必要があります。銀行が常に経済社会に「お金」を送り続けることで、個人や企業は滞りなく経済活動を営むことができているのです。

本書は、銀行と金融の基本的なしくみと役割・機能から、扱う商品・サービス、組織と銀行員の仕事内容、さらには金融行政のしくみと現状まで、銀行にまつわるテーマを幅広く取り上げ、できるだけわかりやすく解説しました。本書が銀行と金融のしくみを理解する上での一助となれば幸いです。

2011年1月
株式会社 地域金融研究所

岩崎博充 (著), 株式会社 地域金融研究所 (監修)
かんき出版

目次

はじめに

PART1 ニュースからみえる銀行の今の姿
1 経済危機が起こるとなぜ銀行が大きな打撃を受ける?
●不況になると不良債権が増加する

2 米国の銀行は金融危機の後どうなっている?
●サブプライムローンが金融危機につながった
●米国の銀行の自由な取引を厳しく制限

3 景気が悪くなるとなぜ銀行の貸し渋りが話題になる?
●不良債権の処理を迫られる
●自己資本比率が減ってしまう
●今は企業の資金ニーズが少ない

4 なぜ銀行はたびたび増資をするのだろう
●企業の増資とは目的が違う

5 銀行はなぜ国債を買い続けている?
●銀行が国債を買い支えている
●なぜ低金利の国債を買うのか
●銀行が国債に投資するもう1つの理由

PART2 銀行は経済を動かす中心的な存在
1 銀行は経済をどう動かしている?
●銀行は金融システムの中心を担っている
●国民生活を金融面から支えている

2 銀行は経済活動を円滑にする
●銀行には3つの機能がある

3 銀行は他の金融機関とどう違う?
●銀行として成立する条件
●欧米と日本では銀行の定義が違う
●信用金庫、信用組合も基本的には同じ

4 銀行と監督官庁・金融庁との関係は?
●銀行のあらゆる動きをチェック
●旧大蔵省から分離独立してできた

5 中央銀行とは何だろう
●中央銀行は国の経済の命運を握る
●日銀の資本金は国が過半数を保有

6 日銀の金融政策は何をしている?
●金融政策における3つの活動

7 日銀は金利をどう動かす?
●銀行の預金・貸出金利を変動させる

8 銀行の金利はどう決まる?
●銀行金利が決まるメカニズム

9 景気は日銀が調整している
●景気が過熱してきたら金利を引き上げる
●景気が悪化してきたら金利を引き下げる

PART3 銀行の種類と役割をみてみよう
1 銀行にはどんな種類がある?
●公的機関と民間機関に大別される
●普通銀行は短期貸出の機関
●新しい銀行が登場してきた

2 3大メガバンクの成り立ちは?
●都市銀行は5行ある
●3大メガバンクは何回もの合併で誕生
●りそな銀行はメガバンク?
●3大メガバンク合併の道のり
●ゆうちょ銀行が新たに参入した

3 メガバンクがコングロマリット化している
●金融持株会社の傘下に事業会社を置く

4 地方銀行と第二地方銀行はどう違う?
●地方銀行と第二地方銀行がある
●地方銀行は国立銀行が起源
●第二地方銀行は中小企業に特化
●地銀、第二地銀にも再編が進行中

5 信託銀行は普通銀行とどう違う?
●顧客から財産を預かって管理・運用する
●信託業法改正の衝撃
●業界再編が進んだ
●メガバンク誕生を受けて再編が加速

6 信用金庫と信用組合はどう違う?
●会員の出資で運営されている
●金融審議会で見直しの審議が進む

7 ゆうちょ銀行とはどんな銀行だろう
●総資産196兆円の巨大銀行

8 政府系金融機関とは何だろう
●すべてが大きく統廃合された

9 インターネット銀行とは?
●パソコンで銀行サービスが受けられる
●従来の銀行もサービスを開始
●モバイルバンキングは携帯電話を利用する

10 ノンバンクとは何を指す?
●多種多様な業態がある
●貸出の上限金利の引き下げで苦境に

11 在日外国銀行とはどんな銀行?
●日本に支店や事務所をもっている銀行
●富裕層向けと企業向けのビジネス
●シティグループは日本法人を設立した

PART4 銀行の3大業務と儲けのしくみ
1 銀行の3大業務とは何だろう
●金利は各銀行が独自に決める

2 銀行預金はどう分類される?
●流動性預金と定期性預金

3 銀行貸出にはどんな種類がある?
●貸出業務の中で最も多いのは証書貸付

4 銀行の為替業務とは?
●現金移動に為替業務は不可欠
●様々な内国為替業務
●外国為替業務の特徴
●取扱量の増加で信用力アップ

5 銀行はどのようにして儲けているのだろう
●預金金利と貸出金利の差が儲けになる
●バブル崩壊で貸出を大きく伸ばした
●バブル崩壊で企業融資が縮小した

6 銀行のお金の流れはどうなっている?
●預かった資金と貸出した資金の調整

7 銀行窓販の手数料収入とは?
●投資信託、保険商品販売も解禁
●投資信託の手数料は2種類ある
●生命保険、損害保険の販売手数料は?

PART5 銀行の企業向けビジネス
1 銀行と企業はどのように付き合っている?
●企業は設備投資資金や運転資金が必要
●銀行と企業の関係が変化

2 間接金融から直接金融への流れとは?
●資金調達には間接金融と直接金融がある
●直接金融のメリット

3 企業と銀行の関係が変化した
●大企業の銀行離れが目立つ
●メガバンクはビジネスローンに力を入れる
●中小金融機関との競争が激化してきた

4 ホールセールとリテールはどう違う?
●ホールセールは大口、リテールは小口
●リテールが無視できない存在になった

5 リレーションシップバンキングとは?
●地域密着で長期的な信頼関係を築く
●中小金融機関向けの再生プログラム

6 投資銀行ビジネスとは何だろう
●貸出の利息収入に頼らない新しいビジネス
●投資銀行と商業銀行の違い
●銀行と証券会社に境界がなくなった
●メガバンクの投資銀行サービスの中核は?

7 銀行の証券化ビジネスはどうなっている?
●資産を担保に有価証券を発行して販売する

8 大企業の銀行ビジネス進出状況は?
●01年以降、異業種参入へ

PART6 銀行の個人向けサービス
1 家計と銀行の関係はどうなっている?
●家計金融資産残高は1445兆円
●日本の家計はなかなか投資に向かわない

2 銀行の個人向けサービスをみてみよう
●預かる、貸出す、為替の3つのサービス
●キャッシュレス時代の銀行業務

3 住宅ローンの動きはどうなっている?
●住宅ローン利用者が増えている
●リコースローンが主流の日本

4 住宅ローン金利にはどんな種類がある?
●民間金融機関の商品とフラット
●金利の大幅な変動は家計に打撃
●金利設定は銀行の判断

5 目的ローンとフリーローンはどう違う?
●多彩なローン商品

6 銀行のクレジットカード業への取り組みは?
●市場規模が拡大している
●メガバンクの傘下に入る大手クレジット会社

7 銀行が扱う個人向け金融商品が拡大した
●投資信託と保険商品は全面解禁
●国債も証券会社並みに販売

8 プライベートバンキングとはどんなビジネス?
●スイスタイプと米国タイプがある

9コンビニATMのしくみとは?
●24時間365日稼働のATM
●独自の進化を遂げるコンビニATM

PART7 銀行の組織と業務はどうなっている?
1 銀行はどんな部門から構成されている?
●頭取を頂点に組織化されている
●中枢は時代とともに変化する

2 頭取はどんな仕事をしている?
●頭取の社外業務
●頭取の社内業務

3 審査部の仕事はどんな内容だろう
●貸出が適切かどうかを審査する

4 貸出審査のポイントは?
●ヒト、モノ、カネでみる
●中小企業は経営者の人柄をみる

5 支店の法人融資の詳しいプロセスをみてみよう
●融資できるかどうかを審査する
●融資と審査は別の部署で担当
●各銀行が独自に行う「信用格付け」

6 最前線で顧客ニーズをつかむ営業部門
●融資案件は稟議書を作成して審査に回す
●営業部員の営業日誌はとても重要

7 商品開発部はどんな仕事をしている?
●ゼロ金利時代は商品開発力がものをいう

8 国際部門はどんな業務を担う?
●中小の銀行にも国際化の波
●投資銀行部門と連携する
●国内部門に匹敵する組織構成に
●邦銀の海外進出が加速している

9 投資銀行部門とは何だろう
●2つの業務内容

10 ディーリング部門はどんな仕事をしている?
●ディーリング部門とブローキング部門
●ディーラーの能力に左右される成果

PART8 支店の組織と業務をみてみよう
1 銀行の支店とは何だろう
●経営方針によって支店戦略は異なる
●預金吸収型支店と貸出運用型支店
●大手銀行のフルバンキング型支店
●機能特化型店舗が増えている

2 支店の業務にはどんなものがある?
●4つの業務内容

3 支店の組織構成をみてみよう
●支店長が最高指揮官
●支店内の各課の役割
●店外活動中心の渉外(取引先)課

4 支店長の仕事はどうなっている?
●強化されるリスク管理業務

5 支店の中はどうなっている?
●標準的な店舗はなく多彩な形態

6 支店から銀行員の人生がスタートする
●転勤ありの総合職と転勤なしの一般職
●資格試験と人物評価で出世する
●支店長になれば出世コース?
●取締役になれるのはごくわずか

7 銀行員が取得する資格には何がある?
●入行後に取り組む銀行業務検定
●有価証券売買業務に必要な証券外務員
●あると便利な中小企業診断士、宅建主任者

PART9 銀行業界はこれからどうなっていく?
1 銀行に求められるコンプライアンスとは何だろう
●一般企業より高いレベルを要求される

2 銀行が守るべき金融商品取引法とは?
●管轄を金融庁に絞り込んだ法律
●規制のポイントと対策
●金融機関の内部統制を強化した
●もともとは米国でつくられた規制

3 銀行には国際的な自己資本比率規制がある
●自己資本比率8%以上を求められる
●多様化、高度化する銀行リスクに対応する

4 銀行の自己資本比率規制は今後どうなっていく?
●自己資本比率規制がさらに厳格化される

5 金融庁は銀行をどのように検査しているのだろう
●大蔵省の検査はベールに包まれていた
●検査の手引書、金融検査マニュアル
●リスク管理は9つに分類される
●4段階の銀行評価制度を導入した
●金融円滑化法で金融検査マニュアルが改訂

6 銀行は厳しく情報を管理している
●4つの情報管理体制

7 銀行の預金者保護対策はどうなっている?
●預金保険制度による保護
●ICチップや生体認証の新技術
●振り込め詐欺にも対応

8 銀行は電子商取引にどう取り組んでいる?
●電子商取引市場が急成長している
●銀行も決済手段を通じて市場に参入

9 電子マネー時代の銀行戦略とは?
●急速に進化する電子マネー業界
●プリペイドとポストペイの違い

10 クレジットカード業界の再編はどう進む?
●ランキングが目まぐるしく変わっている

○コラム1 世界の銀行の歴史はどうなっている?
○コラム2 日本の銀行の歴史をみてみる
索引

カバーデザイン/重原隆
カバー・本文イラスト/洪知希
図版作成・DTP/株式会社 度

岩崎博充 (著), 株式会社 地域金融研究所 (監修)
かんき出版

はじめての銀行業務

銀行業務の不安を解消

銀行に限らず社会人として働き始める際は不安なことだらけです。本書は、これから銀行で働くという方に向けて、社会人の基本、銀行の仕事の基本から実践に至るまで、解説しています。銀行で働き始める際の不安を少しでも解消することができます。

細田 恵子 (著)
ビジネス教育出版社

はじめに

「銀行で働く!」
いよいよ社会人となり、新しい一歩を踏み出すときは、ワクワクしてとても楽しみなものです。
「だけど、不安もある……」
楽しみばかりでなく、仕事をうまくやっていけるか、職場に馴染めるかなどを心配する人もいるでしょう。未知の世界に飛び込んでいくときに不安を感じるは、当然のことです。そこで、本書では、銀行で働く前に、「社会人として求められる仕事の基本は何なのか?」「銀行とはどのようなところなのか?」「どのような業務を扱っているのか?」などを、なるべくわかりやすく学んでいきたいと思います。

社会人として成長していくために大切な入社後数カ月間に、よりよいスタートが切れるように、基本を押さえていきましょう!

細田恵子

CONTENTS

第1章 | 社会人になる
1 仕事の意義

2 仕事の基本
❶信用と信頼
❷時間管理
❸指示と報告
❹PDCAサイクル
❺チームワークとは

3 コミュニケーションのポイント
❶積極的にコミュニケーションを
❷けじめをつけて
❸元気な挨拶をし

4 情報の収集と活用

5 新聞の金融・経済欄の読み方
❶日経新聞の紙面構成
❷経済データの読み方の基本
❸主要指標を見るポイント
❹金融・経済のメカニズムを知る
■理解度チェック!

第2章 | 銀行の仕事:基本編
1 銀行の存在価値

2 「銀行の機能」って?
❶金融仲介機能
❷資金決済機能
❸信用創造機能

3 法律やルールを守って仕事をする
❶金融商品の販売や勧誘にかかわる法律
❷お客さまを守る制度や法律
❸個人情報の保護
❹ディスクロージャー誌などの説明資料
❺印鑑照合
❻取引時確認
❼事務5原則・事務の5基本・融資5原則
❽ソーシャルメディアの使い方

4 銀行にいらっしゃるお客さまは?
❶個人のお客さま
❷法人のお客さま
❸法人格のない団体のお客さま

5お客さまからの苦情・クレームとCS
❶お客さまからの苦情・クレーム
❷CS(顧客満足)
■理解度チェック!

第3章 | お客さまから求められるマナー
1 「感じいい」って?
❶評価の関所
❷身だしなみ
❸挨拶と表情

2 上手な会話って?
❶基本的な言葉づかい
❷共感する言葉
❸お客さまの立場に立った話し方

3 電話はどうするの?
❶電話の受け方(基本的な取次ぎ電話)
❷照会電話への対応
■理解度チェック!

第4章 | 銀行の仕事:実践編
1 店頭に並んでいるいろんな機械を知ろう!
❶銀行にはどんなものが置いてある?
❷店舗の外にも銀行が?

2 金融商品ってこんなにたくさんあるの!?
❶つかう
❷ためる
❸ふやす
❹かりる
❺そなえる
❻べんり

3「手形・小切手」って?
❶手形・小切手の基礎知識
❷統一手形・小切手用紙と要件

4 振込、税金、届出等の受付
❶内国為替
❷付随業務その他
❸諸届の受付

5 各担当者の役割と求められること
❶テラーとロビー担当者の役割と求められること
❷内部事務担当者の役割と求められること
❸渉外担当者の役割と求められること
❹融資担当者の役割と求められること
❺お客さまのために
■理解度チェック!

付録 知っておきたい銀行員の基本の「き」
1 きれいな文字は正しいペンの持ち方から
2 お客さまの信頼は正確な文字から−正しい数字の書き方
3 電卓を使いこなそう!

■理解度チェック!解答

●Column
暴力団排除条項
顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)
利益相反管理
金融ADRと相談・苦情処理態勢の整備
「iDeCo」と「つみたてNISA」
高齢顧客への勧誘・販売ルールを理解する
障害者等のマル優・特別マル優
電子記録債権法とでんさいネット
預金口座へのマイナンバー付番

本文イラスト・皆川幸輝/表紙デザイン・(株)ヴァイス

細田 恵子 (著)
ビジネス教育出版社

3日でわかる<銀行>業界 2019年度版 (日経就職シリーズ)

銀行業会研究を始める

本書は、銀行業会研究の入門書です。シンプルな3章構成となっており、専門的すぎる情報や個別の企業については詳しく紹介されていないため、銀行の業界研究を始めようとする際の足がかりとなり、本書から業界研究を深めていくことができます。

これから就職活動を始めようという人に読んでほしい
3日でわかる 銀行業界の使い方

本書は、金融業界、なかでも銀行に興味を持つ人に向けた「銀行業界研究」の入門書である。今の時代、インターネットでさまざまな情報を得られるが、情報が多すぎるため混乱することもある。そこで本書は銀行業界について最低限知っておきたい情報を、シンプルに3章構成でまとめた。1日1章ずつ読めば、たった3日で銀行業界についての一定の知識が身に付く。その気になれば数時間で一気に読み切ることも可能だ。

なお、本書では専門的すぎる情報や個別の企業については詳しく紹介していない。本書を足がかりとして、自ら理解を深めてほしい。

本書の全体像

誌面の構成

CONTENTS

卷頭特集

業界トピックス
銀行の今後に影響を与える7つのトレンド
銀行の今と未来を知る!

業界地図
メガバンク・主な大手銀行
グループの規模と実力を知る!
日本の地域経済を支える主な地方銀行と第二地方銀行

Chapter1 業界を知る
歴史を知る
金融機関の種類を知る
銀行の種類を知る
お金の流れを知る
利益の生み出し方を知る
さまざまなチャネルを知る
個人との関わりを知る①
個人との関わりを知る②
企業との関わりを知る①
企業との関わりを知る②
グループ会社を知る
異業種からの参入を知る
日銀との関係を知る
監督官庁と関係事業者を知る
金利の基本を知る

Chapter2 仕事を知る
銀行のサービスを知る
銀行の組織を知る
支店の役職を知る
支店の作りを知る
さまざまな支店のタイプを知る
支店業務① 窓口係を知る
支店業務② 営業(渉外)係を知る
支店業務③ 融資係を知る
本部業務④ 企画部門を知る
本部業務⑤ 市場部門を知る
本部業務⑥ 国際部門を知る
本部業務⑦ システム部門を知る
本部業務⑧ 事務部門を知る
本部業務⑨ リスク管理部門を知る
本部業務⑩ 審査部門を知る

Chapter3 働き方を知る
支店行員の1日を知る① 営業(渉外)係
支店行員の1日を知る② 融資係
支店行員の1日を知る③ 支店長
本部行員の1日を知る① 市場部門
本部行員の1日を知る② 企画部門
本部行員の1日を知る③ 審査部門
銀行員の給与を知る
異動と転勤を知る
女性の働き方を知る
自分のキャリアを考える
人材育成を知る
ワーク・ライフ・バランスを知る
求められる人物像を知る

巻末特集
就活虎の巻
2019年度の採用試験に向けて
採用試験の内容と対策

図解即戦力 銀行業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書

銀行業界について広く学ぶ

本書は、銀行業界の現状や収益構造、業務内容、融資の仕組み、銀行の将来像など、銀行業界について細かく分かれた幅広いテーマごとに解説しています。銀行業会への就職、転職を考えている方はもちろん、ビジネスにおいて銀行に興味がある方が銀行業界について学ぶ際に役に立ちます。

長塚 孝子 (監修)
出版社 : 技術評論社 (2020/5/7) 、出典:出版社HP

はじめに

皆さんは毎日の生活のなかで、銀行と何らかの関わりをもっています。給料の受け取りや、キュッシュカードでお金を引き出したり、振込をしたりなど。わざわざ意識しなくても何気なく利用している、つまり、日常生活において、なくてはならない存在が銀行ではないでしょうか。

その皆さんが利用している銀行の提供している商品やサービスは、実際のところ何をやっているのか、さらに、そのしくみまでとなるとよくわからないことが多くあると思います。

銀行は世間一般に「お店が3時に閉まってラクでいいね」といわれていました。しかし、現実は3時にお店が閉まってからの仕事のほうが大変です。現在は、閉まる時間も銀行により違いが出ており、以前とは少し変化がみられます。また、日本で最初の銀行が創立されてから約150年経過し、社会・環境、経済や金融市場の変化など、銀行を取り巻く構造は大きく急速に変化しています。

そこで本書では、変わりつつある銀行の今の役割や機能、提供する商品やサービスのしくみ、そしてその未来像について、図表を入れて、わかりやすく解説しました。

この本を読んでくださった皆さんが、銀行をより上手に利用していただく教科書として、活用し役立てていただければ嬉しく思います。

2020年4月
長塚 孝子

長塚 孝子 (監修)
出版社 : 技術評論社 (2020/5/7) 、出典:出版社HP

CONTENTS

はじめに

Chapter1 変わりつつある銀行の“いま”
01 銀行の現状はどうなっているのか?
銀行を取り巻く厳しい経営環境

02 銀行を数字から読み解く
銀行を知るための指標

03 新しい銀行形態の誕生と躍進
コンビニ銀行の誕生秘話

04 キャッシュレスの推進は銀行に悪影響を及ぼすのか?
キャッシュレス化時代の到来

05 最新サービスで顧客を取り込む
進む顧客サービスの向上

06 国内依存からの脱却
国内銀行の積極的な海外展開

07 経営状態が悪化した地方銀行の新たな一手
FinTechに積極的な地方銀行
COLUMN1 手形と小切手はなくなる?

Chapter2 銀行の変遷と種類
01 銀行はお金を預けるだけの場所ではない
そもそも銀行とは?

02 銀行の歴史は想像より古い
銀行はどのように誕生した?

03 法律の遵守によって社会を守る
銀行に関わる法律と規制

04 銀行のみに許された仕事とは?
銀行の3大業務

05 銀行間の競走を加速させた発端
金融自由化により銀行はどのように変化した?

06 政府と銀行の密接な関係
“銀行の元締め”である金融庁との関わり

07 日本に1つしかない特別な銀行とは?
日本銀行は日本の「中央銀行」

08 元国営企業の収益の要
ゆうちょグループを支えるゆうちょ銀行

09 同じ銀行でも役割が異なる
大手銀行と地方銀行の違い

10 特定の地域に向けたサービスに特化
信用金庫・信用組合の違いと特性

11 銀行と信託銀行の違い
信託銀行の業務範囲

12 預金機能をもたない銀行
欧米で発展してきた投資銀行

13 法改正により生まれた新銀行誕生ブーム
2000年代から始まった異業種からの銀行参入

14 中国とアメリカの2強時代へ突入
銀行業界の世界地図

15 3大メガバンクが誕生したきっかけ
バブル崩壊と銀行の統合・合併の歴史

16 銀行を知るうえで欠かせない出来事
世界を激震させたブラック・マンデーとリーマン・ショック
COLUMN2 銀行に強盗が入ったらどうする?

Chapter3 銀行の収益構造
01 どのようにしてお金は銀行に流れるのか?
銀行に関わるお金の流れ

02 融資金利と預金金利の差が利益を生む
銀行の収益の柱となる融資からの金利差収入

03 安定的な収益構造を求める銀行業界
振込手数料による収益

04 海外との資金のやり取りでも大きな役割を担う
外国為替による収益

05 運用商品を提案してくる行員の意図
投資信託・保険販売による手数料収益

06 バブル崩壊後、生き残った銀行の現状
現在の銀行の財務体質はどうなっているのか?

07 撤退した海外業務に、再度進出した理由
国際業務からの収益

08 銀行の顔である支店は、お金がかかる?
支店運営に関するさまざまなコスト

09 財務データから導き出せること
3大メガバンクの最新収益
COLUMN3 銀行収益を支える富裕層

Chapter4 銀行で取り扱うさまざまな金融商品
01 同じ金融でも、まったく異なる業務体制
銀行と証券会社の違い

02 すべての人が利用したことがある銀行のサービス
円預金と預金を保護する制度のしくみ

03 円の定期預金にもさまざまな種類がある
円定期預金の種類と金利

04 24時間動き続ける為替相場
外国為替のしくみと外貨預金の制度

05 高い金利がつく人気商品
外貨定期預金のしくみと特徴

06 ハイリスク・ハイリターンの複雑な商品性
高度な金融商品デリバティブ取引のしくみ

07 企業がお金を調達する手段の1つ
社債取引のしくみと銀行の関わり方

08 プロがさまざまな商品に分散して投資してくれる
銀行で取り扱う投資信託の種類としくみ

09 金融自由化により、銀行窓口での販売が解禁
銀行で販売する保険商品の種類

10 近年、ニーズが増加中の金融商品
信託銀行特有の“信託商品”とは何か?

11 顧客の人生と長く寄り添うための基本
ライフプランニングを重視する営業体制へ
COLUMN4 毎月分配型投資信託の落とし穴

Chapter5 融資のしくみ
01 融資のなかのメイン業務
法人融資のしくみとプロセス

02 顧客に応じて融資方法を変える
さまざまな法人融資の種類と役割

03 保障をつけて企業の倒産によるリスクを軽減
信用保証協会の保証付き融資(マル保)

04 企業の信頼によって、金利や融資額は変化する
融資審査で重要視される法人の信用格付け

05 新しいテクノロジーで進化する融資業務
AI技術の活用による「融資審査の未来」

06 個人でも申し込める銀行融資
代表的な個人ローンの種類と役割

07 日本人以外のさまざまなニーズに対応する
増える外国人への融資と安全性の管理
COLUMN5 銀行員とインサイダー取引

Chapter6 銀行システムのしくみ
01 お金が振り込まれるしくみ
内国為替取引を担う全銀システム

02 日本は世界でも有数のATM普及国
ATMが24時間稼動するしくみ

03 常にセキュリティの向上が求められる
キャッシュカードのしくみとシステム

04 いつでも、どこでも銀行にアクセスできる
利用者増加中のインターネットバンキングのしくみ

05 お金の移動を支えるシステムの根幹
預金手続きを支える勘定系システム

06 膨大な顧客情報を管理し、分析する
MCIFを管理する情報系システム

07 銀行のセキュリティシステムは最強!?
銀行システムのセキュリティ管理

08 不正との新しい戦い方
AIを使った最新の不正防止策
COLUMN6 金庫の秘密を知りたい!

Chapter7 銀行員の人事制度
01 かんたんな資格から国家資格を取得する人も
銀行員に必要な資格と能力

02 大量採用がなくなりつつある!?
銀行の新卒採用人数の変化と動向

03 一番知りたい!もらえるお金の事情
気になる銀行業界の給与・収入差

04 銀行に入った後は、どういう道をたどる?
新卒行員のためのキャリアプラン

05 顧客を守るための、銀行のルール
人事異動が多いのも銀行員の特徴

06 優秀な人材を確保するための方針
充実した銀行員の福利厚生制度

07 長期雇用の概念がなくなりつつある
人材の流動性が高まりつつある銀行業界
COLUMN7 70歳定年時代へ突入!?

Chapter8 銀行員の役割と業務内容
01 銀行支店の裏側には何がある?
一般的な支店のつくり

02 速・丁寧・正確が合言葉
支店行員の役割①預金窓口と為替・外為窓口

03 顧客に最適な商品を提案する
支店行員の役割②資産運用担当

04 銀行の外で営業活動を行う
支店行員の役割③渉外担当

05 住宅ローンがメイン商品
支店行員の役割④個人融資担当

06 支店には、複数人の管理責任者がいる
支店行員の役割⑤管理責任者

07 すべての手続きに、細かいルールが存在する
マニュアル第一主義の銀行業界

08 大きな罰則を受ける可能性が高い
重視される反社会的勢力・マネーロンダリングへの対策

09 顧客情報保護のために、行員のカバンもチェックされる
個人情報の宝庫である銀行書類はどう扱われている?
COLUMN8 銀行の営業時問は誰が決めている?

Chapter9 銀行本部の仕事内容とその役割
01 本部には、さまざまな部署が存在する
銀行本部と支店の関係性

02 新規施策の立案や分析を担当
マーケティング部門の仕事

03 顧客の預金を運用し、実績を出す
市場部門の仕事

04 銀行の顔ともいえる花形部署の1つ
営業本部の仕事

05 さまざまなリスクを未然に防ぐ
コンプライアンス・リスク管理部門の仕事

06 企業融資を生み出す、法人への営業
法人部門の仕事

07 国境を越えて活躍する
グローバル部門の仕事

08 複雑な銀行のシステムを支える
システム管理部門の仕事

09 支店の事務負担を軽減してくれる
事務統括部門の仕事

10 高額な融資案件の可否を判断
審査部門の仕事

11 銀行全体のCS向上を目指す
お客様相談室の仕事
COLUMN9 行員の不正防止機能がある?

Chapter10 2030年の銀行
01 銀行の支店はなくなるのか?
軽量化・無人化する店舗の増加

02 銀行の代わりに金融サービスを提供する
必要なとき・必要な場所でいつでも相談できる場所の提供

03 銀行業界に革命が起きる!?
ブロックチェーンによって再編される銀行業務

04 コインの開発に取り組む理由
ビットコインなどの新たな投資方法との共存

05 テクノロジー×金融の開発競争
「FinTech」による新しい金融サービスの登場

06 初心者でもかんたんに運用できる世の中に
ディープラーニングを活用した新しい資産運用

07 乱立する電子マネーサービスの現状
電子マネーのさらなる拡大

08 新興国を中心に高まる、デジタル通貨への期待
中央銀行がデジタル通貨を発行?

09 顧客の利便性を向上させた最新金融ビジネス
はるかに先をいく海外の金融サービス
COLUMN10 未来の銀行員の姿とは?

おわりに
索引

長塚 孝子 (監修)
出版社 : 技術評論社 (2020/5/7) 、出典:出版社HP

銀行業界大研究 (業界大研究シリーズ)

銀行の業界研究を深める

銀行の最新情報、業界地図、業務内容など、幅広い側面から銀行業界を俯瞰しています。報道で使われる難解な専門用語の解説を挟んだり、業界構造の解説では監督官庁との関係の解説も加えるなど、わかりやすく解説しています。

はじめに

ほんの数年前までは、就職人気ランキングで常に上位を占めていた銀行が、上位から陥落しています。人気の理由はなんといってもその給与水準の高さでした。今もその状況に変化はありません。にもかかわらず、人気が急落しているのは、全国紙、中でも日本経済新聞が毎日のように、監督官庁である金融庁が、地方銀行にかけている再編圧力に関する記事を掲載しているためでしょう。

1980年代後半から1990年頃までのほんの2~3年でしたが、日本は空前のバブル景気に湧き、無節操な不動産担保融資が横行。平成の鬼平の異名をとった、日本銀行の三重野康総裁(当時)が、金利を引き上げてバブル潰しに打ってでたことを機にバブルは崩壊、銀行や証券、保険、ノンバンクから、一般事業会社に至るまで、天文学的な数字の不良債権、不良資産を抱えました。あまりにも急激な施策だったため、日本は十数年にわたって不況から脱することができなくなりました。後年、三重野総裁への評価が割れることとなったのはいうまでもありません。

90年代末期の金融危機は、旧大蔵省の「箸の上げ下げまで指導する」といわれた、護送船団行政が限界に達し、金融機関が抱えた巨額の不良債権を隠しきれなくなった結果起きたものです。旧大蔵省は間違いなく、銀行のフトコロ事情を逐一把握していたにもかかわらず、日本経済に与える影響を恐れるあまり、表沙汰にする決断ができないまま何年も抱え込み、問題を巨大化させるという罪を犯しました。

今、金融庁が地銀にプレッシャーをかけているのは、そのときの反省ゆえです。2006年頃までに銀行の不良債権の処理は一段落していましたが、長引く不況で銀行は体力の回復に時間を要しました。2012年頃からようやく景気が上向き、十分に体力を回復できた今のうちに、5年先、10年先も生き残れる将来像を描きなさい、描けないのなら描けるようにしなさい。これが金融庁のいっていることなのです。

銀行の人気が急落したのは、せっかく就職した銀行が、再編対象になってリストラされてはたまらないと考えたり、銀行はもはやオールドビジネスで衰退産業だと考える学生が増えたからではないでしょうか。もっとも、銀行は大昔から、高い採用基準を突破してきた同期同士を入行後も厳しい競争に晒し、選別し、各年代の人数をポストの数に合わせて調整してきました。つまり、再編があろうがなかろうが、銀行を就職先に選ぶということは、入行後も否応なく厳しい競争に晒されることを覚悟しなければならないのです。

こういうと、ドラマによく出てくる、出向先で邪魔者扱いされている負け組銀行員ばかりを想像するかもしれませんが、組織にとって必要な人材のスペックは、個別事情によって左右され、一様ではありません。銀行員は最も世の中でツブシが効きます。なぜか。一般事業会社では経営の中枢に近いところにいないと学ぶ機会を得ることすらできない、金融の実務を身につけているからです。天才的な技術者が世の中の役に立つ製品を作っても、経営に失敗すれば世の中に貢献することはできなくなります。経営の成功に金融実務に長けた人材は不可欠です。

どんな時代になっても金融機能と経営の基本的な構造は変わりません。昨今はフィンテックベンチャーがもてはやされていますが、新たな手段が登場しているにすぎません。将来、銀行は今の姿のままではなくなるかもしれませんが、金融機能が不要になることはありません。金融の仕組みを知るということは、世の中の仕組みを知るということとイコールだといっても過言ではありません。大きな組織に就職すれば一生安泰だった時代はとうの昔に終わり、実力に見合ったサラリーを求め、転職を繰り返すことへの社会的抵抗はほぼなくなっています。広く社会で通用する付加価値を身につける場という視点で企業を見た場合、銀行はかなり有益です。変革を迫られているだけに、若い行員に与えられるチャンスも拡大しています。

この本でそのことが皆さんにお伝えできれば幸いです。

2020年1月
伊藤 歩

目次

はじめに

Chapter1 銀行業界の仕事人
1 新ビジネスの協業企業発掘 株式会社三菱UFJ銀行 桂 寧志さん
2 経営者に寄り添う法人融資 株式会社横浜銀行厚木支店 黒川 翔さん
3 人生の決断を後押しするプロ集団 みずほ信託銀行株式会社 戸川恒平さん
4 回次世代ATMの開発業務 株式会社セブン銀行 柏熊俊克さん
5 愚直に融資で稼ぐリレバンのお手本 広島市信用組合 谷川弘起さん

Chapter2 銀行業界最新事情
1 増え続ける預金、低下する預貸率
2 低下する収益力
3 金融行政の最優先テーマは地銀再編
4 銀行法改正の衝撃

Chapter3 銀行業界地図
1 銀行とは
2 銀行を監督する官庁は
3 メガバンク
4 信託銀行
5 地銀・第二地銀
6 信金・信組
7 新たな形態の銀行
8 外国銀行の支店
9 ゆうちょ銀行

Chapter4 銀行の業務
1 組織図からわかる銀行の業務
2 貸借対照表からわかる銀行業務
3 損益計算書からわかる銀行業務

Chapter5 銀行業界の企業模様
1 三菱UFJフィナンシャル・グループ (MUFG)
2 三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)
3 みずほフィナンシャルグループ
4 りそなホールディングス
5 三井住友トラスト・ホールディングス
6 資産管理専業3大信託銀行
7 旧長信銀
8 新たな業態の銀行
9 コンコルディア・フィナンシャルグループ
10 めぶきフィナンシャルグループ
11 ふくおかフィナンシャルグループ
12 ほくほくフィナンシャルグループ
13 山口フィナンシャルグループ
14 地銀・第二地銀単独行
15 信用金庫
16 信用組合

Chapter6 銀行業界の就職と待遇
1 採用職種・人数
2 初任給と平均給与
3 勤務時間・休日・休暇制度・福利厚生
4 研修制度