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飲食店経営で失敗しないためには?どのように集客を伸ばす?
世の中に数多くある業種の中でも、飲食業はとくに開業を希望する人が多い業種です。その一方で、廃業率が高いという特徴もあります。ここでは、飲食店の経営で失敗しないためにはどうすればよいか、コロナ危機の中で飲食店をどう経営するかなど、飲食店の経営について学べる本をご紹介します。これから飲食店を経営したいと考えている方、現在飲食店の経営に携わっている方におすすめです。
はじめての人の飲食店開業塾
開業準備の不安が消える
はじめて飲食店を開業しようとしている方向けの入門書です。お店のコンセプト作りから、店舗選び、儲けの仕組みなど開業のためにするべき準備がよくわかります。本書の特徴として、楽しく読める、ポイントを絞っている、自分で出来るという3点が挙げられます。
はじめに
世の中には多くの業種がありますが、飲食業は開業を希望する人がとくに多い業種です。
私は、起業支援専門の行政書士として、会社設立のお手伝い、開業のための資金調達のお手伝いなど、多くの起業家の支援をさせていただいていますが、そのなかでも飲食店を開業したいという人は本当に多く、人気があります。
本書を手に取っていただいたみなさんも、これから飲食店を開業して自分のお店を持ちたいという夢を持っているのではないでしょうか。
飲食業は、毎年多くのお店が新規にオープンする開業率が高い反面、廃業率が高い業種でもあります。業種別の廃業率の統計では、常に上位となっているほどです。それだけ競争が激しく厳しいということです。
廃業率の高い原因として、未経験者による飲食店新規開業が多いことがあげられます。
日々、利用する機会が多く、身近な存在である飲食店は、多くの人が興味を持ち、また憧れの的となりやすいため、未経験者が参入しやすい業種なのです。
しかし、未経験での開業は、経験者に比べどうしてもリスクが高く、思ったとおりの店舗運営ができず、あえなく廃業に追い込まれているケースは本当に多いのです。私も苦戦している人を多く見てきました。
そこで、苦労して開店したお店がそのようなことにならないようにするために、開業準備の段階から必要な知識を得てもらおうと執筆したのが本書です。
本書では、はじめて飲食店を開業しようと考えている人のための入門書として、コンセプトづくりから飲食店の儲けのしくみ、店舗選びなどの開業準備から店づくり、開業資金の調達方法、事業計画書のつくり方、また2号店へ向けての準備までを開業準備から順を追って解説しています。
書店を見渡すと、飲食店をすでに経営している人向けの経営指南書は多くありますが、本書のように飲食店を開業しようとしている人向け、とくに「はじめて」の人向けの本はあまり多くありません。
本書は、はじめて飲食業について勉強する人でもスッキリ理解できるように、専門用語は極力使わずにわかりやすい言葉でイラストを交えながら「楽しく」「わかりやすく」をモットーに構成しました。
これから飲食店をはじめようと考えている人は、本書をはじめから順に読み進めていくことをおすすめします。
自分がお店を持つまでの流れが鮮明にイメージできるような構成となっているので、実際に開業準備をする際に大いに役立つことと思います。
そのため、本書の内容をひととおり理解できるようにしましょう。開業準備に入る前に本書の内容をよく読んで基礎知識を身につけ、スムーズな開店に向けてがんばってください。
また、読者限定の飲食店開業に役立つ資料ダウンロードサービスも用意していますので、有効に活用していただければ幸いです。
資料のダウンロードサービスを利用していただいた読者でメールセミナーの配信を希望していただいた人には、飲食店経営に役立つ情報を配信いたします。みなさんの成功の一助になるように本気でお届けしますのでご期待ください。
お店を無事オープンさせた後、みなさんはきっと充実した毎日を送ることができるでしょう。もちろん、よいことばかりではなく、試練がつきまとうこともあるでしょう。また、思うようにいかず、苦労の連続で嫌になることもあるでしょう。
しかし、その試練の一つひとつがみなさんを成長させ、さらにお店を発展させるための糧となることは間違いありません。
本書が、みなさんの夢である飲食店開業をするための一助となること、そしてみなさんとみなさんのお店がすばらしいスタートを切り、発展し続けることができることを、心より願っております。
2009年2月
著者
はじめての人の飲食店開業塾 目次
●はじめに
●巻末資料のダウンロード方法
●登場人物紹介
PART1 お店のコンセプトを考えよう
お店のコンセプト
どんなお店にするかを考えよう
◆何でも屋は失敗のもと
◆お店のコンセプトを決めるには
ターゲット層と利用動機
来てもらいたいお客さんをイメージしよう
◆お店のターゲット層を決めよう
◆お客さんの利用動機を考えよう
業種と業態
提供するものやサービス形態を決めよう
◆お店の業種と業態を考えよう
他店との差別化①
お店の位置づけを考えてみよう
◆お店のポジショニングを考えよう
◆お店をポジショニングしてみよう
他店との差別化②
お店の「棚卸し」をしてみよう
◆お店の強みや弱みを考えてみよう
コンセプトのまとめ
お店のコンセプトを決めよう
◆お店のコンセプトをまとめよう
◆6W2Hで整理してコンセプトを決めよう
●猫印カフェの例で見てみよう①
PART2 知っておきたい飲食店の儲けのしくみ
売上と利益
飲食店の儲けの基本を知ろう
◆お金の管理はしっかりしよう
◆飲食店の儲けの基本を知っておこう
◆売上ではなく利益を重視しよう
利益の種類
飲食店の利益のしくみを知ろう
◆3つの利益を見るのが大切
◆売上総利益を見てみよう
◆営業利益を見てみよう
◆経常利益を見てみよう
経費の種類
飲食店経営に必要な経費を知ろう
◆おもな経費は原材料費と人件費
◆おもな経費を計算してみよう
◆家賃の目安を知っておこう
◆諸経費にもしっかりと目を向けよう
◆経費は固定費と変動費に分けて考えよう
黒字と赤字
儲かるか損するかのラインを知っておこう
◆黒字か赤字かの境目はどこにあるのだろう
◆お店の運営に最低限必要な売上を把握しよう
◆儲けの境目を試算してみよう
◆利益の目標を決めよう
◆多くの利益を得るにはどうすればいいのだろう
利益の出し方
儲けを生み出すには
◆儲けを出すには入りを増やして出を減らす
◆入りを増やす方法を考えよう
◆出を減らす方法を考えよう
●猫印カフェの例で見てみよう②
PART3 飲食店開業の準備をしよう
開業準備の手順
飲食店をはじめる準備をしよう
◆開業準備で必要なこと
運営形態の選択
フランチャイズ店か独立店にするかを考えよう
◆フランチャイズ店と独立店ではどちらがよいか
◆フランチャイズ店のメリットを見てみよう
◆フランチャイズ店のデメリットも見ておこう
◆独立店のメリットを見てみよう
◆独立店のデメリットも見ておこう
店舗形態の選択
移動型か店舗型にするかを考えよう
◆移動型と店舗型ではどちらがよいのか
◆移動型のメリットを見てみよう
◆移動型のデメリットも見ておこう
◆店舗型のメリットを見てみよう
◆店舗型のデメリットも見ておこう
出店形態の選択
インショップか路面店にするかを考えよう
◆インショップと路面店はどちらがよいか
◆インショップのメリットとデメリットを比較しよう
◆路面店のメリットとデメリットを比較しよう
物件選択のチェック項目
出店場所を決めるポイントを知っておこう
◆出店場所は十分に検討してから決めよう
◆物件探しのポイントは4つある
商圏の選択
出店する立地を選ぼう
◆出店する商圏を決めよう
◆人通りの多い場所に出店しよう
◆わかりやすい場所に出店しよう
◆看板の設置のしかたを考えよう
建物の選択
出店する物件を選ぼう
◆建物の何階に出店するかを決めよう
◆3階以上はお店への入りやすさを確認しよう
◆広すぎる店舗は初心者はやめておこう
スケルトン物件と居抜き物件の選択
物件の状態で選ぼう
◆スケルトン物件と居抜き物件のどちらがよいか
◆スケルトン物件のメリットとデメリットを比較しよう
◆居抜き物件のメリットとデメリットを比較しよう
◆居抜き物件のチェックポイントを知っておこう
契約内容の確認契
契約内容で物件を選ぼう
◆契約書は十分に確認しよう
◆貸借費用はできるだけ安くおさえよう
◆コスト意識をしっかり持とう
●知っておきたい不動産用語
内装工事業者の選定と費用
お店の内装工事を依頼しよう
◆内装工事を依頼するときは十分に調べよう
◆内装にかける費用はバランスよくしよう
◆厨房は動線と機能性を重視しよう
◆客席スペースとトイレのレイアウトを考えよう
◆契約内容はしっかりチェックしよう
品ぞろえと値段の設定
メニューづくりはこだわって工夫しよう
◆メニューは店のコンセプトと合わせよう
◆メニューのアイテム数を決めよう
◆ネーミングにもこだわろう
◆値段は相場と売上計画から決めよう
スタッフの人数と人件費
スタッフの雇用を考えよう
◆スタッフはバランスよく配置しよう
◆人件費はお店の売上の30%以内におさえよう
●猫印カフェの例で見てみよう③
PART4 開業資金の調達を考えよう
自己資金と借入資金
資金調達を考えよう
◆まずは自己資金を用意しよう
◆開業資金の3分の1は自己資金を用意しよう
融資の基本とタイミング
融資について知っておこう
◆融資とはどんなものかを知っておこう
◆融資を受けやすいタイミングを知っておこう
◆開業者が利用すべき融資を知っておこう
融資方法①
日本政策金融公庫を活用しよう
◆日本政策金融公庫はどんなところか知っておこう
◆日本政策金融公庫で借りるメリットを見てみよう
融資方法②
都道府県などの制度融資を活用しよう
◆制度融資を利用しよう
◆制度融資のしくみを知っておこう
返済計画
お金を返す計画を立てよう
◆借入金は利益から返すことを知っておこう
◆減価償却費について少しだけ知っておこう
◆返済は利益を試算してから計画しよう
◆なるべく長期間で借りよう
金融機関の質問項目
融資申込み時のポイントをおさえておこう
◆融資申込みのためのポイントを知っておこう
●猫印カフェの例で見てみよう④
PART5 融資のための事業計画を立てよう
事業計画書
飲食店を開業するための計画書をつくろう
◆事業計画とはどんなものか知っておこう
◆計画は見直しながらつくろう
事業計画書の記載項目
事業計画書をつくってみよう
◆お店のコンセプトを再確認しよう
◆事業計画書に書く内容を知っておこう
◆どのように書くのか知っておこう
収支計画
お店を運営する計画をつくろう
◆収支計画とはどんなものか知っておこう
◆計画書に必要な項目を記入しよう
◆月間売上の数字を確認しておこう
◆1日当たりの集客数を把握しておこう
◆売上は細かいところから順に計画していこう
◆収支計画は3パターン用意しておこう
資金計画
資金を調達するための計画をつくろう
◆資金計画とはどんなものか知っておこう
◆計画書に必要な経費を確認してみよう
◆開店資金を把握しておこう
◆運転資金を把握しておこう
◆計画は見直しながら進めよう
●描印カフェの例で見てみよう⑤
PART6 2号店に向けた準備をしよう
2号店出店のタイミング
2号店に向けた準備を考えよう
◆出店のタイミングをつかもう
多店舗経営のポイント
複数店舗の運営方法をおさえておこう
◆単店舗経営と複数店舗経営の違いを知っておこう
◆多店舗展開でリスクを分散しよう
複数店舗のポジショニング
1号店と2号店の位置づけをしよう
◆2号店の出店計画をしっかり立てよう
◆1号店をあらためて評価してみよう
◆2号店の業種と業態をあらためて考えよう
多店舗展開の資金調達
2号店出店の資金を考えよう
◆十分な運転資金をとっておこう
◆融資を受けるために決算書の数字をよくしよう
◆1号店を黒字になるように運営しよう
個人事業と法人
多店舗展開するなら法人にしよう
◆個人事業と法人の違いを知っておこう
◆個人事業のメリットとデメリットを比較してみよう
◆法人のメリットとデメリットを比較してみよう
◆個人事業と法人どちらを選ぶべきか
●猫印カフェの例で見てみよう⑥
飲食店をはじめるための許認可取得の手順
ダウンロード特典付き 飲食店開業用資料
●イラスト・マンガ 草田みかん
登場人物紹介
山田とん平
カフェの開業をめざす20代半ばの青年。調理の腕はいいけれど、のんびり屋。高い理想を持っている。
招き猫先生
飲食店の成功を日々見守る招き猫型の神様といわれている!?これまで数多くの若者の飲食店開業を手伝ってきたことがある飲食店の守り神。
猫田先輩
山田くんのアルバイト先の先輩で、招き先生の指導で猫印カフェを開業して繁盛させている。しっかりものの20代後半の青年。
猫印カフェ
猫田先輩のカフェ。招き猫先生の指導で開店し、繁盛している若者に人気のカフェ。
飲食業界 成功する店 失敗する店
飲食店サバイバル&繁盛店づくりの極意
ある金融機関の非公式データによると、東京都で新規出店した飲食店の約3.5割が1年以内に閉店しています。そんな難しい商売である飲食店経営の失敗リスクを軽減させるため、著者が失敗で得た教訓とプロデュース経験等をもとに、多くのノウハウが解説されています。
目次
はじめに
飲食店プロデュースの基礎知識
第1章 店舗コンセプトで決まる成功と失敗
私が飲食店業界に参入するまで
【成功】大人の男性を狙った「塩と日本酒」の店(青山・和食居酒屋)
【成功】香川出身のスタッフで固めたこだわりのうどん(新宿・大型讃岐うどん店)
【成功】黒港焼府を全種類揃え、味噌にこだわる(千駄ヶ谷・黒港焼肉居酒屋)
【失敗】半年で閉店、借金2億円!「ダメになる準備」ができていた悲劇の3号店(代官山・大型和食居酒屋)
【失敗】設備費用がかからないという甘言にのって痛い目にあう(神戸・和食居酒屋)
【失敗】味噌コンセプトを丸パクリした他店のケース(銀座・和食居酒屋)
【成功】飲食店の経験がない設計士に頼んだ悲惨な店を救う(大阪・丼屋)
第2章 メニューで決まる成功と失敗
【成功】〈こだわりの手打ちを〉やめたら売り上げアップ(つくば・そば居酒屋)
【成功】2年で業態変更し、PRで集客する驚異のお店(大阪・大型居酒屋)
【成功】外国人客対応の看板で売り上げアップ(新宿・とんかつ店)
【成功】店内の壁にピールがすすむ絵を描いて、夜の売り上げがアップ(池袋・ラーメン)
【失敗】「がらり」をパクった大手飲食他店のケース(札幌・和食居酒屋)
【失敗】「おでんとカレーだ!」独りよがりの青年実業家(六本木・居酒屋)
【成功】言葉遣いを悪くしたら売り上げアップ(秋葉原・ラーメン)
【成功】たった1品の商品開発で起死回生(藤沢・焼鳥屋)
【成功】名物に手間も原価もかけて大ヒット(大阪・韓国料理)
【失敗】万人ウケするメニューにして売り上げダウン(渋谷・イタリアン)
【成功】盛り付け、見せ方を変えただけで大ヒット(横浜・カフェ)
飲食店の仕事を続けるために飲食店で食べ続ける
第3章 人材で決まる成功と失敗
スタッフ次第で店の売り上げは変わる
【成功】スタッフを1人変えただけで、1か月の売り上げが150万円アップ(千駄ヶ谷・黒糖焼酎居酒屋)
【失敗】雨が降るとこないスタッフを教訓にして(ハワイ・和惣菜店)
【失敗】「犯人はこの中にいる!」売上金を盗むスタッフ(静岡・鉄板焼)
売上金横領を防ぐには
【成功】スタッフの離職率を改善させた二代目経営者(六本木・海鮮居酒屋)
第4章 コスト管理で決まる成功と失敗
「失敗する飲食店」にならないコスト管理
「居酒屋○○」出店費用概算
「居酒屋○○」平均売上予想
「居酒屋○○」月間収支計画
「居酒屋○○」年間収支計画
出店地マーケットリサーチ例
【失敗】固定費のボディーブロー(大井町・串カツ)
【失敗】経営者のアルバイトへの対応ミス(神楽坂・イタリアン)
【失敗】黒子なのに倒産の危機!消費税の落とし穴(渋谷・スペイン料理)
【成功】どんぶり勘定からの脱出!事業計画を立て予算を管理し、赤字から黒字へ(中目黒・ビストロ)
【成功】原価率50%のメニューで繁盛店にしたご夫婦(浅草・洋食店)
【失敗】駅徒歩2分の好立地も、原価と人件費を削って自滅(新橋・薬膳料理)
開店時に撤退について考えておくことも大事
終章 長続きする飲食店をめざして
感性を戦略に則って体現する
おわりに
(カバー表写真)
塩と日本酒の店GALALI青山店
装丁/本文DTP
久保洋子
企画編集/出版プロデュース
野口英明
編集協力
高関 進
はじめに
私は飲食店の仕事をしています。国内・海外における直営店、プロデュースやコンサルティングなど携わったお店を合わせると、200店舗以上になりました。
仕事の原動力は、料理とお酒はもちろん、飲食店という空間で出会うお客様、そこで働く人たち、すべてです。
特に、飲食店で働いている人を見ると、裏で起こっているドラマ、たとえば店舗コンセプトが生まれるまで、内装のこだわりや看板メニューの開発にどれだけ努力したかなど、いろいろなことが頭に浮かび、愛おしくなります。
そんな自分にとって、飲食店の仕事は天職だと思っています。
しかし、それほど飲食店の仕事が好きな私でも、20年以上にわたる業界経験の中で、何度も心が折れそうになりました。
特につらかったのは2005年、代官山駅から徒歩1分、70坪(約230㎡)、約120席もとれる大型和食居酒屋を出店し、わずか半年で閉店させたときです。この失敗により多額の借金を背負い、お金が回らなくなりました。
その結果、あれほど大好きな飲食店に足を踏み入れることすらできない心理状態になり、なにもかも放り出して、死を選ぼうとしたほどです。
実は、このようなつらい経験をしている飲食店経営者は、たくさんいます。
ある金融機関の非公式なデータによると、その金融機関から融資を受け、東京23区内に新規出店した飲食店の約9割が、1年以内に資金繰り悪化し、返済が滞るそうです。そして、約3・5割が1年以内に閉店しています。また飲食店向け不動産サイト、居抜き情報.comによると、2年で約6割、5年で約8割の飲食店が消えてゆくそうです(ともに、2016年のデータ)。
帝国データバンクも、2019年の飲食店事業者の倒産件数について、過去最多を更新する可能性が高いと発表しました(同年12月)。
こうして改めてデータでみると、飲食店は本当に難しい商売だということがわかります。
まず、参入障壁が低いので他店との競争が激しいことがあります。
それに加え、原材料費や店舗貨料の値上がり、人材確保が難しい業界なので募集費がかかり人件費も高騰しています。
消費動向も芳しくありません。お酒を飲まない人が増えていますし、世帯当たりの外食に使うお金が少なくなっているというデータもあります。
それでもみな、成功すると思って飲食店を開業します。自分のアイデアと未来を信じ、リサーチなどの準備も十分といえぬまま……実際、私がそうでした。
しかし、私は直営店での死を選択したくなるほどの失敗を教訓にし、また飲食業界に参入するまで勤務していた銀行、不動産会社での経験と知識を最大限に活用し、飲食店の成功と失敗の正体はなんなのか、とことん追求してきました。
そして、失敗のリスクを軽減させるノウハウを学び、今では直営店の7割が10年以上、プロデュース店の8割が5年以上という、息の長い繁盛店になっています。
本書では、その200店舗以上の中から、それぞれに異なる飲食店の成功と失敗の事例を精選し、なぜ成功したのか、なぜ失敗したのかを解説しています。
具体的には、店舗コンセプト、メニュー、人材育成、コスト管理、そして撤退のシナリオの重要さをできるだけわかりやすく書きました。
中でも、飲食店のプロデュースに際して、出店費用などをシミュレートした事業計画書(この事業計画書は、融資を受けたり、出店後の姿を数字で把握するために必要なものです)を必ず作成して、クライアントにプレゼンしているのですが、飲食店のコスト管理がリアルにわかるようにモデルケースを作成しました(出店費用は約1000万円。店として独立しやすい、15坪の居抜き物件で居酒屋を想定しています)。
そのモデルケースを前提に、「出店費用概算」「平均売上予想」「月間収支計画」「年間収支計画」「出店地マーケットリサーチ例」などの事業計画書を、詳しく解説しています。
これから独立してお店を始めようと思っている方、すでに開業している方、飲食店の世界を知りたい方に、なにかしらお役に立てたらと願いを込めた本書を、どうぞ最後までご一読していただけたら幸いです。
飲食店プロデュースの基礎知識
「長年構想を温めてきた、あの飲食店を開業しよう!」
そう思ったとき、店の立地、コンセプトからメニュー開発、資金調達まで、すべて自分1人でこなす人もいれば、立ち上げは不安なので外食産業のプロと事業計画を練りながら進めたいという人もいます。また、「飲食店を始めたはいいけれど、思ったように売り上げが伸びない。なにかいい方法はないか」と、外部に運営の相談をする人もいます。飲食店を開業し、繁盛店にするまでにはいろいろな道のりと運営形態があるのです。
Basic1 社長(代表、オーナー)
法人、個人を問わず飲食店経営の最高責任者。飲食店を本業とする人、しない人の2つに大きく分かれ、さらに細分化される。
飲食店を本業とする人
出店費用やランニング費用の責任をもち、店の運営を誰かに任せることなく、自分で行っている人。店舗数や規模によって現場で働く人や経営に専念する人に分かれる。
料理人として現場で陣頭指揮を執る人(オーナーシェフ)」
ホールで働きながら現場で陣頭指揮を執る人
現場は店長に丸投げし、経営に専念する人
飲食店を本業としない人
他業種が本業ではあるが、投資や事業の柱の1つとして飲食店を経営する人
会社員としての収入があり、出店費用やランニング費用の責任をもつが、店の運営は店長に任せている人(サラリーマンオーナー)
Basic2 飲食店プロデュース
業態、メニュー、内装デザイン、サービスなどのコンセプト立案から、そのコンセプトを店舗として体現するまで、あらゆる業務を遂行すること。具体的には、出店先のエリア設定、マーケットリサーチ、売上予測、資金調達サポート、メニュー開発、設計デザイン、グラフィック関係、工事、取引先業者の選定、立ち上げ指導、スタッフ教育まで多岐にわたる。案件によっては、大まかなコンセプトと業態だけが決まっていて、その他すべての業務を担う場合もあれば、たとえばコンセプトの立案だけを担当し、メニュー開発や設計などの業務は他者と共同で行うこともある。
Basic3 運営管理
飲食店オーナーから、管理者不足や業績改善、飲食以外の事業に専念するなどの理由で、運営の一部を委託され、基本的に業態を変えずに利益がでる体制をつくり上げること。具体的にはメニューやサービスの見直し、同じ品質でより安い取引先業者への変更、シフトやオペレーションのスリム化などによって利益を生み出す。人材を派遣したり、定期的に店舗に行って指導する場合もあり、仕事内容によってフィー(料金)の取り方が変わる。
Basic4 運営委託(受託)
飲食店オーナーから、管理者不足や業績改善、飲食以外の事業に専念するなどの理由で、運営を全面的に委託され、利益がでる体制をつくり上げること。イタリアンから居酒屋へというように業態変更を伴うこともある。新メニューやオペレーション構築でオーナーの希望を考慮する場合もある。フィーは賃料+α、売り上げに対するパーセンテージ、利益配分の方法で支払われるパターンが多い。
軽井沢
カスターニエ軽井沢ローストチキン
軽井沢駅から徒歩5分に位置するイタリアン。軽井沢ローストチキンが名物で、オーナーさんたちのセンスとホスピタリティーが反映された人気のお店。店舗リニューアルのお手伝いをしました。
新宿
讃岐うどん大使 東京麺通団
(上)西新宿に2003年9月オープン、私が初めてお手伝いしたお店で、「香川の讃岐うどんをそのまま東京で食べていただく」をコンセプトに、香川県出身のスタッフが本物の讃岐うどんを提供する。讃岐うどんを全国に広めた、タウン情報誌のメンバーからなる「麺通団」が事業主。「本物はあとからやってくる」というキャッチコピーで開業時から話題となり、現在も行列が絶えない人気店です。
(左)東京麺通団のこだわりは、麺や味だけではありません。ライブ感を出すために、外を歩くお客様から見えるよう、店の入り口にうどんを湯掻く大きな釜を設置し、ゆでているところを見せる演出にしました。
茅ヶ崎
スポーティフ カフェ
湘南を代表するアパレルブランド「SPORTIFF」が事業主の、イタリアンを中心としたカフェ。海の近くにある、通称「SPORTIFF Village」(複数のショップとブランドが集う)の一画にあり、さまざまなイベントも開催。有名人が訪れる人気店のお手伝いをしています。
絶対にやってはいけない飲食店の法則25
失敗しないためのノウハウ
飲食店廃業率は1年以内で34.5%、3年で70%以上なのが現状です。お店を継続させるには、どれだけ成功するかでなく“いかに失敗しないか”が重要な鍵となります。本書では、売り上げに直結するような即効性の高いノウハウがよくわかります。飲食店経営に関わる全ての方にお勧めの1冊です。
はじめに――「成功する方法」の前に「失敗しない方法」を学びましょう
飲食店の1年以内の廃業率は34.5パーセント、さらに約70パーセントのお店が5年以内に廃業する。
経営者やお店の開業を準備している方たちの目の前には、このようなきびしい現実が横たわっています。
飲食店は比較的参入しやすいため競争が激しく、廃業率(閉店する確率)は極めて高いのです。
また、最近では個人店や中小チェーンだけでなく、大手フランチャイズチェーンの閉店や事業縮小のニュースも次々と聞こえてきます。
私の現場感覚では、2019年の消費税増税後、飲食店を取り巻く状況はさらに悪化しており、1年以内の廃業率は50パーセントを上回っているのではないかと思われます。
こうした状況の中、経営者の方たちや、これから開店を考えている方たちはさぞかし心配なことでしょう。
でも、実は「繁盛するお店」「継続するお店」の作り方は意外と簡単なのです。
こんなことを言うと、「えっ、本当?いったい、どうやるの?」という声が聞こえてきそうです。
その答えは簡単です。
要は「失敗しないようにすればいい」のです。
「当たり前じゃないか!」と言われそうですが、本当のことなので仕方ありません。
でも、ほとんどの方が「失敗しない方法」をご存じないのも事実です。
申し遅れました。私は須田光彦という者です。
飲食店コンサルタントとしてテレビ番組「有吉ゼミ」(日本テレビ系)の「芸能人の心配な店」というコーナーに出演していることから、私のことをご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。
飲食業界歴は40年を超えます。高校生の頃から飲食業界で働き、あらゆる業種・業態、そしてあらゆるポジションを経験したのち、20代後半でコンサルタント&店舗設計者として独立しました。
これまでに年商2000億円を超える大手外食チェーンから数千万円レベルの個人企業まで、約500件の繁盛店を作ってきた実績があります。
とは言いながらも、私もこの40年の間には、設計事務所を開業したり中華料理店を経営したものの倒産・破産になってしまったり、はたまた離婚までも経験し、人生のどん底をくぐってきました。
そんな中で見えてきたのが、先ほど申し上げた「失敗しないようにすればいい」という成功法則です。
世の中には、成功した経営者が書いた成功するためのノウハウ(経営手法)やビジネスマインドなどを熱く語った本があふれています。
コンサルタントの方たちも「繁盛店にする方法」「地域一番店になる方法」などの情報をネットや書籍で発信したり、経営者の方にアドバイスをしています。
しかし、書籍やアドバイスからの情報を活用して実際に成功したお店は、いったいどれくらいあるでしょうか?おそらくほとんどないのではないでしょうか。
飲食業は生業業です。
地域に根づくことが大事な商売で、毎日毎日、地域の人たちの期待に応えた商品を提供しなければならない地道なビジネスです。
地道なビジネスを続けるには、一気に点数を稼ぐ満塁ホームランはいりません。
コツコツとヒットを積み上げて、「気づいたら点が入っていた」でいいのです。
たとえば、メディアで注目されて行列のできる繁盛店になった(満塁ホームランを打った)ものの、確実に利益を生み出す仕組みを作れなかったために失敗してしまったお店はたくさんあります。
飲食業は地道なビジネスなので、多岐にわたるノウハウが必要です。
それがきちんとハマれば、ほぼ確実に失敗しません。
かと言って、あるお店が成功した1つのノウハウだけをマネしても、同じように成功できる保証はまったくありません。
成功には運の要素も大きく、成功しているお店が「成功した理由」はバラバラなのです。つまり、再現性がありません。
反対に、「失敗した理由」はすべてのお店に共通しています。
これまで数万件のお店を見てきた結果、失敗には確実にパターンがあることに気づきました。
ということは、その失敗パターンを避けることで、自然と成功に近づいていきます。
今回は数々の失敗パターンの中から、「多くの人が誤解していること」「やってはいけないこと」を25個選びました。加えて、実際の事例に基づいた「成功の鉄則」もご紹介しています。
本書があなたのお役に立てれば幸いです。
contents 目次
はじめに――「成功する方法」の前に「失敗しない方法」を学びましょう
序章 多くのお店はなぜ「1年以内」に廃業してしまうのか?
あなたのお店の危険度がすぐにわかる3つの質問
自分にとっての「理想のお店」を作ってはいけません
お客さまが求めているのはどんなお店ですか?
3つの質問ですぐにわかる!失敗するお店の条件
繁盛店のお客さまから、そのお店に対する不満を聞き出せ!
なぜ、そのお店は、そのレイアウトになったのか?
作り込みすぎないお店が繁盛する
第1章
〈お店作りの「やってはいけない」〉
ひとめでわかるダメなお店、このお店はいったい何屋さん?
法則01 お客さまが入店しづらい「カッコいいお店」「妻色の外観」
「カッコいいお店」がたくさんある理由
絶対に公開するべき「3つの情報」
ファサードを変えてよみがえった中華料理店
法則02 「業態」と内装がミスマッチなお店は失敗する!
理想は「業態名イコールお店の名前」
ポジショニングマップで業態を明確にする
法則03 「安いから」と居抜きの物件を選ぶと、あとで必ず後悔します〈居抜きのワナその1〉
居抜き物件を選んだ時点でメンタル的に「負けている」
見落としがちな物件の落とし穴
法則04 厨房の広すぎるお店、中央にあるお店は儲かりません〈居抜きのワナその2〉
なぜ「厨房の広すぎる」お店が作られてしまうのか?
狭いキッチンを工夫して使うことが儲けのカギ
繁盛店にするためにはオープンキッチンにして、調理風景を見せる
法則05 お客さまがゆったりくつろげるお店にすると、あなたがゆったりくつろげません
「ゆったりくつろげる」お店がうまくいかない理由
必要な売り上げに応じて席数を決める
適正な家賃を知るための基本的な考え方
法則06 6人用テーブルをたくさん置くほど、お客さまを取り逃します
6人用テープルを多用すると空席が多くなる
壁際にソファー席をたくさん作っておこう
法則07 「お好きな席にどうぞ」はお客さまとお店の両方にデメリットがある!
厨房からの距離を基準に「お客さまのエリア」を分ける
ゾーニングが明確になるとホールスタッフが迷わなくなる
成功の鉄則01 超実践的な「売り上げの公式」と「勝てる事業計画」の立て方
売り上げを考えるときは「客数=席数×満席率×回転率」からスタートする
架空のお店「塩だれホルモン 満天」の事業計画書(売上計画)
第2章
〈料理とメニューの「やってはいけない」〉
「おいしい料理」ではなく「売れる商品」「儲かる商品」を作ろう
法則08 「おいしい料理」と「売れる商品」はまったくの別物です
お客さまにとっての「おいしい」は地域によって違ってくる
化学調味料は正しく使えば“強力な武器”になる
法則09 「原価率30パーセント」を守っていたら、儲かるものも儲かりません
「集客商品」と「利益獲得商品」
集客商品と利益獲得商品の具体例
利益獲得商品はどうやって作る?
法則10 売れ筋商品と死に筋商品を正確に把握できていないと利益を確保できません
お客さまの消去法から生まれた人気メニュー
ABC分析では、1つの商品を3つの項目に分けて考える
集客商品がそのまま利益獲得商品になった事例
法則11 料理人は料理を作るのは得意ですが、「メニュー」は作れません
新商品の開発は経営者が責任を持って行いましょう
まず経営者と料理人が共通認識を持つ
法則12 グループでいらしたお客さまに同時に料理を提供できないお店は嫌われますよ!
「同時同点」の可否が回転率と満席率を決める
「同じ料理」ではなく「同じテープルの料理」を同時に作る
きちんと「下準備」することで“速く”“おいしく”作れる
法則13 最初から全力で作り込んだ新商品は、ほぼ確実にお客さまにそっぽを向かれます
「試作」はチャレンジ、「試食」は仕上げ
テストマーケティングで商品力を磨く
成功の鉄則02 店舗、商品、メニューのコンセプトはとことん作り込み、全員で共有しよう!〈コンセプトその1〉
店舗コンセプトと商品コンセプトの具体例
メニューコンセプトと完成メニューの具体例
味の設計図の具体例
成功の鉄則03 コンセプトを作るための基本的な考え方を知ろう〈コンセプトその2〉
店舗コンセプトはお客さまにわかりやすく
商品コンセプトを作るときは「料理の中心」を決める
「塩だれホルモン 満天」の集客商品と利益獲得商品
メニューコンセプトで「売る商品/売らない商品」を明確にする
味の設計図の基本的な考え方
第3章
〈接客とスタッフ教育の「やってはいけない」〉
お客さまとスタッフの両方にとって楽しいお店になっていますか?
法則14 テンションが高い店長は、業績を頭打ちにしてスタッフの離職率を高めます
“お客さまと社長の前でだけ元気のいい”店長は要注意
「オペレーション型店長」は百害あって一利なし
満点率を自分で下げるオペレーション型店長
経営者は「マネジメント型店長」を育てよう
法則15 もしかして「従業員を教育してもムダだ!」なんて思っていませんか?
社員教育をしないのは経営者失格です
従業員教育の前に経営者教育が必要
法則16 仲よしグループとチームワークの違いはわかっていますか?
店の業績と個人の目標をリンクさせる
目標は紙に書き、みんなの前で発表する
法則17 いくらマニュアルを作っても、正しく運用・活用ができていなければ無意味です
「お客さまにやられちゃった」店長とは?
「マニュアルを読めばできるはず」では離職率は下がらない
マニュアルはカーナビみたいなもの
「型」を決めてあげることでスタッフが活き活きとする
法則18 お客さまが「おすすめはなんですか?」と聞く理由はわかっていますか?
おすすめは押し売りではありません
法則19 マニュアルや台本を使わずにスタッフがおすすめ上手になる方法
自分の気持ちを自分の言葉で伝える
おすすめするとお客さまもスタッフも楽しくなる
第4章
〈集客の「やってはいけない」〉
値下げや広告ではなく「高い価値」を提供すればお客さまは集まります
法則20 思いつきの「値下げ」は「売り上げが伸びる」どころか客足が遠のきます
お客さまは「値下げの理由」を探す
お客さまがシビアになるのはお金ではなく価値
低コストで高い付加価値を演出する具体例
法則21 アルコールドリンク(生ビール以外)をきちんと売らないお店は儲かりません
生ビールよりも、ハイボール、サワー類を売る
アルコールドリンクの販売戦略の具体例
法則22 「みんなに好かれるお店」を目指すと「誰にとっても魅力のないお店」になりますお客さまにとって「なんでもあり」は魅力的ではない
「品切れ」を恐れず、仕入れコストを効率的に使おう
法則23 新規にオープンしたお店に最初からお客さまを集めてしまうと大変なことになります
最初からお客さまを集めることのデメリット
レセプションをうまく活用しよう
法則24 集客コンサルタントによる“一時的な”売り上げの伸びに頼ってはいけません
一時的な大量集客はお店にダメージを与える
「集める」ではなく「集まる」お店作りを
法則25 自分のお店の前に行列ができたら、「渋滞店」になっている可能性が大!
行列のできるパスタ店、その理由は……
適正な提供時間を守れていますか?
おわりに
赤字店を年商20億円に導いた飲食店開業・経営の成功メソッド
飲食店経営の成功メソッド
赤字店を年商20億円に導いた著者が、経営の成功メソッドを一から解説しています。飲食店を経営する上で、小手先の方法論に振り回されるのではなく“経営の原理原則”を正しく知ることが重要です。これから自分の店あるいは2号店を持ちたい方、赤字で悩んでいる方には必携の1冊です。
プロローグ
私が飲食店経営の世界に身を投じて20年が経過しました。
今から20年前、大学3年生だった私は、父が経営する八百屋の跡取りになることを期待されている普通の大学生でした。
将来について真剣に考え始めた頃、就職活動に明け暮れる同級生をよそ目に、私はサラリーマンではなく、経営者になることを決めました。当時、実家の1階で八百屋を営む両親の元で育ったことを考えると、自然の流れかもしれません。
そこで私は、二つのテーマを選び出し独学での学習を始めることになります。
経営者になると決めたものの、父の期待通りに八百屋になっても成功できるイメージが湧かなかったからです。
学習テーマの一つは、チェーンストア理論です。
チェーンストア理論とは、1店舗の繁盛店を100店、1000店舗とチェーン展開していくためのセオリーです。今でも私は、チェーンストア理論こそ、商店経営の原理原則そのものであると確信しています。
もう一つの学習テーマはランチェスター戦略です。
ランチェスター戦略とは、弱者が強者に勝つための戦い方のルールを体系化した戦略モデルです。
イギリス人エンジニアであったフレドリック・ランチェスターが第1次世界大戦のときに作り上げた戦略コンセプトを、故田岡信夫氏がビジネスに応用し、経営戦略理論として体系化していました。シリーズ化されていた田岡氏のランチェスター戦略本を読み漁り、経営戦略の基礎を頭にたたきこんだのも、大学生だったこの頃です。
私は、明快でわかりやすい田岡氏の経営戦略の世界に魅了されていました。
こうして私は、事業を始める前から、チェーンストア理論とランチェスター戦略という、現代でも十分に通用するビジネスの原理原則を学んでいたため、父の期待に反して八百屋ではなく外食産業での起業を決めました。
その詳細は本書の中で明らかにしていきますが、ランチェスターの弱者の戦略から、父の八百屋を引き継いでも将来性がないという明確な答えを出してしまったのです。
私は父と話し合った結果、八百屋を引き継がず居酒屋事業を立ち上げることになります。大学を中退した22歳のときに、父の会社の新規事業として名古屋市内に立ち上げた「旗籠家さくらみせ」という居酒屋は、開業当初から大きな成功を収めました。
28坪と、それほど大きくない居酒屋でしたが、月商750万円、利益300万円という数字を毎月たたき出していました。仮に、自分の資本でこのお店を経営していたならば、役員報酬を含めると私の年収は22歳の時点で4000万円になっていたことになります。
22歳から3年間、旗籠家さくらみせの店長として同店を繁盛店に育て上げたのち、25歳で父親から経営を託されたのを機に、「旗籠家」のチェーン展開を推し進めました。
6年間で20店舗、年商20億円の会社に成長させることに成功し、業績が絶好調のときに会社を売却しました。売却益は6億円以上になりました。
売却と同時に会社を辞め、仕事をなくした私は、飲食店での起業を決めてから売却するまでの一連の手法や考え方を本にしました。おかげさまで好評を博し、シリーズ化され4冊を出版する機会に恵まれました。
もともとの起業家気質の私は、その後実業の世界に戻りたくなり、2009年に低投資で開業可能な事業に特化したフランチャイズ本部の事業を立ち上げました。リーマンショックを通じて、スモールビジネスフランチャイズの時代になることを確信したからです。
立ち飲み店の展開を機に、つけ麺店、フードデリバリーといった外食関連の事業から、トレーニングジム、結婚相談所、就労継続支援A型※といった外食以外の事業まで、低投資ビジネスをコンセプトにフランチャイズや業務委託といったスキームで多店舗展開を進めました。現在、その総店舗数はフードデリバリーを主体として130に達し、今まさに本格的な拡大期を迎えようとしています。
22歳で始めた居酒屋事業を直営店で20店舗に拡大し、現在の事業もフランチャイズで店舗総数130店舗と、現時点では、自分で立ち上げた会社はいずれも成功といってもいい水準だと思います。
競争も移り変わりも激しい外食産業で、事業を連続して成功させるのは簡単なことではありません。にもかかわらず、成功し続けることができるのは、飲食店経営の原理原則を守り続けているからです。
別の言い方をすれば、必勝のセオリーを身につけたからともいえます。
多くの経営者は、事例やテクニックを知りたがります。
しかし、経営者として真に必要な知識は、時代が変わろうとも変わることのない経営の原理原則です。経営で成功するには時流に乗ることと、原理原則を守ることの両輪を回し続ける必要があるのです。
本書では、私のような新参者が激動の20年を生き抜くことができた、飲食店経営の成功メソッドを明らかにしていきます。そして、このメソッドをどんな業種・業態でも再現可能なエッセンスとして紹介していきたいと思います。
最後までお付き合いいただければ幸いです。
2015年10月 鬼頭 宏昌
※一般企業に雇用されることが困難な障がい者に、就労の機会を提供したり、必要な訓練を行う事業のこと
著者の成功メソッドを実践した人の声
店が儲かるかどうかは出店時に決まることを知り、失敗を未然に防げました。
イタリアンレストラン、ワイン居酒屋経営 Tさん・38歳
私は飲食店の現場の経験が長く、お店を回していく戦術的なことには自信がありました。しかし経営となると当然未経験なので、鬼頭流の成功メソッドを理解することで、さまざまな失敗を未然に防いできました。
経営において「大局をとらえること」がいかに大切か、「出店してからではなかなか変えられないこと」がいかに売上に関係するかを学び、新店舗を考案する際の非常によい手助けとなっています。
鬼頭さんは飲食店経営で結果を残されているので、経験にもとづいた成功メソッドが素直に心に響きます。短期的に効果を上げるテクニックより、飲食店経営の原則を知ることができ、メルマガなどでときおり出てくる泥くさい言葉も身に染みます。
職人気質の頭の固い自分をやわらかくしてくれたのが、鬼頭さんの教えでした。ありがとうございました。
「自分が変わるとまわりの状況も変わる」という経営哲学が、とてもいい学びになりました。
お好み焼・鉄板焼店経営 Oさん・42歳
現場の数字や人材教育、働く人の感情の理解、経営者としての夢や目標、目標達成のための具体的な数字と行動を決めることなど、鬼頭さんからは、飲食店の経営を通してどのような分野でも通用する考え方を教わりました。
事業計画書では、逆算の考え方で「何年で何店舗にする」と具体的にイメージして行動を起こすことを教えていただき、出店が実現しました。宅配事業では、数字の大切さを教えていただき、現場スタッフに数字への意識を浸透させていくことができました。
鬼頭さんの経営理論を超えた人生哲学に影響を受け、自分自身、壁にぶつかったときも前向きに物事を捉えるように変われました。
日次決算の入力をはじめてから、月20万円の経費の削減に成功!
イタリアンレストラン店長 Kさん・35歳
鬼頭さんに日次決算の重要性を教えていただきました。自分でやりはじめた頃は、入力がすごく手間に感じましたが、慣れてくると日々の仕入れや人件費の無駄に気づきました。さらに、数字への意識が上がったと感じます。
2店舗めの出店がうまくいき、お客さまを大切にする心の余裕ができました。
アジアンカフェ店長 Sさん・40歳
「お金をかけて良いお店を作ればお客さまは来てくれる」と思っていた私は、2店舗めの出店時に多額の借り入れを予定していました。そんなときに鬼頭さんの成功メソッドに出会い、経営の物差しであるROIという指標を知りました。その指標で出店計画を見直すと、利益の見込みに対して投資が多すぎることが判明。その後ROIを指標に考え直し、居抜き物件での出店を決断。投資を少なくしたおかげで資金繰りに悩むこともなく、順調に経営できました。
何より、売上を気にしすぎるのではなく、飲食を通してお客さまの喜びを純粋に追及できる心の余裕が生まれました。鬼頭さんには心から感謝です!
ビール専門バー経営 Mさん・31歳
前年比170%の売上を確保できました!
「安定したキャッシュフローを生み出すためには、強力な戦略を立てることが大事」という鬼頭さんの経営哲学を知り、地域で唯一となる輸入ビールの飲み放題サービスを開始しました。
さらに輸入ビールをインポーターと直で取引し、他店との仕入れ値の差別化をすることで、品揃えでも地域の競合店を圧倒できました。今後は、酒の販売店を併設する2号店も出店できそうです。
CONTENTS
赤字店を年商20億円に導いた飲食店開業・経営の成功メソッド
プロローグ
著者の成功メソッドを実践した人の声
CHAPTER1 リスクの少ない市場と立地を選ぶ
1 飲食店は「最初の選択」が8割
2 経営未経験でも市場次第で成功できる
3 「勝てる市場」をどう見つけるか
4 「なぜその店を利用するか」を考え抜く
5 店の業態と立地の必勝方程式
6 流行よりも味よりも立地にこだわる
CHAPTER2 差別化戦略の基本を知る
1 小さな市場のナンバーワンを狙う
2 戦略の基本は市場の細分化にある
3 大手のブランド力を利用する方法
4 自分より強い相手には戦いを挑まない
5 お客さまにとって価値のある差別化をする
6 競争相手の弱点を攻める
7 他人に理解されないことをしてみる
CHAPTER3 メニュー開発で強い店を作る
1 サービスよりメニューで勝負する
2 利益を確保するメニュー設計
3 ターゲットに合わせて商品を開発する
4 メニュー改正の基準は販売データ
5 食材数とSNSを視野に入れる
6 物語にこそ価値がある
CHAPTER4 集客と販促戦略を立てる
1 口コミサイトが飲食店の集客ルールを変えた
2 店舗デザインこそ最高の新規顧客獲得ツール
3 評価も商品力も低いなら、販促を強化する
4 売れない時間帯は、売れるようにならない
5 男女比率から売上対策を立ててみる
6 居酒屋の宴会客とフリー客を読み解く
CHAPTER5 店の数字を管理する
1 原材料費が変動費、販売管理費が固定費
2 管理できるのは原価率とアルバイト人件費
3 損益計算書の正しい読み方
4 棚卸しを制する人は経営を制する
5 月次の試算表では遅すぎる
6 経費と投資の違いを見極めること
CHAPTER6 赤字店舗を再生する
1 赤字再生は短期決戦で勝負
2 ターゲットの設定を見直す
3 商圏人口に合わせてメニューを考える
4 組織の再生は店舗再生そのものと心得る
5 外観のリニューアルと販促で集客アップ
6 併設事業の導入で売上を確保する
CHAPTER7 多店舗展開を成功させる
1 少しでも赤字なら多店舗化はしない
2 「儲かる店」の基準をはっきりさせる
3 ワタミとサイゼリヤの「儲かる」基準
4 支店経営とチェーンストア経営の比較
5 直営展開とフランチャイズ展開の選び方
6 ブレをなくすためのシステム開発
7 調理ミスをゼロにするレシピ化戦略
8 新規出店のリスクを下げる立地選び
9 いい物件の情報を集めるコツ
CHAPTER8 成長する組織を作る
1 資本金は自己資金だけで用意する
2 創業後すぐは、スカウトか紹介で人を集める
3 素直な働き者だけを採用する
4 年商30億円まではワンマン経営に徹する
5 距離感の近いシンプルな組織を作る
6 人間を動かすのはリスクである
7 物心両面で従業員満足を考える
CHAPTER9 経営スキルを磨く
1 成長企業の設計図を描く
2 現状は無視して高い目標を掲げる
3 理想からの逆算で計画を作る
4 戦略や行動計画は毎年アップデートする
5 信念を強化し続ける努力をする
6 原理原則を学び続けること
7 チャレンジを続けて自信をつけていく
CHAPTER10 飲食店を取り巻く新潮流を知る
1 開業資金なしで独立できる時代
2 これからは社会性のある経営活動がカギ
3 非効率性が店の価値を守る
4 「安かろう、悪かろう」の時代は終わった
5 インバウンドに着目する
6 事業拡大に有利なM&Aと営業譲渡
エピローグ
カバーデザイン●井上新八
本文デザイン●高橋明香(おかっぱ製作所)
繁盛店に「職人」はいらない
アフターコロナの経営術
過疎の町で繁盛店を生み出した人気シェフが、究極の集客術のノウハウを解説しています。著者は、売れるメニューとは「わかりやすさ」×「あなたらしさ」×「ライブ感」であると述べています。予算があまりなくても、人口の少ない場所でも、繁盛する飲食店を出すことのできるアイデアとツールを学べる1冊です。
はじめに
〜その料理、人が集まるきっかけ”になっていますか?〜
早いもので、私が料理に携わった仕事をはじめてから25年以上経ちます。
学生時代にアルバイトしていたレストランで料理の楽しさに出会い、レストラン学を学びに渡米。帰国してから東京都内の洋食店で修業を重ね、2011年の東日本大震災がきっかけで岩手に拠点を移し、そして2018年には再び上京して新宿で「三陸ワイン食堂 ケラッセ東京」を開き、現在まで東京、岩手、名古屋ほか各所で飲食店のプロデュースを行ってきました。
飲食業界ではいろいろなことを経験してきましたが、もちろん決して楽しいことばかりではありません。他業種のビジネスマンの方々も同じでしょうが、本書を手にした多くのみなさんも、仕事に忙殺される厳しい現実と向き合っていることでしょう。
毎日一生懸命頑張っているけど、それは悔いのない充実した毎日ですか?と問われたら答えはノー、という方のほうが多いのではないでしょうか。
まさにかつての私自身がそうでした。
「こんな忙しいだけで、金にならない仕事なんてバカみたい。やってられるか!」
若手シェフになったはいいが、へとへとで時間がないだけの、どんよりした毎日。
しかしどうしてよいかわからず、お金もあまりなく精神的・体力的にも限界で、消えてしまいたいと思っていた日々が続いていました。
売上だけを求められる、それが人生?
自分のことだけでなく、もっと他人のためにできることはないのだろうか?
そこが満ち足りていないから幸せを感じないのでは……と思い当たりました。
模索する毎日の中で出会ったのが、あるNPO団体が主催していた、東日本大震災後の被災地仮設住宅での料理教室でした。
たまたま向かうことになった人口6000人以下の“過疎の町”、岩手県気仙郡住田町の火石団地の一室で作る、地元の旬食材を使ったシンプルな料理。
有名シェフが特別な食材と調理法を使って料理するわけではなく、当時の私のような無名の料理人でも暖かく迎えてくれて、毎回の開催を楽しみに待っていてくれました。
現地の参加者のみなさんは、もちろん料理教室も楽しんでくれるのですが、料理を学ぶことだけが目的ではありません。
料理教室をきっかけに、住民のみなさんから地元の農家の方々、行政関係、NPO法人、支援会社までいろいろな分野の人たちが集まり、わいわい話をしながら、食べて飲んで交流を楽しむ。時に震災の話に涙し、笑い、次の再会を楽しみにする。
「料理は、みんなが集まり楽しく元気になる、その幸せのきっかけになれる」
忙しい毎日のなかで、わかっているようで忘れていた大切なことに気づかせてくれたのが、この仮設住宅での料理教室でした。
自分が物語の主人公にならなくてもいい、ただみんなが楽しむ“きっかけ”をつくってあげればいいだけ、と気づいたのです。
「もしかしたら自分が思っているより、料理の力は大きいのかもしれない」
大げさかもしれませんが、「料理=希望」だと感じました。少なくとも、希望への“きっかけ”にはなるのではないか。そう、実感できたのです。
この仕事は、人を幸せにしながら生活していける素晴らしい仕事なのだということを、もっと証明し、伝えたい。そんな思いから、立地の力や資本の力に頼らず、純粋に料理の力で売上を上げる事業に取り組むようになりました。
結果、自分の店の売上は、半年間で155%アップしました。
現場では紆余曲折あり、25年頑張っていてもまだまだ未熟さを痛感することもたくさんありますが、2020年現在でも右肩上がりで売上は伸びています。
東京のど真ん中に開いた店でも、地方の小さな町で開いた店でも、変わらない結果を出すことに成功しています。
そして料理を武器に、自分の創作物で他人が幸せになるきっかけを与えることは、この上ない幸せと充実感をもたらしてくれます。
満席のお店、笑顔で語らうお客さん、賑やかな客席の光景を見るときが今でもいちばん幸せです。
ここまでの経験で言えることは、
「飲食店が繁盛する理由に、資本力や立地条件はほとんど関係がない」
ということです。
むしろ、あまり予算をかけなくても、人口が多い場所にオープンしなくても、繁盛店をつくり出すことは可能なのです。
では、どうすればいいのか?おいしい料理を提供できれば自然にお客さんはついてくる?そんなことは、どこのお店でもやっていることでしょう。
要はいくらおいしい料理を作り出すことができても、人が集まる“きっかけ”となるメニューをつくれていないと、お客さんは店に来てくれない、ということなのです。
では“きっかけとなるメニュー”とはどのようなものなのか?どんな料理をお客さんに提供すれば、売上アップにつながるのか?
それをつくり出すために、斬新なメニューや腕のいいシェフは実は必要ないと、私は考えています。
売れるメニューに共通する絶対要素があり、それを基本にして店づくりを実行すれば、どんな場所でも繁盛する店を生み出すことはできます。ヒントは前述の料理教室のなかにあります。そのノウハウを本書でしっかりとお伝えできればと考えています。
1人でも多くの方が実践して、どんどん売上を上げて、誇りある飲食店や料理ビジネスを提供して充実した毎日を過ごしてもらえれば、同じ業界の仲間として、こんなに嬉しいことはありません。
ぜひ、共にレストランビジネスで日本を元気にしていきましょう!
繁盛店に「職人」はいらない もくじ
はじめに〜その料理、人が集まる“きっかけ”になっていますか?〜
第1章 地方でも確実に売上アップするメニューづくりの3ステップ
お客さんから「いいね!」を受けるための3つのステップ!
ステップ① あなたミッションは?〜何のために生きていますか?〜
ステップ② あなたは何屋さん?〜お客さんからどう認識されていますか?〜
ステップ③ 「だから、何?」を突き詰める〜お店に来たお客さんはどうなりますか?〜
第2章 職人なんていらない!技術だけでは繁盛しない!
〜繁盛店は料理が5割〜
売れるメニューをつくるための3要素
わかりやすさ×あなたらしさ×ライブ感〜繁盛店づくりの最大のポイント〜
「わかりやすさ」〜あなたのお店のメニュー、わかりやすいですか?〜
「あなたらしさ」〜キーワードは「なるほどね」という共感〜
「ライブ感」〜五感を刺激する〜
一等立地と二等立地の違い〜エッジの効かせ過ぎに注意〜
過疎の町での戦い方〜ポイントは「安会」と「送迎」〜
第3章 繁盛店を生み出す売れるメニュー&イベント
〜「わかりやすさ×あなたらしさ×ライブ感」で考える〜
一度は試してほしい繁盛メニュー&イベント・20本!
①牡蠣/②マグロの解体ショー/③炙り寿司/④結婚式の二次会/⑤大盛りパスタ・ジャンボパフェ/⑥料理教室/⑦夜パフェ/⑧ワインビュッフェ/⑨スイーツビュッフェ/⑩ダンスライブ・生演奏/⑪食パン専門店/⑫から揚げ100円食べ放題/⑬500円ピザ/⑭宴会・送迎/⑮ローストビーフ丼・ステーキ丼/⑯白いとんかつ/⑰ドライアイス/⑱ローティサリーチキン/⑲カルパッチョ/⑳ウニ
第4章 繁盛店を作り出す調理以外の5割の法則
〜3つの簡単な情報発信で売上を1・5倍に上げる方法〜
外食とは“食事を媒介にした他者とのコミュニケーション”
「○○の店」と認識されるための情報発信
自分の店のキーワードを知ろう
3つのメディアを活用してメッセージを発信
情報発信メディア① 店舗
情報発信メディア② SNS
情報発信メディア③ オフィシャルサイト・グルメサイト
不変の定番広告は必須!
その他の使いたい情報発信メディア
第5章 あなたは何者なのか?」に繁盛店の答えは隠されている
〜自分だけの繁盛キーワード“7つ”を知るワークショップ〜
「セルフプロデュース」のためのアウトプット
①あなたは何のために生きていますか?/②お客さんはどんな人ですか?/③お客さんの本当の来店理由は何ですか?/④あなたの武器は何ですか?/⑤客席の光景を言葉にしてください/⑥お客さんはなぜリピートするのですか?/⑦1年のシナリオはどんなものですか?
第6章 客数を増やすための「勝ちパターン」
〜3ステップであなたの店の“繁盛メニューの法則”を完成させる〜
お客さんにメニューを決めさせない!
ステップ① 入店から退店までの物語をつくる
ステップ② 必要なのはたった3つの商品
ステップ③ 「○○の時は、また来ます!」
第7章 爆発的にお店のファンを増やし続ける、満席イベントの作り方
〜リピーターから、ファンを増やす!〜
イベントを開き、「ファン」を育てる
“お店のファンが急増する”料理教室のつくり方
自己集客ゼロ・月15万円売上アップする「ワイン会」の作り方
おわりに〜この仕事の楽しさ、素晴らしさをアフターコロナの時代へ伝えるために〜
「無料相談・プロデュース」のご案内
これからの飲食店 数字の教科書
シンプル計数管理
飲食店経営において「今月は厳しかったから来月に巻き返そう!」などという場当たり的な対応をしていては、売り上げはなかなか伸びません。本書では、客数アップ×客単価アップ×原価低減という3つのポイントで行う具体策が紹介されています。数字が苦手な方でも、ポイントを掴むだけで数字の見方・使い方をマスターできると実感できる1冊です
はじめに
あなたは、たくさんのお客様に支持され、おいしい料理を提供するお店を経営しています。お店は毎日満席で、お客さまから笑顔と感謝の言葉をいただく日々を送っています。
しかし、そのお店の裏側を見ると、最高の料理提供のために、最高の食材を惜しげもなく使い、圧倒的に原価を下回るコストパフォーマンスで提供を行ない、お客さま主体でサービスを提供し、お客さまに常に寄り添うスタッフを常時配置されています。場所は誰もがうらやむ一等地!
——はたして、売上を上回るコストをかけた、このお店の経営は長続きするでしょうか?
潤沢な資金力のある人でない限り、お店の経営を辞めた方が得策だと理解できると思います。
それでは、このお店は何が間違っていたのでしょうか。
お店の経営を続けていくためには、お客さまに支持されるおいしい料理を、支持される価格帯で、何度も利用したい、誰かを連れてきたいと思っていただけるお店にしていく必要があります。そこには納得のいくサービスを備え、その付加価値と提供価格のバランスに共感いただけた時に、継続的な運営へとつながっていきます。
そのためには何より、確実に利益が残っていることが絶対条件になります。
しかし、周りのお店と比較して、提供する付加価値が勝っていながら、しっかり利益を残していくには、以前と比較しても非常に難しくなっています。
おいしい料理を提供して、お客さまに喜んでいただくことが本来の目的だったのに、いざ、お店を始めてみると、税金や給与の支払い、仕入れ食材や経費の支払いといった、本来の料理提供以外にたくさんの数字に対する問題が降り注いできます。
この問題を放っておければよいのですが、お店を継続させていくためには避けては通れない壁となっています。
とはいえ、ここに時間をかけすぎて、新しいメニューを考えたり、リピーターを増やす施策を行なったりする時間がなくなるようであれば、本来の目的を失ってしまいます。
苦手意識が強く、避けては通れないことだからこそ、数字管理は簡単に計算できるようにしておくことが重要になります。
必要なのは、継続経営を行なうために、今の状況を簡単に理解し、月末までに対策を行なっていける体制作りです。
誰もが乗れる自転車と同じように、数字を操る
数字はただの道具であり、対策を考えていくための目印です。
皆さんは、自転車を意識せずとも乗りこなしていると思います。しかし、最初は感覚をつかむために練習をし、最初はふらつきながらでも、乗りこなす感覚をつかんでいったのではないでしょうか。
料理についても、おぼつかない包丁さばきから、反復練習を重ねたと思います。
数字管理も同じです!
これまで計算の仕方を教えてもらってこなかっただけで、実は、飲食店の数字もポイントさえ押さえてしまえば、簡単に使いこなすことができます。
本書では「客数」を中心にして数字を捉えることで、毎日の、また毎月のお店の数字を管理していきます。
そして、数字は使いこなせるようになってからが本番です。
過去の「終わった数字」をこねくり返しても取り戻しはできませんが、月末までに取り戻すべき客数さえ理解できれば、対策を考えていくことができます。
いまだに終わった数字とにらめっこして、時間の無駄使いをしている経営者は少なくありません。本書では、月の途中での数字の見方や、目標差異の見つけ方、それらに対する対策事例など、月内で売上を巻き返すための具体策を多数紹介しています。
難しい机上の勉強ではなく、現場で実行に移せるテキストとして読み進めていただき、今日から一つでも実践に変えていただきたいと思います。
読み終えた後に、思わず電卓を叩きたくなる「数字の教科書」のスタートです!
飲食店収益改善コンサルタント 東海林健太郎
脱・どんぶり勘定!これからの飲食店数字の教科書 目次
はじめに
1章 超実践!数字管理のキホン
1 これからの飲食店に必要な「脱・どんぶり勘定」の計数管理
2 これからの繁盛飲食店に必要な3つの対策
3 数字は簡単に理解できる!
4 一人あたりの利益がわかれば、損益分岐点客数はパッと計算できる
5 日次客数まで落とし込んで毎日数字を追いかけよう
6 毎日の成績をカレンダーで共有する
7 効果測定を重ねていく
2章 お客さまを逃さない!「客数アップ」対策
1 新規客獲得ではなく流出客対策という考え方
2 リビートしやすいお客さまはどこに眠っている?
3 客数アップ対策効果は時間差で現れる
4 常連客のお連れさまは将来の常連客候補
5 リピートにつながるお客さま情報だけを集める簡単手法!
6 客数が少ない日の対策よりも、多い日に集中させる方が得策!
7 クチコミは店舗から発信できる
8 全スタッフの伝える力を高める強力ツール
3章 接客を強化して利益につなげる!「客単価アップ」対策
1 明日からでもできる推奨のマジックによる大幅利益アップ!
2 お客さまに覚えていただくための接近戦
3 お客さまに喜んでいただきながら客単価アップする
4 セット化はお客さまにも、お店にも超お得!
5 推奨のマジックがあれば、食材原価を思い切ってかけられる
6 テーブル内のラストオーダーはチャンスの山!
7 メニュー単価の上げ方・下げ方はやり方を間違えると大きな痛手に!
4章 お客さまに喜んでいただく!「原価低減」対策
1 簡単だから続けられる!日次決算で問題を放置しない
2 1%のロスの意味を客数で知れば、損失の大きさが理解できる
3 食材原価は大きく捉えて、管理を簡単にする
4 ポジションを固定化して人件費アップになっていませんか?
5 忙しくても利益につながらないメニュー数と人件費の関係とは?
6 ショートポーションメニューで客単価アップを誘導する
7 お客さま還元メニューと店舗還元メニューで作る平均原価
8 数字で考えられるスタッフ作り
5章 3つの対策で実現する!息の長いお店づくり
1 一つの対策だけで取り戻しは不可能
2 客数と客単価の関係
3 成功対策は大事にしまっておこう
4 飽きられないお店にする
付録 現場で使える!飲食店の数字問題集
おわりに
カバー・本文デザイン・図版制作 荒井雅美(トモエキコウ)
企画協力・本文DTP 菱田編集企画事務所
これからの飲食店マネジメントの教科書
育成型チームマネジメント読本
スタッフのやる気を引き出し、“人が辞めない“繁盛店にするための新スキルが解説されています。売り上げに直結するノウハウというよりも、飲食店のチーム作りやスタッフマネジメントといったお店の雰囲気作りを丁寧にまとめている印象です。生産性をアップさせるにはまず相手のことを考える、マインドにも重点を置いた1冊です。
はじめに
スタッフの育て方がわからない。
スタッフのモチベーションが上がらない。
スタッフがすぐ辞めてしまう。
それどころか、採用募集をかけても1件の問い合わせもない……。
飲食店経営で避けられない人の問題。とくに近年は、非常に厳しい状況が続いていることは、私が言うまでもありません。皆さんも、そうした問題を解決したいと思って、この本を手に取ってくださったのだと思います。
ここ数年、飲食業界で働く人たちの価値観は大きく変わりました。現在の店長や管理職クラスの人たちは、店からの教育は最低限で、あとは先輩から見よう見まねで学ぶしかありませんでしたが、いまはそうはいきません。
働く意味や「成功」の定義、ジェネレーションギャップ、コミュニケーションツールなどの変化は思っている以上に大きく、これまでのような指導法は一切通用しなくなってしまいました。
これまでと同じやり方では、人が辞める一方だと言っても過言ではありません。
とはいえ、店長や管理職もさぼっているわけではありません。毎日長時間、現場でお客様をもてなし、部下とも、どうにか自分の感情を押し殺しながらコミュニケーションをとろうと努力しています。
しかし、飲食店は特殊な労働環境であることも確かです。たとえば、同じ店でもキッチンとホール、それぞれの文化があります。中途採用のスタッフも多く、前の店でのやり方や考え方がしみついている人も少なくありません。また、店長以上に技術が高く、経歴の長いパートの方や、10代から60代まで幅広い世代のアルバイトの方が働いています。
しかもそれがチェーン店となると、働く人も環境もまったく異なる店舗が何十・何百とあるわけです。いくら書籍やセミナーで学んでも、現場の社員やアルバイトのモチベーションを下げることなくコンセンサスをとり、マネジメント側の考えを伝え、実施してもらうのは簡単なことではありません。
勇気を出して伝えたとしても、スタッフが聞く耳を持たず、「店長、そんなことより、人が足りないので入れてくださいよ」と一蹴されることもあるでしょう。
そんなとき、ベテランの管理職のなかには、そうしたスタッフに対して厳しい口調で感情的になったり、正論を大声で語る人がいまだにいるのが現実です。これまで自分がそう教育されてきたように、力で押さえつけようとするのです。
当然、このようなアプローチの繰り返しでは現場がまとまることはなく、最近では「パワーハラスメントだ」などと訴えられる可能性もあります。もはや、これまでと同じマネジメントではスタッフとの溝は深まるばかりで、リスクも高くなっていくばかりだということを、意識しなければなりません。
本書では、これからの時代、飲食店のリーダーはどのような考えを持ち、どのように幅広い年代のスタッフとコミュニケーションをとり、どのようなチームをめざしていけばいいのか、実際に現場で実践している飲食店のマネジメントノウハウをお伝えします。
私自身、23歳で飲食業界に入り、27歳で独立。15坪の店からスタートしましたが、最終的には直営店を10店舗まで展開させました。
開業から展開、撤退、売却などを体験し、20年以上、飲食店経営に携わっているからこそ、飲食店経営のむずかしさが身にしみるほどわかります。
私が店舗の拡大化・多店舗化にあたり実践したのが、徹底的に「仕事を任せる」スタイルです。100坪でもスタッフに任せられる店舗マネジメントを成功させることができました。
その経験をもとに、現在は飲食店マネジメントのコンサルタントとして、500店舗以上の経営者や管理職の方々に「人が育つことで成功する組織づくり」を指導しています。2017年には、「一般社団法人これからの時代の・飲食店マネジメント協会」を立ち上げ、飲食業界に人が育つ組織文化を形成するべく活動しています。
いい人材を育成するメリットは、たくさんあります。採用コストの圧倒的削減、業績改善、新規出店展開、会社ブランディング、人事トラブルリスク回避など、その効果は計り知れません。
本書では、私が長年、店舗経営やコンサルティングに関わるなかで実践してきた「これからの時代の飲食店マネジメント」のリアルな考え方と手法を紹介しています。ぜひ、自分がすぐにトライできそうなアクションがないかな、という目線で読んでみてください。そして、ヒントになるものがあれば、今日からでもお店で実践してください。
この本を読むことで、日々情熱を持ち、飲食業に関わるリーダーたちの「人の問題」が解決し、売上や集客につながる飲食店マネジメントが成功するよう応援しています。
一般社団法人これからの時代の・飲食店マネジメント協会 代表理事 山川博史
「採る・育てる・定着させる これからの飲食店マネジメントの教科書」目次
はじめに
1章 繁盛し続ける店になるためのこれからの「飲食店マネジメント」
1 5年前のマネジメント方法はもう通用しない
2 必要なのは30点の人を70点に育てるしくみ
3 まずは店長の意識から変えていく
4 繁盛飲食店をつくるのは店長しだい!
5 これからの飲食店店長に必要な7つの要件
2章 人が辞めない!飲食店の「採用」
1 採用費を100万円かけても採用できない
2 募集の方法を変えよう
3 繁盛店のスタッフづくりは「面接」から始まる
4 スムーズに定着させる新人スタッフの迎え方
5 「いい雰囲気」をつくる基本ルールづくり
6 すべての基本は「分離礼」にあり
7 ベテランスタッフに動いてもらう
3章 スタッフのやる気を引き出す!飲食店の「コミュニケーション」
1 コミュニケーションスキルを磨くのは、店長の大事な仕事
2 「どうすればいいと思う?」と質問して教える
3 注意するときは「お客さん」を主語にする
4 会話のルールをもうける
5 報連相はSNSを活用しよう
6 プロジェクト管理はSNSをフル活用
7 アナログな連絡手段も効果的
4章 店の価値観を共有する!飲食店の「ミーティング」
1 スタッフ2人でもミーティングは必要
2 ミーティングでの圧倒的にいい雰囲気のつくり方
3 店長こそ必要なミーティングのルール
4 朝礼でスタッフのコンディションを確認する
5 ミーティングでやっておきたい2つのワーク
6 店長とスタッフの個別ミーティングは2対1で
7 悪いことから逃げずに全員で考える
5章 スタッフに丸投げしない!飲食店の「任せ方」
1 店長もスタッフも成長する仕事の「任せ方」
2 4つの育成サイクルで回していく
3 3カ月で任せるステップ
4 スタッフのタイプ別任せ方
5 スタッフがミスをしたときの対応法
6 店長が店で孤立しない「パディマネジメント」
6章 強いチームをつくる!飲食店の「目標設定」
1 目標は店のなかに転がっている
2 スタッフが目標を立てるときの6つの課題
3 目標設定ミーティングを行なう
4 店の目標とスタッフの目標をすり合わせる4つのステップ
5 複数店舗の目標は、QSCの観点で設定する
6 圧倒的な大人マネジメントをしよう
7章 スタッフの成長を早める!飲食店の「人事評価」
1 店舗の店長・スタッフの評価はむずかしい
2 評価でいちばん重要なのは面談である
3 どんな成果を示したスタッフを評価すべきか
4 面談上手な店長と面談ベタな店長の差はココ!
5 評価・面談で重要な4つの留意点
おわりに
カバー・本文デザイン・図版制作 荒井雅美(トモエキコウ)
編集協力・本文DTP 菱田編集企画事務所
これからの飲食店 集客の教科書
脱・行き当たりばったり
お店を繁盛させるためにはまずお客様に来店してもらわなければ始まりません。しかし、チラシ配りやポスティング、アンケート、SNSなどを活用しているにも関わらず、効果が出ないと悩んでいる方はいるでしょう。本書では、そんな行き当たりばったりの施策を見直し、新規客獲得からリピーター作りまで、お店の特徴や規模に合わせた具体的な集客術がわかります。
はじめに
前著『採る・育てる・定着させる これからの飲食店マネジメントの教科書』では、人を採用し・育成し・定着させる思考や技術をお伝えしました。しかし、どれだけよいチームをつくるノウハウがあっても、中長期で活躍できる雇用条件や、夢を描きながら活躍してもらえる環境を整えるには、お店が繁盛していなければできません。
繁盛するためには、まずお客さまに来店してもらわなければ始まりません。私が代表理事を務める一般社団法人これからの時代の・飲食店マネジメント協会では、数店舗経営の老舗から飲食ベンチャー、オーナーシェフのお店からチェーン店まで幅広い会員様が参加していますが、新規客獲得からリピーター化まで悩みの種類はさまざまですが、どのお店も少なからず集客に悩んでいます。
当然、これまでもチラシ配りやポスティング、アンケート、ウェブ集客などには取り組んでいるけれど、イマイチ効果が出ない。あるいは、一瞬売上は上がっても、長続きしない——。
その原因のほとんどは、他店がやっていることをただ真似したり、無理やりスタッフに押しつけたり、営業マンが勧めるプランのまま契約をしたりなど、行き当たりばったりの施策にあります。
「今月、売上が足りないから、何とかしろよ!」「とりあえずクーポンチラシ配って、売上目標をクリアしよう」などといった気合いと根性の集客では、販促でお店の売上を上げるどころか、スタッフのモチベーションを維持できずに離職をまねき、業績も改善できない……という負の連鎖になりかねません。
本書では、これまで直感的に行なってきた集客・販促について、具体的な計画の立て方から実践ノウハウ、スタッフへのアプローチ方法まで丁寧に解説しています。
明日からリアルに活用できる方法ばかりで、実例も多数紹介していますので、今あなたのお店で行なっているアクションにプラスしたり、お店に適したアレンジをしながら、これからの飲食店集客の活動をスタートしてください。
本書を読み終えた頃には改善点が明確になり、あなたの大切なお店の価値をたくさんのお客さまに知っていただき、リピートしてもらえる技術が身につくはずです。そうして繁盛することで、お店のスタッフの未来も明るくなり、自信とワクワクで満ち溢れ、笑顔でイキイキと活躍してくれるようになるでしょう。そんな成果が出ることが、私たちの一番の喜びです。
一般社団法人これからの時代の・飲食店マネジメント協会 代表理事 山川博史
『お客さまに選ばれる! これからの飲食店集客の教科書』目次
はじめに
1章 これからの飲食店が気づくべき集客7つの誤解
1 行列の誤解
行列ができるのは本当にいいお店?
2 ポスティング・チラシ配りの誤解
ポスティングやチラシ配りはムダ!
3 ポイントカードの誤解
物販業のマネをしてもダメ
4 500円券・クーポンの誤解
「アルカラ客」と「もらい屋さん」
5 サービス・特典の誤解
「ナクテモ」客を増やそう
6 販促企画の誤解
店に行ったら“やってた”ではNG!
7 外回り営業の誤解
店内が後回しでは意味がない
2章 飲食店集客の全体像がわかる!集客公式
1 飲食店の集客公式には4つの要素がある
2 自分のお店の認知人口を意識しよう
3 来店率を高める手法は2つに大別できる
4 「二度と来ない!」と思わなかったお客さまは残存客としてカウント
5 飲食店にとって最も重要なリビート率
6 集客公式からわかる集客の鉄則
3章 認知度&来店率を高める外回り営業・チラシ配り・ポスティング
【事例】1万1206件の訪問で800万円の売上が上がった飲食企業
1 「営業中⇄閉店」看板をひっくり返すだけのお店から脱却しよう
2 「認知」と「来店」のマトリクスで攻め方が変わる
3 パート・アルバイトの外回り営業で実現する7つの「見える化」
4 宴会需要を獲得する!「最強の営業」
5 受取率80%以上、精読率90%以上の攻めるチラシ配り
6 「攻めのチラシ配り」の実効性を高める10のポイント
7 ピンポン・ポスティングと結果を出すための原理原則
8 即効性のあるピンポン・ポスティング7つのテクニック
9 販促で流した汗は絶対に裏切らない
【事例】「おせちメール」でおせち販売300個が600個に倍増!
4章 離反率ゼロを実現するアンケート術
1 離反率ゼロをめざす!「お客さまアンケート」の工夫とコツ
2 お客さまアンケートで最低限聞く項目とは?
3 メールアドレスや住所を確実にゲットするテクニック
4 アンケートの枚数と内容でその日の「売上の質」を判断する
【事例】アンケート取得数が3カ月で800%アップ!
5章 リピート率を最大化するお礼状テクニック
1 「飲食店経営の弱点」を頭にインプットしよう
2 リピート率の向上は「1to1」アプローチが大前提
3 ハガキ全面を手書きにするのは、特定のお客さまのみ
4 5分以内で心に残るお礼状を書き上げる4つのポイント
5 自己重要感を高めるお礼状を書くための9つの切り口
6 アンケートに書かれた個人情報はデータ入力せず、半年で廃棄する
【事例】1年で2266枚のお礼状が戻ってきたとんかつ店
6章 集客につながるネットツール活用方法
1 必要性が急拡大!飲食店におけるネット集客
2 インターネットは難しくない!正しいネット集客の基礎を覚えよう
3 本質をつかめば自店の答えが見えてくる
4 それぞれのツールの特徴を理解しよう
5 お店選びの際の影響力が高まっているインスタグラム
6 無料でここまでできる!有料集客サイトの活用方法
7 有料のネット掲載で押さえておきたい注意点
8 ウェブ予約ツールと顧客台帳活用の重要性と連動が必要なワケ
9 効果の高い動画の活用と進化し続ける未来のIT×AI集客方法
7章 業態別集客を実践するときの傾向と対策
1 単価×回転のマトリクスで業態を分類する
2 高単価&高回転のお店は、お礼状・パンフレットで費用をかけて集客する
3 高単価&低回転のお店は、「宴会・予約・団体」を狙って集客する
4 低単価&高回転のお店は、ネットを駆使して当用を抑えて集客する
5 低単価&低回転のお店は、平日夜の来店客を徹底的にリスト化
【事例】飲食店の集客・販促で使える助成金・補助金ワンポイントアドバイス
おわりに
カバー・本文デザイン・図版制作 荒井雅美(トモエキコウ)
編集協力・本文DTP 菱田編集企画事務所
コロナ危機を生き残る飲食店の秘密
集客のヒントが満載
チェーン店デザイン数日本一の著者が、店舗設計の実証データに基づいて繁盛店に導くデザインの秘密を紹介しています。これから起業されたい方、飲食店やB to Cに従事されている方にとって必携の1冊です。また飲食ビジネスに限らず、施策の本質やお客様への態度を見つめ直すきっかけとなるでしょう。
、出典:出版社HP
はじめに
デザインを変えるだけで繁盛店に変わる
「おしゃれだなあ。カッコイイけど、落ち着かないな」
「美味しそう……でもなんだか敷居が高そうだなあ」
「雰囲気がある店だけど、中がよく見えないから入るのに勇気がいるな……」
出張先の見知らぬ街で、仕事終わりに空腹をかかえて飲食店街をさ迷いながら、どの店に入ろうか考えあぐねる——あなたにもそんな経験はありませんか?
人は店をパッと見たとき、脳内で無意識に「プラスの感情」と「マイナスの感情」を抱きます。
プラス=「この店に入ろう」
マイナス=「この店はやめておこう」
プラス感情のレッテルを貼られた店は繁盛し、常連客が絶えません。
一方、マイナス感情のレッテルを貼られた店は、なかなか人が入ってくれないので、生き残ることができません。
これを、繁盛店とつぶれる店の「プラス/マイナスの法則」と私は呼んでいます。
プラスとマイナスに分かれる決定的な違いは、店の「デザイン」にあります。
看板や外観や内装、客席、厨房、動線など、店全体の空間デザインに、繁盛店になるか否かを決定づける重要なポイントがあるのです。
しかし、実はそのことに気づいていない人が多いのが実情です。
本書には、私自身が手掛けた店舗設計の膨大な実証データに基づき、集客率・回転率・競争力・収益性を上げて繁盛店に導くデザインの秘密が詰まっています。
「なぜデザインを変えると、繁盛店になり、コロナ危機でも生き残れるのか?」
その答えは本書に余すところなく書かれています。
ただし、本書は単なる常識的な教科書本とは一線を画するオリジナリティの高い本です。
「えっ、あの店がこんな斬新なデザインに?」
「なるほど、このデザインの発想は使える!」
本書にはそんなオリジナルのノウハウやアイデアが満載なので、店舗設計や店舗経営にかかわるすべての方々に、ぜひご一読いただきたいと思います。
チェーン店デザイン日本一の設計士が教える行列の科学
私は外食チェーン店を中心とした設計会社を経営しています。
今まで20年以上にわたり、国内外のチェーン店の設計デザインを手掛けてきました。
私はエリートの大先生ではなく、20代の頃からこの世界に入った現場たたき上げの設計士ですが、その実績は日本一だと自負しています。
今までお世話になってきたのは——株式会社吉野家ホールディングス(吉野家)、株式会社ゼンショーホールディングス(すき家、なか卯、ココス、ビッグボーイ、はま寿司)、株式会社トリドールホールディングス(とりどーる)、株式会社アントワークス(すた丼、デンバープレミアム、㐂久好)、アークランドサービスホールディングス株式会社(かつや)、株式会社ゴリップ(ゴッチーズ・ビーフ、牛カツ京都勝牛)、株式会社モスフードサービス(モスバーガー)、株式会社フレッシュネス(フレッシュネスバーガー)、すかいらーくグループ(すかいらーく)、サトフードサービス株式会社、千房株式会社(千房、ぷれじでんと千房)など、日本の飲食業界のトップ企業各社と取り引きしています。
これは今までの実績の一端ですが、たとえば西日本にある約500店舗の「なか卯」は、私がほとんど設計デザインを手掛けました。
また、ゼンショーホールディングスのグループ会社に所属していたときは、「すき家」をはじめとする300店以上の設計監理にかかわりました。
みなさんも、私が設計デザインを手掛けた牛丼店を一度は訪れたことがあるのではないでしょうか?
「吉野家」現社長の河村泰貴氏には、「大西君は、牛丼屋をいちばん知っている男」と言われました。私の豊富な実績を買って、メディアで話題になった「黒い吉野家」の設計デザインに私を指名してくださったのも河村社長です。
こうした日本の名だたる飲食店企業グループのみなさんから、「大西に頼みたい」と設計デザインのオーダーをしていただけるのは大変光栄なことです。
日本の飲食店チェーンだけでなく、幅広い業態の店舗デザインも国内外で多数手掛けています。たとえば中国では、「味千ラーメン」など大手飲食チェーン店や現地の「ローソン」をはじめとするコンビニエンスストア14社、アパレルショップ、美容院、スーパーマーケット、ショッピングモールのほか、アリババがプロデュースしている百貨店の内装デザインにもかかわっています。
ありえないほど悪条件の店舗を、劇的によみがえらせて大評判になった事例。
自己満足なカッコよさにこだわって、職人と大ゲンカしたエピソード。
国内ではおなじみのコンビニを、海外でまったく異なるデザインで展開して売り上げが120%になった事例——
本書では、私が実際に手掛けた店舗をはじめ、さまざまな事例をご紹介しながらデザインによる具体的な集客の秘策をたっぷりご紹介します。
ちなみに、みなさんは牛丼屋の看板がなぜオレンジなのか、考えたことはありますか?そんなところにも繁盛店の法則があるのです。
コロナでも生き残る「ダサカッコイイ」の法則
よく“デザイン”というと、「見た目をカッコよくすること」と思われがちです。
しかし私が標榜するのは、「ダサカッコイイ」デザインです。
私の提唱するダサカッコイイとは、単に見た目のカッコよさだけでなく、マーケティングや機能性、コストパフォーマンスまで考慮した多角的なデザインのことです。
それは、私が数々の店舗デザインをするなかで試行錯誤しながら見いだした、極めて実効性の高い方法論です。
アフターコロナの時代は、単なるクールでカッコイイだけの店は生き残ることが困難です。
この過酷なサバイバル時代に、お客さまもスタッフも経営者も三者が満足する繁盛店を作り、それを維持していくには、多角的な視点でとらえたデザイン思考が不可欠です。
本書では、アフターコロナ時代に即した店舗デザインの方向性や、新業態についてもご紹介します。
私自身、オープンしたての自店がコロナ禍とバッティングするという最悪の事態に見舞われました。
帆を揚げて意気揚々と船出したとたん、いきなり大しけに遭ってしまったようなものです。
ところが、そんな荒波にもまれる小舟状態でオープンした店が、結果的には毎月黒字を叩き出すという順風満帆な状態をキープしています。
いったい、どんな策を講じてピンチをチャンスに転じたのか?
その危機脱出劇も本書で詳しくお話しします。
行列のできる繁盛店に導く科学というと、店舗経営に特化した話だと思われるかもしれませんが、幅広い業態のビジネスパーソンのみなさんにとってヒントになる話がたくさんあるはずです。
本書の主眼は、さまざまな業界がコロナ稿でかつてない危機に瀕するなか、マイナスの状況をいかにプラスに転じるかということです。
私自身、デザイン設計事務所を立ち上げる以前の会社員時代には、倒産、失業、ヘッドハンティングをはじめ、激しいアップダウンをいやというほど体験し、危機を乗り越えてきました。
同じように懸命に頑張っている経営者やビジネスパーソンにとって、本書が強力な次の一手につながれば、これほどうれしいことはありません。
、出典:出版社HP
目次
はじめに
(第1章) あの店はなぜコロナ禍で黒字になったのか?
飲食店廃業数が過去最大になった3つの理由
あの店がコロナ禍でも収益がアップしたワケ
お客さまが求めているのは何か?
お持ち帰りを1秒でアピる3つのアイテム
コロナ危機をチャンスに転換
ニューオープンの店を千客万来にする仕掛け
なぜ、あの店はうまくいかなかったのか?
海外チェーンが日本で成功する秘策
1店舗作るために、100店舗は見る
カッコよくても稼げなければただの自己満足
協力業者との世間話から世の中を知る
なぜ、のれんのすり切れたラーメン店が生き残るのか?
アッパー層に愛される一流店とタレントショップの違い
繁盛店は新規客1割、リピーター9割
コラム ブーム店は必ず廃れる「一発屋の法則」」
(第2章) なんとなく入りたくなる店の秘密
「居心地がいい」店を作るなら「居心地が悪い」店に行こう
スタバはなぜ競合に強いのか?
お客さまの「会話」によって空間デザインは変わる
その「合理化」はお客さまのため?
「入りやすい店名」と「入りにくい店名」の違いとは?
店名プラスご当地ブランディング
150m前からドライバーを店に誘導
なぜ「すき家」の入り口に時計台があるのか?
「ららぽーと」も「イオン」もドアがない
「一風堂」の狭い間口に仕掛けた工夫
店頭3m地点で瞬時に伝える「安心感」
ホームページでも「安心・安全」の見える化
「入りにくい店」を「入りやすい店」にする8つのポイント
コラム 新しい選択肢「ゴーストレストラン」と「クラウドキッチン」
(第3章) 行列ができる店には
「ダサカッコイイ」の法則がある
「ダサカッコイイ」の法則とは?
成長性や収益性は「店の顔」に出る
オンがオフに切り替わる「脱力の瞬間」をつかむ
ドヤ顔の美意識より、ハートに響く優しいデザイン
非常識を常識に変えた中国「ローソン」の快進撃
USJで遊んだ後にお客さまが望むものは?
行列はできるものではなく、作るもの
待ち時間もストレスにならないおもてなし演出
店とスタッフのセンスにズレがないか?
流行りの音楽を流せば客が喜ぶわけではない
トイレのデザインにも手を抜かない
コラム SNS発信もグラフィックデザインも餅は餅屋に
(第4章) 牛丼屋の看板はなぜオレンジ色なのか?
空間デザインで作業効率も回転率も収益もアップ!
効率のいい動きはCAに学べ!
接客スタッフが癒やされるとなぜ収益が上がるのか?
スタッフのバックヤードに芝生のオアシスを
背中合わせのソーシャルディスタンス
使って汚れるなら「ちょいダサ」がいい
「かつや」はカッコイイを追求しなかったから成功した
流行りのスタイルより、オールドスタイル
「チラ見せ」萌え効果の活用術
胃袋をわしづかみにする「丸見え」パフォーマンス
照明が暗いほど客単価が上がる
店の第一印象を決めるのは「店の顔」
美味しい店に欠かせない色彩の法則
、出典:出版社HP
飲食店完全バイブル 売れまくるメニューブックの作り方
売れまくる店になるには
年間300件を超える店のメニューブックを手掛ける2人のプロが、お客様の心に刺さるような、売れまくるメニューブック作りのノウハウを解説しています。土台となるコンセプト作り、それに合わせたストーリー表現やデザインのコツなど余すことなく明かしています。売り上げを伸ばしたい飲食店オーナーや、これから始めたいという方におすすめの1冊です。
はじめに
私たち2人は、毎年、多くの飲食店を指導し、毎年300件を超えるメニューブックのリニューアルをサポートしています。メニューブックをリニューアルすることによって、「注文してもらいたい商品の注文数が3倍になった」、「原価率が下がって、利益が増えた」、「オペレーションが改善された」、「売り上げが昨年対比120%を維持している」など、全国の飲食店で良い結果を残しています。
なぜ、私たちは毎回成果を出せるのか?
その理由は、指導先の店にとって「あるべきメニューブック」の姿をまず考えたうえで、その大きな目標に向けて順序立てて内容を作り上げていくノウハウがあるからです。
例えば、ある看板商品を売ろうとしている店ならば「看板となる商品を売るためには、それをメニューブックの紙面で、どう表現すれば効果的か」を考えます。また「お客様の層を広げて客数を増やすためには、メニューに新たなカテゴリーを追加すべき」などと具体的な仮説を立てて、メニューブックを設計していきます。
私たちが指導して作るメニューブックには、料理やドリンクを掲載する順番、写真のサイズ、カテゴリーの分け方、ページの配置など、全てにきちんと意味を盛り込んでいます。あなたの店はどんなコンセプトで、どんな料理を大切にしているかをお客様に明確に伝え、どんな風に料理を頼めば店側が考えるその店の最もよい楽しみ方ができるのかを、メニューブック全体で表現しています。
・この商品をメニューブックの一番目立つところに大きく載せているのはなぜか。
・商品の写真をその大きさで使っているのはなぜか。
・改善前のメニューブックよりカテゴリー分けを細かくしたのはなぜか。
こうしたことを全て説明できる根拠があります。これが私たちが作るメニューブックです。
なんとなく料理を並べただけのメニューブックでは、あなたの店の考え方、こだわりはお客様にうまく伝わりません。同業の競合店に持っていっても、まったく違和感なく溶け込んでしまうようなメニューブックでは、お客様の気持ちは決してつかめず効果は上がりません。
さらに、今回は特別編として、居酒屋やバルなど様々な業態で活用が増えている「手書きメニュー」の活用法を盛り込んでいます。「日替わりメニュー」として、毎日魚市場で仕入れる新鮮な魚をお客様にお薦めしたり、「季節メニュー」として時節により品ぞろえが変わる日本酒や焼酎、ワインなどを紹介したりと、「手書きメニュー」の使い道は大きく広がっています。個性あふれる筆文字で書かれた「手書きメニュー」は、スタッフの個性をお客様に印象付ける手紙のような役割もしてくれます。今や、グランドメニューより先に目を通すというお客様も多い「手書きメニュー」のうまい使い方をぜひ身に付けてください。
私たちには、長年にわたってメニューブック作りをサポートしてきたノウハウがあります。多くの飲食店がメニューブックのどこでつまずき、どこを修正すれば成果が上がるのかをよく理解しているつもりです。
本書では、効果的なメニューブックにするための根拠となる考え方と、それを実現するノウハウを具体的な手順としてお伝えします。本書を活用してあなたのお店のメニューブックを見直し、効果を上げていただければ幸いです。
河野祐治、笠岡はじめ
図解 売れまくるメニューブックはここが違う
改善前
看板商品が分かりにくかった
改善後
看板商品がはっきりして注文が増加
目次
はじめに
図解 売れまくるメニューブックはここが違う
第1章 優れたメニューブックの必須要素
1 メニューブックは店の価値をお客様に伝える「メディア」
2 メニューブック次第でお客様のオーダーを「コントロール」できる
3 「オーダーコントロール」でオーナーの考える客単価に調整できる
4 初回来店のお客様にも分かりやすい内容にする
5 店をしっかり印象付けて良い評判を広げる
6 デザインに根拠がある効果的なメニューブックの作り方
第2章 繁盛店のメニューブックを見て学ぼう
1 埼玉県にあり幅広い客層を集める郊外型和食店の事例
2 北海道にある約40席の「丸鶏」が看板商品である定食店の事例
3 大阪府の私鉄沿線にあるとんこつラーメン店の事例
4 東京都内にあるフードが充実したスペイン料理バルの事例
5 大阪府にある郊外型うどん店のランチメニューで売り上げを伸ばした事例
6 焼酎蔵直営の居酒屋が使う注文しやすいドリンクメニューの事例
7 子供連れを増やすお子様向けメニューの事例
第3章 店のコンセプトを決める
1 「店のコンセプト」がメニューブック全ての判断基準
2 店のコンセプトを決める4つの要素
3 コンセプトを左右する自店の立ち位置を再確認する
4 従来のメニューブックを7つの角度から見つめ直す
5 どの商品で売り上げを稼ぐか、利益を確保するか
6 店の特徴を一言で表す「ショルダーネーム」を店名に付ける
7 コンセプトに沿ってメニューブックのスタイルを決める
第4章 カテゴリー分けで売れ行きが伸びる
1 カテゴリーで店の「ウリ」をアピール分かりやすい分類で注文を増やす
2 カテゴリーには3つの分類方法がある
3 主役と脇役をはっきりさせ店のコンセプトを表現する
第5章 掲載する商品を選ぶ
1 「ウリの商品」をはっきりと打ち出そう
2 「クロスABC分析」をして掲載商品の見直しをかける
3 クロスABC分析に基づく商品の追加と削除のポイント
4 分析結果では判断できない商品削除のポイント
5 ネットなどの情報を参考に掲載数の2倍の商品を考える
第6章 お客様に分かりやすい価格の決め方
1 価格が分かりやすいと注文が増えやすい
2 同カテゴリーでは価格の種類を少なくする
3 「上限価格」を決めて高い店だと感じさせない
4 商品の下限価格を引き上げ「粗利ミックス」をする
5 税抜き価格の10円以下の桁をそろえる
[コラム] 消費税対応は「税抜き表記」で欄外に注意書きが主流
6 商品の価格は分かりやすさ優先カテゴリー内の価格はなるべく統一
7 お客様は「1、2、3、5」で予算を考え「1対1.3」で価格差を認識する
第7章 注文しやすいページ割りにする
1 各カテゴリーを実際のページに割り当てる
2 表紙と裏表紙は開かなくても見てもらえる大事なページ
3 表紙の次の見開きページは誰もが見る場所
4 店のストーリーを意識してページごとに商品を配分
5 メニューブックに掲載するパーツの使い方(1)
6 メニューブックに掲載するパーツの使い方に(2)
7 実際と同じ大きさの紙でメニューブックの設計書を作る
第8章 メニューブックの使い方
1 メニューブックは客席に何冊あればよいか?
2 新しいメニューブックのオペレーションをスタッフ全員で確認する
3 メニューブックを刷新したら告知を強化してまず集客する
4 メニューブックカバーは表紙が見えるタイプがよい
特別編 手書きメニューで商品を印象付ける
1 「手書きメニュー」の魅力は店のこだわり、温かさが伝わること
2 手書きメニューで店の魅力を増すための活用例
3 手書きメニューを手際よく作る
4 文字は達筆であるより読みやすさを優先
5 手書きメニューにメリハリを付けるワザ
おわりに