世界一やさしい 株の教科書 1年生

株式投資を知る5冊 -最初に読みたい入門書からベストセラーまで-を確認する

はじめに

株式投資をはじめたいけど何からはじめていいのかわからない。「超入門という本を何冊も読んだけど、結局わからず、もやもやしている」そう思ったことがあるなら、この本はあなたのものです。

本書の目標はシンプルです。「初心者が投資の計画から実行まで、ひとりでできるようになる」これだけです。そして1回読んで本棚から2度と出てこない一過性の本ではなく、何回でも読みたくなって何回読んでも新しい気づきがある「息の長い本」になるのが究極の目標です。

初心者の気持ちがわかっている本書は2つの特徴を持っています。
1本当に必要なものだけに集中する

全世界の投資家を指導してみて痛感するのは、本物の初心者用の本が驚くほど少ないということです。初心者の本と標榜しながら専門用語が乱立したり、デパートのように不要な知識を並べたりと、初心者の気持ちがわかっていないものがあまりにも多いことです。
本書では余計な理論を量で勝負するように並べるより、これだけ押さえれば大丈夫というものを徹底的に深掘りしています。基礎がしっかりしていれば、知識を広げることは容易です。
2再現できる理論を、実践を交えて
初心者でも読んだ瞬間から「1円単位で注文価格が決められる」理論を、実践の画面を交えながら説明しています。
本を読んでも、結局何をどうすればいいかわからないもやもやしていた気持ちはもう終わりです。明確な基準と自信を持って実践できるようになります。
株式投資は恋愛と同じです。いい人に出会い、長くつきあって人生のパートナーになること、豊かな気持ちになることです。最初の一歩は、本書を連れて帰ることからはじまります。
ジョン・シュウギョウ(J.Jung)

ジョン・シュウギョウ (著)
ソーテック社 (2014/12/4)、出典:出版社HP

 

目次 – 世界一やさしい 株の教科書 1年生

はじめに
0時限目そもそも株式って何?
・「株」のことをちゃんと知りましょう.
株式投資は何が怖い?
株って何?
日世界一の企業に就職するか、株を買って経営に参加するか
REITを使って、ゴージャスなビルのオーナーになれる?
・「株式投資」のことをちゃんと知りましょう
株式投資って何?
株式投資に対する間違った2つの考え方
株式投資で得られること
経済がわからないからこそやるべし
・誰が株価を決めるの?株はどこで買うの?
株価はどうやって決まるの?
株はどこで買えるの?
あなたの資金は守られている
正しい証券会社の選び方

1時限目すべての投資の考え方
・なぜ8割の投資家は損をするのか?
まず、投資に関する正しい考え方を全部身につける
・個人投資家が持っている「常識」という誤り
恐れずに、常識を捨てることからはじめよう
ワナ1買う銘柄を教えてください
ワナ2儲かっているから上がるでしょう
ワナ3安くなったら買って、高くなったら売る
・投資で利益を得るための3つのポイント
あたりまえだけどなかなかできない本質的なこと
What何を買うか?
When1いつ買うか?
When2いつ売るか?
・何を、いつ買って、いつ売るか、どの順番で考えるかがポイント
「ファンダメンタル分析」と「テクニカル分析」は両方必要
バフェットさんと同じことをすれば儲かりますか?
自分が目指すものが何かを知ることが、すべてのはじまり
What優先アプローチ
When優先アブローチ
自分の状況にあわせたアプローチの決め方
・利益と損失はセットで覚える
アクセルを踏む前にブレーキの使い方を覚える
人は儲かる話ばかりに目を奪われる
「リスク」の意味をちゃんと知っていますか?
リスクコントロールができる自分になる方法
見ないで「損切り(嫌い)」する方法
「逆指値」という魔法の売買方法

2時限目タイミングを見極めるためのテクニカル分析入門
・テクニカル分析をマスターしても怠るな!…
お金が働いてくれるしくみをつくるために覚えておくこと
・テクニカル分析入門チャートを読もう
チャートの基礎知識
チャートには投資家心理が現れる
時間軸から見るチャートの種類
・テクニカル分析入門教科書に載せるべき
ローソク足全世界の投資家が使う最強の武器
4つの値段(ローソク足)で市場の動きがわかる
ローソク足の形で強さと投資家の気持ちがわかる
・テクニカル分析入門移動平均線の意味と正しい使い方
移動平均線で強力な売買サインを見つける
移動平均線の意味移動平均線の種類
移動平均線の正しい使い方
・投資の4原則を理解する
適切なタイミングで売買して利益を上げるのに必要なこと
投資判断どの株を買うか決める基準
投資技術注文方法やツールを使いこなす
株価の理株価は波を打ちながら上がっていく
投資家心理株式投資は投資家の心理戦
・すぐ買える銘柄を選び出す方法
5秒で決めるコツ1買っていい銘柄の選び方
5秒で決めるコツ2買っていいタイミングの決め方
・いくらで買うかを計算する方法
プロの技1プロは人と反対のことをする
プロの技2プロが使う「逆指値注文」
・いつ、いくらで売るか…
実は一番難しいのが「売り」。だから自動化する
「利益を取る」ことと「損切りをする」ことは同じ

3時限目「すぐ買う」「すぐ売る」を実践する
・実際に買う画面の指示にしたがって株を買ってみよう
逆指値注文をマスターする注文の受付と約定は必ず確認する
・実際に売るロスカットと利益確定の設定をしてみよう
買ったらすぐに売り注文を出す。
急激な値動きに備える「値注文」を使う
Episode1ニュースに踊らされた人たちーパンダが生まれて儲かるところは?
売ったあとの行動、これが大事
売り注文が約定したらやることまずは「利益の計算」
運が悪かった!では一生上手にならない

4時限目「買い」を極めればチャンスが最大化する
・株価サイクル グランビルの法則
株価の原理と投資家心理がつくりだす「株価のサイクル」
グランビルの法則は人間心理の表れ
徹底攻略グランビルの法則
Episode2 キャンドルを見ながら爆笑する人たち
株式投資の醍醐味はこんなところにもある
・上昇相場株価の位置によって投資戦略を変える
1日目売買単位を小さくする。
2日目ゆったりしながらも最も大きな利益をねらう
3日目短期で大きな利益をねらう
Epsode3赤信号みんなで渡ればみんなで死ぬーこれが投書の世界のセオリー
・上昇相場 1回目の買いを極める
利益幅も小さくロスカットの可能性もある
75日線が下内いても買う理由?
ロスカットの率が高いのに買う理由?
・上昇相場2回目以降の買いを極める
75日線の上で反転した場合、買うタイミングはいつ?
トレンド国いつ切り返すかを見極める魔法の線
トレンド転線に基づく貴いの戦略
Epsodes4すべての指標をチャートに乗せたがる人
情報過多では売り時もわからなくなる

5時限目「売り」を極めれば、チャンスが最大化する
・売りの極め、テクニカル指標を使いこなす
テクニカル指標とは、未来の価格やトレンドを予測するもの
売りのタイミングを見原めれば負けない
テクニカル指標は大きく3つに分類できる
テクニカル指標の正しい使い方とにかく得意な指標を2個つくる
・MACD~天井に近いところで利益確定できる指標
まず使える2つのを覚えよう
移動平均線より利益定サインを早く出す
MACDの構成要素
MACDで利益確定する方法
・ボリンジャーバンドはここだけマスターする
買う段階で利益の目標まで見える
ボリンジャーバンドとは
ポリンジャーバンドのポイントは3つ。
ボリンジャーバンドによる投資診断

6時限目いい銘柄を絞り込むテクニックファンダメンタル分析
・ファンダメンタル分析とテクニカル分析はどちらかひとつで大丈夫?
ファンダメンタル分析の取り組み方
・あなたが買うべき銘柄を絞り込む
タイミングがあう、本命の基準は4つ
基準1割高になっていないか?
基準2しっかり稼いでくれるか?
基準3金がなく、安定しているか?
基準4生活費はしっかりくれるのか?
・条件を満たす指標たち
世界一わかりやすいファンダメンタル指標の説明
PER「そのよさにまだ気づいていないか」を見る指標
PER「安定した生活ができるか」がわかる
予想増益率「これからもしっかり稼ぐか」がわかる
配当利回り「生活費はしっかりくれるのか」がわかる
・ファンダメンタル情報の集め方と分析のしかた
シンプルでわかりやすい情報の集め方
集めた情報を比較しよう

7時限目銘柄はどこで仕入れて、どう管理するのか
・株の投資力の鍛え方
誰だって、他人に聞いて稼げるならそうしたい
銘柄の仕入れは、他人ではなく自分自身でやる
・銘柄の仕入れ先
ニュースが1番身近なソースであることは確か
ランキングはちゃんとフィルタリングすれば宝の山
「明日、買っていい銘柄」を集めた情報
・仕入れた銘柄は手のひらに書く?ボートフォリオの作成と管理
銘柄を管理するのに最適なツールは?
ボートフォリオのつくり方と管理のしかた
ポートフォリオは鮮度管理が大切
ポートフォリオのツールは大差なし、使いこなしが重要
あとがき

ジョン・シュウギョウ (著)
ソーテック社 (2014/12/4)、出典:出版社HP

 

0時限目そもそも株式って何?

「株」のことを一ちゃんと知りましょう
1株式投資は何が怖い?
今でこそ投資のプロとして、各国の市場をカバーしながら全世界の7人投資家を指導する立場にいますが、はじめての取引は妻に背中を押してもらわなければできなかったほど、投資は怖いもので緊張させられるものです。大事なのはその正体は何で、どこのポイントが怖いのか、それを防止するためにはどうするのかを学ぶことです。

人間が最も恐怖を感じるのは、ある現象ものに関してまったく知らないときなのです。「株式投資も、知識のないまま何となくはじめようとするから、恐怖を感じ、美かに依存したくなって知人の言葉にしたがったり、専門家といわれる人たちの言うとおりにします。
株式投資とは何か、どこが怖くて、気をつけるポイントは何かを押さえれば、次の行動が見えてくるはずです。まずは、大事な資金を投じる前に知っておくべきことを押さえましょう。

2株って何?
株式投資で利益をあげるための話をする前に、まずそもそも株とは何かを明確にしてみましょう。

株とは、企業(以下、株式会社といいます)の資本の構成単位で、正確には株式会社が発行する「出資証券」のことです。出資証券をわかりやすくいうと、Point1その企業にお金を出したことを証明する文書のことで、出資した金額に応じて、間接的にその企業の経営に参加することを意味します。

それに対して、企業に対してお金を貸したことを表す文書を「借用証券」といいます。企業は出資者に対して返済義務があります。社債がその代表的な例です。
株のもうひとつの特徴は、Point2公共の場に流通させて、手軽に取引できるようにしていることです。株式が取引される公共の場を「株式市場」といい、株式市場で公正に決められた値段で取引されています。株って何?と聞かれたら、これだけの答えでいいんです。3世界一の企業に就職するか、株を買って経営に参加するか
「ライフコーチングとしての顔も持っている私のもとに、いつかはグーグルのような超一流企業に入って、いい給料で、世界でバリバリ活躍する人材になりたいと、転職で悩んでいるクライアントが訪れることがよくあります。

「私が「超一流企業に就職する代わりに、今日の夜にでも経営に参加できますよ」と言うと、大体の人は「は?」となります。しかしこれは事実です。明日の朝トヨタの株式を買うことで、トヨタの経営に参加することができます。一流企業に就職するかわりに、その企業を部分的に所有することができると思うと、世界の見方が変わります。就職するか、経営に参加するか選べる、これが株式投資の魅力のひとつです。株主総会に出席し、会社の経営上大事な議題について意思表明をすることで、間接的に経営に参加できるという意味です。
ここで、株主になることで手にすることができる権利を下図にまとめておきます。

続きを本書で確認する

ジョン・シュウギョウ (著)
ソーテック社 (2014/12/4)、出典:出版社HP