反脆弱性[下]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

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目次

反脆弱性[下]

目次

章のまとめとマップ(再掲)

ナシーム・ニコラス・タレブ (著)
ダイヤモンド社; 1版 (2017/6/21)、出典:出版社HP

第17章 デブのトニー、ソクラテスと相対す
対話篇『エウチュプロン』
デプのトニー対ソクラテス
定義的な知識の優位に反旗を翻したニーチェ
理解不能なものを不合理なものと勘違いする
伝統への敬意――ウィトゲンシュタイン、ハイエク、レヴィ=ストロース
カモとそうでないヤツの違い
確率ではなく脆さに基づく意思決定を
事象とエクスポージャーの同一化
第4部の結論
この先はどうなる?

第5部 あれも非線形、これも非線形
「屋根裏」の重要性について
第18章 1個の大石と1000個の小石の違いについて
脆さを見分ける単純な法則
脆いものはなぜ非線形的なのか?
笑顔としかめ面の使い分け
なぜ凹なものはブラック・スワン的な事象に弱いのか?
ニューヨークの交通、インフレーション、「凸効果」
誰かニューヨーク市の担当者を呼んでくれ!
多は異なり―スケーリングの性質について
“バランスのよい食事”の再定義
歩くな、走れ!
小さいものは醜いかもしれないが、間違いなく脆くはない
「スクイーズ」に陥る仕組み
ケルビエルとミニケルビエル
映画館を逃げ出すには
プロジェクトと予測
どうして飛行機は早めに到着しないか
戦争、赤字、赤字
“効率的”が効率的でないとき
地球に対する汚染と害
「宮」の非線形性
第18章の結論
第19章 賢者の石とその逆
破綻するヤツを見分ける方法
正と負のモデル誤差という考え方
おばあちゃんの亡くし方
お待たせしました、賢者の石
金を泥に変える方法 賢者の石の逆

第6部 否定の道
ダビデでない部分を削り取る
ペテン師はどこにいる?
引き算的な知識
バーベル戦略、再び
少ないほど豊か、というヒューリスティック
第20章 時と脆さ
「最新性愛症」という病理
シモニデスからイェンゼンへ
引き算を学ペ――未来を語るうえでの最大の間違い
技術の「最高の形」と自浄作用
逆向きに歳を取る――リンディ効果
心理的バイアスをいくつか
最新性愛症とトレッドミル効果
建築と「不可逆な最新性愛症」
壁一面の窓――フラクタルへの回帰
「メートル法化」の弊害
ジャーナリズム化、スポーツ化する科学の脆さ
壊れるべきもの
(引き算的な)予言者、古今東西
エンペドクレスの犬
理に適わないもののとらえ方
第21章 医学、凸性、不透明性
「何を証拠とみなすべきか」に関する法則
救急治療室で議論するには
医原病の第一原理―経験主義
医原病の第二原理―反応の非線形性
医療におけるイェンゼンの不等式
埋め隠された証拠の数々
終わりなき七面鳥問題の歴史
自然のロジックの不透明性
有罪か無罪か――”証拠”の名のもとに理論に背く
生物学なんて知りません――現象学
古代の人々のほうが医師に辛辣だった
人口の半数を薬漬けにするには
医学の「数学的厳密性」
まとめ、そして次へ
第22章 ほどほどに長生きする――「引き算」の力
寿命と凸性
引き算こそが寿命を延ばす
「お金」に潜む医原病
宗教対浅はかな干渉主義
水曜日だ、ヴィーガンになろう
凸効果とランダムな栄養摂取
自分を食べる方法――断食とオートファジー
「歩き」の剥奪は何をもたらすか
不死を求めるべきなのは

第7部 脆さと反脆さの倫理
第23章 身銭を切る――他人の犠牲と引き換えに得る反脆さとオプション性
身銭を切る英雄とエージェンシー問題
今こそハンムラビ法典を
アンフェア化する世界――おしゃべり屋の無料オプション
後言者と無自覚なカモたち
スティグリッツ症候群
頻度の問題、あるいは議論に負ける方法
間違った理由で正しい決断を
古代の人々のスティグリッツ症候群への対処法
自分の船を燃やす――背水の陣
詩が死をもたらすケース
絶縁の問題
シャンパン社会主義にキャピア左翼
魂を捧げてこそ
オプション、反脆さ、社会的公正
ロバート・ルービンの無料オプション(反脆さの移転)
どちらのアダム・スミスさん?
(大)企業の反脆さと倫理
職人、マーケティング、最割安
アラビアのロレンスか、マイヤー・ランスキーか
まとめ、そして次へ

第24章 倫理を職業に合わせる――自由と自立
倫理が先か、職業が先か
自立なき宮など
真の「自由人」とは
合法的であれば倫理的なのか?
オプション性としての決疑論
ビッグ・データと研究者のオプション
集団の暴政

第25章 結論
エピローグ 生まれ変わりに生まれ変わりを重ねて
謝辞
参考文献
追記、補足、関連図書
付録Ⅱ (非常に専門的)
付録Ⅰ
用語集

ナシーム・ニコラス・タレブ (著)
ダイヤモンド社; 1版 (2017/6/21)、出典:出版社HP

 

反脆弱性 上 目次
プロローグ
第1部 反脆さとは
第1章 ダモクレスとヒュドラーの間で
第2章 過剰補償と過剰反応はどこにでもある
第3章 ネコと洗濯機
第4章 私が死ねば、誰かが強くなる

第2部 現代性と、反脆さの否定
第5章 青空市とオフィス・ビル
第6章 ランダム性は(ちょっとなら)すばらしい!
第7章 浅はかな干渉医原病
第8章 予測は現代性の生みの子――ブラック・スワンの世界へ
第3部 予測無用の世界観
第9章 デブのトニーとフラジリスタたち
第10章 セネカの処世術
第11章 ロック・スターと10パーセント浮気する――バーベル戦略
第4部 オプション性、技術、そして反脆さの知性
第12章 タレスの甘いぶどう――オプション性
第13章 烏に飛び方を教える――ソビエト=ハーバード流の錯覚
第14章 ふたつが”同じもの”じゃないとき
第15章 敗者が綴る歴史――試行錯誤の汚名をすすぐ
第16章 無秩序の教訓

章のまとめとマップ (再掲)

第1部 反脆さとは
第1章 「反脆さ」という言葉が教室で見落とされていたことを説明する。脆弱・頑健・反脆弱とダモクレス・フェラー。領域依存性。
第2章 過剰補償が起こる場所とは。経済学以外では、執着的な愛情ほど反脆いものはない。
第3章 有機体と人工物の速い。人生から変動性を吸い取ろうとする観光客化。
第4章 多くの場合、全体の反脆さは部分の脆さに依存する。人生に死が必要なワケ。失敗が全体にもたらす利益。リスク・テイカーが必要な理由。この点を見述している現代性について二言三言。起業家とリスク・テイカーへの敬意。

第2部 現代性と、反脆さの否定
プロクルステスのベッド
第5章 ランダム性の2種類のカテゴリーを、その性質から読み解く。スイスはなぜトップダウンじゃないのか。月並みの国と果ての国の違い。都市国家、ボトムアップ型の政治システム、地方自治体のノイズが持つ安定化作用のメリット。
第6章 ランダム性を好むシステム。物理学内外の焼きなまし手法。有機体や複雑系(政治、経済など)を過度に安定化させることの影響について説明する。知識偏重主義の功罪。アメリカの外交政策と似非安定化。
第7章 現代性の産物の中でいちばん軽視されている、浅はかな干渉と医原病について。ノイズとシグナル。ノイズによる過剰な干渉。
第8章 予測は現代性の生みの子。

第3部 予測無用の世界観
第9章 脆さを嗅ぎ取る名人、デブのトニー。ネロ。長い昼食。フラジリスタから金を搾り取る。
第10章 自分の作った薬を飲もうとしないトリファット教授。反脆いものは必ずダウンサイドよりもアップサイドのほうが多いので、変動性、間違い、ストレスで得をする。これを根本的な非対称性という。これをセネカとストア哲学にたとえて説明する。
第11章 組み合わせていいものといけないもの。人生におけるバーベル戦略。脆さを反脆さへと変換するもの。

第4部 オプション性、技術、そして反脆さの知性
(秩序好きの教育と無秩序好きのイノベーションの対立関係)
第12章 タレス対アリストテレス。状況を理解していなくてもへっちゃらなオプション性という概念。同一化のせいでオプション性が誤解されている理由。オプション性を見落としていたアリストテレス。私生活の中のオプション性。いじくり回しが計画よりも効果を発揮する条件。分別ある遊び人。
第13章 成長の裏にある非対称的なペイオフについて。ソビエト=ハーバード流の錯覚、別名「鳥に飛び方を教える」現象。随伴現象。
第14章 グリーン材の誤認。エピステーメー(知識)と試行錯誤の対立関係と、その歴史を通じた役割。知識は富を生むのか?そうだとすれば、どんな知識が? 知識と富が同じものじゃないとき。
第15章 技術史の書き直し。科学の世界で、歴史は敗者によってどう書き直されるのか。私がトレーダーの世界で目撃した歴史の書き直し。その一般化。生物学の知識は医療の邪魔になるのか? 隠蔽されている運の役割。よい起業家とは何か?
第16章 教育ママへの対処法。遊び人の教育。
第17章 デブのトニー、ソクラテスと相対す。私たちはどうして、説明不能なことを実行できないのか? そして自分の行動を説明せずにはいられないのか? ディオニュソス的。「カモか否か」で物事を考える。

第5部 あれも非線形、これも非線形
第18章 凸性、凹性、凸効果。規模そのものが脆さを生む理由。
第19章 賢者の石。凸性についてさらに詳しく。ファニー・メイはどうして破綻した? 非線形性。脆さと反脆さを見分けるヒューリスティック。凸バイアス、イェンゼンの不等式と、それらが無知に及ぼす影響。

第6部 否定の道
第20章 最新性愛症。「否定の道」で未来を観る。リンディ効果(新しいものより古いもののほうが、その年齢に比例して長く生き残る)。エンペドクレスの煉瓦。非合理的なもののほうが、一見すると合理的なものより勝るワケ。
第21章 医学と非対称性。医療問題における意思決定の法則。重病患者のペイオフが凸で、ぴんぴんした人のエクスポージャーが凹である理由。
第22章 引き算的な医療。環境内のランダム性の種類と個人との相性について。私が不死になんてなりたくないワケ。

第7部 脆さと反脆さの倫理
第23章 脆さを移転させるエージェンシー問題。身銭を切る。ドクサ的コミットメント。または魂を捧げる。ロバート・ルービン問題、ジョセフ・スティグリッツ問題、アラン・ブラインダー問題。三つともエージェンシー問題であり、ひとつはいいとこ取りの問題。
第24章 倫理のひっくり返し。個人個人に分別があっても、集団になると間違えることもある。人はどうやって意見にとらわれていくのか。そこから解放するには。
第25章 結論。
エピローグ ネロがレヴァントを訪れ、アドーニスの儀式を見学していると……。

ナシーム・ニコラス・タレブ (著)
ダイヤモンド社; 1版 (2017/6/21)、出典:出版社HP