イメージ・国・季節・行事からすぐにみつかる パーフェクト配色ブック

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テーマごとに色をイメージする

パラパラと見ているだけでもわくわくできる一冊です。ストーリー性のあるテーマに紐付けられた配色が、2〜4色までのパターンで8種展開されています。テーマを言葉で表現し、実際の写真もあるので、よりイメージしやすくなっています。CMYKとRGBの参考値もあるのですぐに実践できます。

武川 カオリ (著)
出版社 : パイインターナショナル (2019/2/18)、出典:出版社HP

はじめに

色は最も力強いデザイン要素です。周囲のムードを一瞬に変化させ、様々な反応を呼び起こす力を持っているものは、色以外にありません、マーケティング心理学者によれば、「色の印象は短時間で形成され、それが長く保持されるため、あらゆるデザイン分野で成功を収めるには、色の選択が重要なポイントとなる」といわれています。デザインの色は、的確な情報を与えて、人の心を動かすことが大切です。

色彩は雄弁で、表現力に富んだ世界です。色はコミュニケーションの重要な手段であり、人々に豊かな感性をもたらし、たくさんのメッセージを届けてくれています。本書は、色の持つコミュニケーションのパワーを最大限に引き出した配色の本です。バリエーション豊かなテーマからイメージされる多彩な配色パレットは、様々な分野のデザインの色彩計画だけでなく、日常生活のカラーコミュニケーションに役立つことでしょう。

各種デザインや企画開発に関わるデザイナーの方だけでなく、色彩センスを磨きたい一般の方のインスピレーションとアイデアソースとして幅広く活用していただけると思います。これまでの制限された色のマンネリ化から卒業して、個性的で自由な新しい色の世界にチャレンジしていただくことに、本書が一助となればとても嬉しいです。

武川カオリ

この本のポイント
・新しい感覚のユニークな色の世界を紹介します。
・多彩な色と触れることで、色彩センスを磨きます。
・色を言葉のように使い、色の表現力を高めます。
・クリエイティブな色使いのためのアイデアが満載です。
・表現したい目的の色が得られます。
・色の選択や配色に迷った時に役立ちます。
・色指定の際に説得できる根拠となります。
・色使いやカラーコーディネートが上手になります。

Contents 目次

本書の見方
各色の役割
上手に配色をするコツ

第1章 世界の国の配色

イギリス
英国王室の格式
スコットランドのタータンチェック
イングリッシュガーデンのそよ風

フランス
プロヴァンスの贈り物
オートクチュールのドレス
パリのエスプリ

スペイン
グエル公園のモザイクアート
激情のフラメンコ

イタリア
ルネサンスの名画
イタリアブランドの逸品

ドイツ
グリム童話の街道
クラシック音楽のシンフォニー
ミュンヘンのオクトーバーフェス

スイス
アルプス地方の民族衣装
アルプスの花便り

北欧
ノルディック雑貨のある暮らし
森と湖とフィヨルドの景観
アンデルセンの愛した港町

ギリシャ
女神たちの美の世界
エーゲ海の夢の島

東欧
ミュシャと芸術の古都
幸せな香りのバラ祭り
花模様の小さな村

ロシア
ロマノフ王朝の遺産
聖ワシリー大聖堂のクーポル
福を招くマトリョーシカ人形

中近東
アラビアンナイトの夢
モスクのアラベスク文様
アラビアンバザールのキリム

モロッコ
リヤドのモロッコ風インテリア

エジプト
古代エジプトの壁画

アフリカ
サバンナの大自然
アフリカのテキスタイル
アフロビートのリズム

カナダ
赤毛のアンの島

アメリカ
ニューヨークのナイトライフ
ラスベガスのエンターテインメント
ハリウッドのユニバーサルシティ
マイアミのアール・デコ建築

カリブ諸島
陽気なカリブ海ストリート

メキシコ
グアナファトの多彩な街並み

南米
リオのカーニバル
哀愁のアルゼンチンタンゴ
アンデスの民族織物

オーストラリア
癒しのワイルドフラワー

タヒチ
ゴーギャンが描いた南国の楽園

ハワイ
アロハシャツのボタニカルプリント

インド
インド刺繍とサリーの手仕事

ベトナム
ホイアンのコロニアルハウス

タイ
エメラルド寺院の装飾

インドネシア
バリ島のアジアンリゾート

中国
京劇のパフォーマンス
春節フェスティバルの飾り

シンガポール
夜遊びスポットのクラーク・キー

韓国
伝統衣装のチマチョゴリ

日本
平安王朝の雅
歌舞伎の豪
浮世絵の枠
枯山水の侘・寂

第2章 季節と行事の配色

季節
草花の春
スタートの春
太陽の夏
バカンスの夏
収穫の秋
アートの秋
白銀の冬
キャンドルの冬

行事
ハレの日のお正月
恋人たちのバレンタインデー
スイーツを贈るホワイトデー
女の子の幸せを祈るひな祭り
男の子の成長を祈る端午の節句
感謝を伝える母の日
信頼を表わす父の日
幸せになるジューンブライド
夜を彩る夏祭り
和菓子で祝う敬老の日
和風情緒のお月見
華やぎの紅葉狩り
魔女のハロウィーンナイト
ミラクルが起きるクリスマス

第3章 イメージを伝える配色

フレッシュ/爽やかな
初夏の浜辺
フルーツポンチのデザート

クール/涼しい
はじけるスパークリングウォーター
高原の朝

ヘルシー/健康的な
デリカテッセンのビーンズサラダ
ベジタブルスムージーの朝食

リラックス/心地よい
オルゴールのメロディー
リゾートのスパタイム

マイルド/温和な
アヒルの日向ぼっこ
ハンドメードのジャム

フレンドリー/親しみやすい
子猫の毛糸玉遊び
小鳥たちの戯れ

ロマンティック/夢想的な
恋心の少女たち
メリーゴーラウンドの木馬

ピュア/純粋な
天使のウイング
湧泉の透明感

プリティ/可愛い
カップケーキのデコレーション
フラワーモチーフのかごバッグ

コケティッシュ/小悪魔的な
ポルカドットのハイヒール
大人ガールのフレグランス

セクシー/官能的な
銀幕のセックスシンボル
レースのランジェリー

ブリリアント/華麗な
ジュエリーの輝き
アール・デコのファッション

エレガント/優雅な
アール・ヌーヴォーのガラス工芸品
ロココスタイルの貴婦人たち

リッチ/豊かな
宮殿のタペストリー
休日のシャンパンブランチ

トラディショナル/伝統的な
老舗ホテルのラウンジ
オリエント急行の旅

ノスタルジック/懐古的な
ベル・エポックのポスター
ブリキのおもちゃ

クラシック/模範的な
ヴィクトリア朝のウォールペーパー
ニュートラルカラーの古代遺跡

ナチュラル/自然の
天然素材のバスグッズ
草木染めのストール

カントリー/田舎の
イーハトーブの風景
ログハウスのスローライフ

アロマティック/香りのよい
メディカルハーブのオイル
ドライフラワーのポプリ

コスメティック/美的な
乙女のフェイスパウダー
目元美人のアイメーク

ジョイフル/楽しい
ロリポップキャンディーのプレゼン
キッズのプレイグラウンド

ポップ/気ままな
1960年代のファブリック
ダンスポップのスタイル

トロピカル/常夏の
コーラルリーフの熱帯魚
南国気分のカクテル

アクティブ/活動的な
真夏のビーチハウス
真冬のアクティビティー

パワフル/力強い
サーキットのインパクト
ヒップホップなグラフィティー

モダン/現代的な
ミッドセンチュリーの家具
バウハウスの抽象画

インテリジェント/知的な
エクゼクティブのスーツ
ビジネスジェットのキャビン

スピリチュアル/精神的な
教会の祈り
パワースポットのエネルギー

ミステリアス/神秘的な
魔法使いの古城
オーロラの天体ショー

ファンタジック/幻想的な
夜明けのフェアリーランド
ミルキーウェイの星空

第4章 基本色の配色

Red
お祝いの赤
生命力のある赤
刺激的な赤
アグレッシブな赤

Pink
優しいピンク
ファンシーなピンク
甘美なピンク
遊び心のピンク

Orange
おいしそうなオレンジ
家庭的なオレンジ
カジュアルなオレンジ
スパイシーなオレンジ

Yellow
愉快な黄
賑やかな黄
輝かしい黄
エスニックな黄

Green
リフレッシュな緑
エコロジカルな緑
豊潤な緑
華美な緑

Blue
ピースフルな青
誠実な青
優雅な青
内観的な青

Purple
高貴な紫
ヒーリングの紫
アーティスティックな紫
陶酔的な紫

Brown
プリミティブな茶色
保守的な茶色

Gray
控えめなグレイ
シックなグレイ

White
初々しい白
クリアな白

Black
高尚な黒
ファッショナブルな黒

よりよい配色のための基礎知識
イメージワード索引

武川 カオリ (著)
出版社 : パイインターナショナル (2019/2/18)、出典:出版社HP

本書の見方

テーマごとの配色全体を「パレット」と呼びます。

各色の役割

上手に配色をするコツ

配色をする際、「色を使って何を伝えたいのか」「何を表現したいのか」が重要なポイントになります。配色次第でTPOやいろいろなシーンに相応しいイメージが演出でき、様々なメッセージを発することが可能です。

配色はまず、伝えたいメッセージを明確にして、それを表現する適切なイメージと色を決めることが大切です。トラディショナルで格調のあるイメージを表現したい時に活発でカジュアルな配色になってしまっては、イメージが混乱してメッセージが伝わってきません。表現したいイメージと配色のイメージが一致していないと、どんなに美しい配色であっても効果がありません。相互のイメージのギャップを常に確認しましょう。

使用する色数など配色に関しては、絶対的なルールはありません。最終的な選択は、自分自身のセンスにかかってきます。

配色のプロセス
①伝えたいメッセージを明確にする
②メッセージを表現するイメージを決める
③イメージを最も伝えるベースカラーを選ぶ
④ベースカラーに組み合わせて、イメージを決定づけるアソートカラーを選ぶ
⑤配色を引き立たせるアクセントカラーを選ぶ
⑥配色全体が目的に合い、色彩美に優れているかチェックする

武川 カオリ (著)
出版社 : パイインターナショナル (2019/2/18)、出典:出版社HP