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ことばでイメージするリーマン予想
本書は、150年以上も数学者たちが挑み続けている数学の難問である「リーマン予想」、また、その解決に最も近いとされている戦略である「F1スキーム」とはどのようなものなのかを紹介しています。難解な数学でも数式を使わず言葉によるイメージで理解できるように工夫しているため、数学が苦手な人でも楽しむことができます。
リーマン予想は解決するのか? 目次
本書の読みかた 小島寬之
I
現代数論の戦略 〈数〉の過去・未来 2008.09.29
素数の歴史…現代数論の戦略…オイラーの作法…リーマン予想の解法とその影響…ラマヌ ジャンの業績と特異性
絶対数学の戦略 リーマン予想のXデー 2009.02.27
リーマン予想とはなにか? のおさらい…リーマンはなぜリーマン予想に行き着いたのか…素数定理…ゼータ関数とリーマン予想…ゼータ関数の歴史遍歴…p進数の世界…F1とスキームの最前線…F1からリーマン予想へ…スキーム論の考え方…F1理論とカテゴリー、そして未来
☆
リーマン予想まであと10歩 小島寛之 2009.04
10歩手前 数の宝石(素数)…9歩手前 無限に足しても有限(数列の収束)…8歩手前 神秘の関数(ゼータ関数)…7歩手前 空想の理想郷(複素数)…6歩手前 象のしっぽを触って全体を知る(解析接続)…5歩手前 複素数世界で整数をリニューアルする(ガウス整数とガウス素数)…4歩手前 集合を「数」に見なしてしまう技術(イデアル理論)…3歩手前 すきまのない数世界(実数とP進数)…2歩手前 全素数に関する積と全自然数に関する和の一致(オイラー積)…1歩手前 ゼータの値がゼロになる場所(リーマン予想)
II
ゼータへの旅 黒川信重 2006.06
1 素数空間 2 素数の演劇空間 3 空間とは 4 空間のゼータ 5 軌跡空間 6 ゼータの表わす未知空間
絶対数学 黒川信重 2000.09
1 二〇世紀は環の世紀 2 微分 3 二〇世紀の数学の欠陥と二一世紀数学の展望 4 絶対数学 5 ゼータ 6 絶対空間とモナド 7 クロトーネの海辺にて
付録 絶対数論研究集会報告――リーマン予想最後の一歩へ 黒川信重
本書の読みかた
本書は、現在最も解決が待望される数学の難問「リーマン予想」とは何かを指南し、その上で現在最前線の数学者たちが押し進め、解決に最も至近距離にあると思われる攻略のための戦略、「F1スキーム」、を紹介するエキサイテングな本です。しかも、非常に難解な数学について、数式をほとんど使わず、ことばによるイメージによって、美味しいところだけをご賞味いただけるように工夫してあります。
そんなわけで本書は、「高校生レベルから読めるけど、プロ級の人が読んでもスリリングな本」に仕上がりました。具体的には、熱気溢れる対談(I章)と初級解説(☆章)と本格派解説(II章)の三部から構成されています。
もちろんどのように読み進めていただいても構いませんが、どう読んで行こうか迷われたり、途中で知らない用語にぶつかって焦ったりされた場合には、以下を道案内としてご利用ください。きっと楽しみ方の幅が広がること請け合いです。
1 数学のホットな最前線を知りたい方
→I章から読み始め、分からない用語で困ったら、☆章に解説があるか探して、あったら寄 り道して、また戻る。
2 十分な予備知識を持ってから、最前線に挑みたい方
→☆章を読んでウォーミングアップしてから、I章、そしてII章へ。
3 時間軸を追って(あるいは最新の知見をとにかく真っ先に)読みたい方
→目次の日付を参照してください。
4 まずはプロの数学者のお手並み拝見、という方
→IIから入り、I、☆とお進めください。
では、わくわくどきどきの数学新世界でお待ちしています。
ナビゲーター・小島寛之