『非認知能力』の育て方 心の強い幸せな子になる0〜10歳の家庭教育

生きる力を育てる!親必見の家庭教育のすすめ

「非認知能力」というまだあまり知られていない概念とともに、新しい時代に向けた就学前幼児教育の極意を実践的に解説している本「『非認知能力』の育て方 心の強い幸せな子になる0〜10歳の家庭教育」から親世代の知っておくべき家庭教育のすすめを読み解いていきます。

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全目次 - 非認知能力の育て方
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はじめに

第1章 非認知能力とは
数字で表せない、豊かな「人間力」と「生きる力」

第2章 ルールをつくる
自立心と自制心を伸ばす枠組み
家庭でも実践してみよう! ワークシート 我が家のルールづくり

第3章
対話する 親子の対話がコミュニケーション能力を伸ばす
1 脳の成長をうながす親子の対話
2 自己肯定感を高める対話の仕方
3 論理的な対話で子どもの自制心を高める
4 自己表現できる子どもを育てる

第4章 遊ぶ
問題解決能力を伸ばす最大のチャンス

第5章 子どもと自分を受け入れる
自己肯定感とレジリエンスを育てるために
1 実践編:家庭で子どもの自己肯定感を育む12の方法
2 親自身の自己肯定感を高める

第6章 「好き」を見つける
パッションは人生をかけがえのないものに

さいごに

「非認知能力」とは

日本ではあまり耳馴染みのない「非認知能力」という言葉。それはIQや学力テストなどのように数値化できるものではない、問題解決能力や柔軟性、社会性といった「学力」とは異なる人間力のことです。本書では日本では理解の遅れているこの能力について、アメリカ在住で、子育て経験のある筆者が解説しています。

本書の著者であるボーク重子氏は、福島県出身で29歳の時に渡英し、美術系大学院サザビースインスティチュートオブアートに入学。現代美術史の博士号を取得後、フランス語の勉強のために訪れた南フランスの語学学校で現在の夫と出会い、渡米後に出産します。また、子育てでは一人娘のスカイが2017年の全米最優秀女子高生コンテストで優勝する一方で、自身の念願でもあるアジア現代アートギャラリーをオープンするなど、キャリアウーマンでもあります。

本書は全6章の構成になっており、「非認知能力」の解説から家庭での実践記録や筆者の考え方が事細かに書かれています。

1章では「非認知能力」とは何なのか、どうしたら伸ばすことができるのかといった内容が中心になってきます。シカゴ大学のジェームズヘックマン教授は2000年に、就学前幼児教育によって学力やIQが上昇することを発表しました。ですが、幼児教育で学習面だけを強化してもIQや学力などの認知能力の上昇は一時的に上昇するのみで効果は短期的なものになってしまうのです。

長期的な効果を期待するには、学習意欲や誘惑に勝つ自制心、難題に向き合う粘り強さなどの「非認知能力」を育むことが大切です。そして「非認知能力」には社会性、好奇心、想像力、自制心など社会に求められる資質が多く含まれます。それはこれからの日本の企業にも同じことが言えることです。有名大学卒の若者たちは皆マニュアル通りの返答しかしないといった事例はよく聞かれます。

日本の学校制度では一律一斉の授業しか行われませんから、そのような事態を避けるためにも家庭では学力に偏重した教育ではなく「非認知能力」の育成に力を入れていかなければなりません。それでは、どのように「非認知能力」を伸ばしていけば良いのでしょうか。全米最優秀女子高生コンテスト優勝の娘を持つ筆者が注力したのは①家庭のルールづくり②豊かな対話とコミュニケーション③思う存分遊ばせる、の3つでした。また筆者が特に意識したのは環境づくりだそうで、子どもの存在を認め、個性を認めることが重要なのだと言います。AIが幅をきかせる新時代に向けて、家庭教育も変わっていかなければなりません。

続く2章〜6章では1章にあったルール作り、対話、遊びなどについて具体的な解説や実践記録が盛り込まれており、一冊でかなり読み応えのある本となっています。この本は子育ての最中であったり、子育てに関心がある方、これからの学校教育について関心がある方に大きなアイデアをくれるものとなっています。この辺りは興味がある章から読み進めることができます。

目次 – 非認知能力の育て方
はじめに

第1章 非認知能力とは
数字で表せない、豊かな「人間力」と「生きる力」

第2章 ルールをつくる
自立心と自制心を伸ばす枠組み
家庭でも実践してみよう! ワークシート 我が家のルールづくり

第3章
対話する 親子の対話がコミュニケーション能力を伸ばす
1 脳の成長をうながす親子の対話
2 自己肯定感を高める対話の仕方
3 論理的な対話で子どもの自制心を高める
4 自己表現できる子どもを育てる

第4章 遊ぶ
問題解決能力を伸ばす最大のチャンス

第5章 子どもと自分を受け入れる
自己肯定感とレジリエンスを育てるために
1 実践編:家庭で子どもの自己肯定感を育む12の方法
2 親自身の自己肯定感を高める

第6章 「好き」を見つける
パッションは人生をかけがえのないものに

さいごに