勉強大全 – 東大生クイズ王・伊沢拓司氏の勉強法とは?

本書は 東大生クイズ王・伊沢拓司氏の書き下ろした新刊となります。「勉強大全」というタイトル通り、他の勉強法などの書籍と比べてもかなりのページ数がさかれていますが(そしてサイズも少し大きいです)、ひとりひとりにフィットした勉強法をコンセプトに執筆されており、前書きにもある通り勉強の「手段」を伝授する本ではないということも言及されています。【レビュー】

手段は己に合う、合わないがあるため、この本では最低限しか紹介しておらず参考程度と述べられており、また一朝一夕で学力が劇的に変わるようなことは期待できないが、内容を噛み砕くことで意味のない努力を減らすことができるというのも筆者は述べています。

【全目次】勉強大全 ひとりひとりにフィットする1からの勉強法
もくじ
「勉強大全」8つのPOINT まえがき

第1章 なぜ受験を選んだのか?
僕が「受験生」に変わるまで
・クイズ、クイズ、クイズ……その後に残ったもの
・しかしゲーセン通いの日々
・「受験生」という仕事
納得してから始めよう
・そもそも、大学とは何だ?
・大学はキミのために何かをしてくれる場所ではない
受験は人生の役に立つ
・唯一、クイズが受験に活きたポイント
・受験を通して己を知る
・受験は、貴重な課題解決体験を与えてくれる
・だからこそ、勉強法という地図を手に

第2章 勉強法こそが大事だ
「理想の勉強法」は存在しない
・「いい勉強法教えてください!」
・でも、ダメな勉強法はある!
「目的と手段」、「原理と方法」を見極めよう
最短ルートで合格するために
・そもそも、勉強法とは何か?
・「勉強量×勉強法」で最短ルートを歩こう
・目標設定によって手段や方法は異なる
自分に一番フィットする戦略を
・キーワードは「おいしいとこどり」
・「信じる→疑う→信じる」
・「勉強戦略」は自己責任

第3章 「受験生活」の作り方
僕の受験生活
・毎朝10時起床の受験生活
・「受験生活」を作るための考え方
・自分を縛るルール作りのコツ
・無理をせず、無理なことを減らす
環境から自分を律する
・性格よりも環境のほうが変えやすい
・自分に甘くならないためのポイント
勉強時間という幻想にだまされない
・「わかりやすい指標」に流されない
・結局、「勉強時間」って何なんだ?
「1日1点主義」の予定戦略
・「1日1点」取ればいい
・逆算の「3段階予定術」
受験という非日常を「日常」に変化させよう
・受験は人生のリスクだ!
・「受験生」として日常を生きるために

第4章 成績の読み方が視界をクリアにする
「0点宣告」からのスタート
・「観測」が何よりも大切
・東大模試「数学0点」から学んだこと
・恐るべき「開成高校模試」
成績表の正しい読み方
・判定にビビッてはいけない!
・復習アイテムとしての「模試」
・「成績表の使い方」ガイド
・模試の復習法
努力と点数が比例しないのはなぜか?
・基礎を完成させないと点数は伸びない!
・「基礎簡単」ではない
・基礎を固めてからこそ、点数になる
「過去問」からのメッセージを正しく読む
・「いつから過去問を始めればいいですか?」
・過去問は「宝」だ!
・宝の持ち腐れにならないために
前進のみでは合格にはたどり着けない
・「がむしゃらにがんばる!」なんて意味がない

第5章 「たかが暗記」とまだ言うか?
クイズ王の暗記力やいかに?
・クイズ王は暗記が得意なわけではない
暗記を絶対にナメるな!
・暗記=やみくもというイメージを捨てよう
・暗記のキモは「使い方」にありーマクロ暗記とミクロ暗記
・マクロ暗記
・ミクロ暗記
暗記はアウトプットだ
・知識は覚えるためではなく、使われるためのもの
・知識を「使うときの形」で練習しよう
・アウトプットはインプットを兼ねる?
復習こそが勉強である
・そもそも、復習とは何か?
・復習のゴールは「完璧」
・いつでも復習できるようにする
・ベストな反復のペース感とは?

第6章 曇りなき思考で見定め、決める
僕の爪がキレイになるまで
・思考の曇りは焦りから生まれる
・練習から本番に慣れていく
・とても汚かった僕の答案用紙
「思考力」は存在するのか?
・「0から1を作る」という誤解
・どう考えるか、をあらかじめ作る
「思考の枠組み」4ステップと「マクロ暗記」
・STEP 01 「ルール確認」~「出題者の意図」を誤認しない
・STEP 02&03 「手持ちのカードを広げ適切なものを取り出す」~紙の上に2つ 目の脳を作る
・STEP 04 「順序立てて使う」~思考の可視化、その集大成
・「マクロ暗記」を活かせ! 「記述解答」で求められていることは何か?

第7章 教科ごとの特徴をつかめ
教科別に勉強法の特徴をつかめ!
・違う教科には違う勉強法
国語
・現代文、ちゃんと復習してる?
・古文・漢文の鍵は「現代語訳」にあり
英語
・単語、文法、そして「構文力」がモノをいう
・「今、何を学んでいるのか?」という意識を持ち続けよう
・長文読解は「セーブ&ロード方式」がおすすめ
数学
・一番勉強らしい教科は数学かもしれない
・数学に「発想力」は重要ではない
・計算ミスとの付き合い方

第8章 合格の先、不合格の先
東大受験の本番、焦り、合格
・入試本番、僕はやらかした
受験が終わった今だから言えること
・「受験時代」を振り返るべき
・受験は「3月発表ランキング」に過ぎない
・受験や成績はあなたの人格を否定するものではない

あとがきと謝辞
COLUMN| 経済学で見る「学歴」と「将来の夢」 勉強は質が大事?量が大事? 「集中」の正体とは? 伊沢拓司、クイズ王への道 「暗記は使える形で」の参考にならない原点

その中で本書、勉強大全のポイントはどこにあるのでしょうか? 伊沢氏は 8つのポイントを中心に本書では伊沢氏のストーリー、経験も含めて進みます。
ポイント1、受験は目的を明確にして対策を
ポイント2、ひとりひとりにフィットした勉強法を
ポイント3、ベストな受験生活を作ろう
ポイント4、成績を観測の道具として活用しよう
ポイント5、受験は暗記で攻略できる
ポイント6、思考力を問われる難題をクリアする
ポイント7、教科ごとの特徴をつかんだ勉強法
ポイント8、受験が終わった今だから言えること

第1章では筆者がなぜ受験を選んだかという内容が書かれています。高校生クイズで2連覇を成し遂げた筆者でしたが、あまり成績は良くありませんでした。しかし、自分は受験生であり、受験生という職業に就いているという意識改革が転機となりました。また、大学を知ることから始めたと筆者は言及しています。大学というものが何か知った上で進学を決めるのが大切なのだそうです。大学を自分がどのように利用するか、という考えを念入りに主張しています。他にも、人生における受験の位置付けなども語られています。

第2章では勉強法こそが大事だと述べています。まず始めに理想の勉強法などないと前置きをした上で、個人にとって良い勉強法はあっても、万人に当てはまるような理想の勉強法はありません。ですが、万人に当てはまる悪い勉強法は存在すると言います。見失ってはいけない事は「原理」と「方法」です。点数の最大化という原理を守りさえすれば、方法はなんでも良いのです。勉強法を探る段階では常に現状分析をしなければなりません。

第3章では受験生活の作り方について語られています。作り方として、まず日常生活を受験生活に変えなければなりません。そのために筆者は、少しずつグレードを上げ、なおかつ最低限のルールを設けようと考えました。そんなルールづくりのコツは等身大から少し背伸びをすることだそうです。性格を変えようとするのではなくルールなどの環境を変える方が楽だといいます。

第4章では成績の読み方について書かれています。成績は観測の道具です。努力量の指標ではなく方向性の指標なのです。合格までの距離を適切に読み取ることが、現状を観測する方法なのであるそうです。数字だけでなく、内容を見なければなりません。他にも基礎固めの大切さについてのパートがあり、試験が迫っていても改めて読んでおきたいパートです。

第5章には暗記の大切さについて語られています。筆者は、暗記はやみくもだというイメージを払拭しなさいと述べています。ここでは構造のマクロ暗記と細部のミクロ暗記について、そして暗記の真髄はアウトプットにあるということが多く書かれています。

第6章では思考を整理する方法について述べられています。筆者も実際に経験した焦りと付き合う方法は、焦りを考慮した上で、どれだけ普段通りでできるかにあるのだそうです。

第7章では教科ごとの特徴について書かれており、この辺りは自身が勉強の方法が定まってない場合や、点数が芳しくないときなど第8章では筆者の受験生活の振り返りが書かれています。受験時代を振り返ることは人生において大切なことだと述べており、受験の結果を過大評価、過小評価しないことを強く主張しています。

総じて、これから大学受験を控える受験生が、本書のトピックにカバーされる幅が1番あるかもしれませんが、小中学生から資格試験での社会人まで参考になる大全となっています。

伊沢 拓司 (著)
出版社: KADOKAWA (2019/2/7)、出典:amazon.co.jp

 




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

______下記は上記タブ記載のものとなります________

【全目次】勉強大全 ひとりひとりにフィットする1からの勉強法
もくじ
「勉強大全」8つのPOINT まえがき

第1章 なぜ受験を選んだのか?
僕が「受験生」に変わるまで
・クイズ、クイズ、クイズ……その後に残ったもの
・しかしゲーセン通いの日々
・「受験生」という仕事
納得してから始めよう
・そもそも、大学とは何だ?
・大学はキミのために何かをしてくれる場所ではない
受験は人生の役に立つ
・唯一、クイズが受験に活きたポイント
・受験を通して己を知る
・受験は、貴重な課題解決体験を与えてくれる
・だからこそ、勉強法という地図を手に

第2章 勉強法こそが大事だ
「理想の勉強法」は存在しない
・「いい勉強法教えてください!」
・でも、ダメな勉強法はある!
「目的と手段」、「原理と方法」を見極めよう
最短ルートで合格するために
・そもそも、勉強法とは何か?
・「勉強量×勉強法」で最短ルートを歩こう
・目標設定によって手段や方法は異なる
自分に一番フィットする戦略を
・キーワードは「おいしいとこどり」
・「信じる→疑う→信じる」
・「勉強戦略」は自己責任

第3章 「受験生活」の作り方
僕の受験生活
・毎朝10時起床の受験生活
・「受験生活」を作るための考え方
・自分を縛るルール作りのコツ
・無理をせず、無理なことを減らす
環境から自分を律する
・性格よりも環境のほうが変えやすい
・自分に甘くならないためのポイント
勉強時間という幻想にだまされない
・「わかりやすい指標」に流されない
・結局、「勉強時間」って何なんだ?
「1日1点主義」の予定戦略
・「1日1点」取ればいい
・逆算の「3段階予定術」
受験という非日常を「日常」に変化させよう
・受験は人生のリスクだ!
・「受験生」として日常を生きるために

第4章 成績の読み方が視界をクリアにする
「0点宣告」からのスタート
・「観測」が何よりも大切
・東大模試「数学0点」から学んだこと
・恐るべき「開成高校模試」
成績表の正しい読み方
・判定にビビッてはいけない!
・復習アイテムとしての「模試」
・「成績表の使い方」ガイド
・模試の復習法
努力と点数が比例しないのはなぜか?
・基礎を完成させないと点数は伸びない!
・「基礎簡単」ではない
・基礎を固めてからこそ、点数になる
「過去問」からのメッセージを正しく読む
・「いつから過去問を始めればいいですか?」
・過去問は「宝」だ!
・宝の持ち腐れにならないために
前進のみでは合格にはたどり着けない
・「がむしゃらにがんばる!」なんて意味がない

第5章 「たかが暗記」とまだ言うか?
クイズ王の暗記力やいかに?
・クイズ王は暗記が得意なわけではない
暗記を絶対にナメるな!
・暗記=やみくもというイメージを捨てよう
・暗記のキモは「使い方」にありーマクロ暗記とミクロ暗記
・マクロ暗記
・ミクロ暗記
暗記はアウトプットだ
・知識は覚えるためではなく、使われるためのもの
・知識を「使うときの形」で練習しよう
・アウトプットはインプットを兼ねる?
復習こそが勉強である
・そもそも、復習とは何か?
・復習のゴールは「完璧」
・いつでも復習できるようにする
・ベストな反復のペース感とは?

第6章 曇りなき思考で見定め、決める
僕の爪がキレイになるまで
・思考の曇りは焦りから生まれる
・練習から本番に慣れていく
・とても汚かった僕の答案用紙
「思考力」は存在するのか?
・「0から1を作る」という誤解
・どう考えるか、をあらかじめ作る
「思考の枠組み」4ステップと「マクロ暗記」
・STEP 01 「ルール確認」~「出題者の意図」を誤認しない
・STEP 02&03 「手持ちのカードを広げ適切なものを取り出す」~紙の上に2つ 目の脳を作る
・STEP 04 「順序立てて使う」~思考の可視化、その集大成
・「マクロ暗記」を活かせ! 「記述解答」で求められていることは何か?

第7章 教科ごとの特徴をつかめ
教科別に勉強法の特徴をつかめ!
・違う教科には違う勉強法
国語
・現代文、ちゃんと復習してる?
・古文・漢文の鍵は「現代語訳」にあり
英語
・単語、文法、そして「構文力」がモノをいう
・「今、何を学んでいるのか?」という意識を持ち続けよう
・長文読解は「セーブ&ロード方式」がおすすめ
数学
・一番勉強らしい教科は数学かもしれない
・数学に「発想力」は重要ではない
・計算ミスとの付き合い方

第8章 合格の先、不合格の先
東大受験の本番、焦り、合格
・入試本番、僕はやらかした
受験が終わった今だから言えること
・「受験時代」を振り返るべき
・受験は「3月発表ランキング」に過ぎない
・受験や成績はあなたの人格を否定するものではない

あとがきと謝辞
COLUMN| 経済学で見る「学歴」と「将来の夢」 勉強は質が大事?量が大事? 「集中」の正体とは? 伊沢拓司、クイズ王への道 「暗記は使える形で」の参考にならない原点