宇宙開発の未来年表 (イースト新書Q)

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宇宙計画のすべてが分かる

2020年、宇宙進出への時代が始まったとも言われています。本書では、衛星・ロケット・惑星探査など世界の最新宇宙開発が紹介され、宇宙ビジネスと開発の動向が分かります。宇宙開発によって世界がどう変化していくのか理解できるので、宇宙について少しでも興味のある方におすすめの1冊です。

寺門 和夫 (著)
出版社 : イースト・プレス (2020/1/10)、出典:出版社HP

最新 怒濤の人類宇宙進出の時代

再び月へ!——2024年月着陸を目指す「アルテミス」計画
アメリカは2024年に人類を再び月に送ると発表。そのための中継基地となる月周回軌道上の宇宙ステーション「ゲートウェイ」の建設が早くもはじまる。

国主導から民間企業がビジネスとして宇宙に進出する時代が始まっている。宇宙商業旅行や1000を超える衛生で構成する「コンステレーション」、巨大ロケットの開発などその可能性ははかりしれない。

巨大ロケット&コンステレーション
——激化する宇宙ビジネスの覇権争い

火星へ、そしてその先へ!
——宇宙の謎を解き明かす惑星探査
月の次は火星探査&基地建設と開発のレールは既に敷かれている。そして各国はその先の外惑星へも次々と探査機を飛ばしている。地球外に生命体が存在するのか、その結論が出る日も近いはず。

寺門 和夫 (著)
出版社 : イースト・プレス (2020/1/10)、出典:出版社HP

はじめに

世界の宇宙開発の歴史は大きく3つに分けられると、私は考えている。
最初の時代は1957年の、ソ連によるスプートニク1号の打ち上げにはじまる。東西冷戦の時代で、アメリカとソ連は宇宙でも競争を続けていた。この時代は1991年のソ連崩壊で終わる。

次の時代は国際宇宙ステーションに象徴される。アメリカ、ロシア、日本、ヨーロッパ、カナダが共同で国際宇宙ステーションの建設と運用に取り組み、日本とヨーロッパも高い宇宙技術をもつに至った。
この2番目の時代の終わりを告げる出来事が、2011年のスペースシャトルの退役であった。このあたりから、世界の宇宙開発には新たなプレーヤーが登場する。中国が有人宇宙飛行に成功し、アメリカではスペースXやブルー・オリジンのような企業が宇宙に参入してきた。

こうして今、3番目の時代がはじまっている。その特徴は多数の民間企業の参入によって、イノベーションが次々と起こり、驚くほどのスピードで物事が進んでいることである。宇宙活動が国の宇宙機関でしかできなかった時代に比べると、とんでもない様変わりが起こっているのだ。しかも、再び月を目指すアルテミス計画が、こうした動きをさらに加速させている。

誰でも宇宙へ行ける時代を実現するために、テクノロジーとビジネスの、まさに疾風怒涛の時代がはじまっている。本書では、主にアメリカの事情を中心に、宇宙開発の最前線で何が起こっているかをみていくことにする。

寺門和夫

(本書に登場する企業で特に国名の表記がない場合は、アメリカの企業です。また人名の敬称は略しました)

宇宙開発の未来年表

寺門 和夫 (著)
出版社 : イースト・プレス (2020/1/10)、出典:出版社HP

●目次

カラー口絵 最新 怒濤の人類宇宙進出の時代

はじめに

宇宙開発の未来年表

第1章 2020年は宇宙観光元年
サブオービタル宇宙旅行から宇宙ホテル、そして商業宇宙ステーションへ

加速度的に進む宇宙観光ビジネス
ブルー・オリジン社も商業宇宙旅行を目指す
国際宇宙ステーションに滞在
宇宙ホテル実現へ
アクシオン・スペース社も宇宙ホテルを計画
スペースX社は月旅行を目指す
低軌道は民間にまかせるというアメリカの政策
商業宇宙ステーションの時代へ

第2章 2024年、アメリカが再び月着陸を目指す「アルテミス計画」
再び月へ
オライオン宇宙船と巨大ロケットSLS
月着陸の鍵は国際協力で建設するゲートウェイ
アルテミス計画のきびしいスケジュール
月の南極への着陸を目指す
アメリカはなぜ急ぐのか
世界のリーダーであるための競争
オバマ時代の「空白の8年間」を取り戻す
月面初の女性宇宙飛行士

第3章 人工衛星は「コンステレーション」の時代へ
高機能の大型衛星から低軌道小型衛星群への転換
それはワンウェブ社からはじまった
メガ・コンステレーションの時代へ
宇宙には1万9000個もの物体が
地球観測衛星もコンステレーションの時代に

第4章 大型ロケットも小型ロケットも群雄割拠の時代に
ロケット開発の2つの潮流
小型ロケットの流れ——ロケット・ラボ社の成功とヴェクター社の失敗
中国では小型衛星打ち上げロケットの開発が活況
空中発射式の衛星打ち上げも実現間近
小型衛星と小型ロケットの未来

第5章 独自の路線で開発を進める宇宙新興国
中国
インド
韓国
インドネシア
フィリピン
ベトナム
タイ
マレーシア
ウクライナ
カザフスタン
アラブ首長国連邦(UAE)
ルクセンブルク

第6章 宇宙と安全保障
中国の衛星破壊実験で状況が一転
中国は何を考えているか
衛星破壊の手段
即応打ち上げとコンステレーションが鍵に
SSAからSDAへ
商業衛星のデータを偵察任務にも活用

第7章 進む太陽系探査計画
太陽
水星
金星

火星
小惑星
木星
土星

あとがき

寺門 和夫 (著)
出版社 : イースト・プレス (2020/1/10)、出典:出版社HP