これだけは知っておきたい「副業」の基本と常識

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副業を始める上での入門書

「副業」の基礎やさまざまな副業が紹介されているのと同時に、副業をする上でやってはいけないことも挙げられています。また、本書のサイズはB5版であり、手軽に持ち運べるのも非常に良いです。副業についての入門書的な内容なので、最初に読んでおきたい一冊です。

大山滋郎 (監修), 植野正子 (監修)
出版社 : フォレスト出版 (2014/8/20)、出典:出版社HP

 

はじめに

自分にピッタリの副業を見つけて、しっかり稼ぎましょう

本書を手にとっていただき、ありがとうございます。
本書は、これから副業を始めたいと思っている方、すでに何か始めているが副業のことをもっとよく知りたいと考えている方に向けて書いた入門書です。

副業といえば、ひと昔前までは、専業主婦が自宅で行う内職仕事だったり、本業をもつ会社員が株式や不動産投資を行うといったイメージでしたが、今や副業の種類にはさまざまなものがあり、多くの人が空いた時間を有効に使って副業をし、お金を稼いでいます。

では実際に、どれくらいの人たちが、どんな理由で、どういった副業をしているのでしょうか。
副業の実態を正確につかむのは困難ですが、独立行政法人労働政策研究・研修機構が2009年に実施した「副業者の就労に関する調査」によると、「副業をしている人」の割合は8・1%となっています。
このうち、年代別で最も多いのは「30代」で38・3%、次いで「40代」が32・8%。

これらの世代で副業が多いのは、子どもの教育費や住宅ローンなど、家計の支出が多く、副業で稼ぐ必要があるからとも考えられます。

また、副業をしている理由としては(複数回答)、「収入を増やしたいから」が52・7%と断然高く、ほかに「自分が活躍できる場を広げたいから」26・8%、「1つの仕事だけでは生活自体が営めないから」26・5%、「さまざまな分野の人とつながりができるから」21・2%、「時間のゆとりがあるから」20・4%などとなっています。
やはり、副業をする一番大きな目的は、お金を稼ぐことのようです。

一方、どういった副業をしているかといえば、まず業種で見るとサービス業が最も多く、卸売・小売業、教育・学習支援業、飲食店・宿泊業などがこれに続きます。また仕事内容では専門・技術的職業が最も多く、サービス的職業、事務的職業、販売的職業なども高い割合を示しています。

もう1つ、興味深い調査結果を紹介しましょう。それは、今、副業をしていない人(本業だけの人)に対して、「今後、副業をしてみたいか」と質問したところ、ほぼ半数に当たる人が「副業したいと思う」と回答したことです。その理由はやはり「収入を増やしたいから」が圧倒的に多かったのです。
この調査からは数年が経過していますから、おそらくこのとき「副業したい」と回答した人の多くは、今、実際に副業をしていることでしょう。

そして、あなたも、これから副業を始めて収入を増やしたいと思っているはずです。ただ、実際に始めるとなると、いろいろと不安や疑問が出てくるものです。
「勤め先に知られずに副業をするには、どうしたらいいか」
「パソコンやスマートフォンなどで、簡単にできる副業はないか」
「副業で気をつけるべき、法律や税金の知識は何か」

例えば、本業の勤め先が就業規則で兼業を禁じている場合、副業をしたくても会社にバレることを考えると、なかなか踏み切れないものです。この就業規則の定めは、実際にどの程度の効力があるのでしょうか。また、内緒で副業をしている人が、会社に知られないようにするにはどんな方法があるのでしょうか。副業で収入を得たら、確定申告が必要になるのでしょうか。申告の手続きはどのようにすればいいのでしょうか。
こうした問いを解決するヒントを、本書はわかりやすくまとめています。

ネットショップやネットオークション、アフィリエイトなどのネット関係の副業、株式やFXなどの投資関係の副業、介護職や講師業、ライターなどの資格、特技をいかした副業、データ入力やテープ起こしなどの在宅ワークの副業と、あなたが選べる副業はたくさんあります。
では、こうした仕事は、どうやって探せばいいのでしょうか。あるいは効率よく仕事をするには、どんなことがポイントになるのでしょうか。
また副業には、「危険な落とし穴」もいろいろとあります。知らずにいると、不利な条件で仕事をすることになったり、法律違反で罰せられたり、詐欺まがいの被害にあうこともあります。

本書を読んで、自分にピッタリ合った副業を見つけて、空いた時間でしっかりお金を稼ぎましょう。
本書が、副業を始めるあなたのお役に立ち、あなたの人生がさらに豊かなものとなることを願ってやみません。

弁護士 大山滋郎
税理士 植野正子

大山滋郎 (監修), 植野正子 (監修)
出版社 : フォレスト出版 (2014/8/20)、出典:出版社HP

 

目次

はじめに
第1章 副業で成功する心得とコツ
1副業にはどんなものがあるか?
簡単に始められる副業が増えている。目的や条件に合った副業を選ぼう
2副業のメリットとデメリットは?
一番の魅力は収入アップ。ただし注意すべきこともたくさんある
3就業規則に拘束力はあるか?
裁判では本業に対する影響がどの程度あったかが考慮される
4公務員が副業しても大丈夫か?
副業は原則禁止。ただし例外として認められるケースもある
5本業と副業を両立させるには?
けじめが大事。副業のせいで本業がおろそかにならないように注意
6「高収入」「絶対儲かる」は本当か?
仕事の斡旋をエサに巧妙な手口で金銭を要求する悪徳業者に注意
7副業に向かない人とは?
目的がはっきりしない人やお金にルーズな人は不安がある
8自分に向いている副業の見つけ方は?
収入アップを目指すなら副業にあてる時間の確保が大切
【Column】副業はどうやって探せばいいか?

第2章 売買に関する副業の法律知識
1特定商取引法とは?
商品を売るときの勧誘方法や広告の仕方にはルールがある
2特定商取引法の「事業者、販売業者」とは?
個人でも利益目的で継続的に販売すれば事業者となる
3特定商取引法の「広告の表示」とは?
事業者の氏名、住所のほか、価格や送料などを見やすく表示する
4景品表示法とは?
実際とは異なる表示や、過大な景品で商品を売ってはならない
5景品表示法の「不当な表示」にあたる広告とは?
実際のモノよりもよく見せる表示などは禁じられている
6海外から輸入した品を販売してもいいか?
輸入するときに品目ごとに異なる法規制をクリアできれば販売可能
7輸入禁止されている品目は?
麻薬やけん銃はもちろん、ニセブランド品や海賊版もダメ
8古物商許可とは?
所有物をオークションに出品する程度なら許可の必要はない
9チケットの転売は違法か?
ダフ屋行為は禁じられている。オークションでの摘発例もある
10薬事法とは?
医薬品や化粧品、医療機器などを販売するには許可申請が必要
11薬事法に抵触する広告表現とは?
購入者の誤解を招くような表現は禁じられている
12通信販売酒類小売業免許とは?
ネットショップなどの通信販売で酒を売るときに必要な免許
13消費者契約法とは?
不当な勧誘や契約条項があると契約が取り消される
14クーリングオフ制度とは?
一定期間内であれば消費者の側から一方的に契約を取り消せる制度
15 PL法とは?
製造者が商品の欠陥に責任を負う法律。手作り品や輸入品の販売は注意
【Column】労使間の紛争解決に役立つ労働審判

第3章 知らないと困る副業の法律知識
1金融商品取引法、金融商品販売法とは?
株式や投資信託、FXに投資するなら知っておきたい法律
2著作権法とは?
イラスト、写真、文章など他人の著作物は無断で使用できない
3個人情報保護法とは?
顧客の氏名や住所などの取り扱いに関するルール
4不正競争防止法とは?
会社の顧客リストを持ち出して副業で使ってはいけない
5労働基準法、パートタイム労働法とは?
賃金や待遇などの労働条件には最低限の基準が設けられている
6家内労働法とは?
手作業の内職を発注する委託者が守るべき義務
7在宅ワークで注意することは?
厚労省が策定したガイドラインをトラブル防止の参考にする
8給与や報酬を支払ってくれないときは?
まずは確認。相手の対応次第で督促に変え、最終手段は裁判所へ
9副業で労災保険は受けられるか?
副業先の事故でケガをしても労災保険の給付対象になる
【Column】ネットショップと電子消費者契約法

第4章 副業の税金、申告の知識
1副業すると確定申告が必要か?
会社員は副業の年間所得が20万円を超えたら確定申告が必要
2副業の収入は事業所得にすると有利か?
事業所得は損益の合算ができ、青色申告を選べばさらに節税になる
3専業主婦が副業で確定申告するケースは?
給与の年間収入が103万円超、在宅ワークの収入は8万円超が目安
4確定申告すると副業が会社に知られるか?
バレにくくするには住民税の納付を普通徴収にしておく
5確定申告しないとどうなる?
加算税や延滞税を支払うなどの罰則が科せられる
6副業の確定申告はどうやるか?
通常の確定申告では確定申告書と収支内訳書を作成、提出する
7副業でも経費が認められるか?
所得によっては認められる。私的に使用しているものも一部を経費にできる
8株式投資にかかる税金は?
配当所得は総合課税か申告分離課税、譲渡所得は申告分離課税となる
9 FXにかかる税金は?
雑所得扱いで申告分離課税となる。損益通算や損失の繰り越しも可能
10副業は税務調査の対象になるか?
個人も対象となる。無申告加算税や延滞税などのペナルティがある
【Column】怪しいアルバイト先の見分け方

第5章 ネットで副業する基本と常識
1ネットの副業には何があるか?
時間や手間、収入を考えて自分に合った副業を選ぼう
2ネットの副業に必要な準備は?
必要な機材を揃えるほか、許認可が必要なケースに注意
3アンケート、モニターで副業するには?
募集サイトへの登録からスタート。作業は簡単だが単価が安い
4アフィリエイトで副業するには?
ASPに登録し、ホームページやブログで商品を紹介する
5ネットオークションで副業するには?
まず試しに自宅の不要品を売り、やれそうなら商品を仕入れて売る
6ドロップシッピングで副業するには?
DSPに登録して商品を選ぶ。訴求力のあるサイト作りがポイント
7ネットショップで副業するには?
仕入れルートの確保と、魅力的で便利なサイト作りがポイント
【Column】「儲かる、稼げる」情報商材に注意

第6章 投資で副業する基本と常識
1投資で本当に儲けられるか?
元本保証はなく自己責任が伴う。分散投資などでリスクを低くする
2どんな投資を選べばいいか?
リスクとリターンをどう考えるかがポイント。余裕資金で無理のない運用を
3 NISAとは?
少額投資の課税がゼロになる制度。安定銘柄の長期保有にメリットあり
4株式投資で副業するには?
まず証券会社の口座を開く。ねらうのは売買益か、配当か
5投資信託で副業するには?
運用は投資のプロまかせ。販売手数料や信託報酬などコストが高い
6 FXで副業するには?
コストは割安で1時間取り引きができる。レバレッジの使い方に注意
7マンション投資で副業するには?
金融機関からの融資と、よい物件の確保がポイント
【Column】アルバイトで残業したときの賃金

第7章 資格、特技で副業する基本と常識
1副業にいかせる資格には何があるか?
求人が多く、資格がとりやすいのは健康、美容、福祉系の資格
2福祉系の資格で副業するには?
取得しやすくニーズがある、介護職員初任者研修がおすすめ
3国家資格で副業するには?
本業の傍らで行うのはハードルが高い。スクール講師がおすすめ
4特技、経験で副業するには?
好きなこと、得意なことに関わる人脈を広げれば仕事につながる
5週末コンサルタントで副業するには?
企業相手のコンサルティングは専門知識のほかにも高い能力が求められる
6ウェブデザイナーで副業するには?
同業者の人脈が不可欠。クラウドソーシングサービスを利用して受注する
7通訳、翻訳で副業するには?
経験が重視される仕事。語学力のほかに一般常識、専門知識も必要
8ライターで副業するには?
紙媒体には直接売り込む。ウェブ系は登録で仕事を探す
9司会で副業するには?
結婚式の司会なら土日がメイン。事務所に所属するほかフリーランスでもOK
10講師、インストラクターで副業するには?
資格が必要なものもある。教える仕事は人気商売であることを忘れずに
【Column】まだある人気の副業のいろいろ

第8章 在宅ワークで副業する基本と常識
1在宅ワークには何があるか?
スキルが不要の仕事は単価が安い。仕事のクオリティと納期がカギ
2在宅ワークのメリット、デメリットは?
通勤がなく、やりがいもあるが、在宅作業ならではのストレスもある
3発明、特許で副業するには?
特許庁に出願して審査を受ける。企業と提携して商品化を目指す
4スマートフォンのアプリ制作で副業するには?
プログラムの知識が必須。人気アプリになれば収入も大きい
5テープ起こしで副業するには?
専門業者に登録する。得意分野や文章力があると報酬アップ
6データ入力で副業するには?
仕事はネット上で見つける。詐欺まがいの斡旋業者に注意
7手作業で副業するには?
自宅で作業する時間と場所があれば誰でもできるが、単価は安い
8懸賞で副業するには?
競争率の低い懸賞に応募するのがコツ。ねらい目はスーパーやラジオ
【Column】副業の頻度と収入はどのくらいか

本書の内容は2014年6月時点の情報をもとに作成しています

大山滋郎 (監修), 植野正子 (監修)
出版社 : フォレスト出版 (2014/8/20)、出典:出版社HP