ランニングスタートブック【最新版】

ランニング・マラソンを始めるための入門5冊も確認する。

「ヤセたい」
「体力をつけたい」
走り出したい理由は
何でもいいんです
「走ってみたい」と思ったら、 もうあなたは ランナー
さあ、
外に出てみましょう

一度走り出したら、いままでにない
気持ちよさと爽快感に出会えます
そして……
すっかり走ることに 夢中になっている 自分に、驚くはず!

金 哲彦 (監修)
エイ出版社 (2018/11/27)、出典:出版社HP

 

目次 – ランニングスタートブック【最新版】

CONTENTS
010 ランニング 10年の変遷
そして、次の10年への希望

PART 1
016 ランニングが楽しくなる シューズを選ぼう
018…..ビギナー向けシューズを探そう
020 … シューズの機能を把握しよう
022 —–シューズ選びのルールをチェック
026 …….. シューズの正しい履きかたもマスター

PART 2
028 ウォーキングから始めて まずは30分走れる体を作ろう
030……正しく立てるようになる
034… ウォーキングで走るコツをつかむ
040… いまの走力を把握
042……正しいフォームを身につける

PART 3
064 30分走れたら、ステップアップ
066……無理のない目標を設定
068…走った距離も意識
070…補強トレで基礎体力をアップ
076…ペースをキープする
082…フォーム修正ワークアウトを取り入れる
090…30分で5kmを目指す

PART 4
092 脂肪が燃える LSDに挑戦
094…LSDの5大効果を知ろう
098…コンパクトフォームで走ろう
100…ペースは7~8分/kmを目安に
102…徐々に時間を長くする
104…飽きない工夫を!
106 …….. +αのワークアウト習慣で体力アップ

PART 5
116 半年あればフルマラソンを 目指せる
118…歩く習慣をつけよう
120… 走る前にウォーキングも!
122…少しでも痛みを感じたら丁寧にストレッチ
124…4時間台を目指すなら、週に2回以上走ろう
126…本格トレーニングにも挑戦
130…レースに必要なものを揃えておこう
132…レース前のコンディション&準備も把握
136 ——– レース中のトラブル回避策もチェック

PART 6
138 走る前後の体ケアで 疲れ知らずに!
140 ……. 走る前にきちんとウォーミングアップ
150 ……… 走った後はストレッチでクールダウン
156 … マッサージ習慣で疲れを溜めない

PART 7
160 ランナーの 私が私を育てる“食養学”
162 ……… バランスのいい食事を日頃から
164 …… 疲労を残さない食べかたを知る
165… 消化・吸収・排泄をスムースに

PART 8
168 ビギナーランナーの素朴なギモン 知っておきたいワードメモ

PROFILE
監修/金哲彦(きんてつひこ)
現役引退後、リクルートランニングクラブ監督を経て、現在はNPO法人ニッポンラン ナーズ理事長を務める。プロ・ランニングコーチとして、アスリートのみならず市民ラ ンナーの指導にも積極的に携わる。駅伝やマラソンの解説者としても活躍。「ランメス マ〜街の風になれ〜」(NHK)にレギュラー出演中。『「体幹」ランニング』(講談社刊)、『ラ ンニングとビジネス成功する人、しない人』(小社刊)など、ランニングに関する著書 は多数、妻である林幸枝さん(曲科医師)とともに、ランニングラボ& 「RUN to BE」も展開。生活の質を高める“長く続けられるランニングの提唱にも力を入れ ている。https://www.run-to-be.co.jp/

金 哲彦 (監修)
エイ出版社 (2018/11/27)、出典:出版社HP

ランニング10年の変遷

2008~2018
そして、次の10年への希望
本書は、2008年に出版された「ランニングスタートブック」のリニューアル版です。初版当時は、第1回目「東京マラソン2007」の開催を機に、ランニング人口が急激に増加し始めた時期。いまや多くの人のライフスタイルの一部になっています。そのムーブメントの立役者でもある、日本で最初のプロ・ランニングコーチ、金哲彦さんは、この10年の変遷、そしてこの先の10年を、どのようにとらえているのでしょうか。

いまから10年前というと、東京マラソンの開催を機に、市民ランナーの数が急激に増加したタイミングです。「東京マラソンは日本で最初に、制限時間を7時間と、大幅にマラソンの敷居を低くした大会。それまでは5時間というレースがほとんどでしたから、誰もが気軽に挑戦できるようなオープンな雰囲気はありませんでした。そんなマラソンへの認識が、東京マラソン開催によって一変し、多くの人がフルマラソン完走を目標に走るようになったといえるでしょう。

2015年には、アメリカを抜いてフルマラソンの完走者数が世界1位になるほど、マラソン人気は過熱。いっぽうで、2011年頃を境に、記録にとらわれないイベント性の強い大会にも注目が集まります。

家族や仲間と一緒に楽しめるリレーマラソン。カラーランやバブルラン、エレクトリックランなど、それこそ練習をしなくても楽しめるエンターテイメント要素の強いものまで多数開催されるようになりました。

いまや走ることは、誰もが楽しめるアクティビティとして、広がりを見せているように感じます。
走ることは、体一つでできる、シンプルなスポーツでありながら、無理なく、健康的に日常に取り入れれば、体にも心にもうれしい変化が訪れる。そんな魅力に目覚めた人たちが、新しい楽しみかたを「表現したり模索している時代がいま、なのか

もしれません。「走る楽しみかたの広がりにともない、走るスタイル。も多様化。かつてのランニングショップでは、競技色の強いウエアが大半を占めていましたが、いまは、ファッショナブルなアイテムが多数ラインナップされています。
こうした走るスタイルに変化が見え始めたのも2008年頃ではないでしょうか。当時はまだ、街中では少し浮いてしまうような派手な色使いのものが多かったような印象ですが、徐々に洗練され、近頃は普段者としても活用できるようなスタイリッシュなデザインのウエアやシューズが増えました。

それは、走ることが特別ではなく、一人ひとりの日常のなかに溶け込んでいることの象徴ともいえるでしょう。「また東日本大震災を境に、多くの人たちが、つながり。に目覚めました。そんな一つの気づきが、走るスタイルにも変化をもたらしたように思います。記録を狙ったり、自分の限界を超えていくという達成感だけでなく、人とつながる楽しみに目覚めた人が、増加傾向にあると思うのです。

たとえば、レースに参加した人の話を聞くと、沿道の人から「頑張って!」とか「あともう少し」と励まされたり、ハイタッチをしてもらったり。そんな心温まる触れ合いに感動した人たちが、この喜びを家族や仲間に伝え、彼らの声に触発された人たちが、また同じように自分の感動を誰かに伝える……。

こうして、広がった輪が、いまのマラソンプームの根底にあるので、はないでしょうか。以前は記録を出すための調整法とか筋トレに興味をもっていた人たちの多くが、いまは長く走り続けるための体との向き合いかた。に注目するようになっているのも、大きな変化といえます。つまり*より強く・速く”から”より長く。というサスティナビリティにも通じるところに喜びを見出すようになったということです。
それでも、まだまだストイックなランナーが多いのも事実。

だからこそ、記録ではない*つながり”に着目したランニングのアクティビティ「フリー10」には大きな可能性を感じます。これは、ゴール地点と、ゴールでの集合時間だけを決めて、トータルで10kmになるよう参加者たちが自由にコース取りをして走るという、私が仲間と始めた取り組みです。

性別や年齢を超えて「ランニング」という共通言語の元に、たくさんの人たちが、自分のペースでゴールに集い、そして大切な仲間とともに時間を過ごす。そんな、ひとときこそ日常の支えになると思うのです。そうした楽しさ、喜びにも
目覚め、走り続ける。ことを選択する。人の輪を広げていく。ことが、この先10年の、私の使命だと感じています。

走ることをとおして健やかに生きることとは何かに気づいて欲しい

金 哲彦 (監修)
エイ出版社 (2018/11/27)、出典:出版社HP