大人の語彙力が面白いほど身につく本 (青春新書プレイブックス)

【最新! – 大人・社会人のための語彙力を身につけるおすすめ本リスト】も確認する

間違いやすい日本語辞典

日本語には読み間違い、書き間違い、勘違いしやすい語彙が多々あります。本書では、そういった語彙を取り上げ、正しい用法が記載されている辞書的一冊になっています。加えて、4~6章ではテーマ別で単語が記載されているので、新たに語彙力を増やすこともできます。

話題の達人倶楽部 (編集)
出版社: 青春出版社 (2017/1/28)、出典:出版社HP

はじめに

あなたの人生を変える語彙力の「教科書」です!
「逃す」――あなたは、この言葉をどう読むでしょうか?
「にがす」と読むのは間違いで、正しくは「のがす」。
「にがす」と読むのは「逃がす」のほう。そのため、「逃がした魚は大きい」ということわざは、「逃がした」が定型であるため、「にがした」と読まなければなりません。

もう一つ。あなたは「ひざまずく」を漢字でどう書くでしょうか?
「膝まずく」と書くのは間違い!
この言葉には「跪く」という,専用の漢字があるため、「膝」だけを漢字にすることはできないのです。
この「ひざまずく」という言葉が危険なのは、「蛇」という漢字が常用漢字外であるか らでしょう。学校で習うことがないため、「ひざまずく」を、膝まずく、と書いてはいけ ないことを知る機会もないまま、大人になる人が多いということのようです。

というように、身近な言葉にも危険なポイントが潜んでいるのが、日本語という言葉。
読み方でいうと、「小人数」は「しょうにんずう」ではありませんし、「楔形文字」を
「きっけいもじ」と読んではダメ。書き方では、「あくどい」を「悪どい」、「ちりばめる」を「散りばめる」と書くのも誤りです。なぜ、間違いになるかは、後ほど本文でご紹介しましょう。

この本では、そうした危険な言葉を含め、日本語に関する知識を満載しました。とりわ け、前半の1章から3章にかけて、「間違いやすい言葉」を多数紹介したのは、”大人の語彙力、と呼べる力を身につけるには、まずは言葉を正しく使う必要があると思うからです。

この本が、○×判定の第一の根拠としたのは、日本政府が示している3つの指針。
「常用漢字表」「現代仮名遣い」「送り仮名の付け方」という3つの内閣告示です。
これらは、正しい日本語”を強制するものではありませんが、官公庁、マスコミ、教育現場は、お おむねこれらのガイドラインに従っています。

本書では、これらの指針に基づき、新聞やテレビがその言葉をどのように使っているか、あるいは辞書がどのように扱っているかなどを総合的に考慮し、○×の判定を行いました。×をつけた言葉は明らかな誤用と認められるもの。ときおり、△をつけたのは、本来は誤用であっても現在は慣用化しているなど、明白な間違いとはいえなくなっている言葉です。
そして、本書では、4章以下で、より実践的な「できる大人なら、知っておきたい語彙」を紹介しました。「ビジネスで交渉したり、謝ったりするのに便利な日本語」、「一言で文章の格調を上げる言葉」、「いまどきの大人なら心得ておきたいカタカナ語」、「文章を面白くするための比喩や逆説の作り方」等々です。

というわけで、本書はいわば、できる大人になるための~日本語のセレクトショップ。
あなたの語彙力を一層アップするために、お役立ていただければ幸いに思います。

2017年1月|
話題の達人倶楽部

話題の達人倶楽部 (編集)
出版社: 青春出版社 (2017/1/28)、出典:出版社HP

目次

Step 1 言葉を正確につかむのが、語彙力の基本です

1 間違えても、誰も指摘してくれない言葉
簡単なのに、誰もが読み間違える日本語
新人アナウンサーが一度は間違う落とし穴
これをきちんと読めるのが、語彙力のある人①
これをきちんと読めるのが、語彙力のある人②
日本人ならきちんと知っておきたい和風の漢字
正確に使いたい普段づかいの日本語
丁寧に使いたい普段づかいの日本語

2 意味の取違えが思わぬ誤解をまねく言葉
「国語に関する世論調査」で話題になった言葉①
「国語に関する世論調査」で話題になった言葉②
その「言葉」の使い方は、大人のタブー
まわりに違和感をもたれる「言葉」の使い方
一見、間違いがなさそうだから危険な言葉

3 この「重複表現」だけには気をつけよう!
「ビジネス」で誰もが一度は間違える重複表現
間違えたままになってしまう「食べ物」の重複表現
身近なだけに気をつけたい「日常会話」の重複表現
正しくおさえたい「日常会話の重複表現」

4 知ってるだけで「知性」がにじむ語彙,
「できる大人」が間違えてはいけない地名
学校で習ったときとは変わっている歴史用語
変わりつつある、あの「偉人」の名前

5 大人なら「ニュース」の語彙をきちんと使える:
ニュースでよく聞くあの言葉の本当の意味は?
社会の言葉には外から見えない裏がある

6 自信を持って正しく言えますか?
事情があって「呼び方」が変わった言葉
いつのまにか「呼び方」が変わった言葉

Step 2 その「書き間違い」、語彙力を疑われます

1 「書き間違い」をしないのが語彙力養成のコツ
できそうなのに、なぜか書くと間違う言葉①
できそうなのに、なぜか書くと間違う言葉②
うっかり書き間違えると「大問題」になります①
うっかり書き間違えると「大問題」になります②
一瞬で書き間違いを指摘できれば自慢できます①
一瞬で書き間違いを指摘できれば自慢できます②
基本動詞なのに、書き間違えてしまう漢字
よく使うから、絶対に間違えたくない言葉①
よく使うから、絶対に間違えたくない言葉②

2 日本語のプロたちをも悩ます書き間違いの話
日本語の達人でも意外に間違える落とし穴①
日本語の達人でも意外に間違える落とし穴②
日本語の達人でも意外に間違える落とし穴③
「会話」はともかく、これを文章に書いてはいけない!
ライターを一度は泣かせる危険な日本語
途中で変換すると痛い目にあう四字熟語①
途中で変換すると痛い目にあう四字熟語②
この書き間違いは校正者も見落としてしまう①
この書き間違いは校正者も見落としてしまう②
この書き間違いは校正者も見落としてしまう③
カタカナ語の書き間違い―基本のポイント
カタカナ語の書き間違い―誰もがはまるポイント
カタカナ語の書き間違い―自慢できるポイント
「お決まり表現」を勝手に書き換えてはいけない①
「お決まり表現」を勝手に書き換えてはいけない②
「お決まり表現」を勝手に書き換えてはいけない③

Step 3 語彙力アップの鍵は「言い間違い」をしないことです

1 知らずに恥をかいている言い間違い
こんな言い間違いをしていませんか?①
こんな言い間違いをしていませんか?②
言葉の使い方がなぜヘンかわかりますか?①
言葉の使い方がなぜヘンかわかりますか?②
言い間違いをそのままにしておくのは危険です①
言い間違いをそのままにしておくのは危険です②

2 どうして、これを言い間違える人が多いのか
聞き間違えると、言い間違える日本語―基本編
聞き間違えると、言い間違える日本語―標準編
聞き間違えると、言い間違える日本語―ハイレベル編
慣用句、成句……間違いやすい定型表現①
慣用句、成句……間違いやすい定型表現②

Step4 あらたまった言葉を使えれば、大人として一人前です

1 大人っぽい表現ができる人の共通点
「言葉を知っている人」がさりげなく使うキーワード
格調を高くするには「ご」がつく言葉を使う
「交渉」「会議」で使えるようにしたい慣用句
「謝る」ためには絶対に知っておきたい慣用句
公の席で、他人を持ち上げるときの四字熟語

2 言葉の「大人度」を高める練習をしてみよう:
あらたまった言葉に一瞬で変換できますか

3 使いこなすと「教養がある人」に“認定”される言葉
あなたの「教養」が試されるキーワード①
あなたの「教養」が試されるキーワード②
あなたの「教養」が試されるキーワード③
たったひと言でインテリっぽく見えるキーワード①
たったひと言でインテリっぽく見えるキーワード②
たったひと言でインテリっぽく見えるキーワード③
ネガティブな言葉を高尚に見せかけるコツ
近ごろよくきくあの言葉を正しく使うコツ

Step5 カタカナ語を「武器」にすると語彙力は面白いほど上がります

1 カタカナ語で表現力がグンとアップする
カシコい印象をあたえる教養のカタカナ語
時代の最先端にいるように見せかけるカタカナ語
仕事で絶対に欠かせないカタカナ語
ビジネスパーソンなら意味をおさえたいカタカナ語

2 ワンランク上のカタカナ語を使いこなそう
「経済誌」でなにかと話題のカタカナ語
「政治に強い人」なら絶対に外せないカタカナ語
知的なにおいを漂わせることができるカタカナ語
文化への造詣の深さを演出できるカタカナ語

Step 6 言葉の使い方が魅力的な人は上手に「たとえ」を使っています。

1 誰でも上手に「比喩」を使うことができる
「人」や「職業」にたとえる
「身近なもの」にたとえる
「体」を使ってたとえる
「天気」「気象」を使ってたとえる
「地図」「地理」「地形」を使ってたとえる
「動物」「植物」にたとえる
「文化」「芸術」を使ってたとえる 人でないものを「人」にたとえる―擬人法
「言葉」を上手に形容する方法
「感情」「気持ち」を上手に形容する方法
まわりの「環境」を上手に形容する方法

2 言葉を知っている人の「逆説」「対句」の技術
読者の関心を引きつける逆説表現
話し相手の注意を引きつける対句表現
「お決まり表現」をあえてズラして使うテクニック
「意外性のある表現」の作り方

カバーイラスト■tinbee/shutterstock.com
DTP■フジマックオフィス

話題の達人倶楽部 (編集)
出版社: 青春出版社 (2017/1/28)、出典:出版社HP