図解でわかるビジネスフレームワーク いちばん最初に読む本

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誰でも理解できてすぐに役立つ!

本書は、すぐに役立つ70のフレームワークを厳選して紹介しており、そのしくみや、どんな場面でどのように使ったらよいのかという使い方を、わかりやすい図解をもとに実践的に解説してあります。とても丁寧にまとめられた一冊です。

福島 正人 (著), 岩崎 彰吾 (著)
出版社: アニモ出版 (2020/6/16)、出典:出版社HP

はじめに

ビジネスのさまざまな場面で役立つのが「フレームワーク」です。
問題を整理するとき、アイデアを生み出すとき、わかりやすく物事を伝えるときに、フレームワークは役立ちます。計画を立てるとき、話し合いをするとき、戦略を策定するときにもフレームワークは役立ちます。

本書では、各種フレームワークを70項目に分けて紹介しています。
1項目を見開き2ページにまとめ、活用方法がイメージできるように図解を使って説明しています。本書を開けば、あなたの仕事に役立つフレームワークが見つかるでしょう。
フレームワークには、次のような特長があります。

・「自己流」ではなく「王道」
「自分だけが理解できる」といった自己流の考え方では、仕事はうまくいきません。フレームワークは、誰もが共通して理解できる王道の方法です。

・「バラバラな品質」ではなく「安定した品質」
品質が安定しないと、仕事を任せてもらえません。フレームワークを活用すれば、常に安定した品質で成果を出し続けることができます。

・「時間をかけて」ではなく「短時間で」
ビジネスの現場では、限られた時間で成果を出すことが求められます。フレームワークは枠組みを使って考えるので、より短時間で成果を出すことができます。
本書があなたの仕事の一助となれば幸いです。

2020年5月
福島正人・岩崎彰吾

◎フレームワークは、さまざまな場面で役に立つ!◎

さあ、さっそくページをめくってヒントを見つけましょう!

福島 正人 (著), 岩崎 彰吾 (著)
出版社: アニモ出版 (2020/6/16)、出典:出版社HP

もくじ

はじめに

第1章 問題を整理するときに使えるフレームワーク
1 As is To be
~問題を明確にする~
2 5W3H
~情報整理の基本フレーム~
3 QCD
~品質最優先とは限らない〜
4 合理化の3S
~3つの切り口で業務を改善する~
5 4M
~品質管理やカイゼンに役立つ~
6 5S (ごえす)
~職場の環境美化・効率化・人材育成につながる〜
7 フィッシュボーン(特性要因図)
~体系的に問題を整理する~
8 ECRS(イクルス)
~業務改善のフレームワーク~
9 パレート分析
~重要度を把握する手法~
10 時間別マトリクス
~時間で区切って整理する~
11 地域別マトリクス
~地域で区切って整理する~
12 要素分解
~分解して具体化する思考法~
13 WHATツリー(ロジックツリー 1)
~物事を分解して考える~
14 WHYツリー(ロジックツリー2)
~なぜを繰り返して原因を追究する~
15 HOWツリー(ロジックツリー3)
~具体的な解決策を導き出す~
16 MECE(ミッシー)
〜モレなくダブリなく分類する~
コラム 「習慣」選挙

第2章 組織・コミュニケーションで使える フレームワーク
17 組織の3要素
~人が集まっただけでは、組織とはいえない~
18 組織のライフサイクル
~組織にも成長段階がある~
19 動機づけ要因・衛生要因
~不満を防止し、満足度を高める~
20 PM理論
~リーダーに求められる2つの機能~
21 SL理論
~部下の成熟度に合わせたリーダーシップスタイル〜
22 SECI(セキ)モデル
~暗黙知を形式知に変えるプロセス~
23演繹(えんえき)法
~一般論から具体的な結論を導き出すアプローチ法~
24 帰納(きのう)法
~具体例を集めて一般化するアプローチ法~
25 ホールパート法
~体系的に物事を伝える方法~
26 PREP(ブレップ)法
~わかりやすく伝える方法〜
27 DESC(デスク)法
~自分も相手も尊重するコミュニケーションスタイル〜
28 空・雨・傘
~事実を解釈し、行動を導き出す~
29 説得の3要素
~説得するために大切なこと~
コラム よい上司・よい経営者に必要なスキル

第3章 アイデア創出・会議で使えるフレームワーク
30 オズボーンのチェックリスト
~アイデア発想に使える9つの切り口〜
31 マンダラート
~9×9マスでアイデア創出・目標達成~
32 シックスハット法
~多面的に物事を検討する方法〜
33 弁証(べんしょう)法
~よりよい状態をめざすアプローチ法~
34 メリット・デメリット法
~プラス・マイナスの両面で整理する~
35 ペイオフ・マトリクス
~優先順位を整理する方法〜
36 意思決定マトリクス –
~精度が高い意思決定法~
コラム 脳のなかで嵐を起こす

第4章 計画作成・目標達成で使えるフレームワーク
37 マズローの欲求5段階説
~生理的欲求から自己実現欲求へ~
38 Will. Can ,Must
~何をやりたいか、何ができるか~
39 ジョハリの窓
~自分が知らない自分を見つける~
40 リフレーミング
~マイナスをプラスに変える~
41 ABC理論
~信念が変われば結果が変わる~
42 GROW(グロウ)モデル
~目標達成のためのフレームワーク~
43 SMART(スマート)
〜目標を設定する5つの視点~
44 ステップアップ法
~着実に目標に近づくための計画法~
45 PDCAサイクル
〜マネジメントの基本サイクル~
46 OODA (ウーダ)ループ
~意思決定のスピードアップ~
47 重要度・緊急度マトリクス
~重要度と緊急度で優先順位をつける~
48 KGI・KPL
~ビジネスの目標を数値化して進捗管理する~
49 KPT(ケプト)
~定期的に振り返り、改善する~
コラム キャリアプランで使えるフレームワーク

第5章 戦略策定で使えるフレームワーク
50 SWOT(スウォット)分析
~会社や事業の分析に役立つ〜
51 クロスSWOT
~戦略案を導き出す方法~
52 自分SWOT
~あなたの強みは何ですか?~
53 PEST(ベスト)分析
~マクロ環境を分析する4つの視点~
54 VRIO(ブリオ)分析
~自社の経営資源を分析する~
55 3C分析
~ビジネス環境を分析するフレームワーク~
56 コトラーの競争地位別戦略
~業界内の4つのポジション~
57 PPM
~経営資源の最適配分を考える~
58 バリューチェーン
~付加価値の視点で企業活動を分析する~
59 ファイブフォース分析
~競争環境を分析する5つの視点~
60 バランス・スコアカード
~経営目標を達成するための4つの視点~
61 ポーターの3つの基本戦略
~競争戦略の基本形~
62 アンゾフの成長ベクトル
~成長戦略を考えるフレームワーク~
63 損益分岐点
~目標売上や利益を検討する~
コラム 社外で通用する力

第6章 マーケティングで使えるフレームワーク
64 4P(マーケティングミックス)
~マーケティング戦略の定番フレーム~
65 プロダクト3層モデル
~製品の価値を考える3つの切りロ~
66 プロダクトライフサイクル(PLC)
~製品の誕生から衰退まで~
67 イノベーター理論
~新商品が普及するプロセス~
68 STP
~標的市場を定めて他社との差別化を図る~
69 AIDMA (アイドマ)
~購買決定プロセスを販売促進に活かす~
70 AISAS (74+7)
~インターネット時代の購買プロセス~
コラム フレームワークのその先に162

おわりに

カバーデザイン●水野敬一
本文DTP&図版&イラストの伊藤加寿美(一企画)

第1章 問題を整理するときに使えるフレームワーク

1 As is/To be ~問題を明確にする~

As is To beとは

「As is/To be」は、問題を明確にするフレームワークです。As is (現状)とTo be(あるべき姿)を整理し、そのギャップ(=問 題)を明らかにします。売上の問題、不良品の問題、人材育成の間 題等、さまざまな問題の明確化に役立ちます。
たとえば、あなたの部下に残業時間が多い人がいたとしましょう。
「残業を少なくしなさい」と注意するだけでは、なかなか問題は解決できません。問題を定義し、具体的な対策を講じることが必要です。
調べてみると、先月の残業時間(Asis)が45時間だったことが わかりました。今月の目標残業時間(To be)を30時間以内に設定し、ギャップ15時間(=問題)を埋めるための対策を考えます。「ムダな仕事を洗い出し業務量を減らす」とか「ノー残業デーを設定する」など、ギャップの15時間を埋める対策を実施すれば、あるべき姿(To be)に近づくことができます。

新商品・新サービスの開発にも活用できる

Asis/To beは、新商品・新サービスの開発にも活用できます。 たとえば、携帯電話は「外でも通話できるようにしたい」(To be) をめざして、開発されました。その後「サイズを小さくしたい」「写真も撮れるようにしたい」「インターネットを使えるようにしたい」等のTo be (あるべき姿)をめざして、どんどん進化していきます。
ポイントは、「こんな商品があったらいいな」「こんなサービスを つくれないかな」というTo be(あるべき姿)を描くこと。現状に 甘んじず、あるべき姿を描けば、新しい商品・サービスのヒントが見つかります。

◎「As is / To be」の考え方

◎「As is / To be」は新商品・新サービスの開発にも使える。
<例:日本の携帯電話>

福島 正人 (著), 岩崎 彰吾 (著)
出版社: アニモ出版 (2020/6/16)、出典:出版社HP