図解即戦力 ブロックチェーンのしくみと開発がこれ1冊でしっかりわかる教科書

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図解で学ぶ、ブロックチェーンの仕組みと開発

本書は、ブロックチェーンに興味を持ったエンジニアやビジネスパーソンを対象としており、図を多く用いて、ブロックチェーンのコア技術などをわかりやすく解説しています。ビットコインの仕組みやブロックチェーンを支える技術、スマートコントラクトや技術的課題が扱われています。

コンセンサス・ベイス株式会社 (著)
出版社 : 技術評論社 (2019/9/2)、出典:出版社HP

はじめに

日々のニュースや、新聞・雑誌などでよく目にする「ブロックチェーン」は、「インターネット以来の革命的な技術」とも言われ、注目されています。しかし、これを自分の言葉で説明できるエンジニア・ビジネスパーソンは多くはないのではないでしょうか。

さらにブロックチェーン自体もまだまだ発展途上の技術で、幅広く使われているイーサリアムでさえ、今後多くのバージョンアップを予定しています。業界に身をおいている筆者でも、1ヶ月間技術動向を追わなかっただけで、最新情報から取り残されてしまうのです。そして、最新技術動向にキャッチアップするためには、基礎的なブロックチェーンの仕組みの理解が欠かせません。

本書は、ブロックチェーン技術に興味を持ったエンジニアや、その仕組みを学び、自分の仕事に活かしたいビジネスパーソンを対象にして、ブロックチェーンのコア技術とネットワーク維持の仕組みを平易な言葉で解説しています。この本を読んだうえで、実際にコードを書くような専門書、ブロックチェーンビジネスの解説書を読むことで、理解度が飛躍的に高まるでしょう。

本書の執筆に協力してくださった、一山宗太郎さん、姫田樹さん、柳原健志さん、濱田行徳さん、および技術面でアドバイスをくださった加寄長門さんに、この場を借りてお礼申し上げます。ご協力ありがとうございました。

2019年8月8日 著者

はじめにお読みください
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コンセンサス・ベイス株式会社 (著)
出版社 : 技術評論社 (2019/9/2)、出典:出版社HP

目次 Contents

1章 ブロックチェーンの基礎知識
1 ブロックチェーンとは何か
2 ブロックチェーンの特徴
3 ブロックチェーンの歴史
4 プライベートチェーン
5 パブリック・プライベートチェーンの開発方法の違い
6 ブロックチェーンの活用事例

2章 ビットコインブロックチェーンの仕組み
7 ビットコインの動作
8 P2Pネットワーク
~中央管理者のない分散環境のメリット
9 トランザクション
~取引履歴によって通貨を表現
10 ブロック
~取引が記録されたデータの塊
11 ビットコインマイニング
~ビットコインに価値が生まれる理由
12 コンセンサスとフォーク
~P2Pにおける合意形成の仕組み
13 マイニングプールとクラウドマイニング
14 オーファンブロック
~チェーンから外れた孤立ブロック
15 フルノードと軽量クライアント

3章 ビットコインブロックチェーンを支えるコア技術
16 ビットコインネットワーク
17 トランザクションとブロックの伝播
18 メモリープールとペンディングトランザクション
19 公開鍵暗号方式
~分散環境でセキュリティを担保するコア技術
20 デジタル署名
~データが改ざんされていないことを保証する
21 ハッシュ関数
〜元のデータを再現できない特徴を活用
22 ビザンチン将軍問題
~偽の情報伝達の問題と対策
23 reorg
~チェーンを正当な状態に再編成
24 データベースとしてのブロックチェーン
25 電子マネーと仮想通貨は何が違うのか

4章 ブロックチェーンを支える周辺技術
26 ホットウォレットとコールドウォレット
27 マルチシグ
~複数の署名でセキュリティ向上
28 UTXOとアカウントモデル
~残高管理の仕組みとメリット・デメリット
29 PoW (Proof of Work)
~ビットコインのセキュリティを高める仕組み
30 PoS (Proof of Stake)
31 BFT
~合意形成を行う仕組み
32 サイドチェーン
~ブロックチェーンの機能を拡張する技術

5章 スマートコントラクトとDApps
33 スマートコントラクトとは
~分散ネットワーク上での契約締結・自動執行
34 分散型アプリケーションとDAppsブラウザー
35 イーサリアムとEnterprise Ethereum
36 EOS
~イーサリアムの対抗プラットフォーム
37 Hyperledger FabricとCorda
38 オラクル
~現実世界の情報をブロックチェーンに提供
39 スマートコントラクトの応用例

6章 ブロックチェーンの技術的課題
40 スケーラビリティ
~チェーンの負担と拡張性の問題
41 Lightning Network
~ビットコインのスケーラビリティを解決
42 Raiden NetworkとPlasma
~イーサリアムのスケーラビリティを解決
43 CasperとSharding
~その他のスケーラビリティ解決技術に匿名性
44 匿名性
~取引履歴をすべて追跡できる問題
45 51%攻撃
~計算能力の過半を支配することによる弊害
46 シビルアタック
~多数決による合意の危険性
47 Block Withholding Attack
~最長チェーンを隠して不正取引をもくろむ
48 Nothing at Stake
~「何も賭けていない」ことによる問題

7章 ブロックチェーンの最新動向
49 クロスチェーン
~相互運用性を実現する最新技術
50 ブロックチェーンゲーム
~ゲーム分野へのブロックチェーン応用
51 ステーブルコイン
~価格を安定させ、利便性を高めた通貨
52 ICOとSTO
~仮想通貨発行による資金調達
53 トークンエコノミー
トークンを介した新たな経済圏の創出
54 ブロックチェーン学習の手引き

索引

コンセンサス・ベイス株式会社 (著)
出版社 : 技術評論社 (2019/9/2)、出典:出版社HP