カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則

【最新 – サブスクリプションについて学ぶためのおすすめ本 – 基礎から実践まで】も確認する

カスタマーサクセスとは何か

サブスクリプションサービスの拡大に伴い注目されるようになったカスタマーサクセス。本書は、このカスタマーサクセスの概念や歴史・背景から実践方法までを解説しています。これからカスタマーサクセスについて知ろうとする方や仕事でカスタマーサクセスに関わる方におすすめです。

ニック・メータ (著), ダン・スタインマン (著), リンカーン・マーフィー (著), バーチャレクス・コンサルティング (翻訳)
出版社 : 英治出版 (2018/6/6)、出典:出版社HP

訳者まえがき

「カスタマーサクセス」――また海外から聞き慣れないコンセプトが入ってきた。そんなふうに思われるかもしれない。しかし、カスタマーサクセスは、一時の流行語やスローガンに終わるような生易しい話ではない。多くの企業にとって極めて深刻で緊急性が高く、もはや避けることのできない絶対的な命題である。それは今後のビジネスにおいて当たり前のことになり、企業として生き残る上での必要条件になるだろう。

脅すような書き方をするのは、私が強い危機感を抱いているからだ。本書を手にした方々にも、早く同様の危機感をお持ちいただき、速やかに前向きな取り組みにつなげていただきたい。そんな思いでこの文章を書いている。

今日、消費者行動は、「所有」から「利用」へと移行している。一般の消費者だけでなく、企業の事業活動においても、この流れは加速度的に広がっている。その典型が企業向けのSaaSだ。月額いくら、というサブスクリプションモデルは、決して目新しくはないが、かつてはモノとして買う以外に選択肢がなかったあらゆるものに広がっている。読者のあなたも、アマゾン・プライム、音楽配信のスポティファイ、食品宅配のオイシックスなど、いくつかのサブスクリプションサービスを利用しているかもしれない。企業間取引においても広がっており、たとえばコマツはIoTビジネスにサブスクリプションモデルを導入している。

サブスクリプションへのシフトは、消費者側としてはありがたい。購入時の大きな出費を逃れられ、平準化された支払いになることに加え、不必要と思えばいつでもやめられるからだ。

しかし、それを提供する側はどうだろう。これまでは大型の販売契約がいくつか取れれば売上目標に達することができたが、サブスクリプションモデルでは期間あたり・顧客あたりの売上単価は小さい。薄紙を重ねるように、たくさんの顧客に、継続的に販売しなければならない。しかも顧客は簡単に離脱していくため、それを補う薄紙をさらに重ねなければならない。果てしない苦行のようだ。成功している会社は、いったい何をどうやっているのだろう。

離脱防止のために、手厚いカスタマーサポートをしよう。顧客に特別な経験を演出しよう。既存顧客にアップセル・クロスセルを掛け、顧客あたりの売上単価を上げよう。サービスをバンドル化して離脱しづらい状況を作ろう。……こうした取り組みも大切だろう。だが、カスタマーサクセス(顧客の成功)を実現するには、まったく不十分だ。

カスタマーサクセスは、これらとは大きく異なる考え方に根差している。自社の成功のために顧客をサポートするという考え方ではなく、顧客の成功を第一の目的とする。受動的・反応的に顧客をサポートするのではなく、積極的に顧客の成功を設計する。顧客の成功とは、単に要件を満たすことではない。本書の著者は「CS(カスタマーサクセス)=CO(顧客の成果)+CX(顧客の経験)」と説明しており、それは事業の成果と経験価値を併せ持つものだ。それぞれの顧客がどのような状態にあるか、自社の製品やサービスをどのように利用しているかをデータで把握し、積極的に働きかけて、顧客をよりよい状態に導く。顧客の階層に応じて、ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチという対応レベルを使い分け、顧客の成功と自社の収益とが両立する合理的なバランスを取る。こうした取り組みによって成功を得られた顧客は継続顧客となり、継続顧客から得られる定期収益が自社に成功をもたらす。カスタマーサクセス部門が全社を牽引して顧客を成功に導き、サブスクリプションエコノミーにおける成功のカギである定期収益の拡大を推進する。

こうした考え方が今後のビジネスの大前提となり、カスタマーサクセスの推進は、どの企業にとっても当たり前のことになる。極端に思われるかもしれない。しかし、今日の顧客は簡単に離脱でき、乗り換えることができることを忘れてはならない。B2CでもB2Bでも、パワーは顧客側にシフトしているのだ。顧客は成功を求め、成功につながる企業、製品、サービスを選び、そうでないものからは躊躇なく離れていく。企業が優位に立って顧客を囲い込んでいた、あるいは担当者間の根回しによって顧客をつなぎ留められていたこれまでとはまったく異なる、よりシンプルでシビアな世界に私たちは立っている。そして、この世界を生き抜くためのガイドブックとなるのが本書だ。

著者の一人ニック・メータがCEOを務めるゲインサイト社は、カスタマーサクセスソフトウェアを提供する、企業向けSaaS事業者である。つまり、カスタマーサクセスを推進する企業に、そのためのソフトウェアを提供しているのだ。自社が顧客の成功を推進できなければ、真っ先に契約を失い、立ち行かなくなるのは彼ら自身であり、その主張には実践に裏打ちされた説得力がある。だからこそ本書は、カスタマーサクセスの基本書として米国で高い評価を受け、カスタマーサクセスという一大潮流の原点となったのだろう。

正直に申せば、とうとうこの領域にまで足を踏み込まねばならなくなったのか、というのが、私の読後の感想だった。当社は創業以来、CRMを事業ドメインとし、「顧客企業に結果で貢献する」という企業理念を掲げ、事業を営んでいる。コンサルティング、ソフトウェアエンジニアリング、アウトソーシングという当社のコア事業の性質上からも、顧客企業とは長いお付き合いになる傾向があり、顧客企業の事業成果に貢献すべく、社員一丸となって取り組んできた。しかし、本書を読むと、まだまだ課題があることに気づかされる。いつかこうなるのではないか、いつかはこうありたい、という考えはあったものの、ビジネス環境の急速な変化により、思いのほか早くそれが求められる時代が来てしまった。

カスタマーサクセスは喫緊の課題になっており、場合によっては生死を分ける問題にもなり得る。先進的な企業はすでにこの領域に積極的な投資をしており、継続的な成長の基盤を着々と築きつつあるのだ。さらに、ビッグデータ、AI、IoTといった技術の急速な発展がカスタマーサクセスの波を加速させ、高度化を促進している。そしてこれは当社のような事業、SaaS事業、サブスクリプションモデルの他、ほとんどすべてのビジネスに当てはまる。あなたのビジネスにも決して無縁ではないはずだ。自分たちの業界には不要、などと思ってはならない。多少の時間差があるにせよ、間違いなく、対応を迫られる時が訪れる。まさに、避けることができない絶対的な命題であることを重ねて申し上げておきたい。

米国ではすでにカスタマーサクセスの考え方が広がっており、一大潮流となっている。2018年4月にサンフランシスコで行われたゲインサイト社主催のカスタマーサクセスカンファレンス(PULSE2018)では、各社のCSM(カスタマーサクセスマネジャー)ら5000名以上が参加し、米国大手企業のリーダーを交えた250ものセッションが行われた。戦略、組織、技術、運営など多面的な切り口で繰り広げられた討議は、私には刺激が強過ぎたくらいだ。

日本でも感度のいい先進的な企業がカスタマーサクセスに取り組み、広がりつつある。あなたの会社はどうだろうか。まだ取り組んでいないとしても、遅くはない。本書を手にしている時点で、大きなアドバンテージを得ていると言えるからだ。

本書は、経済合理性に基づくカスタマーサクセスの必要性から、10の原則に沿った極めて実践的なプロセス、さらには組織面、技術面での留意事項、カスタマーサクセスの未来の絵姿まで、幅広く網羅されており、カスタマーサクセスの担い手となる者にとって、これ以上の指南書はない。まさに新しい世界を生き抜くための最良のロードマップである。

このような書籍と出会い、翻訳に携われたことを光栄に感じるとともに、カスタマーサクセスを日本で広めるという大きな責務を感じている。本書を通じて、私たちと同じように危機感を抱く同志を得て、ともに学び、それぞれの顧客の成功のために努めていければ幸いである。

さあ、ここからがあなたのカスタマーサクセスの始まりだ。シンプルでシビアな世界へようこそ。

バーチャレクス・コンサルティング株式会社
執行役員 辻大志

ニック・メータ (著), ダン・スタインマン (著), リンカーン・マーフィー (著), バーチャレクス・コンサルティング (翻訳)
出版社 : 英治出版 (2018/6/6)、出典:出版社HP

カスタマーサクセス 目次

訳者まえがき
序文

第Ⅰ部 カスタマーサクセスの歴史、組織、必要性
第1章 サブスクリプションの津波
カスタマーサクセスの緊急性が急に高まった理由
カスタマーサクセスの誕生
心理ロイヤルティと行動ロイヤルティ
サービスとしてのソフトウェア(SaaS)の誕生

第2章 カスタマーサクセス戦略
新たな組織と従来のビジネスモデルとを比較する
なぜカスタマーサクセスは重要なのか
カスタマーサクセスではないもの
カスタマーサクセスはカスタマーサポートではない
カスタマーサクセスとは
カスタマーサクセスの他部署に対する影響

第3章 定期収益型でないビジネスにおけるカスタマーサクセス
サブスクリプションはソフトウェアや雑誌だけのものか
カスタマーサクセスの提供方法

第Ⅱ部 カスタマーサクセスの10原則
第4章 カスタマーサクセスの実践

第5章 原則① 正しい顧客に販売しよう
正しい顧客を見分ける方法
著者による補足説明

第6章 原則② 顧客とベンダーは何もしなければ離れる
金銭的リターンや事業価値が得られない
実装が遅れたり完全に止まったりしている
プロジェクトスポンサーやパワーユーザーがいなくなる
製品定着率が低い
別のソリューションを利用している会社に買収された
製品の機能が足りない
新たなトップが方向性や戦略を変えつつある
品質の低さや性能の問題に影響されている
製品が自社にとって適切な解決策でないことがわかった
人的要因
著者による補足説明

第7章 原則③ 顧客が期待しているのは大成功だ
顧客が大成功するのを支援するには、まず何が顧客にとっての成功なのかを理解しなければならない
投資利益率は概念ではなく、方程式だ
定期的に進捗を確認しよう
成功は目的地ではなく、旅路だ
理論上は理論と現実の間に差はないが、現実には差がある
著者による補足説明

第8章 原則④ 絶えずカスタマーヘルスを把握・管理する
カスタマーヘルス
管理する
把握する
絶えず取り組む
著者による補足説明

第9章 原則⑤ ロイヤルティの構築に、もう個人間の関係はいらない
自社の事業に合った指標で顧客をセグメント化する
セグメントごとに顧客カバレッジモデルを決める
カバレッジモデルに基づき顧客とのやり取りの指針を作る
顧客とやり取りする頻度を決める
強固なロイヤルコミュニティを構築して顧客同士を結び付ける
顧客のフィードバックループを作る
著者による補足説明

第10章 原則⑥ 本当に拡張可能な差別化要因は製品だけだ
著者による補足説明

第11章 原則⑦ タイムトゥバリューの向上にとことん取り組もう
具体的な成功の指標を固める
早い段階での価値達成に向けて何度も取り組む
すぐ調整する
著者による補足説明

第12章 原則⑧ 顧客の指標を深く理解する
著者による補足説明

第13章 原則⑨ ハードデータの指標でカスタマーサクセスを進める
顧客とユーザーの行動
カスタマーサクセスマネージャー(CSM)の活動
事業の成果
著者による補足説明

第14章 原則⑩ トップダウンかつ全社レベルで取り組む
(本物の)カスタマーサクセスとは何か
なぜカスタマーサクセスは避けて通れないのか
カスタマーサクセスはどのように価値をもたらすのか
どこから始めるべきか
著者による補足説明

第Ⅲ部 CCO、テクノロジー、未来
第15章 最高顧客責任者(CCO)の登場
クラウド以前のCCO
新たなCCO
専門サービス
トレーニング
カスタマーサポート
実装またはオンボーディング
カスタマーサクセス
営業
マーケティング
営業コンサルティング

第16章 カスタマーサクセスのテクノロジー
膨大な顧客情報
カスタマーサクセス管理の時間を最適化する
顧客とのやり取りからもっと多くの情報を得る
拡張性を持たせる
協働、コミュニケーション、可視化の向上
チームマネジメントの質を高める

第17章 未来はどうなっていくのか
カスタマー・エコノミー
現在の理想的なカスタマーサクセス
スターバックスとカスタマーサクセス

ニック・メータ (著), ダン・スタインマン (著), リンカーン・マーフィー (著), バーチャレクス・コンサルティング (翻訳)
出版社 : 英治出版 (2018/6/6)、出典:出版社HP

序文

現代のビジネスにおいて、「カスタマーサクセス」はバズワードだ。どの顧客もカスタマーサクセスを期待しているし、どの企業もそれを提供することを目指している。しかし、カスタマーサクセスを達成したかどうかを決めるのは誰か。本当に顧客を重視している会社なら、その答えは簡単だ。最終的に決めるのは、顧客である。

本書にあるように、クラウド時代には本当の意味での顧客第一主義への移行が求められてきたが、顧客満足とカスタマーサクセスは必ずしも同義ではない。サブスクリプションモデルにおいては、企業は常に顧客が勝利するよう働きかけ続けなければいけない。うまくいっている企業では、1日も欠かさず顧客の成功を目指している。自分の成功のことは考えていないのだ。どの顧客も最高の経験をすべきだし、成功に向けたゆるぎない献身を企業から受ける価値がある。しかし、成功は標準化できるものではない。そのことを理解している企業が、最大の報酬を得られる。

顧客第一主義を究極まで取り入れるということは、顧客の話を聴き、クラウド、モバイル、ソーシャルメディア、分析技術などを活用して、自社のサービスを顧客の立場に寄せて運用するということだ。そしてもちろん、本当の意味で顧客を大切にするということは、顧客のまだ満たされていないニーズを深く理解するということである。その理解が自社の組織でカスタマーサクセスを運用するための戦略、チーム、仕組みを築く基盤となる。

私はセールスフォース・ドットコム社のセールス兼カスタマーサクセス部長として、カスタマーサクセス活動の展開を確認できる特別な立場にあった。16年前に初めてカスタマーサクセスの概念を取り入れたのがセールスフォースだ。それはCEOであるマーク・ベニオフのビジョンの核心であり、その後年月が経ち顧客が増えてからも、当社は顧客がわずかだった頃と同じようにカスタマーサクセスに取り組んでいる。その背景にあるのは、カスタマーサクセスが私たちの活動すべてを動かしているという事実だ。単なる概念でもなければ、1つの部署だけが担当すべきことでもない。カスタマーサクセスとは私たちのコアバリューであり、すべての社員が行うべき仕事である。

私が入社した6年前から、セールスフォースではカスタマーサクセスにこれまで以上の厳密さを取り入れてきた。組織を事前対応型かつデータ重視型の部署へと変革したことが、顧客による活用と定着につながり、顧客の成功を生み出した。私の部署には4000人近くの専門家がおり、顧客が当社の製品価値を十分に引き出し、自分の事業を変革できるように献身的に支援している。当社で私は、顧客中心の文化には変革力があることを知った。私は、当社のプラットフォームを使って顧客同士が革新的な方法でつながることで、顧客が驚くべき成長を遂げる様子を目の当たりにした。当社の成功は、その後で訪れたのである。

私はテクノロジー業界に30年いるが、セールスフォースが生み出したような相互ロイヤルティがベンダーと顧客の間に生じたのを見たことはなかった。これは、私たちがカスタマーサクセスに投資したいと思っており、顧客も私たちのカスタマーサクセスに投資したいと思ってくれているからだと、私は信じている。これが本文に書かれている「心理ロイヤルティ」なのだ。

カスタマーサクセスは画一的な提案ではなく、カスタマーサクセスを下支えするテクノロジーと同じ速度で進化している。顧客の成功には、顧客との絶え間ない確認と、顧客のニーズに基づいた製品やサービスの適用が必要だ。セールスフォースでは、常に成功に関する自社製品の概念にノウハウ、イノベーション、情報を加えて再構成し、顧客ごとのビジョンを実現できるようにしている。具体的には、データサイエンステクノロジー――ビッグデータ分析や高度なビジネスインテリジェンスなど――を活用して、タイムトゥバリューを、そして顧客の成功を推進している。

他のあらゆる組織と同じく、カスタマーサクセスも変化を続けるビジネスの状況に対応しなければならない。この分野の場合、CRM(顧客関係管理)はここ数年で単なる営業自動化ツールから顧客のプラットフォームに近いものへと変革しており、営業以外にもサービス、マーケティング、分析、アプリケーション、IoTまでをも網羅するようになった。CRMの定義と範囲が広がるのに合わせて、セールスフォースも1つの事例のみへの導入から顧客の企業全体を運営する形へと進化した。それに伴って、私たちカスタマーサクセス部門の戦略にも変化が求められている。主に個々の導入事例の成功に尽力していたグループだったのが、役員会議の席を与えられて、事業変革に協力する組織へと変わっているのだ。

よく訊かれるのが、カスタマーサクセスへの投資の必要性をどう根拠づけるのかということだ。これは私の考えだが、正しく進めれば根拠の必要はほとんどない。カスタマーサクセスとは、自社の顧客リストを守り、新たな機会につなげ、顧客の中から生涯を通じてアドボケート〔企業やブランドの擁護者、代弁者〕となってくれる人を生み出すものだ。効果的に運用すれば、最大の営業・マーケティングツールになり得る。本文にもあるように、カスタマーサクセスは正しいだけではない。緊急課題なのだ。そのため、私たちのチームは常に顧客の利用状況、定着率、そして最終的な収益に対する責任を負っている。私たちの成功は、顧客の成功と直接つながっているのだ。

今も成長中のカスタマーサクセスという原理原則の歴史と、その原理原則に対する考えをまとめてくれたゲインサイトに、心から感謝したい。本書は、カスタマーサクセスを日々の業務に導入したい会社にとって、取り掛かりから成功までが盛り込まれた素晴らしいガイドブックである。顧客重視の企業にとっては最高の時代がやってきた。そして、顧客の視点で未来を見通すことのできる企業にとって、チャンスは無限にある。そう、未来はもうここにあるのだ。

成功を祈って。

マリア・マルティネス
(セールスフォース社セールス兼カスタマーサクセス部長)

ニック・メータ (著), ダン・スタインマン (著), リンカーン・マーフィー (著), バーチャレクス・コンサルティング (翻訳)
出版社 : 英治出版 (2018/6/6)、出典:出版社HP