DtoC After2020 日本ブランドの未来

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これからのビジネスへのD2Cの活かし方

日本でも注目されるようになり、コロナ禍でより盛んにあるべき姿が議論されるようになったD2Cの,少なくとも現時点で1番わかりやすく纏まっている教科書のような一冊です。D2Cのブランディングに数多く携わり続けるこの会社だからこそ説得力があります。これからDtoCを始める人にオススメです。

株式会社フラクタ (著)
出版社 : 宣伝会議 (2020/9/18) 、出典:出版社HP

本書を出版するにあたって

私たちフラクタはECを中心としたブランディングを掲げ、前身の会社から数えると5年ほど企業やブランドを支えるビジネスを続けてまいりました。
特に近年「DtoC(Direct to Consumer)」と呼ばれるブランドビジネスが注目されるようになってからは、ありがたいことにブランディングの重要性が今まで以上に認識されるようになったと思います。
ブランディングは、さまざまな研究者や実践家によって体系づけられています。しかし、どうしても「難しいもの」という印象をお持ちの方も多いと思います。
私たちフラクタが考える本来のブランディングは、「企業自身が、自分たちが何者かを決めること」です。
「何者か」については、自然と湧き上がってくることもあれば、改めて内省して掘り当てる必要があるかもしれません。いずれにせよ、「その企業が何者であるか」は、外部企業が決めることではないのです。
私たちが目指しているのは、「すべての日本のブランド価値の総量をあげること」です。ブランドの価値を向上させ、日本にある素晴らしいブランドの数を増やす。そのために私たちは、企業自らブランディングを手がけられるよう支援すること、その支援の手を広げていくことを使命としており、本書もその一環です。
さて、本書のテーマは「DtoC(Direct to Consumer)」です。近年、注目されている「DtoC」には、ブランディングの捉え方、実践の仕方のノウハウが詰め込まれている――そう考え、テーマに据えました。
DtoCというブランドビジネスのあり方は、コンパクトでありながらも「自分たちは何者か」を強く、わかりやすく定義しており、そこから学べることはたくさんあります。
私たちが本書で実現したいのは、DtoCで実践されてきたことや意義を改めておさらいしていただいた上で、学び取ったことを、自社の戦略にうまく落とし込む術を考えていただけるようになることです。
もうひとつ、DtoCに着目する理由があります。それは2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大が加速させた、消費者の価値観の変化です。その変化に対応するためのヒントも、DtoCに見て取ることができます。
我々は、DtoCが提供するサービスは、若者世代や新しもの好きの人から、より広範な層に支持されていくと考
えています。
新型コロナウイルスの流行により世界の価値観が大きく変動する2020年のこのタイミングで、企業、ブランドはどうなっていくべきか。DtoCを礼賛するわけでもなく、否定するわけでもなく、ブランドビジネスのひとつの進化の道と捉え、彼らの手法から、ブランディングの仕方、消費者の価値観の変化への対応方法をひもといていきたいと思います。この本を執筆するにあたって、今何をすべきかを熱く語ってくださった第一線でご活躍中のマーケター、経営者の皆様、そして本書の出版に多大なるご尽力をいただいた宣言会議の編集の皆様、そして実際の執筆にあたったフラクタの狩野氏、村中氏、南茂氏、眞喜志氏、土井氏、表紙デザイン担当の宮崎氏、広報の小中氏、花沢氏、本書をまとめるにあたりお世話になった皆様に、心よりお礼を申し上げます。
そして最後に、この本を手にとっていただいたあなたへ。
この本を読んでいただき、本当にありがとうございます。世界の変革のタイミングで、同じ時代に生き、同じ時代に「ブランド」について一緒に考えられることを本当にうれしく、そして誇りに思います。どうぞ最後まで、ごゆっくりお楽しみいただけますと幸いです。

株式会社フラクタ 代表取締役 河野貴伸

株式会社フラクタ (著)
出版社 : 宣伝会議 (2020/9/18) 、出典:出版社HP

CONTENTS

本書を出版するにあたって
第1章 DCがもたらしたビジネスの新たな可能性
1 DtoCは、直接的なつながりを持つものである
2 DtoCブランドに重要な「デジタリー・ネイティブ」という考え方
3 体験も含めた価値提供
4 ブランドと長くつき合う姿勢
5 社会課題を解決する一貫した企業姿勢

第2章 なぜ、顧客とブランドは本質的につながる必要があるのか
1 ブランディングとは
2 「コア」に基づいたブランドコミュニケーションの実施

第3章OMOには、DMC的ブランディングの「実装」が鍵となる
1 売上だけでなく、顧客との関係を深める施策をとる
2 オンライン・オフライン双方のコミュニケーションを理解する人材の必要性

第4章変わる消費行動の中でブランドが生き残るために
1 100日で変化した世界
2 日本におけるDtoCのあり方とコミュニケーション方法
3 ブランドが大切にするべき本質的な考え方
4 ブランドが提供する体験と価値
5 After2020におけるブランドとしての活動の変化
6 BtoBのセールスコミュニケーションのあり方
7 リアルでの体験をオンラインで実装する重要性

第5章 DtoC After 2020
1 顧客とのダイレクトなコミュニケーションを元に進化し続ける
2 「ポスト2020」DBCの提言
3 ブランド体験はエンターテイメント化へ

あとがき

株式会社フラクタ (著)
出版社 : 宣伝会議 (2020/9/18) 、出典:出版社HP