最高の入浴法~お風呂研究20年、3万人を調査した医師が考案

【最新 入浴法について学ぶためのおすすめ本 – 入浴の質を高めて健康を手に入れる】も確認する

医師の長年の研究から判明した入浴法

本書で述べられている入浴法は、医学的研究の結果から一般的に効能があると期待されるものです。ただ入浴するだけでなく「最高の入浴法」を読者に進言しているため、健康管理を重視する方には、是非お薦めしたい1冊となっています。

早坂信哉 (著)
出版社 : 大和書房 (2018/11/23)、出典:出版社HP

 

「シャワーだけ」ではもったいない!
最新医学が明かす入浴の7大健康効果

1温熱作用
体を温めて、血流アップ!新陳代謝が活性化して、疲れがとれます。シャワーだけでは効果が減少します。
2静水圧作用
お湯の水圧による全身マッサージで「むくみ」を解消!しめつけることで血流改善効果も。
3浮力作用
水中では、体重が「10分の1」に!重力から解放されて関節や筋肉の緊張がゆるみ、リラックス状態に。
4清浄作用
シャワーだけでは洗浄効果は低い!しっかりお湯に浸かることで、汚れや皮脂がしっかりとれます。
5蒸気・香り作用
蒸気で鼻やのどに湿り気を与えれば、免疫力アップ!好みの香りで浴室を満たせば、自律神経の調整にも効果が。
6粘性・抵抗性作用
水中でのゆっくりした運動やストレッチで、筋肉が適度に刺激されます。
7開放・密室作用
1人で裸になる浴室は、心と体が解放される。「究極のリラックス空間」。ストレス解消効果が期待できます。

詳しくは第1章に!

がんばりすぎのあなたへ
疲れを癒す入浴法
疲労感
温度は40°C、全身浴で肩までしっかり浸かりましょう。体をしっかり温めて、血流をよくするのがポイント。
→第2章へ
不眠症
入浴は就寝の1~2時間前に、一度体を温めて、体温が下がるタイミングと布団に入るタイミングを合わせましょう。
→第2章へ
目の疲れ
目の周囲を温めて、しっかりと血流を送ることで疲労物質を取り除きましょう。
→第2章へ
肩こり・首こり・腰痛
全身浴で、しっかり体を温めること。肩や首を回すなど、軽い運動で筋肉をほぐしましょう。
→第2章へ
落ち込み・ゆううつ
入浴の「不安軽減作用」を活用しましょう。やる気が出ないときは42°Cのお湯に5分間入って、交感神経を刺激するのがポイント。
→第2章へ

こんな不調にも効きます!
風邪(第3章)、胃痛・神経痛(第3章)、冷え性(第3章)、アトピー性皮膚炎(第3章)、高血圧・低血圧(第3章)、花粉症(第3章)、加齢臭・二日酔い(第3章)、痛風(第3章)、生理痛・PMS・更年期障害(第3章)

表紙デザイン
西垂水敦(krran)
表紙写真
Kazuo Ogawa/Aflo/Gettyimages
口絵写真
©︎R.CREATION/orion/amanaimages electravk/Gettyimages

本作品を電子書籍版に収録するにあたり、一部の漢字が簡略体で表記されている場合があります。
この本は縦書きでレイアウトされています。
また、ご覧になる機種により、表示の差が認められることがあります。

早坂信哉 (著)
出版社 : 大和書房 (2018/11/23)、出典:出版社HP

 

はじめに

結局、最高の健康法は「入浴」だった」
私は、これまで3年にわたって「お風呂・温泉」について医学的に研究し、延べ3万8000人の入浴を調査してきました。
その経験から確信したことがあります。
それは「入浴こそ、一般の方が実践できる、もっとも優れた健康法」だということです。
手軽で安価、毎日無理なく実践できて、しかも効果は抜群。
こんな「最高の健康増進ツール」が、全国各地、ほとんどの家に備え付けられている国は、世界で日本だけでしょう。
「お風呂に入るのは確かに気持ちいいけど、本当にそんなに健康にいいの?」
そう思われる方もいると思います。
お風呂は、日本人にとってあまりに身近なもの。そのため気づきにくいのですが、入浴の健康作用は、実は医学的にも明らかにされています。
免疫機能のアップ、自律神経の調整、血流改善、基礎代謝・体内酵素の活性化、精神的ストレスの軽減など、驚くほど様々な効果があるのです。
日本は長寿大国として名高いですが、その寿命の長さにも「日本の風呂文化」が一役買っているのではないか、とする研究もあるほどです。
近年では「湯船に浸からず、シャワーだけ」という方も増えています。
しかし、それは、あまりにももったいないこと。
私たちの研究チームによる調査で「毎日、湯船に浸かること」の健康効果として次のような結果が明らかになっています。
◎睡眠の質が向上する。
◎主観的健康感(自覚する健康状態)がよくなる。
◎「幸福度」が高くなる。
◎3年後、要介護状態になるリスクが3%減少する。
詳しくは本文で述べていますが、毎日湯船に浸かることで、これだけの効果が期待できるのです。しかし、そのためには「医学的に正しい入浴法」をしていただく必要があります。
なぜなら「たった10」の違いで、体に与える影響は大きく変わってくるからです。せっかく健康のためにお風呂に入っても、場合によってはそれが体に負担をかけてしまうこともあるのです。

たった1°Cの違いで、体への効果が変わる!

本書には、これまで報告されてきた医学研究結果や、私が10年間かけてきた入浴研究の「エッセンス」を、一般の方が実践しやすい形で凝縮しました。
第1章は、入浴がもたらす素晴らしい効果について詳しく説明しています。
第2章は、主に「疲労回復のための入浴法」を紹介しています。
第3章は、悩んでいる方が多い、様々な不調別の入浴法です。
第4章は、日本人が大好きな温泉の「医学的に正しい入り方」を紹介しています。
第5章は、スキンケアの章。健康できれいな肌を保つためのコツを伝授します。
それぞれの関心や症状に応じた章からお読みください。
「最高の入浴法」で、日々の疲れやつらい不調を癒し、元気な毎日を送っていただけたら幸いです。

早坂信哉 (著)
出版社 : 大和書房 (2018/11/23)、出典:出版社HP

お風呂研究20年、3万人を調査した医者が考案最高の入浴法
目次

はじめに
第1章
最新の研究でわかった!入浴のすごい健康効果
日本は、世界一の「お風呂先進国」
1000年以上も昔から「入浴は健康によい」とされていた
「長寿大国・日本」の秘密は風呂にあった?
入浴の「7大健康作用」
毎日お風呂に入ると「幸福度」が上がる
その入り方では、意味がない!間違いだらけの入浴法
命の危険も?ヒートショックに要注意
入浴2.0!お風呂研究の最前線

第2章
「寝てもとれない疲れ」を解消する入浴法
なぜ、あなたは「クタクタ」なのか?「人が疲れるしくみ」
「自律神経」と「疲れ」の関係は?
重い疲れがとれる入浴法「5つのルール」
睡眠の質がアップする「深く眠れる入浴法」
「デジタルデトックス」で脳を休ませる
アスリートも実践!「温冷交代浴」でリフレッシュ
「つらい目の疲れ」に効く入浴法
「肩こり・首こり・腰痛」に効く入浴法
「落ち込み・ゆううつ」に効く入浴法

第3章
つらい症状に効く!不調別の入浴法
「風邪」に効く入浴法
「胃痛・神経痛」に効く入浴法
「冷え性」に効く入浴法
「アトピー性皮膚炎」に効く入浴法
「高血圧・低血圧」に効く入浴法
「花粉症」に効く入浴法
「加齢臭・二日酔い」に効く入浴法
「痛風」に効く入浴法
「生理痛・PMS・更年期障害」に効く入浴法

第4章
効能アップ!医学的に正しい「温泉の入り方」
フランス人は、温泉で健康になる
あなたの症状に合った「温泉の選び方」
温泉効果を高める「積極的ぼんやり」
温泉療法は「入浴しなくても健康によい」
日本一の温泉好き!「大分県民」に学ぶ入浴のコツ
温泉のアトピーへの効果とは?―草津温泉の研究から
「銭湯」の正しい入り方
海の温泉療法「タラソテラピー」のススメ

第5章
お風呂で「健康美肌」をつくる
入浴スキンケア6か条
①42℃以上のお湯に入らない
②湯上り後のスキンケアは10分以内に
③15分以上長湯しない&1日に何度も入らない
④石鹸・ボディソープは、2~3日に1回
⑤タオルやスポンジでゴシゴシ洗わない
⑥半身浴ではなく、全身浴
医学が証明「一番風呂は肌によくない!」
医者が教える「美肌をつくる入浴剤」

おわりに

本書を読む前に

・お湯の温度は、1Cの違いで体に与える効果が変わります。自宅の浴槽に温度調節機能がない場合は、お風呂用の「湯温計」のご利用をおすすめします。ホームセンターや、デパートのベビー用品コーナーなどで販売されています。
・本書に掲載されている入浴法は、様々な医学的研究の結果から、その効果が一般的に期待されるものです。ただし、個人の体質や疾患の性質により、その効果には個人差があります。症状が緩和しない場合、主治医に相談してください。

早坂信哉 (著)
出版社 : 大和書房 (2018/11/23)、出典:出版社HP