ヤバい経済学 [増補改訂版]

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フリークエコノミクス(Freakonomics)とは?

本書は、倫理的に問題がある現象から生まれた問いに対して、従来の経済学とは異なった視点からのアプローチにより見つけた答えをまとめている本です。内容的には、日常生活から裏社会のテーマまで幅広く扱っており、ユニークな手法で因果関係を説明していく様は、多くの読者を魅了します。

増補改訂版では、ヤバい話題を追加しており、さらに興味深いケーススタディに触れることができます。経済学からやや全体的なテーマは外れているかもしれませんが、新しい視点によって原因を発見するためのアプローチは、様々な学問分野においても通ずるものがあるでしょう。分析を行う際に、経済学の枠に当てはめる考え方に捉われない筆者の柔軟性と学者としての特性が現れています。

本書は、経済学がメインテーマというよりも、経済学でヤバいことに関する不思議な現象を解き明かす面白さとそこから疑問を解明するアプローチの方法を柔軟にすることが有効であることに主眼を置いた本と言えるでしょう。

スティーヴン・J・ダブナー (著), スティーヴン・D・レヴィット (著), 望月 衛 (翻訳)
出版社: 東洋経済新報社 (2007/4/30)、出典:出版社HP

はじめに

An Explanatory Note
説明のためのノート

2003年夏、作家でジャーナリストのスティーヴン・J・ダブナーは、『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』の依頼で、シカゴ大学の著名な若手経済学者であるスティーヴン・D・レヴィットの人物像を取材した。

ダブナーはお金の心理学の本を書くために下調べをしているところで、たくさんの経済学者をインタビューしたが、彼らは、英語がまるで外国語、それも4番目か5番目の言語であるかのような話し方をするのに気づいた。レヴィットはジョン・ベイツ・クラーク・メダル(若手経済学者に贈られる、ちょっとしたノーベル賞みたいなもの)を受賞したばかりで、ジャーナリストの取材をたくさん受けており、彼らの思考があまり……経済学者ふうに言うと、頑健でない、と考えていた。

でも、レヴィットはダブナーがまるっきりのバカではないことに、そしてダブナーもレヴィットが杓子定規ではないことに気づいた。作家のほうは、この経済学者の冴えた仕事ぶりと、それを巧みに説明する技景に驚嘆した。エリートそのものの経歴(ハーヴァード大学卒、MITで博士号、数々の賞)にもかかわらず、レヴィットの経済学に対するアプローチは際立って異端だった。彼は物事を、学者としてというよりも、非常に賢い好奇心あふれる冒険家として見ているようだった――あるいは、ドキュメンタリー映画監督、法医学検査官、あるいはスポーツから犯罪、ポップカルチャーまでを対象にする賭博の胴元のように。彼は、だいたいの人が経済学についてイメージするお金なんかの話には興味がなく、そのことを、控えめながらも実際のところ脅すようにこう表現した。「経済学はあまり詳しくなくて」。ある日、目にかかる髪を払いながら彼はダブナーにそう言った。「数学は得意じゃない。計量経済学は知らないことが多いし、どうやって理論を作るかも知らない。もし君が株式市場は上昇するか下落するか、 経済は拡大するか縮小するか、デフレはいいことなのか悪いことなのか、税金がどうのとか聞いて――ようするに、こういうことを知っているともし僕が言ったら、それは全部嘘っぱちだよ」。 レヴィットが興味を持っているのは、日々の出来事や謎である。彼が研究しているのは、現実の世界が実際にはどう動いているのか知りたいと思う人なら誰でもかぶりつくような話だ。彼の風変わりな態度はダブナーの記事にも書かれている。

「レヴィットの見るところでは、経済学は答えを出すための道具は素晴らしくよく揃った学問だが、面白い質問が深刻に不足している。彼がとくに才能を発揮するのは、そんな面白い質問をするときだ。たとえば――麻薬の売人がそんなに儲けているのなら、彼らがいつまでも母親と住んでいるのはなぜ? 銃とプール、危ないのはどっち? 過去1年の間に犯罪発生率を大幅に引き下げたものはなに? 不動産業者は心からお客のために仕事をしている? 黒人の親はどうして子供の出世の見込みをぶちこわしにするような名前をつける? 学校教師は一発大勝負のテストでインチキをしている? 相撲界は腐敗している? そして、ボロを着たホームレスがなんでドルもするヘッドホンを持っている? レヴィットの仕事を経済学とは考えていない人はたくさんいる彼の同業者にも少なからずいる。しかし、彼はいわゆる陰鬱な科学(訳注 : 経済学の別名)を蒸留して、その最も基本的な目的を取り出したにすぎない人は欲しいものをどうやって手に入れるのかを説明する。他の学者たちとは違い、彼は個人的な観察や好奇心を使うことを恐れない。逸話や読み筋に頼るのも恐れない(しかし、微積分は恐れている)。彼は直感に従う。彼はデータの山から、これまで誰も発見しなかった話を見つけ出す。ベテランの経済学者が計測不能と宣言した効果を計測できる方法を見つけ出す。

彼の変わらぬ好奇心の対象は自身がそういうことに手を染めたことはないと言う―インチキ、犯罪、不正だ」。レヴィットの燃えるような好奇心は、『ニューヨーク・タイムズ・マガジン」の読者を何千人も魅了した。彼の元にはありとあらゆる質問や問い合わせ、謎かけや要望が寄せられたージェネラル・モーターズ、ニューヨーク・ヤンキース、上院議員。さらに囚人、親たち、3年にわたって自分がやっているペイグル屋さんの売上げの詳細なデータを溜め込んだ男。ツール・ド・フランスの前優勝者は、今のレースにドーピングが蔓延していることを証明するのを手伝ってほしいと言い、CIAは、あなたならマネーロンダリングやテロリストのデータをどう解析するか教えてくれと言ってきた。

こういった反響はすべて、レヴィットの根本的な信念が引き寄せたものである:混乱と複雑さとどうしようもない欺瞞が満ちて いるけれど、現代社会は理解不能ではなく、不可知でもなく、そして立てた質問が正しければ私たちが考えているよりも ずっと興味深い。必要なのはただ、ものの見方を変えることなのだ。ニューヨークへ行ったとき、レヴィットはいくつかの出版社に本を書くべきだと言われた。

「本?」彼は答えた。「本なんて書きたくないよ」。彼はすでに、与えられた時間では解ききれない謎をあと100万個も抱えていた。加えて、書き手の才能はないと思っていた。だから、いや、興味はないと言ったのだった。「でも、一つ方法がある」と 彼は提案した。「ダブナーと僕とで一緒にやるのはどうだろう」。
共同作業というのは誰にでもできるものではない。しかし、彼らここから先は、私たち―2人はうまくいくかどうか考えることにした。そして、できるだろうということになった。あなたもそれに同意してもらえるといいと思う。

増補改訂版のための序

Preface to the Revised and Expanded Edition

本書『ヤバい経済学」を書いているとき、こんなもん誰か読んでくれる人がいるんだろうかという不安で暗い気分になったものだ。改訂版兼増補版まで出すなんてことになるとは、もちろん思ってもみなかった。でも、あの頃の私たちが間違っていて本当によかった。感謝しています。
で、なんで改訂版なんて出すんだろう? 理由はいくつかある。まず、世界は生きていて、息をしていて、変わり続けるものだ。でも本はそうじゃない。書き手が原稿を書き終われば、もうじっと動かなくなり、死んで水の底へと沈み、世に出る支度を出版社が整えるまで1年近くもそのままだ。まあ、第3次ポエニ戦争(訳注 : 紀元前2世紀に共和政ローマとカルタゴの間で起きた戦争)の歴史でも書いているならそれもあんまり問題じゃないだろう。でも、「ヤバい経済学」は現代の世界のいろんな問題を追いかけていて、その現代の世界は結構な速さそれから、一部に間違いも見つかった。だいたい、間違いがわかるのは読んでくれた人が教えてくれるからだ。この手の情報は本当にありがたい。とても感謝しています。そういった修正も細かいところだけだ。

今回、一番大胆に書き換えたのは、第2章の初めのところ、ク・クラックス・クランに聖戦を挑んだある男の話の部分である。『ヤバい経済学』が世に出て数カ月後、この男の語る聖戦やその他ク・クラックス・クランのいろいろな話は、実はずいぶんと大げさに膨らましてあるんだということがわかった。詳しいことはオマケの「フードの奥からほくそ笑む?」を読んでほしい。こんな間違いを認めるのはイヤなことだし、各地でみんなから愛されている人の評判を地に落とすのは気が進まないけれど、本当はどんなことがあったのかをはっきりさせなければいけないと思ったのだ。
もう一つちょっといじくったのが本の構成だ。初版では、各章の前に、私たち著者の1人(ダブナー)がもう1人(レヴィッ ト)の横顔を描いた『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』の記事の抜粋を載せていた。そもそも、その記事がきっかけになってこの本ができたのだ。ところが、この抜粋が偉そうだ(あるいはエゴ丸出し、あるいはコビてる、あるいはこれら全部)なんて言う向きがいらっしゃったので、この版では全部取っ払って、代わりに本の最後に『タイムズ』誌の記事を全部載せることにした。「オマケ」がそれだ。これで、読みたくなきゃ簡単に飛ばせるでしょ。読みたくなったら読めばいいんだし。

オマケは他にもたくさんある。だからこの版は単なる改訂版ではなく、増補版でもあるということになった。『ヤバい経済学』を最初に出したすぐ後の2005年4月に、私たちは『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』に月イチでコラムを書くことになった(訳注 : その後2カ月に1度になった)。そうしたコラムのいくつかをこの版で追加している。題材は、選挙に犬のウンコにセックスの趣味の経済学までいろいろだ。

さらに、私たちのブログ(www.freakonomics.com/blog/)から選んだいろいろなカキコミも入れることにした。この改訂版と 同じように、元々そんなことをするつもりはなかった。最初、ウェブサイトはいろんなものを保管しておいたりやり取りしたりといったぐらいのことをするために作ったつもりだった。ブログへのカキコミも、おずおずと、なんとなく、ときどき書くぐらいだった。ところが、時とともに、『ヤバい経済学』を読んで、書いてあることについてぜひやり取りしたいという人たちがたくさん集まってくれたので、私たちのほうもどんどん熱心になった。やってみると、ブログがあれば、いったん原稿を書き終えてしまうと死体になって水の底に沈んでいるという、本の書き手が味わう嫌な気分を完全に振り払えるのがわかった。とくにこういう本、つまりアイディアを扱った本で、なんなら世界が動くのに合わせて、書いたアイディアを推し進め、磨きをかけ、また考え直しといったように、アイディアと格闘し続けられるとしたら、そんなに面白いことは他にない。

スティーヴン・J・ダブナー (著), スティーヴン・D・レヴィット (著), 望月 衛 (翻訳)
出版社: 東洋経済新報社 (2007/4/30)、出典:出版社HP

目次

説明のためのノート
■この本がどうやってできたか。
増補改訂版のための序

序 章 あらゆるものの裏側
■この本のサワリ : 道徳が私たちの望む世の中のあり方についての学問だとすると、
経済学は実際の世の中のあり方についての学問だ。
□なぜ通念はだいたい間違っているのか
□「専門家」――犯罪学者から不動産屋さん、政治学者まで――は
どうやって事実を捻じ曲げるか
□何をどうやって測ればいいかわかれば現代の日常が理解できるのはなぜか
□で、『ヤバい経済学』ってなに?

第1章 学校の先生と相撲の力士、どこがおんなじ?
■インセンティブの美しさとその暗黒面であるインチキを追究する。
□インチキするのは誰だ? ほとんど誰でも
□インチキなヤツらはどうやってインチキするか、ヤツらを捕まえるには
□イスラエルの保育園のお話
□アメリカで700万人の子供が突然消える
□シカゴの先生はインチキをする
□インチキで負けるのはインチキで勝つより悪いのはなぜか
□ニッポンの国技、相撲は八百長?
□ベイグル売りは見た : にんげんって思ったより正直者

第2章 ク・クラックス・クランと不動産屋さん、どこがおんなじ?
■情報は最強の力である。とくに悪いことに使うときは。
□ク・クラックス・クラン潜入レポ
□専門家とは皆あなたを食い物にする絶好の立場にいる連中のこと
□情報悪用の解毒剤 : インターネット
□新車の値段が車屋さんを出たとたんに暴落するのはなぜか
□不動産屋さんの暗号を解く:「状態良し」の本当の意味
□『ウィーケスト・リンク』の普通の解答者よりトレント・ロットのほうが人種差別的?
□出会い系サイトに出入りする連中がつくVとは

第3章 ヤクの売人はどうしてママと住んでるの?
■通念なんてたいていは張り巡らした墟と、私利私欲と、
ご都合主義にすぎないことについて。
□専門家はどうしていつも統計データをでっち上げるのか:慢性口臭という発明
□正しい疑問を立てるには
□スディール・ヴェンカテッシュがたどった麻薬の巣窟への長く奇妙な旅
□人生はトーナメントだ
□建築家より売春婦のほうが儲かってるのはなぜ?
□ヤクの売人、高校のクォーターパック、編集アシスタント、どこがおんなじ?
□クラックの発明はナイロン・ストッキングの発明にそっくり
□クラックはアメリカ黒人にとってジム・クロウ以来の最悪?

第4章 犯罪者はみんなどこへ消えた?
■犯罪のウソとマコトを仕分けする。
□ニコラエ・チャウシェスクが中絶について学んだ――いや、思い知らされたーこと
□1960年代が犯罪者天国だったのはなぜか
□狂騒の1990年代経済が犯罪を食い止めたと思ってる? 甘いね
□死刑じゃ犯罪を減らせないのはなぜか
□警察は本当に犯罪発生率を減らせるか?
□刑務所、刑務所、どこへ行っても刑務所ばかり
□ニューヨーク市警の「奇跡」の正体見たり
□ところで、銃って結局なに?
□クラック売人 : 昔はマイクロソフト、今じゃペッツ・ドットコム
□凶悪殺人鬼対お年寄り
□犯罪ストッパー、その名はジェイン・ロー
: 中絶の合法化でどうしてすべてが変わったか

第5章 完璧な子育てとは?
■差し迫った疑問をさまざまな視点から追究する : 親でそんなに違うもの?
□子育ては職人技から科学へ
□子育ての専門家が親御さんを死ぬほど脅して回るのはなぜか
□銃とプール、危ないのはどっち?
□恐れの経済学
□教育パラノイア、生まれ対育ち、泥沼のごとき論争
□いい学校が言うほどいいところじゃない件について
□黒人と白人の成績格差と「シロい振る舞い」
□子供に学校でうまくやらせるには : 八つの効くもの、八つの効かないもの

第6章 完璧な子育て、その2―あるいは、ロシャンダは他の名前でもやっぱり甘い香り?
■親が子供にする最初の儀式、つまり赤ん坊に名前をつけることの大事さを測る。
□勝ち馬という名の兄と負け犬という名の弟
□真っク口い名前と真っシロい名前
□文化の断絶 : 黒人視聴者の人気番組トップ50に
絶対『となりのサインフェルド』が出てこないのはなぜか
□本当にどうしようもない名前だったら変えたほうがいい?
□高級な名前と安物の名前(そしてどうやってそれが入れ替わるか)
□ブリトニー・スピアーズは症状だ、原因じゃない
□アヴィーヴァはマディスンの後を継ぐか?
□あなたに名前をつけたとき、両親が世界に向かって宣言したこと

終 章 ハーヴァードへ続く道二つ
■データの信頼性が日々の偶然に出合う。

オマケ 『ヤバい経済学』増補改訂版での追加
□たぶんあなたは不動産屋さんに騙されてる(およびその他現代の日常の謎)
: 喝采を浴びる若手経済学者スティーヴン・レヴィットのもの好きな頭の中とは ■ 『ニューヨーク・タイムズ・マガジン」の『ヤバい経済学」 コラム
□煙と消える:クラックに何が起きた?
□真理は己の中にある? : ある教授が生涯をかけて自ら挑む人体実験
□犬のウンコ : ハイテクでニューヨークをすくえるか?
□なんで選挙なんか行くの? : 経済学的には投票しに行っていい理由なんか
ひとつもありゃしない。それじゃ民主主義を動かす本能はどこから来たんだろう?
□セックス経済学 : エイズ怖さにセックスの趣味が変わるか?
□フードの奥からほくそ笑む? : ク・クラックス・クランの内幕を暴露した活動家が、
どうやって秘密を手に入れたか隠していたらどうする?
□税金の穴を埋める : 税務署に言うべき文句はもっと厳しく、だ。厳しすぎ、じゃない。
■『ヤバい経済学』ブログより
□『ヤバい経済学』自体について
□ロー対ウェイドと犯罪、その後
□カンザスシティ・ロイヤルズとiPod、どこがおんなじ?
□なんで腐ったチキンに36.09ドルも払う?

謝辞
訳者あとがき、ver.2 ―で、なにがどうヤバいのか
付注

カバーデザイン 重原隆
カバー写真(デザイン) Chika Azuma
(写真) James Meyer/Getty Images
(写真) Jan Cobb

序章

The Hidden Side of Everything
あらゆるものの裏側

1990年代の初めにアメリカに住んでいて、晩のニュースや朝の新聞をちょっとでも見ていた人なら、心底震え上がっていても仕方がなかったかもしれない。
犯罪のせいだ。犯罪は増える一方で――アメリカのどの都市でも、直近数十年の犯罪発生率をグラフにするとスキーのゲレンデみたいだった――私たちが慣れ親しんだ世界はもう終わったようだった。故意にせよそうでないにせよ、誰かが撃たれて死ぬなんて珍しくなくなった。車強盗、麻薬の密売、窃盗、レイプ、どれも日常茶飯事だった。凶悪犯罪はどこへでもついて来るイヤな連れ合いだった。そして物事は悪いほうへ向かっていた。まだまだずっと悪くなりそうだ。専門家はみんなそう言っていた。
いわゆる凶悪殺人鬼ってやつらのせいだ。やつらはどこにでも現れた。週刊誌の表紙を見ればやつらがガンを飛ばしていた。役人が書いた数十センチの厚さにもなる長い報告書の中でも肩で風を切って登場していた。やつらは都会の痩せこけたティーンエイジャーで、手には安い拳銃、胸には残虐さだけを抱いている。そんなやつらがあちこちに何千人もいる、人殺しの軍団がこの国を底知れない混沌に突き落とすのだと聞かされた。

スティーヴン・J・ダブナー (著), スティーヴン・D・レヴィット (著), 望月 衛 (翻訳)
出版社: 東洋経済新報社 (2007/4/30)、出典:出版社HP