[練習問題アプリ付き]問題解決のためのロジカルシンキング

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論理的思考力を鍛えるための練習本

問題に答えながら学ぶ構成となっているので、読むだけのものに比べ数倍の浸透力があります。問題数は全50問あり、ビジネス上のあらゆる場面を想定した問いになっていますので、それらの問題について考えていく中でビジネス全般の基本が学べます。

生方 正也 (著)
出版社: クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2017/3/27)、出典:出版社HP

「で、何を言いたいの?」
「わかりにくいんだよね、○○さんの話は」
「ちゃんと考えてしゃべってくれる?」

けっこう頑張って説明したつもりなのに、
こんな風に言われてしまう。

そう言われると、確かに自分でも
頭の中がごちゃごちゃしていて、
いまいちまとまってない……。

この本は、そんな人のためにつくりました。

ビジネスパーソンの重要スキルの
ひとつと言ってもいい
「論理的に考える」能力。

ぜひ本書+オリジナルアプリで、
その考え方を身につけてください。

はじめに

この本は、ロジカルシンキング(論理思考)の手法をベーシックなところから解説したものです。ロジカルシンキングとは、ひと言で言えば「筋道の通った考え方」ということです。
「ロジカルシンキング」という言葉を聞くと、「難しそう」「堅苦しい」「スピードが遅くなりそう」と感じる人もいるかと思います。しかし、実際にはロジカルシンキングはとてもシンプルで、柔軟で、スピーディな行動につながるものです。

ロジカルシンキングが難しそうに感じるのは、シンプルに考えていくと、驚くほど複雑なことを考えることができるようになるからです。逆に、ロジカルに考えずに複雑なことを考えるのはとてもできません。ロジカルシンキングが堅苦しく感じるのは、「筋道を通して考えるためのルールがはっきりしているから」です。しかし、見方を変えれば、そのルールから外れていなければ、どんな発想もよしとされます。逆にルールがなかったり、整然としたルールがなかったりするとき、むしろ発想が縮こまってしまうことはありませんか?自由に考えるには、むしろある程度のルールがあったほうが望ましいのです。

ロジカルシンキングを実践していると、スピード感に欠けるように感じるのは、完璧な答えを出そうとしてしまうからです。そうすると、「情報が少ないから判断できない」と感じてしまいます。ロジカルシンキングを実践する場合、手元にある限られた情報をもとに筋道立った仮の答え、つまり「仮説」を出していきます。仮説をもとに行動を取れば、思いつきとは違ったものになるでしょうし、新たに情報が加われば柔軟に変更できます。
こうして、ロジカルシンキングをしていくことで、自分の考えをスムーズに実行に移すことができるようになるのです。
冒頭で述べた通り、ロジカルシンキングとは「筋道の通った考え方」です。
何か新しい考え方のように感じるかもしれませんが、実は仕事やプライベートなど日常生活のほとんどの場面で、私たちは筋道の通った考え方をしています。

仕事での決断はもちろん、プライベートの予定を立てたり、買い物をしたりする時、自分なりに何らか筋道立てて考えているはずです。ロジカルシンキングは、そうした考え方の延長線上にあるものだと思ってください。その上で、より丁寧に筋道立てて考えてみるとどうなるか、いつの間にか筋道立った考え方ができなくなってしまうことがないようにするためにはどうするのか、というのがこの本で紹介している考え方です。
買い物のとき、気がついたら買う気のない商品を思わず買っていた。
そんな経験は誰でもあると思います。これは、いつの間にか筋道の通った考え方ができなくなってしまったからです。大した金額のものでなければ笑い話にもなるのでしょうが、月給の何割もするような商品の場合には笑い事では済まされません。

こうならないようにするためには、もともと何のために買い物をしようとしているのか、本当にいま購入しなければならない商品なのか、予算は適切か、といったことを考えなければなりません。ロジカルシンキングもまったく同じです。仕事で大きなミスにつながらないように、実現したいことを本当に実現するためには、筋道立てて考えることが必要になります。この本では、こうした考え方をするためのポイントについて紹介していきます。
この本は、大きく5つのパートに分かれます。

第1章では、ロジカルシンキングとは何かについてまとめています。
冒頭述べたことも含め、ロジカルシンキングは印象とは意外と違うものです。
その部分を確認してみてください。

第2章では筋道を立てるための考え方の基本を紹介します。
取っつきにくく感じるかもしれませんが、自分の考え方を振り返ってみると必ずこうした発想をしているはずです。

第3章では、問題解決に焦点を当ててみます。
トラブルへの対応や新たな企画を考えるとき、筋道立てて考えることは必須です。
その流れといくつかの手法を紹介します。

第4章は、相手に伝える場面でのロジカルシンキングの使い方がテーマです。
仕事では他の人とのコミュニケーションが鍵です。
そこをいかにうまくできるかは、 仕事ができるかどうかに直結します。
キーワードは「相手にとってわかりやすい」です。

第5章は少し発展的なテーマを扱います。
目標やPDCAサイクルや数値データ。
それぞれ一冊の本になりそうなものですが、それらもロジカルシンキングと密接に関わります。
また、「本を読んだだけでは身についたかどうか不安」「もう少し練習したい」と感じる人も多いでしょう。この本ではアプリで「身についたか」を確認できるようになっています。ぜひ腕試しでアプリにも チャレンジしてみてください。

本編に入る前に、最後に一点だけ。
ロジカルシンキングは使ってこそ意味がある、とよくいわれます。
そうすると、「なかなかうまく使いこなせなさそうだから、やめておこう」と考えてしまいがちです。ロジカルシンキングを使う場合、まずは「使ってみる」ことが大切です。
使っているうちにうまく使いこなすことができるようになります。

最初からうまく使いこなせるか不安なので使わない、というのは本末転倒です。
最初から自転車を乗りこなせる子どもは滅多にいません。
「うまく乗れないから自転車に乗らない」と言っていては、一生自転車に乗ることはできないでしょう。何度も転んでも、とにかく乗ってみる。そうして乗りこなせるようになるのです。
ロジカルシンキングもまったく同じです。うまく使いこなせるかどうかを気にする前に、とにかく使ってみる。そうしていくうちに、次第に使い方のコツも見えてきます。
もちろんしっかり使いこなせているかのチェックは欠かせません。そのときは、もう一度、本などで確認すればよいのです。

この一冊が、ロジカルシンキングを使いこなすための伴走者となれば、これほど嬉しいことはありません。

生方正也

生方 正也 (著)
出版社: クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2017/3/27)、出典:出版社HP

目次

はじめに
各項目の構成&付属アプリについて

第1章 すべての仕事の基本は「ロジカルに考える」こと
01 「ロジカルに考える」とはどういうことか?
ロジカルシンキングとは
02 ロジカルシンキングはビジネスパーソンのOS
仕事における位置づけ
03 コミュニケーションと問題解決に活かす
ロジカルシンキングの活用場面。
04 ロジカルシンキングを実践するときの4つのポイント
ロジカルシンキングの基本姿勢
05 時間のない人こそロジカルシンキングを使え
思考・行動のスピードアップ
06 ロジカルシンキングに欠かせない3つの「目」
効果的に使うための視点

第2章 ロジカルに考えるための基礎
01 「目的」を明確にするのが最初の一歩
ビジネスで使う前提
02 全体像をつかむための「枠組み」を考える
思考の幅の確保
03 「モレ」や「ダブり」のない状態をつくる
MECE
04 観察事項から結論を導く演繹的な論理展開
論理展開の基本①
05 共通の事実から結論を導く帰納的な論理展開
論理展開の基本②
06 「結局、何が言えるか?」を考える問いかけ
So What?
07 問題の本質を探るため原因と結果を押さえる
因果関係

第3章 速く、深く、的確に考えるためのツール
01 問題解決は「4つのステップ」を踏む
問題解決のステップ
02 解決すべき「問題」は何か?
問題の明確化
03 2つの軸でシンプルに全体像をつかむ
マトリクス
04 問題点・原因・解決策を効率的に探る
ロジックツリー
05 切り分け方の幅を広げる
因数分解
06 プロセスを問題解決に活用する
プロセス分析
07 「なぜ?」を繰り返す
原因の把握
08 問題点同士の関係を図にする
因果の構造化
09 ベストな解決策をつくり、選ぶ
解決策の立案

第4章 ロジカルに伝える技術
01 「自分本位」の説明になっていないか?
説得力を高めるための3要素
02 論理の展開を図で整理する
ピラミッド・ストラクチャー
03 トップダウンのピラミッド・ストラクチャー
代表的な作成プロセス①
04 ボトムアップのピラミッド・ストラクチャー
代表的な作成プロセス②
05 相手の関心や知識レベルをつかむ
受け手の分析
06 「内容」+「手段」で説得の流れをつくる
ストーリーの作成
07 ロジカルに議論を進める
建設的な議論の条件
08 双方向のコミュニケーションを生み出す質問
質問の仕方
09 対立意見をまとめるための3つのステップ
意見が対立したときの対処

第5章 さらに問題解決力を磨くトレーニング
01 新しいアイデアを生むために「見方」を変える
視座・視野・視点
02 「適切な目標」を設定するにはどうするか?
目標設定のSMART
03 ロジカルシンキングを「PDCA」に活用する
仕事のマネジメント
04 「見える化」して考えをわかりやすくする
思考の可視化
05 数字をベースに客観的にものごとを見る
数値の活用
06 結論を導き出すために「比較」をする
ロジカルシンキングに比較を活かす
07 ロジカルシンキングはどうやって鍛える?
日常でできるトレーニング法

各項目の構成&付属アプリについて
◆各項目の構成
それぞれの項目の冒頭には、「困りごと」として、仕事の中で解決したい具体的状況を提示。本文でそうした状況を打開するのに効果的な考え方や知識を解説していきます。項目の末尾には、「使えるのはこんな場面!」として、そのパートで押さえておきたい知識や実際に使えるシチュエーションを短くまとめています。
◆アプリについて
iPhoneやiPadなど「iOS」のみ対応しています(※)。
AppStoreにて「問題解決ナビ」と検索してインストールしてください。
iOS以外のスマートフォン/タブレットをお使いの方や、パソコン等のブラウザから本サービスをお使いになる方は、下記のウェブサービスをご利用ください(本書のシリーズやアプリの最新情報なども随時掲載します)。
問題解決ナビ
http://www.monkai-navi.jp/
※ 2017年3月現在。なおiOSアプリとウェブサービスは、アカウントを同期させることはできませんのでご了承ください。

生方 正也 (著)
出版社: クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2017/3/27)、出典:出版社HP