ビジネスフレームワーク図鑑 すぐ使える問題解決・アイデア発想ツール70

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頭の回転を速める手助けをしてくれる

本書は見開き1ページに一つのツールがシンプルにまとめられて紹介されており、タイトル通り「図鑑」として利用することができます。見開きで、完結しているため初心者でも分かりやすいよう構成されています。

株式会社アンド (著)
出版社: 翔泳社 (2018/8/29)、出典:出版社HP

本書内容に関するお問い合わせについて

このたびは翔泳社の書籍をお買い上げいただき、誠にありがとうございます。
弊社では、読者の皆様からのお問い合わせに適切に対応させていただくため、以下のガイドラインへのご協力をお願い致しております。下記項目をお読みいただき、手順に従ってお問い合わせください。
●ご質問される前に
弊社Webサイトの「正誤表」をご参照ください。これまでに判明した正誤や追加情報を掲載しています。
正誤表
https://www.shoeisha.co.jp/book/errata/
●ご質問方法
弊社Webサイトの「刊行物Q&A」をご利用ください。
刊行物Q&A https://www.shoeisha.co.jp/book/qa/
インターネットをご利用でない場合は、FAXまたは郵便にて、下記“翔泳社愛読者サービスセンター”までお問い合わせください。電話でのご質問は、お受けしておりません。
●回答について
回答は、ご質問いただいた手段によってご返事申し上げます。ご質問の内容によっては、回答に数日ないしはそれ以上の期間を要する場合があります。
●ご質問に際してのご注意
本書の対象を越えるもの、記述個所を特定されないもの、また読者固有の環境に起因するご質問等にはお答えできませんので、予めご了承ください。
●郵便物送付先およびFAX番号
送付先住所 〒160-0006 東京都新宿区舟町5
FAX番号 03-5362-3818
宛先 (株)翔泳社 愛読者サービスセンター

※本書に記載されたURL等は予告なく変更される場合があります。
※本書の出版にあたっては正な記述につとめましたが、著者や出版社などのいずれも、本書の内容に対してなんらかの保証をするものではなく、内容やサンプルに基づくいかなる運用結果に関してもいっさいの責任を負いません。
※本書に掲載されているサンプルプログラムやスクリプト、および実行結果を記した画面イメージなどは、特定の設定に基づいた環境にて再現される一例です。
※本書に記載されている会社名、製品名はそれぞれ各社の商標および登録商標です。

はじめに

皆さまには今、何か実現したいことはあるでしょうか。
新しいサービスをつくりたい、営業で成果を上げたい、チームのパフォーマンスを高めたいなど、日々さまざまな挑戦に励まれていることかと思います。
本書は、その実現したいことの解像度を高め、実現するためのカタチを作ること、共に実践する仲間を巻き込んでいくことを目的としています。何かやりたいことがある、何か解決したい問題がある。しかし何をどう実行すればよいのかがわからず、理想と現実の狭間でヤキモキしているという方にこそ、手に取っていただきたい1冊です。

「悩む」と「考える」は、似ているようでまったく異なります。「考える」とは、目的・ 目標となるゴールを目指して、それを達成するための戦略や方法論を考えることです。

一方、「悩む」とは、ゴールや制約が曖昧で、何を考えればよいかが不明確なまま、思いわずらっている状態をいいます。悩んでいる状態では、想いはあるのにうまく進まず、モヤモヤした気持ちを抱えることでしょう。

このような暗中模索な状態を脱し、一歩踏み出す機会や場を作るための1つの方法論として、フレームワークは心強い武器になると考えています。フレームワークの活用法について紹介している書籍はこれまでにも多数出版されていますが、本書では改めてその全体像と、厳選したフレームワークの解説をしています。そして、個人での活用だけでなく、組織やチームでの活用にポイントを置いて、内容を構成しています。自らの意志を持ち、何かに挑戦しようとする人にとって、問題解決の一助となれば幸いです。

最後に、私のこれまでの人生の中で、プランニング、マーケティングの体系を築いてくださった株式会社 企画塾 高橋憲行先生、即行動することの大切さを教えてくださった高橋恵さん、そして共に実践をしてくださったクライアントの皆様、出版のお声がけをいただいた翔泳社の秦さん、素敵なデザインを寄せてくださった next door design様に感謝致します。

2018年8月 小野義直

本書の使い方

本書では、ビジネスのさまざまな場面で使えるフレームワークを解説しています。
以下 のように、活用場面ごとに分類していますが、各フレームワークの使い方は1つだけではありません。ご自身の状況に合わせて、柔軟に利用してください。
解説の中にも、活用法のヒントが含まれています。

第1章 問題・課題を発見するフレーム(8種)
第2章 市場を分析するフレーム(13種)
第3章 課題解決のアイデアを練るフレーム(10種)
第4章 戦略を立案するフレーム(14種)
第5章 業務を改善するフレーム(10種)
第6章 組織をマネジメントするフレーム(11種)
第7章 他者に伝える・共有するフレーム(4種)

読者特典について

本書で紹介しているすべてのフレームワークは、PowerPoint形式のテンプレートを用意しています。そのままPCやタブレットで使っても便利ですが、紙に印刷してチームメンバーと話しながら書き込むのもよいでしょう。以下のURLよりダウンロードしてください。
翔泳社『ビジネスフレームワーク図鑑』特典ダウンロードページ https://www.shoeisha.co.jp/book/present/9784798156910
※「翔泳社 ビジネスフレームワーク図鑑」で検索しても見つかります。
※読者特典を入手するには、無料の会員登録が必要です。画面にしたがって必要事項を入力してください。すでに翔泳社の会員登録がお済みの方(SHOEISHA IDをお持ちの方)は、新規登録は不要です。

ページ紹介

本書には2つのタイプの解説ページがあります。1つは、フレームワークを使う前に知っておきたい基本的な考え方の説明です。もう1つは、フレームワークの使い方や記入例が掲載されたページです。

基本的な考え方の説明ページ

フレームワークの解説ページ

株式会社アンド (著)
出版社: 翔泳社 (2018/8/29)、出典:出版社HP

目次

はじめに
本書の使い方
読者特典について

序章 フレームワークを活用するために

第1章 問題・課題を発見する

STEP1 問題をあぶり出す
01 As is/To be
02 6W2H
03 なぜなぜ分析
04コントロール可能/不可能

STEP2 問題を整理する
05 ロジックツリー
06 課題設定シート

STEP3 優先順位の決定
07 緊急度/重要度マトリクス
08 意思決定マトリクス
コラム 他責と自責のどちらで考えるか

第2章 市場を分析する

STEP1 マクロ環境や自社について分析する
09 PEST分析
10 ファイブフォース分析
11 VRIO分析
12 SWOT分析

STEP2 顧客について分析する
13 パレート分析
14 RFM分析
15 ペルソナ
16 共感マップ
17 カスタマージャーニーマップ

STEP3 競合について分析する
18 4P分析
19 4P+誰に何を分析
20 バリューチェーン分析
21 コア・コンピタンス分析
コラム 定量・定性の違いをきちんと知っておこう

第3章 課題解決のためのアイデアを練る

STEP1 制限なくアイデアを発想する
22 ブレインライティング
23 マンダラート
24 形態分析法
25 シナリオグラフ
26 オズボーンのチェックリスト

STEP2 アイデアを形にしてみる
27 アイデアシート
28 ストーリーボード

STEP3 アイデアの評価と選択
29 プロコン表
30 SUCCESS
31 ペイオフマトリクス
コラム アイデア発想や評価の場面では「バイアス」に気を付けよう

第4章 9戦略を立案する
STEP1 戦略の方向性を考える
32 プロダクト・ポートフォリオマネジメント
33 アンゾフの成長マトリクス
34 クロスSWOT
35 STP
36 ポジショニングマップ

STEP2 どのように実現するかを考える
37 ビジネスモデル・キャンバス
38 スキーム図
39 AIDMA
40 ガントチャート
41 組織図

STEP3 目標を設定する
42 ロードマップ
43 KPIツリー
44 AARRR
45 SMART
コラム バックキャスティングとフォアキャスティング

第5章 業務を改善する
STEP1 結果を振り返る
46 KPT
47 YWT
48 PDCA(チェックシート)

STEP2 業務の状態を可視化する
49 業務棚卸シート
50 業務フロー図
51 PERT図
52 RACI

STEP3 改善策を考える
53 ムリ・ムダ・ムラ(ダラリの法則)
54 ECRS
55 業務改善提案シート
コラム 会議運営を担当する場合に押さえておきたいポイント

第6章 組織をマネジメントする
STEP1 目的を共有する
56 ミッション・ビジョン・バリュー
57 Will/Can/Must
58 Need/Wantマトリクス

STEP2 メンバー間の関係性の質を高める
59 ジョハリの窓
60 認知行動ループ
61 ウォント/コミットメント
62 PM理論
63 ステークホルダー分析

STEP3 メンバーのモチベーションを高める
64 動機付け・衛生理論
65 Will/Skillマトリクス
66 GROWモデル
コラム 会議を行う際はグランドルールを設定しておく

第7章 他者に伝える・共有する
STEP1 情報を伝える
67 商品企画書
68 イベント企画書
69 PREP
70 TAPS

フレームワークの活用MAP
フレームワーク活用場面の一覧表
参考文献・Webサイト

フレームワークを利用する際の心構え

基本的な考え方を知っておく

フレームワークの具体的な解説に入っていく前に、まずフレームワークとは何か、フレームワークが持つ役割とは何かということについて触れておきます。

フレームワークとは

まず初めに、「フレームワーク」とは何かについてお話しします。
フレームワークとは、「枠組み」のことです。何かを考えたり分析したりする際に一定の枠組みを設けることで、何を考えるべきなのか、何を整理すべきなのかを明確にし、思考を加速させることができます。
例えば「競合を調査しよう」と考えたとき、漠然と情報を収集するのではなく、4P(参照→18)の構成要素である「製品」「価格」「流通」「販売促進」の4つの要素について分解して考えた方が、具体的な情報を集められます。
このように、特定の目的を果たすために、目を向けるべきポイントや指標、範囲、流れなどを標準化した、先人たちが残してきた知の財産がフレームワークなのです。

自分たちに最適なフレームワークの活用方法を模索する

ただし、フレームワークは万能なのかというと、それは違います。問題解決のための大きなヒントをくれる存在ではありますが、フレームワークですべてがうまくいくわけではありません。個々の状況や目的によって、最適な枠組みというのは微妙に異なるからです。
フレームワークをまず埋めてみるという姿勢は大切ですが、それ自体が目的化してしまっては本末転倒でしょう。なぜそのフレームワークを使うのかを常に意識し、既存のフレームワークをカスタマイズして、自分たちにとって最も有効な活用方法を考えていくことが重要です。言うなれば、読者の皆様が、本書を『フレームワーク図鑑2.0」へアップデートしていくような、そんなイメージで活用してほしいと考えています。

共通の認識を作る

フレームワークとは「枠組み」のことで、思考を加速させる役割があると述べました。
さらにもう1つ、フレームワークには大きな役割があります。それは、問題解決に関わるメンバー間の「共通認識」を作ることです。
同じことを見聞きしても、人によって感じることや考えることは異なります。1つの目的達成に向けて複数のメンバーが関わる場合、認識がズレていると少しずつ歪みが生まれ、気付けば問題が深刻化し、企画やプロジェクトが空中分解してしまうことになりかねません。

例えば、アイデア発想の場面では、何を切り口として考えるのかという認識を揃えたり、目指している姿についての認識を揃えたりする必要があります。目標設定の場面では、意思決定の基準となる優先順位の認識を揃える必要があるでしょう。戦略や戦術の具体的なイメージを考えるときは、言葉の意味や定義を確認することが必要不可欠です。
1つの目的達成のために、部門や部署、組織間を横断したメンバーでチームを組むことが増えている現代において、認識を揃えること、共通の言語を持つことの重要性は増しています。それらを作っていくために、フレームワークは有効でしょう。

活用のために必要な視点

フレームワークを利用する際は、「Why」「What」「How」を意識する必要があります(ファシリテーターを担う場合は特に)。なぜフレームワークを活用するのか、それを用いて何をしようとしているのか、そしてどう使うのかといった視点を持って、それぞれのフレームワークを活用してください。
本書では、たびたびこの視点に触れながら、各フレームワークを紹介しています。個人での活用はもちろん、複数人での活用も意識しながら解説します。フレームワークで議論の内容を整理し、可視化して、次の議論へと歩みを進めていきましょう。

本書の構成について

本書では、70種類のフレームワークを、場面別に7つの章に分類して紹介しています。
全体として、問題の発見から解決までの流れに沿ってまとめました。問題解決までのステップは、時と場合、状況に応じて変わるものではありますが、どこから手を付けるべきか悩んだ際には、本書の流れを参考にしていただければと思います。

<本書の構成>
第1章:問題・課題を発見する
第2章:市場を分析する
第3章:課題解決のためのアイデアを練る
第4章:戦略を立案する
第5章:業務を改善する
第6章:組織をマネジメントする
第7章:他者に伝える・共有する

第1章~第4章は、主に問題発見から解決策の立案に関するフレームワークや考え方について扱っています。第5章~第6章では、それらを実行する際に使えるものを解説します。具体的には、業務の可視化や改善、組織のマネジメントに使えるフレームワークを紹介しています。第7章では、第1章~第6章で考えた内容を他者と共有する、もしくは提案する場合に役立つエッセンスを盛り込みました。
また、思考中に持っておくとよい視点を提供するという目的で、各フレームワークの解説ページでは「思考が加速する問い」をセットで紹介しています。各フレームワークへの入口となるような問い、視点を変える問い、アクションを促す問いなどを設定しました。
自分たちがフレームワークを最も効果的に活用するための問いを加えながら、活用してみてください。
そして、達成度を測る目印として、チェックポイントも掲載しています。フレームワークをどのくらい活用できているか、確認のために参考にしてください。さらに、各フレームワークのテンプレートと簡易なサンプルも掲載しています。

株式会社アンド (著)
出版社: 翔泳社 (2018/8/29)、出典:出版社HP