EQ 2.0 (「心の知能指数」を高める66のテクニック)

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EQをどのように管理するか

EQとは、あらゆる重要なスキルの土台になる「こころの知能指数」のことです。本書の目的は、こころの働きを理解して、感情を味方につけるテクニックを身につけることで読んだ人のEQを向上させることです。はじめにEQを診断し、66のテクニックからそれぞれに適したEQ向上の戦略を立てていきます。

トラヴィス・ブラッドベリー (著), ジーン・グリーブス (著), 関 美和 (翻訳)
出版社 : サンガ (2019/2/25) 、出典:出版社HP

目次

まえがき パトリック・レンシオーニ

第1章 EQへの旅
理性と感情が衝突するとき
あなたの旅

第2章 EQとはそもそも何か
感情の引き金と乗っ取り
全人格を測る
EQの影響

第3章 EQの四つのスキルを理解する
自己認識スキル
自己管理スキル
社会的認識スキル
人間関係管理スキル

第4章 EQを高めるための行動計画

第5章 自己認識力を高めるためのテクニック
1 自分の感情を「いい」か「悪い」かで見ない
2 感情の波及効果を観察する
3 居心地の悪さに慣れる
4 感情を身体で感じる
5 あなたの感情ボタンを押す人やものを知る
6 鷹の目で自分を見る
7 感情を日誌につける
8 悪い気分に左右されない
9 いい気分にも左右されない
10 立ち止まって「なぜそう感じるのか?」と自問する
11 自分の価値観に立ち返る
12 自分自身を振り返る
13 本や映画や音楽の中に自分の感情を見つける
14 フィードバックを求める
15 ストレスのかかったときの自分を知る

第6章 自己管理力を高めるためのテクニック
1 正しく呼吸する
2 感情と理性のリストを作る
3 目標を公開する
4 10まで数える
5 とりあえず放っておく
6 自己管理の達人と話す
7 笑顔や笑い声を増やす
8 毎日、問題解決の時間を取る
9 ひとりごとをコントロールする
10 新しいスキルを身につけた自分の姿を思い描く
11 いい睡眠を取る
12 制約より自由に目を向ける
13 行為に集中する時
14 関係者でない人と話す
15 あなたが出会うすべての人から学ぶ
16 スケジュールの中に充電時間を入れる
17 変化がすぐそこまできていることを認める

第7章 社会的認識力を高めるためのテクニック
1 挨拶するときに相手の名前を呼ぶ
2 ボディー・ランゲージを観察する
3 正しいタイミングを見計らう
4 質問を準備しておく
5 ミーティングでメモを取らない
6 集まりに前もって備える
7 頭の中を片付ける
8 今に集中する
9 15分の旅に出る
10 映画の中にEQを見る
11 傾聴の練習をする
12 ピープル・ウォッチングに出かける
13 文化的な規範を理解する
14 読みを確かめる
15 他人の立場に立つ
16 全体像を見る
17 その場の雰囲気を読み取る

第8章 人間関係管理力を高めるためのテクニック
1 心を開いて好奇心を持つ
2 自分なりの自然なコミュニケーションのスタイルを磨く
3 相手を混乱させない
4 ちょっとした思いやりを示す言葉を使う
5 フィードバックを素直に受け止める
6 信頼を築く
7 オープンドア(門戸解放)政策を取り入れる
8 怒るときは意図的に
9 避けられないことは自然にまかせる
10 相手の気持ちを認める
11 相手の感情や状況を補完する
12 気にかけていることを、行動で示す
13 決定の理由を説明する
14 率直に建設的なフィードバックをする
15 意図と結果を一致させる
16 ちぐはぐな会話を修復する
17 厳しい対話を交わす

エピローグ EQ分野における最近の発見
極地は溶けつつある:EQの今と昔
ジェンダーとEQ
トップは孤独だ
年齢とEQ
中国の秘密兵器 : EQと文化
おわりに:EQと未来研
読書会で使える質問

訳者あとがき
参考文献

本文デザイン・DTP/鰹谷英利
カバーデザイン/幡野元朗

トラヴィス・ブラッドベリー (著), ジーン・グリーブス (著), 関 美和 (翻訳)
出版社 : サンガ (2019/2/25) 、出典:出版社HP

まえがき

『あなたのチームは、機能してますか?』著者
テーブル・グループ社長 パトリック・レンシオーニ

人生の成功のカギは教育ではない。経験でもない。知識でも知力でもない。こうした基準では、成功する人とそうでない人を見分けることはできない。この社会ではあまり気にされていない何かが、成功と失敗を分ける。

職場でも、家庭でも、教会でも、学校でも、地域社会でも、毎日のようにそんな例を見かける。頭がよくて高い教育を受けたはずの人がなかなかうまくいかず、明らかにスキルや才能で劣る人が大成功を収める。それを見て、「どうしてだろう?」と考えてしまう。

答えはかならずと言っていいほど、「心の知能指数 (Emotional Intelligence)」、すなわち「EQ (Emotional Intelligence Quotient)」に関係がある。IQや経験と比べて、心の知能指数はわかりにくいし、測りにくい。もちろん、履歴書を見てもわからない。しかし、その力は否定できない。

今では、「心の知能指数」や「EQ」という言葉を知らない人も少なくなった。EQについては以前から話題になっている。しかし、EQ力を養えている人は少ないようだ。今の世の中で、自己改善と言えば、知識や経験や知能や教育を高めることだと思われている。もしわたしたちが、他者の感情はもちろんのこと、自分の感情も十分に理解できていて、自分の感情が毎日の生活にどう影響しているかをすでに理解できているのなら、知識や経験を高めることに意味がある。

EQというコンセプト自体は浸透しているのに、生活の中でそれが実践できていない理由は2つあると思っている。まずひとつは、EQへの理解不足だ。EQをカリスマ性や社交性だと勘違いしている人は多い。もうひとつは、EQが育つものだとは考えられていないことだ。EQは生まれながらの気質だと思われている。

だからこそ、この本が役に立つ。EQとは何なのか、また人生の中でEQをどのように管理したらいいかを芯から理解すれば、これまで蓄積してきた知識や教育や経験のすべてが活用できるようになる。

これまで何年もEQについて考えてきた人も、EQのことを何も知らない人も、この本を読めば人生の成功についての考え方がガラリと変わるはずだ。この本を繰り返し読んでみることをお勧めしたい。

本文中において、*は原注、※は訳注を表す。

トラヴィス・ブラッドベリー (著), ジーン・グリーブス (著), 関 美和 (翻訳)
出版社 : サンガ (2019/2/25) 、出典:出版社HP