水泳コーチ教本 第3版

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競泳・飛込・水球・シンクロの競技力向上

現場のコーチらによって、水泳の理論や指導技術、コンディショニング等の情報がまとめられています。やみくもに練習するのではなく、どういった理論があるのかを理解した上でトレーニングすることで、技術の向上にもつながります。水泳に関わる全ての方におすすめの1冊です。

日本水泳連盟 (編集), JASF= (編集)
出版社 : 大修館書店 (2014/11/6)、出典:出版社HP

まえがき

公益財団法人日本水泳連盟は,1924(大正13)年に「大日本水上競技連盟」として発足以来,2014(平成26)年に創立90周年を迎えました。

2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が決定した今,競技力向上コーチ委員会と競技・医学・科学の4専門委員会を中心に,競泳・飛込・水球・シンクロナイズドスイミングの4競技委員会が結束して,「水泳コーチ教本』の第3版を発刊できたことは,誠に意義深く,そして大きな喜びであります。

1962(昭和37)年2月,初めての試みとして水泳指導者研修会が誕生しました。以後,委員会の名称や指導内容も時代の流れとともに変遷し,現在に至っております。その間,水泳にかかわる教本は数多く発刊されてきましたが,4競技種目を集約したものは本書以外になく,「水泳ニッポン」の競技力向上を支える貴重なものです。さらに,本書では,バイオメカニクス(生体力学)・生理学・心理学・メディカルコンディショニング(栄養学・医学・トレーナー)など,水泳にかかわるスポーツ科学をはじめ,医・科学の分野からの情報を幅広く収録し,その内容は水泳界にとって重要な「知識の宝庫」になると確信しています。

2012(平成24)年のロンドンオリンピックにおける日本チームの活躍はいまだ鮮明な記憶として残っています。今後続く,2016年のリオデジャネイロオリンピック,そして2020年の東京オリンピック,さらにはその先に向けて,コーチとして携わる関係者の皆さんがこの『水泳コーチ教本』を活用して,国際大会で活躍する選手の育成に努力され,“センターポールに日の丸を!”のスローガンのもと,日本水泳界が一丸となって邁進することを切望いたします。

2014(平成26)年10月
公益財団法人日本水泳連盟 会長 鈴木大地

日本水泳連盟 (編集), JASF= (編集)
出版社 : 大修館書店 (2014/11/6)、出典:出版社HP

『水泳コーチ教本 第3版』発刊にあたって

公益財団法人日本水泳連盟は,創立以来90年の長い期間にわたり,水泳の普及発展と競技力向上を二大目標に掲げ,この達成に不断の努力を続けてきました。と同時に,世界の水泳界も,技術の向上や練習用具・水着等の開発により,めざましい発展を続けています。

そういった中で日本水泳連盟は,1969年より日本水泳界のコーチ指導力の向上を目的とした「コーチ研修会」を毎年開催し,公認資格制度の充実・推進に努めて参りました。

また,2005年には,新たな『公認スポーツ指導者制度』の導入に伴い,本書第2版を発刊いたしました。そして,今回も競技力向上コーチ委員会と競技・医学・科学の4委員会が中心となり,各専門委員会のご協力を得て,競泳・飛込・水球・シンクロナイズドスイミングの4競技種目の『水泳コーチ 教本 第3版」を発刊する運びとなりました。

4競技種目の「競技概説」「バイオメカニクス」「生理学」「心理学」「栄養学」「メディカルコンディショニング」,そして「コーチング法」「トレーニング法」「役割と安全管理」も含めたコーチにとって充実した内容をまとめた最新の教本となりました。

これからコーチを目指す免除適応校の学生さんや社会人の方,そしてすでにコーチ資格をお持ちの方も,この新しい教本を参考にして知識を広め,『公認コーチ』にふさわしい情報を得て,現場の指導にご活用いただき,国際大会で活躍できるコーチとなり,世界で戦える選手育成に役立てていただくことを願います。

2014(平成26)年10月
公益財団法人日本水泳連盟
常務理事・競技力向上コーチ委員長 設楽義

日本水泳連盟 (編集), JASF= (編集)
出版社 : 大修館書店 (2014/11/6)、出典:出版社HP

執筆者一覧

●編集委員会委員長:泉 正文(日本水泳連盟副会長兼專務理事)
委員:上野広治(同常務理事・競泳委員会委員長)
:伊藤正明(同理事・飛委員会委員長)
:原 朗(同理事・水球委員会委員長)
:本間三和子(同理事・シンクロ委員会委員長)
:松井 健(同・科学委員会委員長)
:金岡恒治(同理事・医事委員会委員長)
:設栗義信(同常務理事・競技力向上コーチ委員会委員長)

●執筆者および執筆協力者(揭載順)
鈴木大地
設栗義信
小林徳太郎
青木 剛
小倉太地雄
松田有司
水藤弘克
浅井泰詞
村松愛梨奈
立 正伸
清水富弘
清水隆一
杉浦克己
金岡恒治
加藤知生
半谷美夏
水谷和郎
渡部厚一
能瀬さやか
加藤秋成
福田裕次郎
高橋義雄
清水 顕
辰村正紀
猪股伸見
元島清香
小泉圭介
八木茂典
地神裕史
栗木明裕
大林弘宗
三富陽輔
濱中康治
広橋憲子
小沢邦彦
鈴木浩二
生田泰志
岩原文彥
奥野景介
高橋雄介
森山進一郎
加藤浩時
上野広治
藤本善弘
野口智博
桑井太陽
吉田 章
吉田理知
野村孝路
金戸恵太
成田崇矢
原 朗
榎本 至
大本洋嗣
塩田義法
南 隆尚
岡田 隆
大里洋志
市橋晴江
本間三和子
伊藤浩志
笹原千穗子
花谷遊雲子
武田大輔
滝田理砂子
石山加壽美
吉田美保
花牟礼雅美
大金ユリカ
榎本 仁
望月浩一郎
金井茂夫
三井俊介

日本水泳連盟 (編集), JASF= (編集)
出版社 : 大修館書店 (2014/11/6)、出典:出版社HP

CONTENTS 目次

・まえがき
・『水泳コーチ教本 第3版』発行にあたって
・執筆者一覧

第1章 水泳コーチ基礎理論

1 水泳競技概説
②水泳競技の歴史
③世界へ挑戦する日本水泳界
④日本水泳界の現状と課題
2 水泳のバイオメカニクス
①水中環境の特性
②身体組成と力のつり合い
③水中における抵抗
④推進にかかわる力と推進効率
3 水泳の生理学
①日水泳の基礎生理学
②水泳の生理学的指標
③トレーニングにおける生理学の活用
4 水泳の心理学
①スポーツ心理学の基礎
②メンタルトレーニング
③コミュニケーション能力
5 水泳の栄養学
①なぜ栄養が大切なのか
②水泳と5大栄養素
③実際の食べ方
④サプリメントの活用
⑤試合に向けた栄養摂取
6 水泳の医学
①メディカルスタッフの役割
②診療科別にみる疾病・障害と対応・予防
③水泳選手の健康診断
④アンチ・ドーピング
⑤競技会におけるメディカルサポート
⑥遠征におけるメディカルサポート
⑦障害の予防対策
⑧コンディショニングの実際

第2章 競泳

1 競泳競技概説
①競泳競技会の種類と特徴
②競泳競技会の要件
③競技規則
④記録の公認
⑤競技者に必要な競技者資格の知識
⑥競技会運営にあたって
2 競泳の科学
①競泳のレース分析
②ストローク分析
③パフォーマンス評価
3 競泳のコーチング
①コーチに必要な資質
②チーム作り
③日々のトレーニングにおけるコーチング
④合宿におけるコーチング
⑤競技会におけるコーチング
⑥対象および年齢に応じたコーチング
⑦スイミングクラブおよび学校の部活動におけるコーチング
⑧勝利へのコーチング~栄光を勝ち取るために~
4 競泳のトレーニング
①トレーニングの計画
②トレーニングの適応
③トレーニングの強度についての考え方
④トレーニングプログラムの立て方
⑤トレーニング効果の検証
⑥泳技術・技能向上のためのトレーニング
5 競泳選手のコンディショニング
①競泳選手に発生しやすい障害
②障害の予防と対応
③競技力向上のためのコンディショニング

第3章 飛込

1 飛込競技概説
①飛込競技
②飛込競技の推移と現状
2 飛込の科学
①踏切動作
②宙返り・捻り動作
③空中姿勢
3 飛込のコーチング
①コーチングの基礎
②コーチングのアプローチの実際
③選手育成のポイント
④練習環境の確保
⑤ジュニア期のコーチング
⑥基本技術とコーチング
⑦基本技術からの発展
⑧競技会へ向けて
⑨競技会において
⑩海外遠征において
⑪シーズンオフ中について
4 飛込のトレーニング
①陸上トレーニングの基本と実際
②水中トレーニングの基本
③水中トレーニングの実際
④目的別トレーニングの実際
5 飛込選手のコンディショニング
①飛込選手に発生しやすい傷害
②飛込選手の傷害への対応
③飛込選手の傷害予防
④飛込選手の競技力向上のためのコンディショニング

第4章 水球

1 水球競技概説
①水球競技の現状
②水球競技の特性
③日本水球の国際競技力向上施策
2 水球の科学
①シュートについての科学情報
②体力とその評価の科学情報
③ゲーム分析
3 水球のコーチング
①日本水球の将来のために
②「世界で戦う選手」を育成するためのコーチング
③ディフェンスのコーチング
④オフェンスのコーチング
⑤エクスクリュージョンのコーチング
4 水球のトレーニング
①水球の競技特性
②トレーニングの時期と目的
③目標となる大会
④ピリオダイゼーション(期分け)を用いたトレーニング計画
⑤水球の基礎トレーニング
⑥ゴールキーバーのトレーニング
5 水球選手のコンディショニング
①水球選手に発生しやすい傷害
②水球選手の傷害への対応
③水球選手の傷害予防
④水球選手の競技力向上のためのコンディショニング

第5章 シンクロナイズドスイミング

1 シンクロナイズドスイミング競技概説
①シンクロナイズドスイミングとは
②シンクロナイズドスイミングの歴史
③競技
④施設・用具
⑤オリンピックとシンクロナイズドスイミング
⑥競技者育成プログラム
2 シンクロナイズドスイミングの科学
①シンクロナイズドスイミングの力学
②シンクロナイズドスイミングの生理学
③シンクロナイズドスイミングの栄養学
④シンクロナイズドスイミングの心理学
3 シンクロナイズドスイミングのコーチング
①選手発掘のポイント
②シンクロナイズドスイミングの基本技術
③シンクロナイズドスイミングの基本体力
④国内大会に向けたコーチング
⑤国内での大会中のコーチング
⑥国際大会に向けたコーチング
⑦海外遠征中のコーチング
⑧シーズンオフ中のコーチング
4 シンクロナイズドスイミングのトレーニング
①シンクロナイズドスイミングの競技力
②トレーニングの基本原則
③トレーニング計画
④トレーニングの構成
⑤トレーニングの方法と運動の分類
⑥フィギュアとルーティンの技術トレーニングの方法例
⑦芸術性のトレーニング
⑧陸上(体力)トレーニング
⑨成長期におけるトレーニング
5 シンクロナイズドスイミング選手のコンディショニング
①シンクロナイズドスイミング選手に発生しやすい傷害
②シンクロナイズドスイミング選手の傷害への対応
③シンクロナイズドスイミング選手の傷害予防
④シンクロナイズドスイミング選手の競技力向上のためのコンディショニング

第6章 コーチの役割と安全管理

1 水泳コーチの役割
①コーチの心得
②コーチの役割
2 水泳コーチに必要な法律の基礎知識
①水泳での事故予防
②スポーツ界における暴力の根絶
③スポーツ仲裁
3 水泳プールの管理
①プールの種類
②プールの施設
③水質管理
4 応急手当と緊急体制
①水泳事故と事故防止
②救命手当と応急手当
③緊急体制

資料編 水泳指導者関係資料
1. 指導者制度
2. 国際水泳連盟・(公財)日本水泳連盟の機構
3. 水泳における事故と補償
4. (公財)日本水泳連盟 加盟団体一覧

※[ポイント][研究問題][理解度チェック]はコーチ検定試験の準備にご活用ください。

日本水泳連盟 (編集), JASF= (編集)
出版社 : 大修館書店 (2014/11/6)、出典:出版社HP