知識ゼロからわかる物流の基本

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知識が全くなくても物流がわかる

近年、物流はさまざまな業界から注目を集めています。物流を上手に使うことで、売り上げをあげたり、利益をあげたり、顧客サービスを向上させたりすることができます。本書では、物流業の若手社員や、製造業・流通業の物流担当など物流の知識が全くない人でも物流の機能を理解できるよう、物流の基本についてまとめています。

刈屋 大輔 (著)
出版社 : ソシム (2017/12/22)、出典:出版社HP

この本でわかること

1章 「物流機能の基本」で知識ゼロからわかること

物流の機能は、実は「運ぶ」だけではない
宅配便の配達、深夜の高速を走る長距離トラック、貨物船・貨物列車など、「モノを運ぶ」イメージの強い「物流」ですが、実はそれだけではありません。「モノが届くまでの活動(作業)」全体が「物流」です。1章ではその全体像がわかります。

物流には様々な企業や業種が関わる
物流にかかわる主な業種は「製造業」と「流通業」、そしてこの2つから委託されて物流業務を専門に行う「物流業」です(上図)。しかし下図のように物流業務は幅広い産業に組み込まれています。

2章 「調達・生産・販売物流の基本」で知識ゼロからわかること

製造業や流通業の内部にも物流機能は存在する
「工場から店舗へ」だけでなく、1つの工場の中でも物流が機能しています。2章では、製造業を3部門に、流通業を卸・小売に分けて、各部門(領域)で求められる物流機能を見ていきます。

3章 「輸送業務の基本」で知識ゼロからわかること

輸送手段によって特徴や長所・短所は異なる
輸送(輸配送)機能を担うのは、自動車(トラック)、船舶、鉄道、航空(飛行機)の4つのモード(手段)です。3章ではそれぞれの特性と、手段を変更する「モーダルシフト」のことがわかります。

4章 「倉庫業務の基本」で知識ゼロからわかること

倉庫の基本は、荷役、保管、流通加工、梱包・包装の4つ
「荷役」「保管」「流通加工」「梱包・包装」は、モノに応じた幅広い業務です。例えば「保管」なら、冷凍食品は冷凍倉庫、土木材料は屋外(野積倉庫)などと使い分けます。4章ではこれらの倉庫業務の実際がわかります。

5章 「物流情報システムの基本」で知識ゼロからわかること

現代の物流は、様々な情報システムが支える
出発地から到着地にモノが届くまでには、在庫、受注、ロケーション管理、貨物追跡など、数多くのデータが扱われます。5章では、情報を管理して物流を円滑にするシステムの概要がわかります。

6章 「物流コストの基本」で知識ゼロからわかること

自家物流とアウトソーシングという2つの選択肢
6章でわかることの1つは、「誰が」物流コストを担うかです。例えばトラックのロゴが「○○食品」(製造業)、「△△運輸」(物流業)とあるように、コストの担い手は場合によって異なります。

コストの構成と仕組みは物流機能ごとに変わる
6章 で「誰が」に続いてわかることは、「どんな」コストを担うかです。6大機能別に料金の仕組みがわかります。「輸送費」については、手段別の料金体系や輸送手段の選択基準がわかります。

7章 「ロジスティクス業務の基本」で知識ゼロからわかること

物流とロジスティクスでは情報の扱い方が異なる
「物流」とほぼ同じ意味で使われることの多い「ロジスティクス」ですが、7章では2つがどう違うかを具体的に見ていきます。サプライチェーンマネジメントの概要もこの章でわかります。

8章 「次世代ソリューションの基本」で知識ゼロからわかること

新たな物流技術の登場と変わりつつある制度

刈屋 大輔 (著)
出版社 : ソシム (2017/12/22)、出典:出版社HP

CONTENTS

導入篇 この本でわかること

1章 物流機能の基本
1-1 「物流」という言葉を知ろう
さまざまな産業を支える「血液」の役割
1-2 物流を構成する6つの機能
「物流=モノを運ぶ」だけではない
1-3 「輸配送」を知ろう
まとめて運ぶ「輸送」、小口で配る「配送」
1-4 「荷役」を知ろう
主に倉庫内でモノを動かす
1-5 「保管」を知ろう
輸配送のタイミングを待って、モノをためておく
1-6 「流通加工」を知ろう
「製品」を「商品」にする値札貼りなどの作業
1-7 「梱包・包装」を知ろう
破損や汚れからモノを守り、効率よく運ぶ
1-8 「情報管理」を知ろう
いつ、どこに、どれだけ動くのかを把握する
1-9 「物流会社」を知ろう
トラックなど「運送業」、輸配送以外の「倉庫業」
COLUMN 急拡大する宅配便市場の課題
ネット通販を支える運び手がいない

2章 調達・生産・販売物流の基本
2-1 「調達」「生産」「販売」領域での物流機能を見てみよう
求められる機能は部門で異なる!
2-2 調達領域での物流業務を知ろう
原材料、部品などを仕入れ、管理する
2-3 生産領域での物流業務を知ろう
出荷まで保管する機能も担う
2-4 販売領域での物流業務を知ろう
作り手から買い手の店舗や企業に届ける
2-5 流通領域での物流業務を知ろう
多様化する卸・小売りなどの物流形態
2-6 静脈物流の業務を知ろう
消費者から生産者へ、通常とは逆向きの流れ
2-7 サプライチェーンマネジメント(SCM)とロジスティクス
物流を捉え直すキーワード
COLUMN 再び巻き起こった共同配送ブーム
「販売で競争、物流は協業で」を合言葉に

3章 輸送業務の基本
3-1 トラック輸送を使う(1)国内最大の輸送手段
ドア・ツー・ドアの利便性で総輸送量の90%超
3-2 トラック輸送を使う(2)多様な車両のタイプを知る
積載量と荷台形状・機能で使い分ける
3-3 鉄道輸送を使う(1)国内では「JR貨物」
500km以上の長距離大量輸送に有利
3-4 鉄道輸送を使う(2)環境にやさしい輸送手段
鉄道モーダルシフトのメリット・デメリット
3-5 船舶輸送を使う(1)多様な船の種類
スピードは劣るが超大量輸送が可能
3-6 船舶輸送を使う(2)内航海運と外航海運
島国・日本には欠かせない輸送手段
3-7 港湾運送(荷役)を使う
専門性の高い、港での積み降ろし作業
3-8 航空輸送を使う(1)旅客機の貨物スペースも使われる
他モードより割高だがスピードが強み
3-9 航空輸送を使う(2)国際航空貨物の9割が「混載」
フォワーダー=混載業者の役割
COLUMN 深刻化するドライバー人材不足
少子高齢化と労働環境悪化を背景に

4章 倉庫業務の基本
4-1 倉庫・物流センターを知ろう
「流通加工」「梱包」の場にもなる大型保管施設
4-2 入庫・検品を知ろう:モノの数と状態をチェックする
「全数」「抜き取り」「ノー検品」を使い分ける
4-3 保管を知ろう!
空間を有効活用して効率を上げるには
4-4 流通加工を知ろう:値札貼り、カット野菜づくりetc.
専用の機器や作業スペースも必要
4-5 ピッキングを知ろう:必要なモノを必要な数だけ取り出す
効率よく、かつ間違いなく取り出す方法は?
4-6 梱包・包装を知ろう
専門業者ならではの、モノに応じたワザあり技術
4-7 仕分けを知ろう:出荷するモノを届け先別に分ける
手仕分けか、それとも自動仕分けか
4-8 パレットを知ろう:荷役の重要アイテム
モノを効率的に動かすことをサポート
COLUMN 物流施設を供給する不動産開発会社
倉庫は「所有」から「利用」の時代に

5章 物流情報システムの基本
5-1 物流を支える情報システムとは?
作業進行もモノの位置も「見える化」
5-2 輸配送管理システム(TMS)を使う
効率的に運ぶことをサポート
5-3 貨物追跡システムを使う
モノの現在位置をリアルタイムで把握する
5-4 倉庫管理システム(WMS)を使う
物流施設内での荷役作業を効率化する
COLUMN 物流情報システムの最新トレンド
「見える化」に続く投資テーマとは…

6章 物流コストの基本
6-1 物流コストとは?
物流コストの5割以上は「輸送費」
6-2 自社でやるか、物流業者に委託するか
物流アウトソーシングが増加傾向
6-3 輪送コストを知ろう(1)トラック運賃の仕組み
「貸し切り」「積み合わせ」を使い分ける
6-4 輪送コストを知ろう(2)鉄道、船舶、航空運賃の仕組み
タリフ(標準運賃表)の基本は「距離×重さ」
6-5 輪送コストを知ろう(3)輸送手段の選び方
トラックか鉄道か?船舶か飛行機か?
6-6 自家輸配送のコストを知ろう
自分で運べばコストは下がる? 上がる?
6-7 保管コストを知ろう
増減する在庫量に合わせた保管料の計算
6-8 荷役・流通加工コストを知ろう
「ちょっと動かす」にも費用は発生する
6-9 梱包・包装・資材コストを知ろう
作業費+資材コストを低く抑えるには
6-10 センターフィーを知ろう:納品業務を簡略化する「手数料」
「モノの価格×料率」はメリットに見合うか
6-11 情報管理コストを知ろう:初期費用とランニングコスト
ローコストの「クラウド型」で中小企業も導入可能
6-12 物流ABCを知ろう
作業ごとの単価を正確に把握する
COLUMN KPIは物流管理の通信簿
業務目標の達成度を測定する

7章 ロジスティクス業務の基本
7-1 「ロジスティクス」という言葉を知ろう
軍事用語logisticsの日本語訳は「兵站」
7-2 ロジスティクス部門の機能と責務
「物流部」とは異なる活動範囲と役割
7-3 調達領域でのロジスティクス
発注から生産ライン投入までを最適化する
7-4 生産領域でのロジスティクス
つくりすぎないようにブレーキをかける
7-5 販売領域でのロジスティクス
「売り逃し」「売れ残り」を減らす体制
7-6 物流拠点のマネジメント
「分散」か「集約」か、総合的で難しい判断
7-7 輸配送のマネジメント:「頻度」と「量」をバランス
リードタイムを考慮しトータルコストをダウン
7-8 在庫のマネジメント:適正水準をコントロール
「欠品リスク」も「不良在庫化」も回避
7-9 情報のマネジメント
一元管理で「見える化」を推進
7-10 サプライチェーンマネジメント(SCM)を知ろう(1)
「調達」「生産」「販売」をまとめて管理する
7-11 サプライチェーンマネジメント(SCM)を知ろう(2)
流通業主導型のSCMとは
COLUMN オムニチャネル対応
ネット時代が迫るサプライチェーン再構築

8章 次世代ソリューションの基本
8-1 物流ドローンが飛び回る日は近いのか?
小型無人機活躍のための条件は
8-2 物流ロボットは普及するのか?
人手不足で注目も課題は処理能力向上
8-3 トラックの自動運転は可能なのか?
高速道路での実用化は「東京-大阪間」から
8-4 トラック版Uberが輸配送効率化の切り札に?
空きトラックと荷物をマッチング
8-5 宅配ボックスは普及するのか?
「再配達率2割」の現状打破に期待も導入コストが問題
8-6 AI(人工知能)は物流領域でどう活用されるのか?
会話AI、画像判別など導入始まる
8-7 「貨客混載」にはどんなメリットがあるのか?
旅客輸送のバスやタクシーが貨物も輸送する
8-8 RFIDは普及するのか?:卵とニワトリの議論
コストダウンが先か? 普及が先か?
COLUMN サードパーティー・ロジスティクス(3PL)
包括的に物流管理を代行する第三者

おわりに
参考文献リスト
索引

本書中に記載されている情報は、2017年11月時点のものであり、ご利用時には変更されている場合もあります。
本書に記載されている内容の運用によって、いかなる損害が生じても、ソシム株式会社、及著者は責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
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刈屋 大輔 (著)
出版社 : ソシム (2017/12/22)、出典:出版社HP