最新 図解で早わかり 人工知能がまるごとわかる本

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AIの理解をよりはっきりさせる

本書は、AIの歴史、基礎知識、活用事例から技術など幅広い内容についてまとめています。人工知能に対する過剰な期待や過度な不安が沸き起こる原因である、理解のあいまいさを具体的な知識で解消しようとしています。AIについて知らない方でも理解できる内容となっています。

田口和裕 (著), 森嶋良子 (著)
出版社 : ソーテック社 (2017/10/7)、出典:出版社HP

はじめに

ここ数年、人工知能(Artificial Intelligence; AI)という言葉がテレビや新聞、ウェブなどのニュースで頻繁に登場するようになりました。囲碁に勝ったとか小説を書いたとか、はたまた人間の仕事を奪ったり、近い未来に人類を超えるなんていう話まで飛び出す一方、単なるブームにすぎないという意見もあり、期待と不安と混乱が社会に渦巻いているように思えます。
過剰な期待や不安は、その実態がつかめないことから生まれます。確かにAIはその定義からして曖昧なうえ、関連技術も難解で、全体を把握するのは困難です。そこで、この本では、AIの歴史から基礎知識、活用事例から技術までを網羅し、幅広い知識がひと通り得られるような内容を目指しました。

この本の構成は次の通りです。
第1章 AIの最新動向と基礎知識 : Googleの猫やAlphaGoの解説、AIが引き起こす社会問題、シンギュラリティまで、AIを取り巻く全体像や基礎知識をまとめました。
第2章 生活に浸透する身近なAI : チャットボットや家電、金融や製造など、私たちの生活に入り込んできているAIを紹介しています。
第3章 企業の取り組みと活用事例 : AIに関わる代表的な企業の動向を紹介しています。
第4章 AIを支える技術と仕組み:ディープラーニングや機械学習など、AIの技術について解説しています。
各項目は独立しているので、順番に読まなくても構いません。興味がある部分から読んでみてください。初めてAIに触れる人でもすんなりと頭に入るように、難しい用語や数式はできるだけ避け、具体的にイメージしやすい事例を多く取り上げています。
本書を読み終えた頃には、ぼんやりしていたAIの姿が少しはっきりと見えてくるはずです。そして、広く深いAIの世界に足を踏み入れるきっかけとなれば幸いです。

2017年9月 森嶋良子

田口和裕 (著), 森嶋良子 (著)
出版社 : ソーテック社 (2017/10/7)、出典:出版社HP

Contents

はじめに

第1章 AIの最新動向と基礎知識
1-1 AIブームの正体
1-2 AI進化の歴史と「賢さ」の変化
Column AIの「人間らしさ」を測るチューリングテスト
Column AIが賢くなると人間も賢くなる!?
1-3 “人間 vs. AI” ゲーム対戦の歴史
Column カスパロフ敗北その後
Column 将棋界も制したAI
1-4 強いAIと弱いAI
Column 人間の脳の完全再現をめざす
1-5 なくなる仕事と生まれる仕事
Column AIで楽になる仕事
1-6 AIに創作はできるのか?
1-7 AIを今すぐ試せるウェブサービスやプログラム
1-8 産業・法律・倫理・哲学 AIが変える社会とは
1-9 SFは現実になるのだろうか?
Column ドラえもんの実現性
Column シンボルグラウンディング問題
1-10 人類の知能をAIが超越 シンギュラリティとは

第2章 生活に浸透する身近なAI
2-1 音声アシスタントとチャットボット
2-2 「おすすめ!」と言ってくれるAI
Column AIを使ったレコメンドエンジンの利用
2-3 部屋が自動で掃除され、好みの料理が出てくる「スマート家電」
2-4 家庭内情報機器の司令塔「スマートスピーカー」
2-5 人のために働く「サービスロボット」
2-6 クルマ・タクシー・バスの「自動運転システム」
Column ドライブの楽しみをサポートしてくれるAI
2-7 医療分野で活躍する「AIドクター」
Column ロボットドクター
2-8 スポーツ界におけるAI活用
2-9 AIの導入が着々と進む「フィンテック」
2-10 AIが実現する第四次産業革命「インダストリー4.0」
2-11 AIが変える広告の姿
2-12 AIが作る安全で快適な生活「社会インフラ」
Column 横浜市のゴミ選別対応チャットボット

第3章 企業の取り組みと活用事例
3-1 世界のAI研究をリードするGoogle
Column 分社化された自動運転車
Column 囲碁の次にチャレンジするゲームは?
3-2 ユーザープライバシーを考慮したAppleの取り組み
3-3 巨人IBMを牽引するWatson
Column Watsonの学習方法
Column WatsonはAIではない?
3-4 着実に基礎研究を重ねるMicrosoft
Column Cortanaの名前の由来
Column Microsoft Azureで公開されている主なAPI
3-5 膨大なユーザーデータをAIに活かすFacebook
Column 頭で考えるだけで文字を入力できる夢のデバイス
3-6 ボイスファーストを標榜するAmazon
column ベゾスの檄
3-7 天才起業家イーロン・マスク AIに対する独自の視点に注目
Column マスクのAI脅威論は「単なるマーケティング」との指摘も
3-8 中国のAI分野をリードするBaidu(百度)
3-9 AIプラットフォームClovaで勝負をかけるLINE
3-10 日本でトップクラスの実績を誇る富士通
Column 実証実験から実稼働に進めるための条件
Column ディープラーニング専用AIプロセッサ「DLU」
3-11 世界一の音声認識技術を活かすNTTグループ
3-12 AI事業に注力するソフトバンクグループ
3-13 将来を見据えた独自の研究を進めるドワンゴ
Column AIがアニメーターになる未来
3-14 AIを用いたAPIを無料提供するリクルートテクノロジーズ
3-15 プロセッサーメーカーNVIDIAとインテルの戦略
Column Googleもチップを開発
3-16 群雄割拠するAIスタートアップ

第4章 AIを支える技術と仕組み
4-1 そもそもAIとはどのような技術なのか?
4-2 チャットボットの仕組み
4-3 AIを支える「機械学習」とは
4-4 教師あり学習と教師なし学習
4-5 強化学習
4-6 ニューラルネットワーク
4-7 ディープラーニング
Column Al、機械学習、ディープラーニング
4-8 パックプロパゲーションと過学習
4-9 ディープラーニングを実現するハードウェア
Column AIの最新情報を入手するには

主な参考資料・出典リスト
索引
あとがき

田口和裕 (著), 森嶋良子 (著)
出版社 : ソーテック社 (2017/10/7)、出典:出版社HP