日本文学史序説〈上〉 (ちくま学芸文庫)

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日本研究のバイブル

小説や詩歌だけでなく、思想・宗教・歴史・農民一揆の檄文にいたるまでを“文学”として視野に収め、文学史にとどまらず日本文化・思想史まで学ぶことができる一冊です。上巻では万葉集の時代から元禄文化までを扱っています。下巻とともに本書を読めば日本人が知っておくべき歴史を学ぶことができます。

加藤 周一 (著)
出版社 : 筑摩書房 (1999/4/1) 、出典:出版社HP

目次

日本文学の特徴について
文学の役割
歴史的発展の型
言語とその表記
社会的背景
世界観的背景
特徴相互の連関について

第一章 『万葉集』の時代
『十七条憲法』から『懐風藻』まで
『古事記』および『日本書紀』
民話と民謡
『万葉集』について

第二章 最初の転換期
大陸文化の「日本化」について
『十住心論』および『日本霊異記』
知識人の文学
『古今集』の美学

第三章 『源氏物語』と『今昔物語』の時代
最初の鎖国時代
文学の制度化
小説的世界の成立
女の日記について
『源氏物語』
『源氏物語』以後
『今昔物語』の世界

第四章 再び転換期
二重政府と文化
仏教の「宗教改革」
禅について
貴族の反応
『平家物語』と『沙石集』

第五章 能と狂言の時代
封建制の時代
禅宗の世俗化
仲間外れの文学
芸術家の独立
能と狂言

第六章 第三の転換期
西洋への接触
初期の徳川政権と知識人
本阿弥光悦とその周辺
大衆の涙と笑い

第七章 元禄文化
「元禄文化」について
宋学の日本化
徂徠の方法
白石の世界
『葉隠』と「曾根崎心中」
俳諧について
町人の理想と現実

下巻〔内容〕

第八章 町人の時代
第九章 第四の転換期 上
第十章 第四の転換期 下
第十一章 工業化の時代
終章 戦後の状況

加藤 周一 (著)
出版社 : 筑摩書房 (1999/4/1) 、出典:出版社HP