【最新 – スパイスカレーの知識を深めるためのおすすめ本 – スパイスの基礎知識からカレーのレシピまで】も確認する
スパイスカレーのレシピを59種類紹介
本書では「オイル少なめ肉のカレー」「体に優しい魚介のカレー」「美容&ヘルシー野菜のカレー」「スパイスで作れるサイドメニュー&デザート」のそれぞれのカテゴリーでスパイスカレーのレシピ59種類を紹介しています。スパイスカレーをつくるのははじめて、という人におすすめの一冊です。
Contents
まえがき
食材のキホン
スパイスのキホン
作り方のキホン
保存のキホン
主食のキホン
本書の使い方
Chapter 01 オイル少なめ肉のカレー
ハイデラバディ・チキンカレー ハイデラバード地方風の鶏肉のカレー
バターチキンカレー 鶏肉のバターカレー
チキンマサラ 鶏肉のカシューナッツカレー
ケララ・チキンカレー ケララ地方風の鶏肉のカレー
チキンコルマ 白い鶏肉のカレー
パラクチキン ホウレンソウと鶏肉のカレー
コフタカレー 肉団子のカレー
チキンギザード 砂肝のカレー
ボークキーマ ひき肉のカレー
ポークマッパス 豚肉のココナッツカレー
ポークバルチ 鶏肉の炒めカレー
ゴアン・ビーフ ゴア地方風の牛肉カレー
マトンララ 肉のカレー
マトンドピアザ 羊肉と2つのタマネギのカレー
[COLUMN①] カレーで美人になれる!?
[COLUMN②] カレー作りでの失敗談
Chapter02 体に優しい魚介のカレー
プロウンカレー エビのカレー
サーモンカレー サケのカレー
マカラルカレー サバのカレー
オイスターカレー カキのカレー
サーディンカレー イワシのカレー
スカロップカレー ホタテのカレー
スクイドカレー イカのカレー
[対談] 水野仁輔×印度カリー子
Chapter03 美容&ヘルシー 野菜のカレー
チャナマサラ ヒヨコ豆のカレー
マスールダルカレー レンズ豆のカレー
ウラドダルカレー 黒豆のカレー
ラジマカシューナッツ キドニーのカレー
アルベイガン ジャガイモとナスのカレー
カリー子@インド 旅のスナップ
バニールマカニ チーズのクリームカレー
バラクバニール ホウレンソウとチーズのカレー
バラクマッシュルーム ホウレンソウとキノコのカレー
パンプキンカレー カボチャのカレー
ピンディマサラ オクラのカレー
キャベツカレー キャベツのココナッツカレー
[COLUMN③] スパイスでこんなレシピも!?
中華風豚の角煮/クローブ香るホテル風ポトフ/カルダモンヨーグルト
Chapter04 スパイスで作れる サイドメニュー&デザート
レバーティッカ 鶏レバーのソテー
チキンティッカ むね肉のローストチキン
アルマサラとアルパラタ ジャガイモの炒めものとジャガイモ入りのプレッド
エッグポリヤル 卵の炒めもの
春菊のポリヤル 春の炒めもの
ニンジンとゴボウのポリヤル ニンジンとゴボウの炒めもの
キャベツのポリヤル キャベツの炒めもの
ナスのアチャール ナスの漬けもの
タマネギのアチャール タマネギの漬けもの
キノコのアチャール キノコの漬けもの
レモンのアチャール レモンの漬けもの
ラッシー ヨーグルトドリンク
マンゴーラッシー マンゴーのヨーグルトドリンク
ストロベリーラッシー いちごのヨーグルトドリンク
バナナラッシー バナナのヨーグルトドリンク
ブルーベリーラッシー ブルーベリーのヨーグルトドリンク
チャイ ミルクティー
チャパティ 全粒粉ブレッド
ライスパヤサム ミルク粥
クルフィー アイスクリーム
あとがき
印度カリー子のスパイスショップ
まえがき
私がスパイスに出会ったのは今から3年前、大学1年生の冬でした。カレー好きな姉のために作ろうと思ったのがきっかけです。
初めて見るスパイスを買い集めて、本のレシピを参考にしながら作ってみたらびっくり。自宅で本格的なスパイスカレーができあがりました。今まで出会ったことのない香りに魅了され、そこからほとんど毎日のようにカレーを作って、食べています。
私は、カレー中心の食生活を始めてから風邪を引かなくなり、肌の調子がよくなりました。スパイスには様々な効能があり、便秘改善やアンチエイジングにも効き目があるとされています。また、カレーを食べた後はスパイスの香りで気分が上がり、運動をすれば普段よりも持久力が増していたりして、とても爽快です。
さらに、油をなるべく使わない作り方を確立してから8kgの減量ができ、肥満気味だったのが健康体になりました。スパイスの香りや辛味の刺激のおかげで、食事時には五感をフルに使うため満足度が高く、間食をしなくなったのも大きな恩恵のひとつでした。
カレーは「カロリーが高い」「重い」「毎日食べるのは厳しい」と多くの人に言われてきました。でも、それはそういうカレーにしか出会ったことがないから。
もっと楽しく、おいしく、幸せになれるカレーがここにあります。
印度カリー子
食材のキホン
基本食材は、タマネギ、ニンニク、ショウガ、トマト。味を整える調味料は塩のみです。入れるタイミングは2回。トマトを炒め終えた後、素材に味をしみ込ませるときと、仕上げに味を整えるときに加えます。
右ページの写真では肉を取り上げていますが、肉のほかにも、魚や豆など様々な種類のカレーを作れます。基本的に主役は1~2種類。たくさん入れすぎると、素材の美味しさが引き立たず、すべて同じような味のカレーになってしまいます。
カレーのベースはヨーグルト、ココナッツミルク、牛乳など。ベースによってとろみのつき方が異なってきます。
タマネギは、通常はみじん切りにしますが、スライスにすると口あたりが変わり、これもまた美味しいです。みじん切りは、細かければ細かいほど早く炒めることができます。みじん切りタマネギの冷凍品やオニオンソテーなどを使って、さらに時短する方法もあります。
ニンニクとショウガは、みじん切り、もしくはすりおろしを使用します。チューブに入ったものやすりおろしの既製品のものでも代用できますが、香りは生の方がよいです。
トマトは、小さくカットして炒めましょう。生トマトの方が、本場のカレーのように仕上がりますが、カットやホールのトマト缶でも代用できます。ホールよりは、カットの方が使いやすいです。トマト缶だと安価ですし、長期保存ができるのも便利。また、缶を使うとカレーに完熟トマトの自然な甘みがつきます。お好みに合わせて使い分けて下さい。
味付けは塩のみ。スパイスの香りを立たせるためです。塩は、スパイスの香りをもっとも活かしてくれる調味料。「味が何だか物足りないな?」と感じたら、それは多くの場合塩不足です。それくらい、塩はカレーにとって命なのです。
カレーのスパイスと塩の関係は、味噌汁の出汁と味噌の関係と同じとも言えます。味噌汁の味が薄いと感じたとき、いくら銀節を入れても味が落ち着くことはありません。味噌を入れなければいけないのです。スパイスはあくまでも香り。沢山いれるのではなく、適量いれることでカレーが一層美味しくなります。
肉は、お好みのサイズに切りましょう。本書では、鶏もも肉を多く使用します。その理由は、ホールスパイスを熱する時に使う最初の油を控えているから。鶏肉で油少なめというと、むね肉を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、それだとあっさりしすぎている場合があります。もも肉なら、そのものにある油をうまく活かせます。
いっさい油を使わずにカレーを作ることもできます。最初に、もも肉の鶏皮を剥がしてフライパンで炒めると、鶏の油が出てきます。この油を使えば、スパイスやタマネギを炒める時の油も必要ありません。
スパイスのキホン
この本に登場するスパイスは10種類。でも、初めから全部そろえなくても大丈夫です。
スパイスは味に変化を与えるものもありますが、基本的には香りをつけるためのもの。まず、買いたいのはコリアンダー、クミン、ターメリックの3種類です。ほとんどのメニューはこの3種類だけでも十分おいしく作れます。
辛さが好きな人は、チリペッパーやブラックペッパーも買いましょう。これらは主に辛味を加えるのに使いますが、旨みがあり香りもよいので、少し入れると風味豊かになります。
ホールスパイスは、油に香りをつけるためのスパイスです。初めて買うなら、カルダモンとクローブがおすすめ。また、シナモンとスターアニスは独特で魅力的な香りを放ちます。カスリメティは香りをまとめてくれる万能ハーブ。なかなか手に入らないものですが、機会があれば是非購入してみてください。
コリアンダー
香菜(パクチー)の種。爽やかな香りが特徴で、デトックス効果があるとされているスパイスです。
クミン
日本人に馴染みの「カレーの匂い」といえばこのスパイス。胃腸の調子を整えてくれます。
ターメリック
土っぽい香りをもつため、入れすぎには注意。アンチエイジング効果があるといわれています。
チリペッパー
トウガラシ。辛味スパイスです。脂肪燃焼作用があります。
ブラックペッパー
黒コショウ。チリペッパーとは異なったピリリとした辛みがあります。
カルダモン
別名、スパイスの女王。爽やかな香りはリラックス効果があるといわれています。
クローブ
丁子(ちょうじ)。抗酸化作用が高いといわれ、ツンとした刺激的な香りをもつスパイスです。
シナモン(カシア)
インドカレーでも定番のスパイス。むくみ予防に効果があるとされています。
スターアニス
八角。中華料理などにも使われます。女性ホルモンの分泌を促すといわれています。
カスリメティ
インドの万能ハーブ。カレーの香りをまとめ、一気に本格派カレーに仕上げます。